2015/06/05 のログ
■松渓 つばめ > 'と'。
ガシャンと危なくも恥ずかしい状況が確定する角度に、椅子の背もたれが至る直前。
つばめは座ったお尻を前に出し、片足の膝を伸ばす。
小さな音をさせ、靴の先がテーブルの薄い天板、その裏についた。
「ちょっと図書館でも行っといた方がいいかもしんないわね……」
椅子は倒れるのをやめた。メタルフレームの椅子であれば、ぐにゃりと曲がりかねないが、木製である。
■松渓 つばめ > 「そーさりーりあらーいず……」
いつしか周囲にはだれもいない。だれた調子で唇を動かす。全く動かない椅子は、いよいよ元来そのように設置されたものであるかのように振舞っている。
つばめが肩甲骨を背面板でゴリゴリとやっても、動じることはない。
「魔術使ってマッサージとか、疲れ取れてるんだか取れてないんだか」
そういえば今日は体育が無かった。明日はあるだろうか?ストレッチは一日三回がモットー。サボった結果バキバキに固くなっては彼女の活動にも差し障る。
■松渓 つばめ > 「ん……と。忘れない内に、行ってみますかね。
それにしてもアイツが動滑車いくつもつなげた図をラクガキしてるなんて思わなかった」
彼女の声は、少々弾んでいる。
ほぼ寝返りを打つようにして、椅子から降りる。後ろへ40度の角度で傾いた椅子は、動かない。
つばめがテーブルの上のものをいい加減にまとめて小脇に抱えた頃、じわりと垂直に向かって動き始める。
■松渓 つばめ > 椅子の前足二本が、がつ、と床にぶつかり鈍い音を立てる頃、つばめはごくごく普通に歩く早さで、
その場を立ち去っていた。
ご案内:「ロビー」から松渓 つばめさんが去りました。
ご案内:「屋上」に麻美子さんが現れました。
■麻美子 > 「氷架サンが公安に呼び出されたッスかー。」
(ぼんやりとタブレットを眺めながら彼女は考える。
公園での一件は彼女も知っている。
正当な理由での招致だ。特に心配は無いだろう。)
『本当にそうッスかね。』
(嫌な予感がする。記者としてのの勘が、
そう言っている。……だが。)
『正当な招致である以上、麻美子に出来る事は何もないッスね。』
(はぁ、と息をつく。
結局自分に出来ることは何も無い。
そもそも、今回の招致には何の不当性も無い。
自分の思い込みにすぎないのだ。)
■麻美子 > 『何事も無いといいんスけど。』
(学園の空を見上げつつ、ぼんやりと考える。
氷架も綾瀬も、自分とは違って正真正銘何も知らない一般生徒だ。
自分が巻き込まれるのは正直自業自得だが、
彼女達が巻き込まれるのは本当に心が痛む。)
『そういう人を守る為に必要な情報を届けるのが、
『記者』である自分の務めなんスけどね。』
(ギリっとフェンスを掴んだ。
『自分に出来る事は祈る事だけだ。』そう言い聞かせつつ)
『ただの招致でありますように。ッス』
(無事帰ってきたら『なにやらかしたんスか?不良ッスねー!!』
ってからかってやろう。
……そんな事を思いつつ、何をするわけでなく空を見続けた。)
ご案内:「屋上」に設楽 透さんが現れました。
■設楽 透 > 「ああ、こんなところに居たんだ」
【そんな麻美子の背後から気の抜けるような声が掛かる】
「未見不ちゃん、こんにちは」
■麻美子 > (屋上に現れた男に目を向ける。彼には見覚えがあった。
設楽透、情報屋だ、同業者のようなもので、
双方にとって良き商売相手でもある。)
「どうしたんスか?設楽サン。
……なーんか正直会いたくないタイミングであったッスね。」
(特に意味も無く現れるという事も無いであろう
その男を苦笑して見る。)
「麻美子に何か用ッスか?
出来ればいつも通りどうでもいいお茶会のお誘いだといいんスけど。」
(ちなみにお断りするッスよ、と付け加えつつ、
へらっと笑ってそう返した。)
■設楽 透 > 「そうだねえ、僕としてもお茶のお誘いの方が良かったんだけれど」
「残念ながらそうも行かなくって」
「ああ、新聞はいつも読んでるよ」
【ちっとも残念そうに見えない笑みを浮かべ】
【設楽は足を止めて少女を見据える】
「ホントなら用は君のところの先輩たちに有ったんだけど。」
「彼らは文字通り島中飛び回ってるからさ」
「一番動きにくくなってそうな君に、『言伝』を頼もうと思って」
【それから取ってつけた様に、間が悪くてごめんね、と心の篭らない謝罪をした】
■麻美子 > 「それはどうもッス、今後もご贔屓に頼むッスよ」
(けらけらと笑ってそう返す)
「で、その伝言っていうのはなんスか?」
(いいッスよー、と手をひらひらと動かし、
寄りかかっていたフェンスから身を起こした。)
■設楽 透 > 「ああ、他愛無い事なんだけどね。」
「──公安委員会が情報屋と通じている、って事をそれとなーく記事にして貰いたいんだ」
「多少順番は前後したけど、『裏付け』が欲しくってね」
【裏付けとは既に自らばら撒いた『噂』の信憑性の事である】
「気の重くなる話題かもしれないけれど、」
「一つよろしく頼めるかな?」
■麻美子 > 「その事ならもう知ってるッスよ。」
(校内で流されている噂については知っている。
公安委員会が情報屋の『女性』と会って居たという噂だ。)
「設楽サンの流してた噂だったんスね。
女性じゃないじゃないッスか。」
(苦笑しつつ、分かったッスよ。と手を挙げて応じた)
■設楽 透 > 「男か女かなんてのは、この島じゃあ些細な事だろう?」
「もしかしたら僕は性別を変えられる能力者かも知れないじゃあないか」
【何故だか満足げに頷き】
【すい、と人差し指を立てて】
「じゃあお願いを聞いてくれるお礼に。」
「君の方で何かあるかい?」
「たとえば、怒られちゃって記事に出来ない様な確証の無い噂話とかさ」
ご案内:「屋上」に松渓 つばめさんが現れました。
■麻美子 > 「設楽サンの能力にはそんな効能はなかったはずッスけどね。」
(にやりと笑うと、そう嘯く彼に返す)
「そうッスね……。」
(この男、正直信頼ならないのだが、情報を流す腕は確かだ。
少し考えると、公安……『室長補佐代理』から受け取った
『薬に関するの公安の内部資料』を手渡した。)
「これを、可能な限り色んな人に見せて欲しいッス。
出来れば、正義感の強いタイプのほうがいいッスね。」
■松渓 つばめ > こいつは油をさしたほうがいい、と思えるような音をさせる。
「……ありゃ、流石に屋上は人気スポット過ぎたか」
ゆっくりするのにちょうどいいと思っていたが。
(しかしマァ……敢えて遠くにっていうのも、変かねぇ)
踏み出す前に、手元のお茶を一口
■麻美子 > (音を聞くと、にっこりと笑い)
「邪魔が入ったッスね」
(そう言って、彼女はすたすたとその場から歩み去る
すれ違いざまに、彼にそっと顔を寄せ)
『……その資料については、出所は伏せて、
麻美子とは関係ないところから出た物として扱って欲しいッス』
(とだけ耳打ちすると、屋上から降りて行った。)
ご案内:「屋上」から麻美子さんが去りました。
■設楽 透 > 「知られていることが必ずしも真実のみとは限らないだろう?」
【虚実混ぜ合わせてばら撒く男の口から出るにはあまりに軽くて重い言葉だった】
「ふむ……分かった」
「なるほどねえ、これは……丁度欲しかったところだ」
「これを肴に女の子と一杯やれるかもしれない」
【手渡された資料に目を通し、笑みを浮かべる】
【ありがとう、と礼を言ってから手元の資料を見つめる】
「ああ、分かったよ。」
「本当なら僕としても手元に置いておきたくないんだけどね」
【困ったような顔で頷き、】
【そのままその場を去る少女を見送った】
■松渓 つばめ > 最も目を引く二人を視界に入れてみる。
あれは方々で色々嗅ぎまわっていると噂の広報部員と、ナンパ師だったか?
……あ、こっちきた。
気にしていない風で、麻美子にはすれ違いざまの一瞬だけ、意識を送っておく。
そして一人になってるナンパ師。
「ふむ」
接近しても邪険にされるようなことは無いだろうか、と少しだけ思うが
■設楽 透 > 「さて、と」
【扉の方へと振り返ると、普段通りの笑みを浮かべ】
「扉の事は後で僕から生活委員に言っておくよ」
「良かったらこっちで一緒にお喋りしないかい?」
【こちらを覗う相手に、前情報通りのセリフを送る】
■松渓 つばめ > 「どもどーも、折角のとこ話の腰折っちゃったかしら?」
あちらから接触を試みてくれたのは正直うれしい。
つばめ自身も、学内で流れている玉石混交の情報には興味、否、需要があったから。
動きにくくなった扉を軽く後ろ足に蹴り、少々早歩きで近づく。
■設楽 透 > 「いやいや、そんな事は無いよ」
「丁度フラれたタイミングだったんでね」
「誰か可愛い子に慰めて貰いたいと思ってたところなんだ」
【歯が浮く様な事をしれっと告げて】
【広報部の少女から貰った資料を畳んでポケットに仕舞う】
■松渓 つばめ > やはり、ここはいい景色だ。
「それはそれは。アタシなんかであの先輩の代わりになるのかしら。おとなりOK?」
返事を待つことなく、金髪の男性の隣、柵に肘を付く。
「あの人って広報部でしたよね、確か。お知り合いだったんですか?」
純粋な興味として、問う。
■設楽 透 > 「全然、松渓ちゃんみたいな可愛い子なら大歓迎さ」
【微笑みながら二つ返事で了承し、学園を見下ろす】
【西日が少し目に眩しい】
「ああ、未見不ちゃんね」
「そうだよ、広報部。」
「最近公安に怒られちゃったらしくてね、」
「そこを慰めてあわよくば、って思ったけど甘かったみたい」
【分かりやすく落ち込んだフリなどをして見せつつ】
【まったく傷心には見えない笑顔を隣の少女へ向ける】
■松渓 つばめ > 「マジかぁー。先輩カッコイイのにフられるんですねー。もしかして内面?」
ヘラヘラと笑いつつ、いい加減な事を言いながら、耳にした単語を脳内に送る。
その顔は少々邪悪にも見える。
「それじゃあアタシが先輩を慰めても、甘々ってことね、残念残念」
彼のポケットに隠されたものに気づいていない訳ではない。
が、教えようとしないものを無闇に聞き出そうとすれば、風紀委員沙汰だ。
特に彼女のやりかたでは。
……聞いて見ようかな。
「怒られたって。っていうか公安?風紀委員じゃないんです?」
■設楽 透 > 「そうなんだよ、自分でもカッコいいと思うんだけどね」
「──たぶん、こんな事言ってるからフラれるんだろうけど」
【くすくすと笑いながら返事をし、】
「いやいや、そんなこと無いさ?」
「女の子からのアプローチだって何時でも受け入れるよ」
「そ、怒られちゃったわけさ」
「彼女の立場は公平公正がモットーの広報部だからね」
「公平公正ってことは、裏返せば敵を作り易いって事でもあるんだ」
【そういうことだよ、とウインクを送る】
【様になっているのに軽薄な、そんなウインクだった】
■松渓 つばめ > ペットボトルのキャップをひねる。ウインクになるほど、と得心。
「敵を作りやすい、って。それじゃまるで公安と広報が仲悪いような」
そこで言葉を切る。あまり踏み込むものではないわねー、と苦笑しつつ
「ウーン、それにしてもそーゆー広報部員と話して……あれ、もしかして先輩ってフリー?」
■設楽 透 > 「仲が悪いか、と言われればそうでもないと思うけど」
「まあ人と人には色々あるからね」
「組織同士が仲が良くても、それを構成する個人個人はそれぞれ思うところあるかもね」
【角の立たない人付き合いって難しい物さ、】
【そう言って金髪の先輩は笑った】
「そのフリーがどのフリーか分からないけれど」
「恋人の事だったらいつでもフリーだよ?」
■松渓 つばめ > 「いつでもフリーじゃダメッスよそれー。
ちゃんとフリーじゃない時は『恋人いるよ』って言っとかないと」
脱力した様子で手刀を自分の前にストンと落とし、広報部にはきっとそーゆーのバレバレじゃないですかねー、と声にする。
「てかっ、なんでアタシの名前知ってるんですか『設楽先輩』?
こうやって話すのは初めてですよアタシら」
何人かの女学生にコナかけている金髪碧眼の男子学生がいる、という噂と
遠くからの実物映像は、つばめのような一般生徒のところにも届いている。
モブ系女学生にとって設楽先輩といえば有名人カテゴリだ。ある意味彼と付き合うのは畏れ多い。
■設楽 透 > 「事実今はフリーだから嘘じゃないのさ」
「大丈夫大丈夫、知り合いの数なら、」
「僕はそこそこ誇れるから。」
【後輩の疑問には楽しそうに笑みを浮かべ】
「そりゃあちょっとは有名だもの」
「1年生に男子に引けを取らないスポーティーな可愛い子が居るってさ」
【僕の耳にも届くよ、と微笑んだまま告げる】
【もっとも、どんな情報でも大抵はこの男の耳に届くのだが】
■松渓 つばめ > むせた。
盛大に咳き込みながらも、ぼんやりと『知り合いの数、つまりは顔の広さ』についても嘘じゃないんだろうなー、と考える。
考えると余計むせた。左手を柵の縦棒を掴んだまま下にすべらせ、丸くなる。
「いやいや……ハナミズまで出たわーホント」ポケットの中で型がついたちり紙を使う。
「設楽先輩にホメられた、って自慢になるんかしら」
尻から剣戟の音。「あ、ごめん」とつぶやき、未読回避。「ありゃ、こりゃ行かなきゃ」
「先輩って、フられてもなんども凸るタイプだったりします?」
息を落ち着けて、立ち上がりながら。
■設楽 透 > 「おや、別にからかうつもりは無かったんだけど」
「大丈夫かい、お茶は結構残るんだよねえ気管に」
【心配そうな顔でむせる姿を見つめた後、】
【唐突な質問にきょとん、とした】
「何だい藪から棒に」
「そうだなあ……」
「まあ、フラれた後もその子が魅力的なら何度でも、かな」
「ただ魅力的な可愛い子はいっぱい居るからねえ」
【と余計なひと言も加えて答える】
■松渓 つばめ > 彼のセリフに「アハハ、今度はアタシがフられたー」と、特に気にした風でもなく返すつばめ。
「んでもま、そういうタイプで良かったかな、先輩。
アタシも、気になる人やものには何度でも、なんで」
楽しかったです先輩、また遊びましょ、と手を振る。
「友達が怪異だ怪異だって。絶対気のせいだって言ってるんですけどねー」
数歩、そののち、現場到着が不義理にならない程度のタイムになるような早さで、駆け出していった。
ご案内:「屋上」から松渓 つばめさんが去りました。
■設楽 透 > 「おや、フッたつもりは無かったんだけど。」
【くすくす笑いながら手を振り返して】
「ああ、またね松渓ちゃん」
「今度は何か美味しい物でも奢らせて貰うよ」
【そして女生徒の姿が見えなくなると、改めて屋上から学園を見下ろした】
「怪異、ね……」
「そう言えば七不思議だっけ、そんなのもあったなあ」
「ふふ、毎年毎年色々と」
「本当、退屈しないねえこの島は」
【楽しげに眼を細める】
【そしてだいぶ陽が傾き、沈みかけてきた頃】
【次なる楽しみを求めて喧噪のなかに姿を消した】
ご案内:「屋上」から設楽 透さんが去りました。
ご案内:「職員室」にコゼットさんが現れました。
■コゼット > 「んんーー…今日も終わった…。」
(大きく伸びをする。自分の席ではなく、奥のソファで寛いでいる。
目の前の机には魔術の本や名簿、資料その他が置かれ、その横には先程淹れた紅茶が置かれている。)
■コゼット > (その瞼は重そうだった。
身体が弱い訳ではないのだが、連日寮での荷物整理。お陰で大体は片付いて来たが、その分の疲れが溜まって行った。
そして、それは日々の睡眠だけでは解消されなかった。
ごろんとソファに横になると大きな欠伸をする。
自分の部屋で休むという事も考え付かない位、今は眠りたくて仕方がなかった。
顔は被っていた帽子に完全に隠れる形になる)
「…んー……。…ちょっとだけ…。」
■コゼット > (意識を手放すのにそう時間は掛からなかった。
眠気のある時の睡眠程気持ちの良い物は無い。帽子の下の表情は実に安らかなものだった。
新任の教師が早々にこんな所で居眠りを…なんて知れたら。
それさえも、この時の睡眠欲には勝てなかったのだ)
ご案内:「職員室」に矛海 遼さんが現れました。
■矛海 遼 > 静かに戸を引くような音を鳴らしつつ、一人のスーツ姿の成年が教室へ入ってくる
「失礼しま………む?」
入り、少し周囲を見渡すと視界にはソファで眠りに就く女性に視線を向ける
■コゼット > 「………。」
(戸を引く音にも、入ってきた人物のその声にも動じる事は無く。
顔を魔術師の帽子で隠した人がソファの上で横になっている。
その帽子に見覚えがあれば、顔を見ずとも帽子と服装誰が寝ているかというのは判るだろう。)
■矛海 遼 > 「コゼット先生………?」
特徴的な帽子と服装を見て、自身の記憶から物音にも動じず眠っている自身と同じ、新任の教師の名を呟く
「………ふむ…」
一言、相槌を打つと自身の席に着き、机の上に資料を乗せてその様子を見守ることにしたようだ。
■コゼット > (職員室に人が来た事も露知らず、コゼットは睡眠を貪る
じっと観察していると時折もぞもぞと動いたり、「うーん…」と寝返りを打とうとして、しかしソファという限られたスペースの為に対して動かなかったり。
…なんとも呑気なものだ)
■矛海 遼 > 「……………」
何かを思いついたのか、無表情の張り付いたような青年は一度、職員室から荷物を残した状態で出て行き、数分後………
「………まだ他に誰も来ていない、か」
再び職員室に戻ってくる。先ほどと違うのは、両手に缶コーヒーを一本づつ持っているという事だろうか
■コゼット > 「…せんせ………。」
(ふと静かな職員室に小さな声が響く。
声の方向からすればその声の主はコゼットしか居ないであろうが…寝言なのか、それとも起きたのか。
しかし直ぐにまた寝息を立て始めた所を見ると、恐らく前者なのだろう
再び、職員室に静寂が戻る)
■矛海 遼 > 眠りからこぼれた言葉を拾うと、ほんの少し、ピクリと動くが、再び漏れ始めた寝息を聞くと、寝言だったのだろうと考える。
開いている窓からやや冷たい空気の流れてくる中、立ち上がり、ソファに眠っている女性の近くまで歩み寄り。
「…………お疲れ様です。」
独り言か否か、一度呟いてスーツのジャケットを脱ぎ、掛布団のように上から呼吸を妨げないように被せる。
■コゼット > 「…んー……。」
(ジャケットを被せられて暫くして。
再びもぞもぞ動いたかと思うと、掛けられたジャケットを毛布だと思い込んだのか、深く潜り込もうとする。
その拍子に頭を覆っていた帽子が滑り落ち、隠れていた寝顔が姿を現した。それはとても安らかな寝顔だった)
■矛海 遼 > 「お……っと」
床に落ちそうになった帽子を寸前でしゃがみ込んで拾い、片手に持つ。
危ない所だったと内心思いつつ姿勢を上げると視界に寝顔が写り込む
「…………」
眠っている所に再び帽子を被せるというのもどうかと思ったのか、寝顔を見ていたくなったのかはわからない、が。
一度近くを離れるとコゼットの席、机の上に邪魔にならないであろう場所に乗せる
■コゼット > (それからまた暫くして。)
「…んん………?」
職員室の明かりを眩しそうにしながら、ゆっくりと目を開ける。
頭だけを起こし、辺りの様子を伺う。
必死に目を開けようとしているのか、眉間にしわが寄っている)
■矛海 遼 > 静かにそちらに、髪を揺らしながら視線を向ける
「おや………お目覚めになりましたか?」
■コゼット > (ゆっくりと身体を起こし、その影響で掛かっていたジャケットがずれてソファへと。
いかにも眠そうな、寝惚けた表情のまま片手を頭の上へ───しかし、それは空を切る。
どうやら被っていた帽子が無い事に不思議に思っている様子だ。
目が覚めたのかと声を掛けられればそちらの方を向く。
まだ眠い、と顔が訴えているかのようだ)
■矛海 遼 > 片手に帽子、もう片方の手に缶コーヒーを持って、目覚めた女性へと近づき、両手に持った物を渡そうとするだろうか
「おはようございます」
それと共に、凍ったような無表情とは正反対に、何処か暖かさを持った声で、言葉を発するだろう
■コゼット > 「……ああ。…おはようございます。」
(まだ意識がはっきりしないという様子で、返事もなんとか…という様子で、帽子と缶コーヒーを受け取る。
暫くコーヒーを見つめていた所で少しずつ眠気も覚め始めた。
声を掛けてくれたその人がこの学校の教師という事も認識出来る)
「……あの、どれ位寝てましたか?私。」
■矛海 遼 > 「最低で見積もって十分以上、かと」
手渡すと距離を取り、自身の席の椅子に座ってそちらに答える
「随分とお疲れだったみたいで」
■コゼット > 「……ですか。」
(折角貰った缶コーヒーを頂く事にする。開封し、ゆっくりと口に運ぶ。
………にが、と思わず顔に出てしまった。お陰で目も覚めたけれど。)
「ちょっと引越し後の片付けで疲れが残ってたのかもしれないです。ここに来てからすぐに授業も受け持ったので…。
眠気には勝てなかったみたいですね…。」
(帽子は傍に置き、缶コーヒーを両手でちまちまと飲む。苦いけれど折角の頂き物を残す訳にもいかない。)
■矛海 遼 > 「どうやら、お口には合わなかったようで」
苦みを感じた表情を見てやや反省、次は甘めの物を持って来ようと思いつつ
「あまり、無茶はなさらない方が良いですよ。顔に出やすい分、周囲に心配を掛けますから」
■コゼット > 「あ、いえ…!目も覚めるので、いいです…これで!」
(フォローになっているのかなってないのか、目を丸くして慌てて弁解する。
飲んでいる途中自分が入れたであろう紅茶が目に入る。もうすっかり冷めているだろうな…。)
「はい、気を付けます。今日はゆっくり休もうと思います。
……矛海先生は、今日はもう授業の方は終わりですか?」
■矛海 遼 > 「えぇ、本日の授業はもう。資料も印刷してまとめ終えた物でして」
慌てている様子を見て少し、無表情が崩れてキョトンとした表情になる物の、一瞬で元に戻り
「次は甘めの紅茶を持ってきますから」
少し柔らかく呟くと自身の缶コーヒーを一口、喉を通していく
■コゼット > (もうそこまで…早い。)
「そうでしたか…お疲れ様です。
…えっと、はい。ありがとうございます。」
(そうして貰えるならそちらの方が嬉しい。しかし、やはり気を使わせてしまっただろうか…。
しまったな、と思っていると傍に見慣れないジャケットが目に留まる。
勿論それは自分のではない。恐らく他の人か、矛海が掛けた物だろう。
コゼットはそのジャケットを大事そうに抱えて立ち上がり、矛海の前に差し出して見せる)
「…あの、これ…?」
■矛海 遼 > 「ん、体を冷やしてはいけないと思いましてね。近くに毛布などが無かった物で。差し出がましいとは思いましたが」
差し出されたジャケットを受け取ろうとする際に手が触れるか。
■コゼット > 「いえ、ありがとうございます。
毛布があれば…と思いますけれど、職員室はそうゆう所ではありませんしね。
保健室ならちゃんとしたベッドもありますけど、眠いから…なんて理由ではちょっと利用出来ませんし。」
(渡す際に手が触れたが、特に気にする事も無く。
保健室の話に関しては蓋盛先生なら何も言わなそうと思いつつ、再びソファの方に戻ってコーヒーを飲み始めた)
■矛海 遼 > 手に触れた際、少し違和感を感じるかもしれない。異様に肌が冷たい事に。
「どういたしまして。適度に休憩を取ることをお勧めしますよ」
(受け取ったジャケットを再び羽織り、コーヒーを飲み進めていく)
■コゼット > 「そうですね。休憩も大事かと思います。…今日は眠っちゃいましたけれど。」
(彼が飲んでいる缶コーヒーが冷たかったのか、或いはそうゆうものに長い時間触れた直後だったのか。この時は、その異変に気が付く事も無かった。)
(目を細めてコーヒーを飲み勧める。苦い。苦い。しかし飲めない程ではない…が、やっぱり苦い。
気を使わせないように、気持ち背を向けてこくこくと飲んでいく)
■矛海 遼 > コーヒーを飲み終え、空になった缶を片手に持ちつつ自分の席に置いてある資料をカバンに入れ、そちらの背を見て言葉を発する
「では、そろそろこの辺りで。寝顔を見たのは私だけなので、心配はなさらず」
やや余計な一言を付けたしつつも、カバンを持って扉へゆっくりと進んでいく
■コゼット > 「んぐっ!?」
(最後の一言に不意を付かれ咽つつ、見送らないと、という気持ちと共に。
口元を押さえ、背中を目で見送る)
「げっほげほっ、…は、はい、お疲れ様です…!」
■矛海 遼 > 「えぇ、ではまた」
一瞬振り返ると、普段から想像できないような、悪戯に成功した子供のような微笑みを残して、職員室を静かに後にする
ご案内:「職員室」から矛海 遼さんが去りました。
■コゼット > 「…。」
(それを考えても眠りたかったのだから、見られてもそれは仕方が無いのだが、いざ言葉にして言われると恥ずかしいものだ。)
「…ふぅ、やっと飲み終えた。」
(そう思いながらちまちま飲んでいたコーヒーは漸く飲み終え。立ち上がり、缶を指定のゴミ箱に捨てると、改めて紅茶を口に含む。
……もうすっかり冷めていた。口の中にコーヒーの後味が際立っていて普段より甘さも感じる。)
■コゼット > 「う~んんん──……っ!」
(紅茶のカップを置くと、ようやくと言った感じで両手を高く上げて大きく伸びをしたり、肩を回したりする。少しの睡眠時間ではあったが、いくらかすっきりする事が出来た。
机の上の名簿と魔術の本を見て思い出す。
確か、眠る前は魔術が苦手そうな人を見ていてどう教えようか考えていた所だったか。)