2015/07/09 のログ
ご案内:「保健室」に聖夜さんが現れました。
聖夜 > 「…血が足りない……」

そんな物騒な事を呟きながら保険室へとやってくる少女が一人
聖夜はふらふらとした足取りでベッドへ向かうと
先客のいないのを確認してから、ドサリと身を投げ出した

聖夜 > 「………」

聖夜はうつ伏せ状態のまま無言でベッドに身を任せる
疲労した身にベッドの柔らかさはありがたい。
しかし身を休めた所で『渇き』が癒えると言う事は無くて……

聖夜 > 「ふぅ…とりあえず……
もう少し日が暮れたら…部室へ……」

部室へ行けば聖夜の持ち込んだ冷蔵庫があり
そこには聖夜の『渇き』を満たす物
トマトジュース…に偽装した『血液パック』が入っている
しかし血への欲求が昂ぶっている状態で出歩くのは少々不味い
廊下を行く生徒達の姿はまだ多い
日ごろ『狩り』をしている聖夜も、校内で行う事は極力避けたかった

ご案内:「保健室」にギルバートさんが現れました。
ギルバート > 扉が、がらり。
気だるそうに眼を細めつつ。
ぐるりとあたりを見渡せば、どうも保険医が留守らしい。

「まいったな……頭痛薬何処だろ。」

かぶりを振って薬棚へ。

聖夜 > 「……!」

ベッドに突っ伏していた聖夜の耳がピクリと動いた
扉の開く音、続く人の声
声色から察するに男、それも恐らく少年であろう
薬を捜している様だが……
このまま身を伏せっているか、悩みどころであった

ギルバート > 「……わからん。」

常備薬はどれも錠剤の状態で、説明書きは何処へやら。
素人目にはどれも同じで、頭は重くなるばかり。
大きくため息ひとつ。保険医が帰るまで暫く休むかと、空きを探す。
そこでようやっと気付く。既に先客がいたことに。

「(邪魔しちゃ悪いな……。)」

危うい足取りで横を通り、隣のベッドへと移ろうとした途端。

「……あ。」

―――どさりと音を立てて床に伏す。

聖夜 > 「……あ?」

その音に思わず驚きの声を上げてしまった
音のした方へ視線をやれば、両手を使いゆっくりと身を起こし
半ば虚ろあるいは眠たげともとれる紅玉の瞳がギルバートの方へと向いた

「ああ、大丈夫よ、横になっていただけだから」

先より『渇き』は落ちついたがまだ身は気だるい
それでもギルバートよりも先に言葉を告げると笑みを浮かべた

ギルバート > 「あ、スンマセン……邪魔しちゃったみたいで。」

よろりと上向き、視界に映るは白塗りの天井と少女の微笑。
額の汗を袖で拭いながら、返す笑みは何処か苦い。

「(あー……やば。かっこ悪いなぁ……オレ。)」

「えーっと……。」
「風邪……スか?」

ベッドの縁を伝いながら。
なんとか座り込みながら。

聖夜 > 「本当に大丈夫よ?
少し貧血を…でも、もう落ちついたから」

緊張の汗を拭うギルバートを見れば
安心させるように言葉を紡いだ

血が足りない状態を貧血と言うのであれば
今の聖夜の状態としてあながち間違ってはいないだろう

「ずっと試験勉強で夜更かしをしていたから……」

ベッドに座りなおしながらさらに言葉を続けた

ギルバート > 「あー……ハハ。オレも同じスよ。」
「オマケに朝早くて。」

挙句事件ともあれば急な出動にも借り出される。
公安案件などないのが一番良いのだが、そうもいかないのが実情であった。
その結果風邪っ引きなのだから、たまったもんじゃないと常々彼は思っていた。
それで守れる"何か"があると、無理を押す価値を見出しているからこそなのだが。
境遇について時には不満の一つも言いたくなるが、今は口よりも先に、身体が悲鳴を上げてしまった状態である。

「これで結果が伴えばいいんスけど。」

力なく一笑し、布団の中に身体を捻じ込む。

「戸締り後でしとくんで。」

鍵はその辺にでも、と付け加え瞳を閉じる。
そのまま暫くすれば、寝息が聞こえてくるだろう。

ご案内:「保健室」からギルバートさんが去りました。
聖夜 > 「やる事をやったのならば
結果は自然とついてくるものよ、ふふっ」

少年の顔を見ればわかる
成すべき事に全力を尽くしている顔だ
聖夜は良い顔だと思った、そして顔立ちも……

『ドクン』

落ち着こうといていた『渇き』が再びを湧きあがろうとしている

「ありがとう、私も眠らせてもらうわ」

少年にそう告げると聖夜は笑みを浮かベッドへと潜る…が
寝息が聞こえてくれば
少年を起こさぬようにベッドを抜けだし保険室を後にした

ご案内:「保健室」から聖夜さんが去りました。
ご案内:「職員室」にコゼットさんが現れました。
コゼット > (試験明けの翌日。

いつもの講義の前に生徒達の前で成績を伝えた。
真夏の前の一喜一憂。
魔球魔術に関するおさらいや演習場を利用した実習、今後の講義内容などなど。
次のステップに進むまでに、一定水準には達してもらわなければ。
勿論、教師としても協力は惜しまないと付け加えて。暫くは忙しくなりそうだ。)

コゼット > 「私も学生時代は良く先生の所まで聞きに行ったなぁ…。」

(昔の事を思い出しながら自分のデスクで紅茶を嗜む。
次の講義までは暫く時間がある。今のうちにゆっくり休んで次に備えよう。
本を読んで時間を潰すのもいいが、図書館や公園まで足を運んでもいいかもしれない…。)

ご案内:「職員室」にヨキさんが現れました。
ヨキ > (生徒の中でもとりわけ年少の者たちに向けた美術――というより『図工』の授業を終え、ファイルを片手に戻ってくる。
 職員室の中に元素魔術教師の姿を見つけると、そのデスクを通り過ぎざま声を掛けた)

「コゼット、試験お疲れ様。
 掲示板の結果を見たぞ。君の生徒は優秀だな」

(支障なく会話できるほどの位置にある自分のデスクに向かい、書類をまとめる)

「きっと、教師の腕がいいのだな」

コゼット > 「ああ、ヨキ先生。そちらもお疲れ様です。」

(職員室に入ってきたのはやたら身長の高い教師。
自分が並ぶとまるで親子に見えるかもしれない。
ここまで来るとどうしても身長の差を意識してしまう。)

「生徒の頑張りがあってこそですよ。
あえて難しい魔術の授業を進んで受ける位ですからね、その位学ぶ意欲はあるのでしょう。
…褒めて頂いてありがとうございます。私としても、教師として全力で生徒にぶつかって行ってる積りなので、そうゆう評価は嬉しいです。」

(自分の熱意は彼のみならず
何人かの教師に伝わっているようでこうして褒められるのはやはり励みになる。)

「そちらは美術の授業を受け持っているのでしたっけ。
私は生憎その手の事はからっきしで…。どうです?生徒達は楽しくやっていますか?」

ヨキ > (腰掛けて更に低い相手の顔を見下ろしながら、穏やかに言葉を続ける)

「ヨキこそ魔術は『からっきし』であるからな。
 魔術を修めた者は多かろうが、それを人に教えるとなれば手管も必要であろう。
 判断するにはまだ早いだろうが……どうだ、教師は君の『天職』たり得るかね?」

(自分の紅茶を組んできて、椅子に腰掛ける。
 背凭れに身を預け、コゼットの方へくるりと身体を向ける)

「そう、美術だ。
 専攻は工芸だが、美術教師は多くないからな。基礎から美術史まで、必要とあらば。

 生徒たちか。
 ……そうだな、好きで習う者もあれば、作品を作り出すことに照れや遠慮を感じる者も少なくない。
 五科目や異能に魔術と比べれば地味なのでな……、楽しいと感じてくれているかどうか」

コゼット > 「天職…ですか。
…そうですね。教師は憧れで…なりたくて今まで努力してきたものもありますし。今は多分そう思えます。
思ったよりも大変ですけれども…。」

(膝に手を置き、行儀良く話に応える。
天職か…他の先生にもそういえば聞いたっけな。
私はきっとこれからも教師を続けていくのだろうけど、その先も、私は天職と思っていられるだろうか…。)

「ここの歴史を見ているとこうゆう魔術や異能とかに目が行きがちですけれど…。
でも、そういった人としての教養も大事ですものね。
私は兎に角魔術を学ぶのが楽しくて、生徒として学校に居た頃も、ずっとその事ばかり勉強していましたけれど…。
答えは生徒達が知っている…と言った所でしょうか。」

(憶測で考えても仕方のない事なのだけど、不安になるのは自分だってそうだ。
生徒達がどんな思いで授業を受けているか。自分のやり方は間違っていないか。
その時は生徒達の態度と成績が目に見える答えとなるのだろうか。
少し冷めた紅茶を飲みながらコゼットは考える。)

「照れと遠慮、か…。
もっと美術を好きになってくれたら、そうゆう生徒達も自分の力を十分に発揮してくれるのでしょうかね。
そこはヨキ先生の腕の見せ所でしょうか。」

ヨキ > 「どんな職であれ、ただ楽で済むということはなかろうよ。
 この広い学園の中で、何人もの生徒を教えるとあっては。
 それに、自分にとっての天職がひとつとも限らんのだし」

(コゼットの話を聞きながら、ティーカップの模様に目を落とす。
 肘掛けに両肘を置いて、両の指先でカップを支える)

「ヨキなどは、ここへ来る前はまったくの無教養であったからな。
 だが言葉を多く知らなかった頃も、恐らくは君のように『学ぶことが楽しい』と思えていたのだろう。
 知らぬことを知ることは、目の醒めるような思いがするよ。いつでも。

 はたして美術を好きになるかどうかは、個々の適性であるからな。
 ふふ。このヨキに出来ることは、皆が美術を『嫌いにならないように』することだけだ」

(それで、と突然真顔になり、神妙な面持ちで声を潜める)

「……それで、話は変わるが、コゼット。この時期になって、気になっていたのだ。
 君、ほかの婦人たちと同じように『水着』を着ることはあるのかね?」

(きちんとした身なりから、あの露出の想像がつかなかったと。
 異性が問うにはあまりにデリケートな内容を、いかにも大真面目に口にした)

コゼット > 「ふふ、それもそうですね。
大変ですけど、ホントやり甲斐はありますよ。
実際に魔術を教えていて、できた!って喜んでいるのを見ると、本当に。」

(過去の授業を振り返り、思い出に浸る。
あの生徒の何気ない表情は、自分の中では忘れられないシーンの一つだ。)

「そんな過去があったのですか。
それにしては随分と上手いですね…。随分勉強したんだなと見えます。

…ふふっ、それなら私と一緒ですね。
嫌いでは好きになって貰えるように頑張らないと。
中々難しい事ですが…、教師にとっては中々難しい課題ですね。」

(少し困ったような顔をして。しかしその表情は何処か楽しそうとも見えたかもしれない。
──そんな折り、ヨキが話のトーンを変える。)

「水着ですか。そうですねぇ…海開きもされましたし、海に入るなら必要かと思います。
海を実際に見たのはここに着てから始めてで。海開きはちょっと楽しみにしてたんですよ。
水着はこの間約束したのですけど、おこん先生に見繕って貰おうと思っていまして…。」

(どうやら今は持っていないが、何れは着用するつもりらしい。
特に恥ずかしがる素振りは見せずに答える。恥ずかしさよりは楽しみの方が大きいのかもしれない。)