2015/08/18 のログ
ご案内:「保健室」に嶋野陽子さんが現れました。
■嶋野陽子 > 7時半より少し前、まだ人気の少ない
校舎に入る巨大な人影。保健室の鍵を開けると、リュ
ックサックをソファーの脇に置き、奥の倉庫の隣の小
部屋の扉を開ける。元はカウンセリング室だった物が、
カウンセリング室の独立に伴い空き部屋となった物だ。
空き部屋には、小型のトレーニングマシンが鎮座して
いる。訓練施設の物より一回り小さいが、陽子の筋力
に対応した高性能マシンだ。薬剤合成の需要が大きい
ため、保健室でトレーニングしないと追い付かなくな
ったのだ。平日は毎日朝一時間、夕方一時間ここでト
レーニングして、合成に必要な素材の溜め込みと、血
液の循環を確保する。一部の素材は、パンプアップし
た筋繊維に溜め込んでおかないと、合成の順序が崩れ
るのだ。
朝のトレーニングで溜め込んだ素材で、授業中に体内
合成を行い、午後イチにそれをまとめて取り出して保
健課に持ち込む。午後のトレーニングで溜め込んだ素
材は、寝ている間に合成して、翌朝の登校時に保健課
に届ける。というローテーションを、今週から始める
のだ。授業料と寮費の代わりとは言え、楽ではない。
このままでは在学中ずっと今の体型を苦もなく維持で
きてしまう。サヤさんやアスティアさんに誉められて、
全体のバランスも意識するようになったし、これから
は格闘や剣術といった戦闘技能を覚え、これまでに極
めた無力化技術を相手に確実に当てられるようにする
という課題もある。
平日は保健室でトレーニングできるようになったので、
訓練施設に行くのは終末と、前記の格闘や剣術の実習
の時だけになるはずだ。
8時半になると、リュックを持ってシャワー室に行き、5分後には制服姿で教室に向かう陽子。
ご案内:「保健室」から嶋野陽子さんが去りました。