2015/09/05 のログ
ご案内:「保健室」におこんさんが現れました。
おこん > 夏も終わってきとるのう。 そろそろこのアイススムージーも終わりじゃなー。
(クーラーのきいた保健室で、清潔なベッドに転がりながらアイススムージーを
 ちゅーちゅーやって呟く。 もちろん保険医ではない。 保健室は、
 おこんの第二の巣なのだ。 学園に点在する保健室それぞれを巡回して、
 巣のメンテナンスをする様はまさしく律儀な教師のようではあるが、
 実際のところは休憩所、あるいは連れ込み宿としてたまに使ったりするためである。)

ご案内:「保健室」に寄月 秋輝さんが現れました。
寄月 秋輝 >  
そんな保健室に来客が一人。
震える手でゆっくり扉を開け、土気色になった顔を出す。

「失礼……します……」

少し高めの声も力無く、ふらつく足取りで入室。
そのままおこん先生の方へと、危なげな足取りで近寄る。

「すみません……風邪薬を……」

今にも死にそうな声で懇願する。

おこん > おー、よく来たのう。保険医はおらんが、まあ入れ入れ!
(来客の方を見て、挨拶代わりに9本の尻尾をふりふり。立ち上がってベッドを開けてあげる。)
暖かくて寝心地がよくなるように暖めておいたぞ。 風邪薬のう……
おぬし風邪薬飲んでももうどうしようもない段階に来ておるのではなかろうか。
顔がえらい色になっておるぞ。ワシもびっくりな色じゃなー。
まー、ちょっと待っとれ。 解熱だの消炎だのという本格的なヤツがいるじゃろ。
ちょっと探しておくから、そこに寝ておけ! ワシの上がりたてじゃぞー?
(いい匂いじゃぞー?あったかいぞー?って念押ししてから、ベッドを離れる。
 普段ならちゅーはいが詰めてある冷蔵庫が本来の役割を取り戻す。
 薬品の冷蔵貯蔵である。 ごそごそとなんかをやりながら、
 楽しげに9本の尻尾をふりふりして。)

寄月 秋輝 >  
「はぁ……すみません……」

おこん先生の寝ていたベッドへふらつく足取りで向かい、そのまま仰向けに倒れる。


以下、死んだように動かない。
体温は41度オーバー、まともな子供が授業に出席できる体調ではない。
いい匂いも温かさも堪能する間もない、意識が吹っ飛びそうになるのをこらえるので精一杯である。

おこん > アワワ…こりゃあ専門医の出番じゃなー。 といっても、保険医は巡回しとるからのー。
よっこいしょ。
(その場でお着替えである。 普通の人間ならイヤーンハレンチな状況だが、
 9本も尻尾があればこれで身体を覆い隠すことにより安全な着替えが可能だ。
 3分ぐらいでおこさま用ナース服に換装完了である。 もちろん衣装で能力が
 変わったりするわけはない。気分だけだ。)

とりあえず体温調べるかのー。どれどれ…
(不用心にぺたぺたと小さな手で相手に触る。めっちゃ熱い。
 うーむ、と唸ってから、冷蔵庫から引っ張り出してきたなんかを
でん、とベッドの脇に載せた。)

こりゃーヘタしたら入院じゃぞ、おぬしー。
ここにある薬剤使うか、狐の秘薬使うか、どっちがよいかのー。
まあ、とりあえずそのままだと大変じゃろうしなー。
(えい。おでこに冷えピタをぺたりと貼り付けることにした。)

寄月 秋輝 >  
冷えピタを貼られてぴくんと動く。
冷えたはずのそれがすごい勢いでぬるい温度に。

「い、や……いつものこと、なんで……
 しばらく寝たら……帰ります……」

死ぬのではないかという表情のままでそう答える。
目は焦点が合わず、ぐらぐらしている。

「……なんで着替えてるんですか……」

そこに突っ込む余裕はあるようだ。

おこん > いつものことでこんなんなるようなら、それこそまさしくにゅういんじゃよ。
いいから大人しくしておれ。 ほらあー。
(おとなしくしてなさいとばかりにお布団をかける。
 これ以上動いたらきっと50度位になっちゃう。)

なんでって、普通にやったらあれじゃぞ?
『たいへん、おにいちゃんがおねつを出しちゃった! おこんちゃんは、
 じょうずにかんびょうできるかな?』みたいなヤツになるじゃろ。

少しでも医療的な気持ちを盛り上げるためにじゃなー、わざわざ着替えて…
まあワシのことはどうでもよいのじゃ。 注射か?それとも丸薬か?
そこまで熱が出てしまっては、直ぐに回復できるほどの体力はあるまい。
薬でばっと押さえつけるしかないとワシは思うがのう。
(どうなんじゃ君―、って床に伏している生徒をやさしくつんつんしたい。)

寄月 秋輝 >  
「季節の変わり目は……必ずこうなるんで……
 体が弱いんです、僕……」

ぐらぐら揺れる頭のまま布団をかけられ、少し落ち着いた様子。

「は、ぁ……えーと……
 もう、薬でも……なんでも……」

何度体験してもこの高熱には慣れないか、自分で選択する余地もない。
治してもらえるならば早く、といった様子。
なおほっぺはぷにぷに。

おこん > じゃあほれ、飲むと一発でケロリと熱が飛ぶ、狐の丸薬をやろうかのう。
代わりにいろんなことが起こるんじゃが、まあいいじゃろ。
(水道水をコップに組んできて、生徒の前に丸薬と一緒に置く。)

これは霊験あらたかな薬でのー、どんな病気もタチドコロじゃぞ。
ただ代償があってのう、いきなり角が生えたり、乳がでかくなったり、
性別が変わったり、獣に変じたりするのじゃ。 まあ一時的なものじゃから、
熱を出し続けてうんうん唸っているよりはマシじゃろう。

季節の変わり目とはいうが、そのたびにここまでボロボロになっていては、
まさしく身が持つまいて。 早く楽になるとよいのう。
(慈悲ある感じの言葉をかけながら、お薬を飲むようにすすめてあげたい。
 目の前のかわいそうな生徒を助けたいだけであって、
 決してなんか面白い効果を期待しているわけではないのだ。)

寄月 秋輝 >  
「あの……僕一応……神道の子なんです、けど……」

霊験あらたかはともかく、結構な大小の数々を聞いて若干迷う。
しかし耐えがたい高熱、長く保健室に居座っても邪魔だろう。
意を決して、その丸薬を手に取り、口に放り込む。
そしてコップを取り、ごくごくと飲み下した。

「う、ぅ……んっく」

しばらく待つ。
と、確かにけろりと熱がとんだ。
一気に顔色がよくなる。

おこん > おお、神道か、懐かしいのうー。わしもよーく戦っ…追い回されたりしたものじゃ。
(昔を思い出してなんだかとおい目。 まだ自分が大暴れフォックスだったころ、
 神道だの仏法だのな連中は徒党を組んで自分を追い回していたものだ。
 一時期は大陸に逃げたりもしていた…とかそういうのはさておき、
 顔色が良くなってきた生徒を見て、よしよしと頷く。)

うむ、おぬしが素直で良かったわい。 これで体力を回復するまでの
時間は作れるじゃろう。 時に…ワシ、おぬしの名前聞いとらんのじゃが。
(一応保健室使ったから、名前ぐらい聞いとかないといけない気がする。
 鉛筆をもって名簿を開く。 問いかける視線を向けて。)

寄月 秋輝 >  
「……昔はさぞ高名な狐様だったのでしょうね……」

漏れだした怪しい話に、小さく笑う。
体に違和感があるようなないような。
それを自分の中の魔力で抑え込む。
何より先に、体内の変異・異常を抑え込むように学ばされた技術がここに生きた。

「あぁ、失礼しました。
 二年の寄月秋輝……アキ、です」

自己紹介をする。
それから呼吸を整え、体の調子を少しでも整えるように。

おこん > なに、昔はよくいたずらをしたというだけよ。今はそうでもないがのう。
ふむ、調息か? 伊達ではないのう。
(呼吸によって己を正し整える相手を見ながら、なるほど、とうなずいた。)

あきか、覚えたぞ。 なんにせよ、この場にワシがおってよかったわい。
しばらく寝たきりになるところじゃったな。 どれ、身体に変なところはないかのう?
危なそうならばしばらくここで休んでいくがよい。 少なくても、
さっきよりはずっと楽にしていられるはずじゃぞ。
(落ち着いた様子の相手に満足気な笑顔を浮かべながら、9本の尻尾をふりふり。
 目の前で生徒が苦しんでいるのをずっと見ていたくはないのだ。)

寄月 秋輝 >  
結果として、かなり丸薬による後遺症を抑え込んだようだ。
見えないどこかで、何かが変わっているかもしれないが。

「ありがとうございます、先生……
 久々にこの熱で家まで帰ることになるところでした」

研究所生活の間は半ば連行されるように帰っていたが、元の世界ではこの熱が出ても自力で帰っていたな、と思い出す。
今思えば大分ありえないことをしていた気がする。

「すみません、ではお言葉に甘えて……
 普段は一週間くらいこれで寝込むので、しばらく休ませてください」

ふぅ、と息を吐き出し、自分の額の冷えピタに触れる。
あの短時間でかなりぬるくなったが、まだもう少し使えそうだ。

おこん > うむ、無事でなによりじゃ、 熱までといっても、あの温度ではな。。。
よいよい、十分に休め休め。 飲み物が欲しければ直ぐにやれるからのう。
麦茶くらいだったら自由に出してやるぞ。 ほれ、冷えピタも取り替えんと。
(テキパキと彼の身体をタオルで拭いたり、冷えピタを取り替えたり、
 飲み物を準備したり。 すごくかいがいしくお世話をしてあげながら、嬉々とした表情。)

寄月 秋輝 >  
「あ、あ……はい、ありがとうございます……」

大人しくその世話を受け続ける。
というより、まだ体を満足に動かせるほど体力が戻ったわけではない。
自分より幼く見える少女の世話というのは、この歳にもなるとむずがゆい。
体が弱いとは言うが、服の下はしっかりと鍛えこまれている様子である。

「……そういえば先生……保険医の先生ではない、んですよね……?
 結構手馴れているように見えるんですが……」

おこん > うむ。 まあ保健室じゃから、使う人もおるまい。 別用で使う人はおるかもしれんがの!
(ウフフー!って一人で笑ったりとかする。 とりあえず、
 大分元気を取り戻した相手を見て満足気に笑みをうかべた。)

うむ、ワシは保険医などではないがのう。 あれじゃな、門前の小僧というやつじゃ。
化け狐は、こうやって世界が変容するまえは長く迫害…というか、狙われておったでな。
薬学なぞも、人間が扱うのとは別方向に進化したというわけよ。
まあワシも、ある程度からめったに傷つかぬようになったから、
そうそう使うこともなくなって…今では思い出しながらがせいいっぱいじゃ。
よーく薬なんかも作ったもんじゃが…お主がすぐに良くなってくれてよかった。
まだ忘れずにおいてよかったからのう。
(相手の言葉に、うーむと唸ってからお返事。
 薬が占いとなんら変わりなかったころから、自分は、
 化け狐は薬学の知識を貯めこんできたのである。)
 

寄月 秋輝 >  
「はぁ、別件で……」

いまいちピンと来ない表情で頷く。

「……なるほど、呪薬や毒薬の方に。
 いえ、仕方がないと思います。
 それ以上に……この度は本当に助かりましたから。
 本当に……ありがとうございます」

寝転んだまま薄く笑顔を浮かべた。

おこん > うむ、別件じゃぞ別件。 何しろ冷暖房管理で、清潔な床があって、人も来ないからのう。
(うひひ、と悪そうな笑顔。 そう、やることといったらあれだ。)

うむ、礼などよいよい!ワシはこの学園の教師で、お主は生徒。
教師たるもの、生徒を導いてやらねばならぬ。 苦しみから救い、
きちんと己の道をひらけるようにしてやらねばならぬ。
ワシはなすべきことをしただけじゃぞ。
(えへん。ちょっと恥ずかしいこと言ったから、あさっての方向に向かって威張る。)

寄月 秋輝 >  
「はぁ……あー……なるほど……」

思い出した。
そういえば中学の頃、そんなことをした気がする。
思い出して少し赤面し、ついでにだるそうなため息を一つ。

「ありがとうございます……
 それなら、早く治して先生に安心していただかないといけませんね」

呼吸を整え体調を整え、軽く手を握りこむ。
この短時間ではあるが、薬が効いたのと看病のおかげで随分と回復に時間をかけられた。
この調子なら立てるようになるのもすぐだろう。

おこん > なるほどー、とな? ははあー、おぬしはわかってしまう立場かー。
隅におけぬのう! んんー?どれだけのことをしたのか、ワシにこっそり教えてみー?
(んんー?っていじわるな笑みを浮かべながら、相手をつんつんする。
 なんだかんだで生徒もやることはやっているのだ。 若いパッションが
 溢れたりしているのだ。いいことなのだ。)

そうじゃのう。 まあ無理をしてはならぬ。 病み上がりは一番危険じゃからな。
 ゆっくり寝ていてよいぞ。 その間にワシは、おぬしをつついて遊ぶ!
(えいえい。脇腹やら脇の下やらをつんつん。 病み上がりに無理をさせない、
 適度なじゃれつきを心得ているのだ。)

寄月 秋輝 >  
「……昔の話ですよ……
 それにもうその子は……」

口をつぐむ。
色々出来たとはいえ、それがいい思い出ばかりではないものだ。
あの頃も楽しかったのは確かだが。

「……病み上がりに無理をさせない動きじゃないんですが……
 くすぐったいですって、先生……」

億劫そうな腕の動きで、つついてくるのを頑張って止めようとする。
が、全く防げないだろう。

おこん > なに、昔の話はよかろう。 目の前にこーんなにせくしーなナースがおるんじゃぞー?
 ほれ、どうじゃ! 病み上がりのからだに効くじゃろー?
(おふーんてせくしーぽーず。 なんとなく悲しくなりそうな気持ちは、
 自分の魅力で黙らせんとする。 できてるかは疑問。)

そうかのー、ではこうするか…よっこーいせっ!
(えいやと乗っかるり、相手に添い寝。 小さな身体でぎゅっと抱きつく。

ふー…これなら思うように動けまい。お主が一寝入りして元気になるまで、
ワシは離れぬぞー? うりうり、どうじゃどうじゃー!
(ほっぺたをすり寄せるみたいにして、まだ汗が滲む身体にじゃれつく。
 やっぱり人に抱きつくのはきもちいい。)

寄月 秋輝 >  
「……せくしー……?」

失礼とわかっていても、思わず疑問符を浮かべてしまう。
魅力のおかげかどうかは別にして、なんとなくおかしくて笑ってしまった。
一応は成功なのだろう。

「え、ぁ……」

少女の姿の先生が抱き付いてきた。
先生と頭でわかっていても。
少しだけ、その体温が嬉しく、恋しく感じた。

「……はい……そうですね……
 これなら動けないです……」

観念したように、腕を下ろす。
抱き返すようなことは出来ないが、それでも抱き付きやすいように腕の位置を変えて。

「……ありがとうございます、先生……」

もう一度礼を述べた。

おこん > んふふ…そうであろう、そうであろう。
(どうやら相手は自分のせくしーさにやられておとなしくなったようだ。
 笑ってる気がするけどきっと気のせいに違いない。)

んふふ、そうじゃろ、動けぬよな。大人しくするがよい…
病は心も苛む。 こうして側にだれかいるだけで、心から癒えていくのよ。
手当という言葉もそのとおりでのう… なに、礼などいらぬと言うたであろう。
よくなってから礼をするがよいぞ。 ではワシはそろそろ眠る。
おぬしはしばらくワシの抱きまくらになっておれ。
(言うが早いか、ぎゅっと抱きつく。しっかりと相手にしがみついてから、
見上げるようにしてにやりと笑ったかと思うと、直ぐに目を閉じて。)

寄月 秋輝 >  
「わかりました、ではこのまましばらく……
 おやすみなさい、先生……」

そう、触れあっているだけでも安らぐ。
一人拘束されていた期間が長く忘れていた。

(温かい……)

幼い体の先生に抱きしめられ、布団よりなお温かいその体温。
こんなに小さいのに、まるで包み込まれるような感覚さえ覚えている。

おこん先生の目を閉じた顔を見ていると、自分もまた眠くなってきた。
少しだけ、ほんの少しだけ眠ろう、と目を閉じた。
柔らかい人肌を感じながら。

ご案内:「保健室」から寄月 秋輝さんが去りました。
ご案内:「保健室」からおこんさんが去りました。