2015/09/18 のログ
ご案内:「職員室」に朝宮 小春さんが現れました。
■朝宮 小春 > 職員室の隣に併設された職員休憩室。
電子画面に移された書類を大量に扱った後は、ここで目を休めるのが通例となっている。
そして今日も夕暮れの中、生物教師朝宮小春は目を休めるためにこの部屋へと入り。
「……………ふすー………」
寝ていた。
机に突っ伏してしまいながら、自分の腕を枕にすやすやと寝息を立てる。
ソファにごろりと寝転がっていないのは、本人に寝るつもりがなかった証左。
■朝宮 小春 > とある一件以来、仕事をこなすスピードが増した。
何も持たぬ彼女が、異能で苦しむ人間に手を出していいのかどうか。
むしろ、手を出すことができるのか。
その結果としての自分なりの解答が、それ。
己に出来ることを大いにやり切ってから………全てこなしてから。
そこから、更に他の仕事も増やしていく。
単なる講師として教えることに関しては、然程苦では無いくらいには、彼女もまた成長していた。
■朝宮 小春 > とはいえ、疲れもするし体調も上下する。
緩やかに眠るのは、鋭く切り込まれた質問を納得行くまで調べていたから。
ふすー、と寝息を立てつつ、夕日が横顔を照らす。 日はそろそろ、落ちるところだった。
夢を見ている。
何でも出来るすごい人間が、どんな問題も解決していく姿。
憧れの存在。
どれだけ努力をしても追いつけないものがあると教えてくれた存在。
この人がいなければ、劣等感を感じること無く生きていけた。そんな鬱陶しい存在。
そんな存在が、お前は教えるのは上手いなと褒めてくれたから。
だから、私はまだ頑張れるわけで。
………………
「んぅ………………」
ごろん、っと少しだけ頭をひっくり返して寝返り一つ。
ご案内:「職員室」に音無 新さんが現れました。
■朝宮 小春 > 「………んぅー………」
呻く。何か夢のなかで言ってもらった気がしたけれど、その声が届かない。
何も聞こえないまま、その声を聞こうと耳を澄ます。
でも何も聞こえないまま。
この辺りで、ああ、夢観てるんだな、という自覚をする。
それでもまだ目覚めないままに、ふすー、くー……っと、寝息を立てて。
■音無 新 > (ほぼ無音に近い小さな音を立てて開かれる職員室の扉。中を覗き込んで室内へと身体を滑り込ませる一般生徒。
学生の本分は学業であると言うのを体現するかのように予習に復習にと余念が無い。
さて今回は苦手な魔術の授業に関して遅れを取り戻そうと担当の教師に聞きに来たのだが…。)
「……見当たりません、ね。…出直しま……おや?」
(偶然職員休憩室の横を通り過ぎれば、必然的に分かる中の様子。
そこには一人の教師が休憩…どころか完全に寝息を立てていた。
……しばし考え込んだ後に周囲に視線を向けるが生憎と近くに誰もいなくて。
放っておいても問題ないのだろうけれども、風邪なんか引かれても後味が悪い…故に。)
「……先生?……えぇと、朝宮先生?…こんな所で寝てたら風邪引いてしまいますよ?」
(と、休憩室へと入り寝息を立てている教師の肩口辺りを指で突いてみた。大して力は込めていないので熟睡しているなら起きるかどうかまでは定かではない。)
■朝宮 小春 > 「……ふぁ、ぇ。……はぁぃ。」
ムクリと身体を起こして、ふわぁ、ふわあ、とした表情。
眼鏡を取って目を擦り。……そのままの目で相手を見るものだから、ぼやけて何も見えないわけで。
………ちょっとだけ、涙目だった。
「………ぁ。」
そして、気がつく。か、っと顔が真っ赤になって、視線を逸らして眼鏡をつけて。
「………ごめんなさいね、起こしてくれたのかしら?
ちょっと恥ずかしいところ見せちゃったかな?」
秘密ね? と、指を唇に当ててお願いをしてみる。
こっちの授業取っていたかなあ、と見上げながら思い出し、思い出し………。
■音無 新 > (年齢だの威厳だのを感じさせない姿は親近感が湧いて微かに持ち上がって孤を描く口の端。
一般教科は軒並み受講しており、彼女の授業も受けた事がある。と言ってもまだ片手で数える程度なので此方を知らないのも無理はないかもしれない。)
「いえいえ、貴重な休憩時間を邪魔してしまってたらとも思ってましたので…その様子なら良かったです。」
(恥ずかしい姿との認識もなく、微笑みを携えたままの様子。
指を唇に当てての仕草を見せられれば、視線をわざと逸らして同じ仕草を浮かべて。)
「…えぇ、了解です。こう見えても口は堅いと思いますので安心して下さい。」
(拷問に合おうが墓まで持っていくぐらいの覚悟ではあるが、口調は軽く。)
「ぁ、自分は1年の音無です。最近来たばかりですが、朝宮先生の授業は楽しく受けさせて貰ってます。」
(空気を読んだのか、其方の様子を見れば、しれっと自分の名を告げては、ぺこりと一礼。)
■朝宮 小春 > 「あら、こう見えても頑丈なのよ? まあ、頑丈じゃないところを今見せちゃったところだけれど。
口が固い、じゃなくて、ちゃんと忘れなきゃダメよ?」
なんて、くすくすと笑いながら立ち上がり、真面目に答えてくれる生徒にホッとした様子を見せて。
忘れろー、なんてちょっと無理のある指示をしたりして。
「ええ、何度か受けてくれているわよね。………ふふふ、ここの学校って毎年決まった時期に、じゃなくて、自由に先生も生徒も増えちゃうから、覚えるのは大変よね。」
苦笑を一つ漏らしながら、んしょ、っと立ち上がって。
「それで、職員室に何か御用?
今はあいにく、私しかいないみたいだけど………」
■音無 新 > 「頑丈…ですか、分かりました。そう認識しておきますね。でも無理は禁物ですよ?
…忘れるのは流石にちょっと…ど、努力はしてみます。」
(寝起きの様子からは疲労の色が見て取れたけれども、彼女がそう言うのなら強く言う理由もないだろうから一言だけ。
忘れないとダメ、等と言われれば腕に抱えた分厚い参考書を眺めます。
ゴクリと生唾を飲み込んで…角で全力で叩けば行けるかも?等と、割と真面目に考えております。)
「途中編入にも関わらず受け入れて貰い、今までと違う環境で毎日楽しく過ごさせて貰ってます。
まだまだ分からない事だらけですが、ご教授の方お願いしますね。」
(立ち上がった姿を見れば覗き込むような格好も止めて、背筋を伸ばせば両手を上に持ち上げて伸びのポーズ…少しだけ貰った眠気を払拭して。)
「あぁ、ハイ。すっかり忘れてました。魔術の授業で分かり辛い事があったので聞きに来たのですが…。」
(一度視線を周囲へと向けて…やっぱり他には誰もいない訳で)
「居ないようですので一応用件は終了になります。生物は…いえ、大丈夫です。」
(折角なので予習も兼ねて質問でもしようかとも一瞬過ったけれども、先程の様子を見ればあまり負担を掛けても悪いと思い、首を横に振った。)
■朝宮 小春 > 「ふふ、冗談よ、冗談。」
軽く笑って、ぽんぽん、っと手を伸ばしてその頭を撫でる。
生徒の前に立てば疲れた素振りは微塵も見せないのは、彼女の性か。
「ええ、まあ、私もそんなに長く無いけれど。
ここにいる人達はみんな長い方も多いから、色々聞いて、安全に。
……それでいて、楽しく過ごせるなら、これ以上は無いわよね。
ああ、魔術………………。いないみたいね。
うーん、魔術は流石に私も無理だし、ごめんなさいね?」
自分の頬に指をつけてかんがえこむけれど、絶対に相談に乗れない分野であることを思い出して、首を横に振った。
■音無 新 > 「……止められなかったら試す所でした。忘れる自信はありませんけ……ッ?!」
(何処まで本気で冗談なのか、本人は随分と真面目そうに試すなんて口にしました。
そして途中まで吐いた言葉は遮られる。ビクリ、思わず跳ね上がる身体…伸び掛けた手は止まって後ろで組まれる。
他人に頭を撫でられるだなんて初めてかもしれず、驚きの様相を示しては固まっている身体。)
「あまり人様に言えない事ばかりしていたので平和すぎて拍子抜けするくらいです、ハイ。」
(少なくとも目の前の教師である彼女からは本当に平和な気配しか感じられず
緩む口許。誰もが彼女のようならば本当に平和なんだろうなぁと、何処かボーッとした表情で考え込み。)
「わざわざ気を遣わせてすいません。
朝宮先生は……そちら方面は、あまり得意そうには見えませんね。」
(勘、飽くまで勘である。これで実は凄まじいまでの異能や魔術の
使い手だのと言われると感服せざるをえない。今までと違い少しだけ垢抜けた笑みを浮かべて。)
■朝宮 小春 > 「そんな危ないことはしなくてもいいわよ。真面目ねぇ。」
くすくすと笑いながら、固まってしまう相手に微笑みかけて。
「そうなの? ……まあ、ここではいろいろと忘れて、普通の生徒でいるといいんじゃないかしら。
普通の生徒でいられる空間、って、きっと尊いものだと思うしね。」
平和な気配のままに、くすくすと笑う。
ぼーっとしている彼の頭から手を離せば、自分の髪の毛をちょっと押さえて。寝ぐせが無いかチェックを一つ。
「そうなのよね、魔術にしろ異能にしろ、………私は何も無いから。
だからこそ見えるものもあると思うし、そういう人間もこの学校には必要だと思うんだけどね。
あるのが当たり前、というだけで育ってしまえば、外の世界と溶け込めないもの。」
■音無 新 > 「…良く言われます。もう少し肩の力抜けって周りにも言われるんですけどね。
どうにもこうにも距離感が難しいと言うか。」
(冗談を介する余裕ぐらい身に付けろとの同年代の言葉を思い出しては自分の頬を擦る。イカンイカンと自分を戒めるように頬を抓って。)
「普通の生徒って言葉自体が変なんでしょうけども。言わんとしてる事は分かります。
目指すと言うのも変な話ですけど…普通の生徒と言うやつを目指してみたいと思います、ハイ。」
(目の前にいるのはそれこそ本当に普通の人である。
周囲は普通じゃない人ばかりなので逆に新鮮にも映る彼女の存在。彼女の言葉に嬉しそうに一つ頷きを見せて。」
「ナルホド、一理ありますね。……普通の言葉が欲しくなった時は頼らせて貰うかもしれません。
その時は面倒かもしれませんがヨロシクお願いします。」
(本当の意味で一般人。けれども言葉は妙な説得力があり、頷きは次第に深くなっていく。
何時か彼女みたいな事が自然と言えるようになりたいと心底思えば向ける眼差しは尊敬を含んだもの。)
■朝宮 小春 > 「あら、肩に力が入ってしまうのは仕方ないじゃない。だって、先生を前にしているんだもの。そうなっちゃうわよね。」
明らかに自分にとって都合がよい勘違いをしながら、うんうん、と頷く辺り、あまりにも普通の人だった。
「ええ、そういうこと。ここでは生徒は生徒らしくいればいいの。
先生が先生らしくあって、生徒が生徒らしくいることが、一番平和な学校ではあるのだからね。」
そう声をかけながら、相手の言葉にはちょっと不満気に。
「あら、それでも先生なのだから、普通よりもうちょっとしっかりしていると思うわよ?
……きっと、多分。」
しっかりしているはずだ! と思いながらも、口元を少しだけ尖らせて。
言葉が弱くなるのは、ちょいとばかり自信が無いから。
……多分。 多分。
「……あ、ら。 そういえばお仕事の途中だったわね。
音無くんも質問相手がいないだったわね。 あんまり引き止めちゃダメかしら。
…それじゃあ、お仕事に戻るから。 何かあったら何時でも質問に来ていいからね?」
と、片目を閉じて手をひらひらと振る。
よーっし、と両手を伸ばしてぐっと伸びをすれば、さあ、お仕事再開である。
■音無 新 > 「……そういう事にしておいた方が都合が良さそうなのでそういう方向でお願いします。」
(発想の斜め上を行く発現が面白おかしくて、笑ってはいけないと思いつつも零れる笑い、微かに肩を震わせて。)
「ありがとうございます、その一言に救われるばかりです。」
(流石、教師は言う事が違う…なんて真面目に解釈して感心していたが…続いた言葉に思わず浮かべる苦笑い。)
「朝宮先生。そういう事は言わぬが華、と言うやつだと思いますよ?
他はどうか知りませんけれど、自分は微塵も疑わないので大丈夫です。」
(教師であり一般人である彼女の人となりが見て取れれば、力強い口調で言葉を返して笑みを深めて。)
「えぇ、そうですね。今日はこの辺りで……。
また今度、朝宮先生が元気そうな時にでも改めて伺いたいと思います。」
(手を振るフランクな動作に対して、しっかりと頭を下げて一礼。
そうして教師は仕事へ、生徒は日常へと戻って行く…少年は、静かに、静かにその場を後にした――。)
ご案内:「職員室」から音無 新さんが去りました。
ご案内:「職員室」から朝宮 小春さんが去りました。
ご案内:「廊下」にヨキさんが現れました。
■ヨキ > (夕刻の校舎。美術室前の廊下。秋風が吹き込む窓辺に、腕を載せて凭れる姿がある。
眼下の中庭を、せんせえ、さようならあ、と列を成して帰ってゆく、幼い子どもたち)
「ああ、さようなら。くれぐれも寄り道するでないぞ!」
(笑って手を振る。
入学資格に年齢が問われないこの常世学園にあって、特に年少の者を集めた集団下校だ。
年端も行かない顔触れに見えて、その実一年生から四年生まで、さまざまな学年が揃っている。
専門科目のために授業のコマ数が少なく、獣の体力が有り余っているヨキは、空いた時間に子どもたちの面倒をよく見てやった。
子どもたちの姿が遠ざかってゆく。
やがて窓枠に頬杖を突き、薄く笑んで呟いた)
「……寄り道する悪い子は、食べられてしまうからなあ」
ご案内:「廊下」にリビドーさんが現れました。
■リビドー > 「……おや。」
廊下を歩む中、窓辺に凭れ掛かる同業(分野は違えど)の姿を認める。
つられて彼の視線を追ってみれば、年少の者達が集団で下校する姿が見えた。
誰かを探す様に視線を巡らせる素振りを見せてから、戻す。
戻してから、同業――教師である男性の、ヨキの目を見て、口元を緩めた。
「こんにちは。いや、こんばんはかな。……ヨキ先生と記憶しているけれど、合っているかな。」
■ヨキ > (掛けられた声に、まず視線が相手を向く。
金色の双眸が、自ずからどろりとした光を発して見える。
リビドーの姿を認めて振り返り、壁に背中を預けて立つ)
「やあ、君はリビドーか。ああ、ヨキで合っている。
そろそろこんばんは、の頃合かな……日の落ちるのが、随分と早くなった」
(美術系の教室が並ぶ廊下の一帯は、外から部活の声が響いてくる以外にはしんとしている)
「お疲れ様だ。見回りかね?それとも……美術にご興味でも」
(教師然として人好きのする笑みを浮かべ、小首をゆったりと傾ぐ)