2015/09/24 のログ
日下部 理沙 > 「九月からの新入生の日下部理沙と申します。同学年ではありますが……一応、後輩ですから。
言葉遣いのほうは、すいません……癖みたいなものでして……」

改めてそう自己紹介をしてくれた七生に対して、理沙も頭を下げて名乗り返す。
髪と同じ色の紅い瞳が印象的な七生は、笑顔も明るく朗らかだった。
小柄な外見のせいか少しばかり幼くもみえるが、それが逆に相手に緊張を与えない。
立ち居振る舞いからして、理沙から見ると七生には高い社交性を感じられた。
だからこそ……それは引け目にも感じた。
 
故にか、トトにそう突然指摘されて肩を叩かれれば、びくりと背を震わせた。
理沙からすれば、そんな身体の強張りすら無自覚なものだった。
 
「いや、その、すいません。そういうつもりは無かったんですが……
あ、トトさん、ゴーレムなんですか……すごい、です、ね……」
 
露骨に話題を逸らしながら曖昧に頷く。
内心では己に対する落胆ばかりである。
まさか、ここまで複数初対面の誰かと喋るのが下手くそだとは、自分でも思っていなかった。
ここ数年、外にいるときは何だかんだで自分は『翼』だのなんだの見た目や待遇を言い訳にして社交面の気遣いを怠っていたんだなと今更反省する。

東雲七生 > 「う、うるせーやい。」

トトの言葉に少し頬を赤らめながらそっぽを向く。
寝たくて寝たわけでも無いし、見せたくて寝顔を見せたわけでも無いの、と口を尖らせながら言い返した。


「別にそんな、いつ入学したかなんて気にしてたらしょうがないだろ?
 ……どうすんだよ、本土で言う小学校入学と同時にこの学園に来て今4年目って子とか居たら。」

生憎、そう言った人とまだ出会ったことは無いが。
この学園のシステム上、十分にあり得る事だと思うので例えに挙げてみる。
いつ入学したか、なんて気にしてたらそれこそ何にもならないだろ、と少しばかり日下部へと不満げに告げて。

「ま、いーや。よろしくな、理沙っ!

 あ、りさって名前、結構女子と間違われねえ?」

トト > 「あはは、ごめんごめん、お詫びに今度、日向ぼっこにいい所でも紹介するよ、僕も日差しを浴びて休むのは大好きだからね。」
そっぽを向かれた、ちょっとからかいすぎたかな、と内心反省しつつ、今度お気に入りのスポットでも紹介しようと思いついて

「…  そうなの?」
そんな七生の理沙への質問へは、不思議そうに首を傾ける、余り、そういった共通認識に関する知識は深く無かった

「うーん、ゴーレム… のつもりなんだけど、最近違うんじゃないか説がね… 少なくともこの世界のゴーレムとは全然違うようだし。」
それを探すのも、今の目的の一つかなぁ、と呟きつつ

「あ、ごめん、ええと…  取り敢えず、七生が言うみたいに何にも気にしなくていいよ、僕は気にしてないし
寧ろ何を気にしてるのか教えてくれれば、僕の知識にもなるし、勉強にもなるんだけど、どうかな?」
理沙の反応は、正直トトにとっても割と未知数であった、こういう探り探りな相手と関わるのは、久しぶりで
尚且つ、相手が物怖じしているらしい、という事くらいは、今のトトには分かるのだ、少しだけ探るような言葉遣いになる

日下部 理沙 > 「その場合でも……やっぱり先輩は先輩ですね。
名前だけだと女子とは良く間違えられますが、見た目がこれですので、そういうことはあまりないです」
 
名前に関しては「ななみ」も同じくらい間違えられるのではないだろうと思うが、いわないでおく。
もし気にしてたら申し訳ない。
自分では変えようのない事でのアレコレの辛さは理沙にも良くわかる事である。
 
などと、七生が気にしているかどうかすら分からないのにアレコレ想像していたところ、横合いからトトの声が掛かる。
 
トトの質問は、理沙からすればまたしても答えに窮するものであった。
何を気にしているのか。
それはもう、理沙にもよくわかっていなかった。
ただ、単純に理沙からすると……なんだか、引け目だけを感じるのだ。
漠然としたそれの正体は理沙にもよくわかっていない。
故に。

「それこそ、トトさん、お気にせず。
ただの性分ですので……多分、何かを気にしているというより、気にしないように気にしてしまっているだけなんです。
何と言いますか……喋るのがあまり得意なほうじゃないので」 

今の理沙には、そう答える他、術がなかった。

東雲七生 > 「まあ、それなら許す……。」

むす、とまだ少しむくれたまま顔の向きを戻した。
初対面の日下部の前だというのに、至って普段通りのやりとりをしている事に若干気兼ねしてしまったというのが実際のところで。
少しだけ苦笑いをしてから、咳払いを一つ。


「そっか……まあ、なら良いや。
 日下部が性分だからって言うなら俺も俺で、あんまり気を使わないのが性分だし。
 日下部の楽な様にしてくれよなっ!

 ……やっぱり名前だけだと間違われる?
 俺もさ、間違われるんだよなあ。酷い時は顔見ても間違われるからさ。」

同じ様な体験を持つ者と出会えて良かった、とばかりに笑みを浮かべる。
そのまま、すい、と日下部へと右手を差し出して。

「ともあれ、ここで知り合ったのも何かの縁ってやつで。
 今日、今から俺ら友達なっ!」

と、屈託のない笑みを向けたまま握手を求める。

トト > 「ほっ… じゃあ、そういう事で…  って、ななみ、もそういう名前なんだ?知らなかったな……
服と同じで、名前も男女で法則ってあるんだね、言われてみれば、何となく分かる気がするよ。」
機嫌を治したっぽい彼に少しほっとしつつ、彼らの話に耳を傾けて、なるほどなー、と納得したように頷いてみせる

「気にしないように気にしている?… なんだか、あれだね、哲学的だね…  理沙がいいなら、それでいいけれど
あ、七生、理沙とは僕が先に会ったんだよ?ね、僕とも友達になってくれるかな?後輩の友達は、これが初めてかも!」
正直、彼の反応はトトにとって不思議が一杯ではあるが、本人が之だけ気にしないで、と言っているのだ
これ以上追求するのも野暮だろう、という事で、此方も一段落を置く事にした
しかる後、七生が手を差し出しているのでこっちまで手を出したりはしないが、にこにこと笑いながら彼に友達になろうと願い出る

日下部 理沙 > まぁ、七生は一瞥からして見た目も愛らしいというかどことなく色気のある少年だ。
ともあれば少女と間違われるのも無理もないと思える。
むしろ、これだけ人懐こければ少女であってほしいと思う類の男子もいるのではなかろうか。
そんな風にぼさっと考えていたところ、突如、七生と、そしてトトからその『申し出』が告げられ、理沙は目を丸くした。
 
「え? と、友達?」
 
友達。
理沙の知る限り、それは常世島ではまだ片手で数えるほどだ。
厳密に数えたら下手すれば五人どころか三人いない。
いや、理沙が一方的に思ってるだけで本当の意味での友達なんてもしかしたら一人もいないのかもしれない。
そこにきて、突然、二人揃ってこんな風に提案してくるのである。
理沙からすれば、それは正に青天の霹靂であり、咄嗟に反応することは難しい申し出だった。
いや、当然嬉しい。
だが、現実だと認識するまでどうしてもタイムラグが発生するのである。
たっぷり数秒そうして押し黙ってから、どうにもこれは現実らしいと理沙は再認識して、こくりと頷いた。
 
「えと……こちらこそ、是非お願いします。東雲さん、トトさん」
 
静かに翼を、揺らしながら。

東雲七生 > 「まあ、何だ……
 トトに性別の事をとやかく言われるのは妙に腑に落ちねえんだけど……」

重々しく呟かれた言葉通りに複雑そうな表情を浮かべる。
まあ、一々気にしていたら話にならないのでさっさとそんな表情は捨ててしまうのだが。


「そ、友達っ!
 ……まだどーも堅苦しい感じがするけど、まあ良いか!」

七生にとってはいつもと変わらない調子。
隣に居るトトも同様だった。
まさか日下部の中での評価が中々酷な事になっていたことなど全く想像すらしていないだろう。

「にひひっ、よっしゃ!久々に同性のダチが出来た気がするなー。」

えい、と半ば強引に日下部の手を取って上下に振ろうとしながら、そんな感想を口にする。

トト > 「むむむ、確かに僕はそういう男女のアレじゃないけどさー… あ、確かに、言われてみれば七生と一緒に会う人って
大体が女の子だったような…?いや、その人たちが皆友達って訳じゃなかったと思うけどね。」
ちょっと此方も唇尖らせつつ、多少は思うことがあるようで、まぁ、此方も気にするような玉ではない
そして、後に続く七生の言葉に、彼と一緒に会った、彼以外の人物を思い起こす、そこまで人数はいないものの、大体女性だったきがする

「じゃあ、これで理沙と僕も友達だね?之からよろしく!美味しい飲み物がある場所とか、寝転がるのにいい場所なら
色々知っているよ?興味があるなら何時でも聞いてね。」
後ろに手を組んで、朗らかに笑いながら、七生と友達の契を結ぼうとしている理沙を見守ってみたり

日下部 理沙 > 虚空を彷徨っていた理沙の手を、七生は自分からとってくれる。
理沙はそれも任せるまま、ただ勢いよく上下に振られるお互いの手を見ていた。
七生にとっては、これが日常なのかもしれない。
気取った様子もなければ理沙を特別扱いしている風もない。
彼の旧知であるトトの様子をみても、特別変わった様子はない。
なら、きっとこれが彼にとって……いや、もしかしたら彼と彼女にとっての、日常なのかもしれない。
しかし、それは理沙にとっては非常に不慣れなことであり。
 
「はい、改めて……お願いします」
 
そんなものだから、やっとこ返せた返事はそんなところだった。
気の利いた台詞の一つも言えない自分が、恨めしかった。

東雲七生 > 「やっぱりこう、つるむ相手に因っても性別って判断されたりする……?」

女子と一緒に居る事が多いから女子っぽく見られてたりするのだろうか、と少しだけ本気で考える。
同性よりも異性との遭遇率が多いのは確かに事実であり、それは七生自身にとっては手放しで喜べない事でもあるのだが。
ぷぅ、と唇を軽く突き出して不満の意を表したりしている。


「うんうん、よろしくなっ!!」

ひゃっほう、と意味の無い歓声とか上げながら日下部の手を離して。
良かった良かった、と繰り返し呟きながら椅子に腰かけ直した。
多分この後すぐにトトが握手するのだろう、と見抜いているかのようにトトへと視線を向ける。

トト > 「どうだろう… それこそ僕に聞かれても、って感じかなぁ、自分で言うのも何だけど
そういった所の知識は七生より下だろうし… まぁ、可能性はある、ってくらい?」
うーん、と腕組みして割と真面目に考えつつも、自分じゃわからないな、と肩をすくめて両手の平を空に向けるポーズ

「ふふ、七生ったら、はしゃぎすぎだよ、 ん、僕も、よろしくねー、理沙っ。」
そんな事を言いつつもそわそわしているのを見るに、七生の読みは当たっていたようで
七生が下がると、入れ替わるように前に出て、理沙の両手をとって、ぎゅ、ぎゅっと強めに握手しようと試みる

日下部 理沙 > 続けてトトに手を取られて、今度はぎゅっと強く握られる。
どれくらいの強さで握り返せばいいのかわからなくて、理沙の返す力はぎこちない。
 
「は、はい、よろしくお願いします」
 
トトへの返事もそんな感じで少し遅れる。
ただ、トトと七生のテンションに理沙はついていくだけで精一杯であった。
そういうところが自分の悪い所でもあるのだろうと何と無しに理解はしたが、だからといってすぐに馴染むのは難しそうだ。
それはそれで申し訳ないと思うし、単純にこうして声をかけてくれるのは理沙にとっても非常に喜ばしい事なので慣れたくはあるが。 
しかし、すぐに慣れるものでもない。
だからこそが、また口を吐いた台詞は、
 
「と、ところで……御二人は仲が良さそうですね。長い付き合いなんですか?」

まぁ、そんなヘタクソな方向転換であった。

東雲七生 > 「……可能性はある、か。」

神妙な面持ちで呟く。
そうか、可能性はあるのか、そうか──と何度か頷いて。
類は友を呼ぶという言葉と、朱に交われば赤くなるという言葉が脳裏に浮かんだ。

「ん?そーだなあ……
 まだほんの数ヶ月、もう少しで3ヵ月ってとこかな。」

長いのか長くないのか、よく分からないが。
トトとの場合は、付き合いの長さよりもその中身の濃さの方が七生にとっては強烈なのだ。
なので、困った様に笑いながら肩を竦める。
おおよそ大体の事はトトが頼まずとも説明してくれるのだろうと。

トト > 「うん… まぁでも、僕が見る限りは、七生は立派に【男の子】だと思うけれど、それじゃダメかな?」
神妙な面持ちの七生を見て、少し不思議そうに彼をじっと見る、七生が何故それで困っているのかも、今一良くわかっていない所があったりして

「ん、よろしくー♪」
トトの手は細く、軽くでも握り返すと柔らかさの中に、こつこつとした硬さが感じられるくらい、小さく見えた
それでも、理沙としっかりと握手をすると、手を離して改めて微笑みかける、友達になったことを喜ぶように
くるん、と一度ワンピースを翻しながら回転してみせた

「あー、そうだねぇ、そもそも僕がこの世界に来たのが7月だもの、一番長くても、そのくらいになるのは当然だね
七生は僕の始めてで、一番の友達だよ!あれだね、言い方を変えれば、親友… で、いいんだよね?そんな感じ。」
七生との付き合いについて振られて、口元に指をあてて、んー、と見上げるようにしながら考えつつ答え

「でも、まだまだわからない事も一杯だし、もっともっと、仲良くなりたいって思ってるよ!」
取り敢えず、にぱー、と音がしそうなくらい、満面の笑みを二人に向けてみた

日下部 理沙 > 学生としてみると三カ月は中々に長い。
何せほぼ丸々一学期分だ。交友を育むには十二分な期間といえる。
その三カ月も恐らく、薄い物ではないのだろう。
七生の様子からも、それは何処となく感じ取れた。
観察力が理沙にはあるわけではないが、それでも、七生とトトの間に信頼関係のようなものがあることはどことなく見て取れた。
なんというか、この二人は『間の取り方』が出来ている。
阿吽の呼吸という奴だろうか。
トトが嬉しそうに『親友』というのも、うなずける。
異世界から来て初めての友達ともなれば、きっとそれらの絆も強固なのであろう。
 
「いいですね、そういうの」
 
そう、想ったままのことを口にする。

東雲七生 > 「いや、ダメじゃあないけど。……俺だって俺は心から男だと思ってるし。

 ……いやまあ、一番の友達ってところは否定しねえけどさ。」

軽く頭痛がして、こめかみを押さえる。
どうして余計な事を付けるのか、と問い詰めそうになるが日下部が気付かなければ何ら問題はない。
初めてって言い方は、如何なものかと。


「あー、うん。良かった。」

どうやら日下部にはちゃんと意味が伝わった……のだろうか。
少なくともその表情と言葉からは下世話な想像は窺えない。
きちんと“初めて”の意味が伝わっているだろう事を確信し、へらり、と笑みを浮かべた。

「はは、思ってるほど良いもんでもねーよ。」

言葉とは裏腹に、満更でもなさそうな笑顔だった。

トト > 「そっか、良かった……… 。」
少し、彼の様子を見る、少しこめかみを抑えつつも、満更でもなさそうな彼の笑顔を見ると
心が、少しぽかぽかと暖かくなった気がした、思わず此方の顔も綻ぶ
その一連の様子に、少しだけ暖かさに紛れて、ちくりと音がした気がしたのは、気にしないことにした

「うん、楽しいよ!友達と会う、話すのはとっても良いことさ、理沙だって、僕たち以外にそうやって作って
その内きっと、親友、だって作れるよ、だって、僕たちとはもう友達だもの。」
第一歩は踏み出したのさ、と言いながら、理沙に向かって何故だか自慢げに胸を張ってみせたりする

日下部 理沙 > 嬉しそうに笑う七生と、自慢げに胸を張ってその関係を誇るトト。
二人の関係は、理沙にはまだわからない。
それでも、こうやって深く笑い合えるくらいには良い関係なのだろう。
いいことだ。
 
「親友……作れますかね。そうだと……いいですね」
 
トトの言葉にもそう返事をかえしながら、時計を見る。
ぼちぼち、時間である。今日は元々理沙は補習にきたのである。
そのために、補習に必要な教科書を取りにここまで来たのだ。
 
「私はそろそろ時間ですので、今日のところはこれで。
御二人とも、今日は御時間裂いて頂き、ありがとうございました……それでは、また」
 
そう頭を下げて、理沙は扉に向かって歩いていく。
そして、扉を出るときに一度だけ振り返って、軽く頭をさげてから、戸をまたしめた。

ご案内:「教室」から日下部 理沙さんが去りました。
東雲七生 > 「はいはい、そこから先はお前の頑張り次第だろ。」

トトの笑顔に隠れた細やかな違和に気付いたのか否か。
素っ気無くそんな事を呟いて軽く息を吐く。


「おっと、そっか。
 それじゃあまたな、日下部!明日からの授業で会うことがあればよろしく!」

頭を下げ退室しようとする日下部へと、ひらひら手を振りながら。
見送った後は、あの堅さが早く抜ければいいんだけどな、なんて呟いて大きく背筋を伸ばした。

トト > 「……… っ、も、もう、そんな事、態々言わなくてもいいよっ。」
見透かされた、本当にそうかどうかは兎も角、そう思ってしまった事実に対して顔を赤面させ、首をぶんぶんと左右に振る

「ん、ばいばい理沙、授業とかであったらよろしくねー?」
去っていく彼がその姿を隠すまで手を振って見送って
あんな人もいるんだねぇ、と小さく呟いた、思えば、話せば、その通りに返してくる人とばかり関わってきた気がすると
だが、人はそれぞれ違うもの、未だ硬さが抜けない彼とも、仲良くなれればいいなぁ、と思いつつ、釣られるように、背伸びと、少しの欠伸

東雲七生 > 「はいはいはい、悪かった悪かった。」

けらけら笑いつつ、机の上に置いていた本を手に取る。
何処か海外の神話集か何かの表紙がちらりと見えたかもしれない。
それらを小脇に抱え、よっこいせ、と椅子から立ち上がる。

「それじゃ、俺もそろそろ帰ろうかな。
 本は家で読んで明日返すか……。」

トト > 「むぅう…  まぁ、いいけどさ、あ、七生がどんな本読むのか、って僕気になるな、よければ今度感想でも教えてよ。」
ちらり、と見えた本の表紙を見て、何となく興味を覚えたようで
そうでなくても、七生の知らないことは、出来るだけ知りたいとは思っているのである

「僕もー、話してたら随分時間が立っちゃったね、帰って設問といておかないと。」
帰る事自体には彼に同意して、ささっと帰り自体を済ませてしまう

東雲七生 > 「最近は……神話とか、かなあ。
 国内国外問わず、目に付いたのは読む様にしてる。」

じゃあ帰りがけに話してやるよ、と椅子に背に掛けていた鞄に本を仕舞い込んで
そして鞄を背負うと、同じく帰る事にしたトトの支度を待った。

「それじゃあ途中まで一緒に帰ろうぜ、トト。」

トト > 「ふーん、神話… って事は神様が出てくるんだよね?ミウちゃんみたいな神様も出てくるのかなぁ。」
ふーん、と首をかしげつつ、話してやるよ、という言葉には笑顔でこくこくと頷いて見せて

「おっけー!じゃあ帰ろっ。」
忘れ物がないことを確認すると、勢いよく片手を上げて、七生の隣に並び、一緒に帰ろうと歩き出す

東雲七生 > 「こないだトトが話してくれたような、星座の事とかさ。
 あんな感じで色んな神様の話があるよ。」

そう言って帰り支度を終えたトトと共に。
人の少ない校舎内を話しながら歩いて行き、学校から出た後は。

約束通り、神話の感想を話しながら
並んで帰って行ったのだった───

ご案内:「教室」から東雲七生さんが去りました。
ご案内:「教室」からトトさんが去りました。