2016/05/25 のログ
ご案内:「ロビー」に佐伯貴子さんが現れました。
佐伯貴子 > (講義の合間。
 自販機でおしるこコーラを買い、
 ベンチで一息つく。
 この島のいい所の一つは、
 おしるこコーラを常備してくれているところだ)

ふぅ…

佐伯貴子 > (おしるこコーラ道は長く険しい。
 冬には炭酸押さえ目の温かいものになり、
 夏には冷たくコーラが自己主張を始める。
 どちらも味わい深く、
 季節を感じさせる味である)

もう、夏だな…

(口の中で弾ける炭酸を感じながら
 そう思うのであった)

佐伯貴子 > (右手でおしるこコーラの缶を持ちながら、
 左手で携帯デバイスを操作し始める。
 委員会の仕事だ。
 重要書類は閲覧しない。
 備品が足りているかどうかの確認などの事務仕事)

そろそろトイレットペーパーを注文しておくか…

佐伯貴子 > (次の講義が始まる時間だ。
 おしるこコーラを全て飲み終わると、
 立ち上がって空き缶を捨てる。
 さて、講義が終わったら
 トイレットペーパーを注文しなければならない。
 携帯デバイスにメモすると、
 教室へと向かうのであった)

ご案内:「ロビー」から佐伯貴子さんが去りました。
ご案内:「屋上」に阿曇留以さんが現れました。
阿曇留以 > お昼休みの時間。
屋上で一人、サンドイッチを食べながら本を読んでいる。
一ページ読み、終われば小指でページをめくる。
行儀が悪いのは分かっているが、続きが気になってしょうがないのだ。

阿曇留以 > もくもく、ぺら、もくもく、ぺら。
サンドイッチを齧って、ページをめくり。
淡々と、表情を変えず読み進めていく留以。

時折、人が近くを通っても本読み、サンドイッチを齧っている。

ご案内:「屋上」に寄月 秋輝さんが現れました。
寄月 秋輝 >  
偏光迷彩を纏って、屋上の手すりの外から入ってくる。
その手すりに両足で着地し、小さく伸びをする。
ふぅ、と息を吐きながら、周囲に人が居ないことを確認して迷彩を解く。
のだが。

「…………!?」

目の前、もとい足元。
女子が居ることに気付かなかった。

見られたか!?

と思ったけど、どうも本に目が行っているらしい。
たん、と軽く飛んで、留以の後ろに着地した。

阿曇留以 > 靴でコンクリを叩く音。
擬音にすれば、タンッ、と軽い音。

人が通った程度では気にならないが、そんな軽い音が、後ろから聞こえてくれば本から視線を外し、後ろを見やり、男性に視線を合わせた。

「――勾玉?」

男性の顔立ちなどよりも、特徴的だった勾玉をみて、呟いた。

寄月 秋輝 >  
ここまで来たらバレても問題ない。
声をかけられたら、まるで今気付いたかのようにそちらを向く。

「あぁ、はい。珍しいですか?」

実際珍しいだろうな、とは思いつつ聞いてみる。
ちゃらりと小さな音を立て、一つつまみながら。

阿曇留以 > 「あ、いえ。
珍しい……というのはあるのですが」

今時、勾玉をつけたネックレスはなかなか見ないだろう。
希少といえば希少。
が、留以が言いたいのはそうではなく。

「綺麗な勾玉ですね」

光を受けているから、というわけでなく。
少なくとも留以には、綺麗な勾玉に見えているらしい。

寄月 秋輝 >  
とくん、と心臓が跳ねた。
嬉しい。のだろう。この首飾りが褒められるのは。

「……ありがとうございます。
 母からもらった大切な品なので……そう言っていただけるのは嬉しいです」

少しだけ頬が緩む。
嬉しそうな、まるで少女のような表情で、その勾玉を撫でた。
空のように青い光が、ちらりと反射した。

阿曇留以 > 小さく微笑んでいる姿に、留以も頬が緩む。

「とても優しいお母様なんですね。
しっかりとした勾玉を贈って下さって。
それに、あなたも。
しっかり手入れがされてるように見えます。
お母様のこと、大好きなんですね」

優しい顔つきをしながら、五つの勾玉をみて、そう答える。

寄月 秋輝 >  
「……えぇ……優しくて少し厳しい、自慢の母です。
 剣術も含め、多くのことを教わりました」

きゅっと首飾りを握りしめて呟いた。
全てを語らないように、気取られないように。

「そういえば……あなたも神職の?
 その衣装はやはり……」

話をそらすことも含め、相手に言葉を振る。
自分の首飾りも珍しいだろうが、まさか巫女服で学校に来る人間が居ようとは。
多分生徒とも思ってない。

阿曇留以 > 相手の声が、わずかに辛そうに聞こえたのは気のせいだろうか。
だが、話を振られれば、巫女装束の袖を少しふり、照れた笑いに変わる。

「ええ、神職――正確に言うと神職ではなく巫女なのですが。
この島の外で巫女をやってまして。
兼任で退魔師をやってます。
これでも一応、ここの生徒なんですよ?」

ふふ、と笑う。
もしかしたら生徒と思われてないかもしれないと思い、そんなことを付け足す。

寄月 秋輝 >  
「巫女、ですか。
 巫術も使えるんですか?」

ちょっと驚いた顔。
彼にとっては少しだけ特別な役職。

「……あ、はい。
 え、嘘でしょう?」

生徒、という言葉には思わず二度見で返した。
多分自分より年上の生徒が居ることを知らない。

阿曇留以 > 「ええ、もちろん。
あなたが思い浮かべる巫術と同じかはわかりませんが、魔を祓って清めるための術、というなら使えますよ」

そのための道具がこちら、みたいに、ベンチにおいてある大太刀を見せてみる。

「あら、嘘だなんてひどいわ。
ほら、ちゃんと学生証にも書いてあるでしょう?」

そういって、傍のカバンから学生証を取り出し、見せる。
阿曇留以と書かれた学生証には年齢と学年が書かれている。

寄月 秋輝 >  
「なるほど。どちらかというと物理と……
 術も使うんですね」

大太刀を見て納得する。
こんな刀を真っ当に扱えるのは、相応の修行をした人に限られる。

「……本当だ。
 僕も今19ですが、これでも学生をやるには少し歳がいってると思っていました」

ぽかん、と口を開けている。

阿曇留以 > 「勿論、御札も使った術もありますよ。
後は、緊急用にちょこちょこともっていますが……。
ごめんなさい、手の内を明かすのはあんまりよくないので……」

人間が相手になる、というのは全く想定していないために明かしても良いのだが、この島だと何が起こるかわからないために隠している。

「そうねぇ。
普通、22歳っていったらもう働く頃だし、19歳なら働く人もいる頃だものね。
……自分より年上のひとがいて、少し安心できたかしら?」

なんて、意地悪なことをきく。

寄月 秋輝 >  
「あぁいえ、構いません。
 僕もそれを強制しません」

手をぱたぱた振って。
自分も手の内を明かせと言われても困るところは少しある。

「……いえ、そういうわけではありませんが。
 すみません」

悪い気がして、ぺこりと頭を下げる。
そして、この相手なら安心してもいいだろう。
いわばこの世界の非日常に慣れている。

「では、少し寄り道をしただけですので……そろそろ失礼します」

来たときと同じように手すりに足をかける。
そしてとん、と迷わず飛び降りた。

阿曇留以 > 「ええ、またどこかで会いましょうね~」

笑顔で柔らかく手を振り、飛び降りた彼を見送る――。

「……あら」

慌てた様子――ではないが、ぱたぱたと飛び降りた彼を見に行く。
ここは屋上だ。異能があるなら大丈夫かもしれないが、大丈夫だろうかと見に行く。

寄月 秋輝 >  
ばさり、風を切る音。

大空に残影を残しながら、留以の目の前をまっすぐに上に横切り、飛翔していった。

何かまた一つ、鎖から解き放たれたように、軽々と。

じきに青空へと、その姿は消えていった。

ご案内:「屋上」から寄月 秋輝さんが去りました。
阿曇留以 > 「あら……」

大きく羽ばたく音。
まるで大きな鳥が羽ばたいていったかのように。
風が起こり、留以の髪が乱れるも、留以は気にせず空を見上げる。

「……鳥さんだったのかしら、彼」

頬に手をあて、のんびりとした声でそう呟いた。

ご案内:「屋上」から阿曇留以さんが去りました。