2016/07/21 のログ
ご案内:「教室」に白泉椿丸さんが現れました。
白泉椿丸 > 扉が静かに、かつ大胆に開いた。
オカマである。男でも女でもない、愛の伝道師である。
しかし、今は愛を伝えるキューピッド白泉椿丸ではない。
魔女薬を紐解き教えていく、教師という存在としての白泉椿丸である。

椿丸は教壇の横へ箱を置いてから、生徒達へ向かってニコッと笑いかけた。

「アタシったら忘れ物をしてたなんて、ごめんネ!」

さっき配布したプリントは読めたかしらン?ともつなぐ。

ご案内:「教室」にアリエンティアさんが現れました。
アリエンティア > 着席して、必死に教科書を予習してやってきた今日。
プリントもしっかりと、理解済み。日本語でも、最近はすらすらと読めるようになってきた。
授業には、予習復習が大事。プラスして、その授業ごとに要所をその場で覚えるのが大事なのだ。

笑顔が素敵な、よい先生だ。

きらきらした瞳を向けて授業に挑む。

いざ、しょうぶ!!

白泉椿丸 > 「アタシの授業は夏休み開けてからが本番なの。
 だから今日はお試しということで魔女薬の宣伝をさせてもらったのよン。
 ……うんうん、思ってたより人が参加してくれてて嬉しいわァ~~!
 自分の魔力を使わなくても作れるのが、アタシの教えてる魔女薬よ。ヤケドしないで帰ってネ」

最初は張り切り過ぎても良くないと思って、今日は簡単なお薬のレシピを用意してきたの。
そしたら大事な材料の一つを忘れてるのだものン、アタシったらドジなんだから…。

椿丸がバチコンとウィンクすると、生徒たちの目の前に道具類が配布される。
ナイフ・石鉢・小鍋・木べら・さじ。材料をまとめてあるパック。

「今回使うものを黒板に書いていくから、みんな自分の手元にあるか確認するのよン」

アリエンティア > てきぱき。
おそらく、どの生徒よりも、せっせと動いてせっせと確認が終わって、びしっと着席したちんまいの。

(よし、よし……準備できた)

ばちこんっというウィンクを見た後、あれが合図なのかなと思いつつ。
準備できました! とウィンクを試みる。
両目をつぶってしまったりしてぎこちないウィンクでした

白泉椿丸 > 材料の内訳はこうであった。
 
作る薬:お天気眼薬

・マージェロム
夜に摘んで乾燥させたもの。良い匂いがするでしょ。
・赤い薔薇のつぼみ
赤いのが大事よ!生であれば種類は問わないわ。
・みずわらび
新鮮であるほど良いお薬が出来るから、その日に摘んだものが理想。
・黒芋虫の皮
日陰で乾燥させてあるもの。太陽に晒すと白くなっちゃうから、気を付けて。
・鬼岩亀の甲羅
削ったものが便利よ。今回配布したものも削ってあるわ。
・天咲水
てんさかすみず、って読むの。雨水のコトよ。今回は山の上で集めてきたわ。

「問題なさそうねン?」

足りませんの言葉が聞こえないという事は、そういうことだと判断した。
教室の中をぐるっと見渡した時に、こちらをむいてウィンク(両目つぶっちゃってカワイイ!)を貰う。
その生徒と目が合えば、ウフフと笑いながら小さく手を振る。

「さあ、前準備よ!筆記用具なんかはしまっちゃって良いからネ」

白泉椿丸 > 「まずは、マージェロムとみずわらびはみじん切りにしましょ。
 乾燥した葉っぱとぷにぷにした水草があるでしょう?そのふたつよン。
 ナイフで出来るだけ細かく切ってネ。大きさに不安があったら、アタシを呼・ン・で」

黒板へ目安の大きさを書き込み、注意点なども示す。

「刃物を扱うのが苦手な子は、ゆっくり少しずつの作業で良いわ。
 パックに入ってる量が1回分よン。全部刻んでネ」

アリエンティア >  
ノートにちゃんとメモ。
簡単な図を付けて自分なりに。実験レポートのようなものだ。
それを何回も描いて、覚える。

手を振られれば、ちょっと嬉しそうに微笑み。
気がゆるんだので、きゅっと締め直し。真面目な顔をして、真面目に聞く姿勢

アリエンティア >  
みじん切り。何度も練習はした。
何度も指を怪我しつつ、絆創膏を重ね。
指の皮が少しあつくなったことを思い出しながら――
チャレンジ……

「できたぁ」

ほっと一息。みじん切りは突破。
しかも結構よい速さ。
細かさも理想的、だと思う。
でも一応、心配なので――

「……こ、これで大丈夫ですかっ」

手をあげて聞いてみた

白泉椿丸 > 生徒達の合間をゆっくりと縫う様に歩き、危なっかしい手つきをしていないか見ていく。
赤い眼をした少女に呼ばれたのに気付いた椿丸は、いわゆるオネエ歩きでそちらへ向かった。
みじん切りされたマージェロムとみずわらびをじっくり見て、少女に笑いかける。

「ンマッ、綺麗に切られてるわネ。よく出来ました。
 ここに隠れてるちょっと大き目のみずわらびを刻めたら、もーっとGoodよン」

顔の両側で丸を作り、少女の作業に問題が無ければ教壇へ戻っていくだろう。

アリエンティア >  
ほめられた、うれしい。
でも、満点ではなかった。要精進。

「ありがとうございますっ!!」

微笑みながら、言われた通りきっちり細かく切っていく。
細かく細かく――

ふぃっと息を吐いて、じっと教壇を見る。
次の作業をメモする準備をして――きゅっと真剣な目をする。
きっとどの生徒よりも真剣に見えるかもしれない

白泉椿丸 > ポンポン、と軽く手を叩いて視線を集める。

「出来たかしらン?
 みじん切りにしたものは小鍋にうつして、次の工程に行くわよォ~。
 黒芋虫の皮を加工するわよ!手に取ると分かるけれど、ちょっと節があのよねン…。
 これは木べらの柄で叩くとイイの。破かない程度に、指でつまむとふにゃっと折れるまでネ」

隣の人を叩かないようにしてネと呼びかけながら、黒板へ記していく。
黒芋虫というだけあり、生前は丸々としていたであろう芋虫の中身を抜いた代物である。

「叩き終わったら、これは刻まずに小鍋へ入れておいてねぇ」

アリエンティア > 虫だ。
むし――ぞわわっとしながら――……
もう一回深呼吸。
ふーっと深呼吸。よし、触ろう。

ふにふにと触ってみる。
たしかに、ある。ある――うん。
っと確認して――とんとんっとたたいて――慎重に。たたいて――

一回確認。まだ、ふにゃっとしてない……
もう一回――
とんとん――よし。

「……で、できた?」

指でつまんでみる。ふにゃっとした
うん、ふにゃっと。ふにゃっと。

あんま触りたくなくなった

白泉椿丸 > 虫があまり得意ではない生徒たちが表情を曇らせながら作業をしているのを眺めていると、
ちょっとだけ、アタシの悪い部分がニヤってしちゃうのよネ……。
決して意地悪をしたいわけじゃないの(教師と生徒だもン!)。必要な材料だし、代用が利かないから…。
そういえば昔に、よく意地悪してくる同級生がいたっけ。
わざわざ先生がいるところでアタシにしてくるものだから、ちょっとおバカちゃんかなって思ってたケド。
今思えば、そうね。アタシは当て馬……ってところだったのかも……ネ。
意地悪っていうほど意地悪じゃなかったし。アタシの髪にカブトムシを乗せるってだけだったし…。

オカマは懐かしい思い出に浸りながら、チョークを取り換えた。

「黒芋虫の皮を叩くところまで終わったら、天咲水を小鍋に全部あけてねン
 木べらで右回りに3回混ぜたら、次の作業よ!鬼岩亀の甲羅を石鉢ですり潰すのよォ」

アリエンティア >  
とりあえず、できたからよし。
良しと言い聞かせつつ――
先生の顔は見れなかった。そんな余裕はない。
虫はあんまり得意じゃないのだ。

次の作業を聞けばほっと一息。
サクサクとこなして――

「すりつぶっすっ」

ゴリゴリとしつつ、でもうまくつぶせない。
幼女の筋力はそこまでないのだ

白泉椿丸 > 「ほらほら、甲羅が飛びちっちゃうワ。気をつけて」

目についた生徒へやんわりと注意を与えながら、背筋を伸ばす。
ふと、先程の少女が苦戦しているのが見えた。
助けない方が良いかと少し悩んだが、単純に筋力が足りていないようだと察する。

「潰せそうかしらァ?」

真上から力をかけるとすり潰しやすくなるわヨ、とアリエンティアをそっと覗く。

アリエンティア >  
「ま、ま、う、えっ!!」

顔を真っ赤にして、真上からぐっと力を入れれば。
つぶれた――つぶれ――た?

「んんんんん ~~~~~!!!!!」

残念、少しつぶれたぐらいだったようだ。

「つ、つぶせなさそうです」

しゅんっとしつつ――

白泉椿丸 > 「そう、真上よ~。………ンッンー、ちょっと硬すぎたかしらネ」

ちょっと貸してネ、と石鉢を拝借する。
丁寧な手つきで甲羅の削ったものをゴリゴリとすり潰す。
決して潰しすぎないよう、ここまでくれば少女にも潰しやすかろうというところまで。

「はい、お詫びを兼ねて、アタシからちょっとだけお手伝い」

あとは出来るわネ?とまたウィンク。

アリエンティア >  
「……はいっ!!」

自分でできると、言われればやらないわけにはいかない。
ここまで自分でやったのだ。一人で作りたい。
ぐっぐっと、がんばると――

「こ、これでだいじょうぶ?」

汗をかきながら、はぁっと息を吐けば。
すりつぶせた。結構上手に。
先生のお手伝いがあったから、というのが大きいが

白泉椿丸 > 少女のすり潰し作業を見守る。
問題の無いところまで、しっかり潰せているのを確認した。

「ええ、大丈夫よォ~!おつかれさま!
 あとは力のいる作業はないから、安心して汗を拭いて良いわン」

そうよネ、こういう小さな子も授業に来てくれるとなると機材を追加した方が良いのかも。
魔法のかかった石鉢もあるけど、あれはかかる技術の分どうしても割高になってしまうし…。
出来るだけ手の届く範囲から生徒達には教えてあげたいから、ウンウン、使えそうな道具を探すべきね!
思い立ったら吉日よン。帰りは寄り道!足を伸ばしてお店を巡ってみましょ。

ヒールを響かせ、移動しながら声をあげる。

「さあ、すり潰せたら石鉢の中身も小鍋に入れちゃって!
 残るは赤い薔薇のつぼみを処理するだけよン。
 この工程は手でやっても良いのだけど、色を綺麗に出すためにナイフを使うわァ」

アリエンティア >  
ほっと安心――
心配してくれてありがとうございますと、さっきしてもらったウィンク――をしようとしたら汗が目に入って――

「……っ~~~」

そのおかげか、今度はちゃんとしたウィンクができた。
ちょっと泣き顔だが――

そして言われた通り、ナイフを手に工程をこなしていき――

白泉椿丸 > 薔薇のつぼみは大きく四等分して小鍋に入れるだけである。
これに秘められた効果も必要だが、大事なところは、薬が仕上がった時に非常に綺麗な色が出るというところ。

「小鍋に入れてない材料は無いわネ?しっかり周りを確認して頂戴。
 ――そうしたら、木べらで右回りに20回、左回りに7回混ぜて―――」

椿丸がパチンと指を鳴らすと、各々の手元に漏斗と小瓶が出現する。
小瓶はコルク栓タイプだ。その首には、まっさらな名札がついていた。

「配った小瓶へ、出来る限り汁のみを注いでほしいのォ。
 キチンと蓋をしたら、名札へ自分の名前を書いてアタシのところへ提出しにきて!」

数時間寝かせるから、帰りにみんなの手へ届くようにするわ、と。

アリエンティア >  
「わぁ……」

言われたとおりにすれば、綺麗な色が出てくる。
成功だ。そして、手元に届いたやつを受け取り――
瓶に詰めて――名前を書けば。

「……――……」

そーっと、自信なさそうに提出しに来た。
名札にはきれいなドイツ語で名前が書いてあって――

白泉椿丸 > 「はい、名前書いてあるわネ。はい、問題なァし」

提出される小瓶のコルクと名札を確認していく。
最初は薔薇の色が染み、数分で薄い赤黒をした水が、そして一定時間がたつと美しい夕日色に変わる。
眩しくも優しい夕日色になれば、この薬は完成というわけだ。

少女から小瓶を受け取り、他の生徒と同じように名札を確認する。
それを専用の箱の中へまとめながら、

「頑張ったわネ、アリエンティアちゃん」

気に入ったら秋からの授業でもよろしくネと。

アリエンティア >  
「……――……」

褒められれば、きょとんっとして――

「Danke!!」

すごく良い笑顔で、喜んだ。
うれしい、ほめられた。しかも個人名で。

「秋からよろしくお願いします!」

ふんっと鼻から息を吐いて、勢い良くお辞儀。

良い先生だと思いながら――

白泉椿丸 > 元気なお返事が返ってくれば、椿丸のニコニコにも拍車がかかる。
他にも、苦労していた生徒へ声をかけていく。

「みんな提出終わったかしらン?
 プリントでも説明は書いたけれど、この魔女薬は【お天気眼薬】よ。
 眼に差すとその日一日、天気に合わせて瞳の色が変わっていく液薬ねン。
 それ以上もそれ以下の効能も無いお薬だけど、お友達をびっくりさせるのには適してるかもね。
 あッ、飲んじゃダメよ?死者も目覚めそうなほどに苦くてエグい味がするのよ……」

そう説明をし終わると、いくつか作業に関する補足をする。
一通り語れば、出がらしになった小鍋の中のものやナイフなどの洗浄を促す。
使ったら綺麗に洗って返却までが授業だ。

アリエンティア >  
「……ほえー……あ、はいっ」

補足を受けながら、洗浄を。
ちょっと満足してしまって、忘れていた。
きれいに掃除をして――そして――……

「ありがとうございました!!」

お礼までが、生徒の役目と言わんばかりに。
お辞儀をした後、その教室を笑顔で後にした

白泉椿丸 > 授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響く。
宣伝代わりのお試し授業であったため、生徒たちに手ごたえが残ると嬉しい。
今回来てくれたうちの何名が、秋にこの学科を追加してくれるだろうか。

「はい、アタシの授業はこれでおしまい。
 忘れ物をしないようにして移動してねン!」

小瓶が届くことも忘れずにね!と念を推す。

ご案内:「教室」からアリエンティアさんが去りました。
ご案内:「教室」から白泉椿丸さんが去りました。