2017/01/08 のログ
ご案内:「屋上」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > 気が付けば年が暮れて、気が付けば年が明けて、
そして気が付けば日が暮れている、そんな屋上。
お正月気分もすっかり抜け切った街を見下ろしながら、七生は夜風に身を竦めた。
期末試験も難無く通過し、もうすぐ新学期が始まる。
そして二ヶ月ちょっとを過ごせば、いよいよ3年生になるのだ。
その割に、自分が成長している実感がまるで沸かず、もやもやしたものを胸に抱えて七生は溜息を溢した。
■東雲七生 > 何か一つでも成長したと思えるような事があれば良いのだが、生憎と何も無い。
同級生たちはというと、やれ背が伸びただの彼女が出来ただの、あと二年も残ってる筈なのに卒業しただのSNSで触れて回っている。
正直知ったこっちゃないし、むしろ知りたくもない。
「せめて背ぐらいは……伸びてくんないかな……」
転落事故防止用のフェンスに額を押し当てて、七生は何度目か分からない程の溜息を吐いた。
最悪卒業出来なくても良いから、せめて背は伸びて欲しい。
心の底からそう思う今日この頃だった。