2017/01/14 のログ
ご案内:「教室」に飛鷹与一さんが現れました。
ご案内:「教室」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 深く考え込んでいたら、このままドツボに嵌まってしまいそうだ。
当然、自然と周囲のほかの生徒の事も何も気にならなくなってくる。
自分だけの世界に没頭するのは良く無いとは思うが。そして、ミミックに乗って近付いてくるミラ講師にも気付かぬほどに考え込んでいたが。
「……え?」
急に声を掛けられて我に返る。ボソリ、とした呟きのようなそれは確かに聞こえていたのだけど。
そのまま、彼女はミミックに乗ったまま通り過ぎてしまうが。
(…俺にとっての発火……か)
シンプルに考えれば、発火…火が発生する。つまり火をそこに点ける…点火する。
黒板に最後に記述された式をもう一度眺める。これはイメージなのかどうか。
「………ん」
おもむろに右腕を掲げる。次の瞬間、ボゥッ!と右腕全体が火に包まれた。
驚いたように他の生徒がこちらを見遣る。が、少年はそれどころではない。
(人体発火…自身を燃焼させるイメージ、で”組み立てて”みただけど流石に迂闊だったかなこれ…!)
とはいえ、何故か熱くはないのだが。実際何故か皮膚所か纏っている制服の袖すら燃えていない。
まさか自分自身を燃やす、というトンデモに他の生徒が『お前何やってんの!?』という顔だが自分でもそう思う。
ただ、それ以上燃え広がる様子はない。あくまで右腕だけという局所だけ燃えており。
勿論、他の生徒が触れようとすれば普通に火傷するだろうが。平気なのは自分自身だけだ。
■ミラ > 「ん、悪くない」
一瞬彼女の瞳が紫色の光を帯びる。
「属性付与の形に近い。
発想としてはかなり良いと思う。
もう少し自由に場所を限定できれば色々な用途に使えるはず」
怪我さえしていなければ特に制止する理由もない。
正攻法以外の方法で着火をしてのけたのだから。
それに無意識とはいえしっかりと自身に対するセーフティも機能している。
なら与えるべきは称賛のみ。
「理解するにはいろいろなツールがある
戦闘、反復、直観、この辺りは基本
ひたすら演算だけで理解する者もいるけれど
それ以外のツールも使うべき。道具は使ってこその道具。
模擬戦も好きにするといい
その形なら戦闘応用が最も期待される」
ぱちりと指を鳴らすと講義室の奥のテーブルがいくつか消え
その場所に木人が姿を現す。
シャドーボクシングを自分でするという点を除けば普通の木人
最も普通であるはずもないが。
「防壁はこちらで貼っておく。
気にせず利用するといい」
同時に回路形成を手助けするように空に式を走らせる。
回路を形成するというのはやはり反復が必要になる。
解き方が分かっている数式でも覚えたては時間がかかるように
ある程度の試行と反復があってこそその感覚を身に着けていくのだから。
与えるのはきっかけ。それさえ見つければ後は自分で構築していくというのは
普通の魔術修練とも変わらない。
「世界に願ってもいつか願いは届かない日が来る
お仕着せの世界を抜け出したいなら
現実を塗り替える力は自分でつかむしかない」
ほんの小さな声でつぶやく。
そうしなければ泣く事すら出来ない世界だってある。
此処よりも満たされ、同時に何もかもを奪われ、奪うしかない世界が確かにあった。
目の前の世界に一度絶望した者の言葉には実感が深く込められていて。
■飛鷹与一 > 「……いいんですかね?これ。一応、自分自身の体を着火点にして発火させたという感じなんですが」
勿論、燃料は今まで使う機会がなかった彼自身の魔力である。
他に燃え移らないのは、少年自身が燃焼と同時に自身への熱を遮断しているからだ。
この辺りは殆ど全て無意識で行っているので、称賛されても少年自身は戸惑い気味だ。
…むしろ、これが少年にとって人生初の魔術の発動な訳で。
「……やっぱり自分自身の肉体を基準点にイメージした方がやりやすいかな、と」
何せ自分自身の肉体だから、それこそイメージも手足の延長のような感覚だ。
とはいえ、幾つか別のイメージがあるにはある。ただ、これが一番形にし易かっただけだ。少年的には、という但し書きが付くが。
他の生徒も見守る中、ミラ講師の合図と共に講義室の奥のテーブルが消えてそこから…自身が現れた。
一瞬戸惑いはするが、取り敢えず右腕を燃やしたままの状態で対峙する。
向こうも同じような状態だ。と、なれば…。
「…まさかここで体術を使う事になるとは」
しかも見られているので落ち着かないが。スゥ、と一息。
次の瞬間、シャドーと同時に踏み込んで燃える拳を真正面から叩きつける!
衝撃で炎が拡散するが、そこはミラ講師の防壁で周囲に影響はないだろう。
やたらと体術慣れしているのは、一応数年間はそっちを仕込まれていたからだ。
(……それに、ミラ講師…これ、フォローしてくれてるな)
チラリ、と視線が周囲を見遣る。防壁の他にも式が幾何学模様や数式として”見える”。
炎の勢いがやや強まっているのは、つまり回路が形成されやすくなっているのだと推測し。
「…火はつまり熱量である訳で」
同時に燃えたままの右腕を構える。イメージは単純だ。相手の熱を奪い取る。
そして、シャドーとこちら、両者の右腕から炎が少しずつ消えていく。
それだけでなく、何故か今度は”凍りつきだした”。熱量を奪い取り、そのまま凍らせているというプロセス。
それを脳内イメージと特異な視界で補足し、即興で構築したのだ。ツールは己の肉体と自身の視覚である。
■ミラ > 「武術慣れしているというのは大きい
肉体の延長に技がある感覚。近接戦闘に慣れたものがよく持っている。
良い。今はその感覚に慣れる事を優先するといい」
参加希望を出してきた生徒表には全て目を通している。
彼が今まで魔術を利用できなかった事は既に把握済み。
それゆえに今は感覚に戸惑い……
しばらくすれば実感とともに感情が湧き上がってくるだろう。
これは強力なツールなのだから、それを使える万能感というのは
使えなかった者であれば余計強くなる事は想像に難くない。
「トレース、コール」
目前で纏われる式を解析、対抗式をほぼ同時に織っていく。
雪崩のような術式の嵐が舞うが彼女にとっては日常茶飯事。
シャドーにトレースされた式はほぼ時差なく反映されている。
「……ふむ」
自己形成の最も良い点はこの応用のしやすさにもある。
彼はツールとして自己の体を使い自身に今魔術を見出した。
新しい道具はそれはそれは楽しくて仕方ないだろう。
今はしばらく遊ばせてあげよう。
「この子レベルを上げる?」
手を止めこちらを見学している生徒の最前列で小さく首をかしげる。
■飛鷹与一 > 少年の特殊技能は大まかに二つ。一つは今やっている護身術と古武術を混ぜた格闘術。
そして、もう一つは狙撃術。つまり、応用次第では近距離も遠距離もこなせる、という事だ。
その代わり、近接戦闘では武器を持たないが、そこはこのように魔術で補える可能性も秘めている。
そして、凍りついた腕を逆に今度は熱量を上げて溶かす。シャドーも同様だ。
そこで一息吐きながらも、実は実感はしていても感情があまり沸き立たない。
何故か。”まだ自分は未熟だ”と強く感情を抑制しているからだ。
この少年がそもそも無表情だったりあまり笑わないのは、この感情抑制が異常に強いせいでもある。
(……近距離は腕や拳に纏わせて補助に近い形がイメージしやすい。
そうなると、遠距離だけど…)
流石に手元に今は風紀委員としての彼の装備である狙撃銃は無い。
フとミラ講師の言葉に、そちらへと視線をゆっくりと向けて。
「あ、いえ…一つ、試してみたいので初心者という事でこのままでいいです」
楽しい、という感情は矢張りある。けれど、今はそれを押し込めて集中する。
再び前へと向き直りながらシャドーと対峙。右手を軽く掲げ…パチン、と親指で何かを弾く仕草。
次の瞬間、トレースしたシャドーも同じく親指で何かを弾く動作をしたかと思えば、両者の中間で何かが炸裂する。
(…熱量を圧縮して弾丸の形にして指弾みたいに撃ち出す…ぶっつけだけど成功、かな?)
銃が手元に無いなら、圧縮した炎を指で弾いて飛ばせばいい。
地味ではあるが、この少年は理解力の延長として応用性も結構高いようで。
まぁ、この時点ではまだ火属性だけしか回路は作れていないのだが。
■ミラ > やはり風紀委員は戦闘慣れしている分ある程度引き出しがある。
それはその数だけプロセスを変える可能性があるということ。
事実既に応用……熱をメインで操作しそれを別の事象として変換しつつある。
(確認、脳波、脈拍に大きな乱れもない
流れも悪くない。変な負荷もかかっていない。良好)
見た所特に浮足立った様子もなく、冷静に見つめているように見える。
それを見ていくつか紡いでいた術式を破棄する。
今のところ制御枠を設ける必要はなさそうだ。
「そう」
まぁ無理をさせることが目的でもない。
今はまだ入り口に過ぎないのだから。
ここから先は正に深淵を覗き込む作業になる。
その前の準備運動はどんな人物であれ必要だろう。
「もう少し精度をあげられる。
興味が有るなら流体力学と飛行物体についての文献を読むといい」
小さく頷くと周りを見渡す。
彼に見入っていた生徒へと目を向けると
「何やってるの?
各自練習。先に行っておくけれどこの実習はテストに出す。
当然応用させるから今より難しくなる。
早めに感覚をつかむべき」
驚きの無表情で残酷な事実を告げる。
それに急かされるように他生徒も再び自身の演習へと戻っていく。
「これで無駄なギャラリーは減ったと」
見学したところで術式を"視る"ことができないなら無駄なのだから。
そういう意味では眼前の彼は少しだけアドバンテージがあるかもしれない。
■飛鷹与一 > あくまで感情は人並みにある。けど過去に色々あったから、激しい喜怒哀楽は押し込める。
感情は大事だと思う。だけど、それに流されすぎたり振り回されるのは嫌だ。
そして、傍目からすれば淡々と己の出来る事を少しずつ模索している。
これは、今はまだ不安定なイメージを確立させるプロセスにも繋がっている。
今の所、少年は「熱量操作」を基準にして火を起こしたり、逆に熱を奪ったりと幅を広げている。
無論、他にも様々な知識を身に付ければ応用性は更に広がるかもしれない。
「……ええ、多分”この先”はそれこそ、”慣れていない”俺達にはある意味で地獄でしょうし」
確信があるようで、何度か火炎の指弾をシャドーと撃ち合いながらそう振り返らずに答える。
彼女のアドバイスには軽く頷き、「流体力学と飛行物体の文献か…」と、呟く。
近々図書館でそれらの本を借りて読み込んでみるのもいいかもしれない。
そして、ミラ講師の無表情な発破に慌てて他の生徒達も各々の模索を始めているようで。
…正直助かった。あまり多数の人間に注目されるのは慣れていないし苦手だ。
ややあって、流石に形にはなってきたが単純に魔術を使う事に慣れてないのと…あとは疲れ。
今までの雛形を崩して自分で構築する、というのは体よりも頭を使う。
ミラ講師へと振り向きながら軽く目配せを一つ。一度シャドーを解除して貰おうと。
(……取り敢えず、熱量操作は結構突き詰めていけばまだ伸びそうだ…うん)
一息吐きながら手応えを感じる。とはいえ…ちょっと目が痛い。術式を見るというのも初体験だ。
「……ミラ講師、術式が数式や図形や幾何学模様で見えるのって何なんでしょうかね?」
■ミラ > 「そう表現する者もいる。けれど多くの人間がそこに魅了されているのも事実。
慣れたら楽しいのだけれど」
まさに魔術学者や研究家というのはその類だろう。
先が見えない深淵から真珠や宝石を掬い上げんと
目を凝らし、時にその中に嬉々として踏み込んでいくのが
彼らにとっては探求心というものなのだから。
もう一度指を鳴らすと影が木人へと戻っていく。
「特に制限は設けない。
節度を守れば何も言われないと思われる。
一応担当教員と保険医には報告すること。
こちらからもある程度話は通しておく」
同時に隔壁開放。
実はちょっとしたミサイル程度なら鼻歌交じりで耐えるような
隔壁に閉じ込められていたと知ったら目前の彼はどう思うだろうか?
まぁ伝えたりはしないけれど。
「それは何時から?
もともとならそう言った目をしている可能性が高いけれど」
■飛鷹与一 > 「…かもしれませんね。正直、今はまだ慣れと使いこなすので俺は精一杯ですが」
それに、この熱量操作もまだまだ初歩段階。ただ、魔術初心者としては上達は早い…かもしれない。
短時間で遠近の使い分けを編み出したり、何だかんだ彼女の講義との相性は良いのだろう。
これも、突き詰めていけば一つの探求心へと繋がっていくだろう。
身も蓋も無い言い方をしてしまえば、彼女達の仲間入りをする可能性は割とある。
そして、隔壁の耐久性のヤバさまでは流石に気付けていない。いずれ気付けるレベルになるかもしれないが、今はまだそこまでではない。
「…そうですね。最近…と、いうかミラ講師の術式で初めてです。元から目は良いとは言われてきましたけど」
狙撃でも目測と勘だけで的を百発百中で撃ち抜いたり、夜目も利く。死んだ瞳なのが欠点だが。
視覚機能がある意味で特異なのかもしれない。これは異能や魔術というより特殊能力に近い。
本来の身体機能が特殊な発達をしたもの…少年の場合は主にその視覚だ。
もっとも、あくまで”現時点では”目視出来るだけで干渉するレベルには程遠いが。
■ミラ > 「限界を知るのはいいこと。
皆そうして世界を知る。
君もそう」
小さく頷きながらも珍しく多弁な彼女。
彼女なりに多少満足しているのだろう。
ある意味授業の成果がダイレクトに出たともいえるのだから。
「ふむ」
小さく首をかしげると同時に鐘の音が響き渡る。
授業時間の終わりに鳴るようにセットしておいたものが元気に時を告げる。
「授業時間はおしまい。
各自解散。質問は受け付ける。
課題は提出して帰るように」
クラス全体に向け告げるといくつかの術式を解除し、ミミックからいそいそと降りる。
ミミックはその鋭い牙をギラリと光らせながらも
生徒たちの課題を素直に回収して回る。
見た目以上に従順のよう。
「暇なとき研究室に来る。
この後でも構わない。
都合の良い時でいい。
その時話をする」
そう無表情に告げると黒板へと歩みより黒板消しを指先に浮かし
背伸びをしながら黒板を掃除し始めた。
ご案内:「教室」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 「…まぁ、自分の限界を無理に超えても自滅するだけですから。
時には無理をする場面があるのが世の常ですが、無理ばかりしても意味が無いので」
まずは今の己の限界をしっかりと把握する事。限界は少しずつ伸ばしていけばいい。
彼女にしてはやや多弁な気がするが、それなりに結果に満足はしてくれてるように思える。
少年としても、講師に認められるのは素直に嬉しいというものだ。
「……と、終業時間ですね」
鐘の音が響き渡れば、今回の授業は終わりなのだと把握する。
そして、ミラ講師の言葉と共に解散の流れ…なのだが、ミミックに課題の提出をしなければ。
ややあって、こちらの前にやって来たミミックの口の中に課題のノートを放り込む。
ついでに、頭(?)をポフポフとご苦労様的な意味で撫でてから一息。
「…え?あ、ハイ分かりました。ただ、この後は風紀委員会の巡回予定が入っているので…
一先ず、後日に俺がミラ講師の研究所に窺う形でいいでしょうか?」
彼女の言葉に頷くが、自分の瞳は何かおかしいのだろうか?…いや、少しおかしいとは思うが。
実際、ただ見えるだけとはいえ術式、法則を己に最適化した形で目視というのは珍しいかもしれない。
■ミラ > 「そうやって身を滅ぼす人は多い。
その意識を持ち続けることを願う。
できれば生徒は始末したくない」
さらっと恐ろしげなことを言いながらミミックに再びよじ登る。
なんだかんだ言いながら自分で歩くのが最近めんどくさくなってきた。
彼女が操るものは大体軍用なのでもう少し可愛げのあるものに変えるべきかもしれない。
……これだってかわいいと思うけれど。
「かまわない
繰り返すけれど、好きな時でいい」
小さくうなずく。
「実際問題今後の推移次第。
私の目を借りた可能性が最も高い
詳細は訪ねた時に話せばいい」
少なくとも継続性が在るか無いかで多少話は変わってくるだろう。
この場で"視て"もいいけれど疲れるし、できればやりたくない。
■飛鷹与一 > 「……いや、俺だってミラ講師とは親睦を深めたいですが敵対とか始末はそりゃゴメンですけども…」
と、流石に何ともいえない表情を僅かに浮かべてそう答えるだろう。
始末と聞いて物騒だな、と思うが彼女はやる時は躊躇無くやるタイプに思えるから洒落にならない。
ちなみに、ミミックを可愛いとは思えないが完全に慣れたのか恐怖は感じない。
…段々、この講義のノリに順応してしまっている気がしないでもないが。既に手遅れだろうけど。
「分かりました、学園や風紀委員の仕事の合間にタイミングがあえば」
と、こちらも頷いてから帰り支度を整えておこう。彼女の目を借りた、というのはよく分からないが。
「まぁ、その辺りの話はいずれ。…と、じゃあ今日も講義ありがとうございました」
周りのほかの生徒は既に退室してしまっているので少年が生徒では最後だ。
ミラ講師にペコリと礼をしつつ、この後の風紀委員会の巡回に備えて教室を後にするだろう。
「……ミラ講師の目を借りてるってどういう事なんだろうか?」
と、そんな疑問を抱きながら今回の講義を終えるだろう。
ご案内:「教室」に飛鷹与一さんが現れました。
■ミラ > 「目については一応他言はしない方がいいと忠告はしておく
こちらから報告は通しておく。安心するといい
魔術に関しては使えるようになったと公言して回って構わない」
それを好むかは別だけれど。
『みーくん、帰るよ』
とんとんとこめかみをつつき翻訳術式をカット。
足元のミミックを軽くたたき方向を指示する。
風変わりな少女教師は軽く教室を一回りし忘れ物などを確認すると
教室に鍵をかけ、のんびりとその場を後にしていった。
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とある研究室の一室、小さな影が
小さな明かりの中で一人の生徒のファイルを見つめていた。
「……」
少し首をかしげるとペンをとり小さく記入していく
"他者の異能と同調、その異能の一部を行使可能の可能性がある"
"特異異能保持者との邂逅時影響を受ける可能性を考慮することを推奨する"
もしもその通りなら、ある意味彼は時限爆弾の近くにいることになる。
彼女の異能を理解してしまえば……発狂程度で済めば良いほうだろう。
「厄介事には事欠かない」
小さなつぶやきは誰に向けたものか。
ぱたりとファイルを閉じると、研究室から去っていく。
机に置かれたファイルはいつしか姿を消し、暫く後には明かりも消え、
研究室もまた夜の帳に包まれていった。
ご案内:「教室」から飛鷹与一さんが去りました。
ご案内:「教室」からミラさんが去りました。