2017/03/21 のログ
ご案内:「教室」に和元月香さんが現れました。
和元月香 > 放課後、誰も居ない茜色に染まった教室。

「んん~…」

月香は自分の机にホッチキスで留められていたプリントの束を広げ、
何やら少々眠たげな顔をしながら課題に取り組んでいた。

プリントには魔法陣や古代の文字が散らばっている。

…とある治癒魔術の全5講座を終えた生徒に配られる最終課題。
何だかんだ、締め切りの3日前まで溜めてしまっていた。

和元月香 > 「…ふあー…」
(結局昨日借りた本3時ぐらいまで読んでた私はきっとアホ…)

ペンを止めては、大きな欠伸。
涙目になった目をこすり、ぼんやりとプリントを眺める。

…眠気を我慢する事は容易い。正直、何も感じなくなるまで。
だけどそうすると、気がつけば体が逆らえず“寝落ち”してしまう。


あくまで人間の体でしかない“この”体は、月香の化け物じみた心についていっていない。

和元月香 > 「…実際に試してみるか!もしかしたら眠気飛ぶかもしれんし!」

治癒魔術で眠気が飛ぶなんて聞いたことないわ、のツッコミ待ったなしだ。

月香は気にせずプリント片手に割と大きな声で詠唱を始める。

「_____汝、古の精霊よ、我に傷を癒し安らぎを与えたまえ」

普段は軽口ばかり叩いているせいでわからないが、荘厳な雰囲気さえ与える静かな声。

(わぉ何これはずかし)
…内心がどうであろうと。

和元月香 > 確か光精魔術と呼ばれるその魔術は、比較的分かりやすくコツを掴みやすい初歩的な魔術らしい。

…故にそこそこ人気がある授業で、教室にも人が大勢居た。

「おぉ、おおお…」
…心なしか体が軽くなった。
あ、なんか若干残っていた筋肉痛も無くなった気がする!


「でも眠気は飛んでないッッッ!」

…撃沈。

ご案内:「教室」にフィアドラさんが現れました。
フィアドラ > 「えっと、どの教室でしたっけ?」

広くて学校の中にいっぱいある教室。
この学校に来てけっこう時間たちますがまだまだ覚えきれません。
…そのうちのどれかになんとカバンを忘れて来てしまったのです!
多分このあたりだったハズ…!
そう、思いながら廊下を行けば教室の一つから声がします。
窓から覗き込んでみると何か呪文を唱えている人間が一人いました。
何かの魔法みたいです。
窓からの夕日を受けながら呪文を唱える姿はとてもかっこいい感じです!

「何か分からないけど凄いです!いまのはどんな魔法なんですか!?」

何が起こったか分かりませんが廊下から拍手します。
凄いと思ったらちゃんと伝わるように拍手するのは大事なのです!

和元月香 > 「…あー、はいはい。“外傷”のみ効果ありですか、はいはい。

どうせプリント読んでなかった私が悪いんだよバーカバーカ」

プリントにぶぅぶぅと文句を言う姿は小学生並み。
ぶつくさ言いながらも、大人しく課題に向き直……

……ろうとしたら声を掛けられて、あからさまにビックウと肩を揺らす。

「え、えーっと…治癒魔術ですお嬢さん」

可愛らしく高い声から女性と推測。
はははと乾いた笑みを浮かべて拍手を受ける。

(見られてた死にたい)

…内心はもう羞恥の極みであるが。

フィアドラ > 「治癒魔術って…怪我したんですか!?
 大丈夫なんですか人間さん?保険室とか行かなくて大丈夫ですか治りました?」

私が見た感じでは大きな怪我をしていないみたいですが人間は簡単に怪我をして大変な事になるのです。
私なら放っておいても大丈夫な怪我でも人間の場合死んでしまうことも多くあるらしいですし!

「…でも、怪我治ってるみたいですね。良かった!
 人間さんは治癒魔術が得意なんですね!」

見た感じもう完璧に治っています。
きっと、凄い魔術の使い手なのです!

和元月香 > 「君優しいねなんなんだい天使なのかい?
…あー、うんっとねぇ、正直怪我してないから大丈夫なんよ」

体が疲れてしまったせいで、血迷った事を口走る月香。
だが直後、へらっと人当たりの良い笑顔を浮かべて安心させようとする。

「アッウン、違うね!私これ使ったの始めてよ!?」
(何か誤解されてる!この子あれだ、純粋天然っ娘!)

…直後の言葉はあわあわしながら否定。違うよ。

それから、じっと見つめてみる。

「えーっと、こんにちは。…それ尻尾?」
(やっぱり気のせいじゃないや、尾っぽが生えてるね)

逆光のせいでよく見えないが、爬虫類系だろうか?と興味津々な月香。
その目には差別的なものは無く、ただただ興味が宿っている。

にこ、と笑ってフレンドリーに問い掛けてみた。

フィアドラ > 「違いますよ?天使だったらもっともふっとした羽とか輪っかとか付いてるって本で見ました!
 本物の天使の人にはまだ会った事ないですけど…。」

多分この島にもいると思うのですがまだ会った事は無いのです。
どんな人なのでしょうか?

「始めて使った魔術で怪我を完璧に!?凄いです!」

きっと、髪に隠した目が輝いているでしょう。尻尾もテンション合わせて揺れちゃってます!
でも、それもそのはずこの人はきっと凄い魔術師いわゆる天才とかいうタイプの人間です!

「こんにちわ!はい、尻尾ですよ。本物ですよ。
 試しに触ってみます?」

尻尾の感触はすべすべつるつるで割と評判は良いのです。

和元月香 > 「うん知ってる。
でもね、天使ってめっちゃ綺麗で美しいイメージあるでしょ。

君がまさにそんな感じって事さ」

なんて慈悲の笑みを浮かべる月香。
一応美少女だから様になっているものの、
彼女の知り合い及び数少ない友人は間違い無く『どうしたのキモいよ』と言うだろう。

(…泣けてきた。いや泣けぬ)

何とも切なくなりながらも、席を立つ。
距離が遠いし近寄った方が話しやすいだろう。

「いや、だからね、怪我はしてないの!
ちょっと試してみただけ!マジで!」

誤解が止まらない、爆走している!!
危機感を感じた月香は目の前の少女を慌てて宥めに掛かった。

「え、いいの!?」
…そして目の前の少女の予想外の申し出には一気に目を輝かせて食いつく。


「うわ、すべすべ…。かっこいい…。蛇っ…ていうか竜?なのかな…!」

そろそろと手を伸ばして、まるで子供のようにはしゃぎながら尻尾を触り始めた。

ご案内:「教室」に和元月香さんが現れました。
フィアドラ > 「えっと、ありがとうございます? 
 で、でもそれならさっきの魔術使ってるときの人間さんも天使みたいでしたよ!」

つまり、私がめっちゃ綺麗で美しいってことなんでしょうか?
でも、それを言うならさっき魔術を使っていた時は窓から差し込む光と凛々しい表情が合わさって
綺麗でかっこよかったのです。

「あ、怪我は無かったんですね。良かったです!
 でも、人間はちゃんとみんなそういう魔術を覚えた方が良いとおもうんです。
 怪我とかしたら大変ですし…だから使えるようにしてる人間さんは偉いと思います!」

天才じゃなくてもちゃんと治癒魔術を覚えて怪我した時とかに使えるようにしてるこの人は偉いです。
もっと、みんなちゃんと覚えた方が良いと思います!

「うーん、どっちなんですかね?
 多分ドラゴンに近いって思ってるんですけど…。」

尻尾を相手に向けて触られるままに触られながら考えてみます。
ヒュドラが龍なのか蛇なのか、自分で考えてもどっちに近いか分からないのです。