2018/10/30 のログ
ご案内:「屋上」にラフィニエレさんが現れました。
ラフィニエレ >   
屋上と言うのは偉大だと思う。
あの教室とかいう息の詰まる空間にいるよりもずっと楽だ。
空を見上げると遠くまで続く雲がもう藍色に染まり、星も瞬き始めている。
……うん、空が見えるのは落ち着く。

「……んーぁ」

小さく伸びをして、そのままベンチへと腰を下ろす。
数時間ぶりに吐き出した声は少しカサついているように感じた。
後でのど飴なるものをもぐもぐしようと思う。

――実は教室内では基本一言もしゃべらない。
異邦人を主にしたクラスなので姿形は様々で
なんか機人とか獣人とかいるわけなのだけれど、
最初の一か月一切喋らず返事もせず、
返答は眼だけというスタイルを貫いた結果
今ではだれも話しかけてこない。
教師という役割のヒトは、開始一週間で諦めた。
そもそも喋れないと思われている節すらある。

「……わゃー」

……正直話しかけられないほうが大変楽だ。
そもそも集団で席に座って過ごすという経験が慣れない。
今まで周りに他者が多い=全員敵と言う環境だったため
何時襲ってくるか気が気じゃないと言うのが正直な感想。
この島と彼方は違うとはわかっていても身に付いた感覚は中々ぬけてはくれない。
と言うより一人の時間が長すぎて、正直何を言えばいいのかわからないというのもある。
お高く留まっているというよりは……

「(何喋ればいいのかわからん)」

絶望的なまでにコミュ障なだけです。
独り万歳。

ラフィニエレ >   
こっちの世界は少し空が近い。
空気も幾分か薄いし、世界そのものの大きさも結構違うらしい。

「(ぬくぬく)」

結果、彼方に比べれば寒暖差がそう大きくはない。
その中でも割と寒い地域にいた自分からすれば昼はまだ暑いくらい。
けれど悪い事ばかりでもない。
空も星も綺麗に見える。
それに何より……

パーカーのポケットからホッキーなるお菓子を取り出す。
一夜干し味と言う新フレーバーらしいそれの口を開けると、
むぐっと口に含む。口に広がる魚介の旨味とチョコレートの甘味。

「……」

これ考えた奴は絶対天災だと思う。誤字じゃなくて。
それはともかく、こっちはあちらに比べて食べられるものが大体美味しい。
何よりも種類の多さがあちらの比ではない。
向こうでの食生活が一般的だったかと言われれば正直微妙だけれど
なんかこうスープとかも種類がすごい数あって全部味が違うらしいと聞けば
写真なる絵を図鑑で見てこれもう絶対美味しいやつぅ!と内心わくわくせざるを得ない。
因みに数日前に食べたカレーなる飲み物はちょっと辛かったけれど美味しかった。

ラフィニエレ >   
とは言え楽しんでばかりいられない事も増えてきた。
寝る場所に関してもそろそろ移らないといけないみたいで
それも部屋の中じゃないといけないらしい。
別に野宿で良いとおもうのだけれど、めっ!と却下されたので
何処か良い場所を探さないといけない。
そうなるとそこに住むために費用が必要となる。

「……んむぅ」

ヒト流の生活のなかでも貨幣制度が一番厄介だと思っている。
何をするにも結構必要なこれを、何とか賄う方法を考えないといけない。
……美味しいものを食べる為にも。

「(めんどー)」

異邦人に対する助成制度がある事は全くもって知らなかったり。
理由?監査時に既に保護者がいて、なおかつ同居するものと監査官が勝手に勘違いしたからです。
その監査官はその後、「クッソ!ロリ巨と同棲しやがってあの万年さぼり教師!」と言う罵声とともに
仕事をそれとなくかつ自分が投げたと判らないように某教師に嫌がらせで投げているとか。

……その原因は一切そんな事を知らないわけですが。

ご案内:「屋上」に暁 名無さんが現れました。
ラフィニエレ >   
何処かに魔鉱石の沢山ある洞窟がタダで転がってないかなぁなんて夢想しながら
ベンチにゆっくりと視線を水平に戻す。
全貌とまではいかないけれど、この場所なら麓の町の一部が見渡せる。
確か異邦人街とやらはあの辺だった筈……とあたりをつけて眺めてみても
あまり変わりは……

「……?」

前言撤回。
異邦人街建築物の形からして違うもの沢山アリマスネ……。
何だか脳裏にいあ、いあ、と浮かびそうな造形の建物を見つめてはいけない気がしてそっと目を逸らす。

暁 名無 > そんなわけで監査官の嫌がらせにもめげず一日の終わりに一服しに来た次第の俺である。
誰も居ないだろうと欠伸なんぞかましながら屋上への扉を開け、

「ふあぁぁぁ。きょーも一日お疲れさんっと。
 人生に潤いが足りない気がする、最近、マジで」

自分でもよく分からない類の独り事とか言いながら煙草を取り出し、銜え、

「……うん?」

見覚えのあるロリ巨……じゃない、異邦人の姿を見つけたのだった。

ラフィニエレ >   
種族が変わっても住む場所は変わらないのね。
とか言うイイハナシダナーで現実逃避をしようと言う目論見は
儚くも脆く崩れ去り、そのないしんを表すように風がむなしく通り過ぎていく。
多分あの辺りはルルイエ町とか名前がついてる。きっとそう。
少々たそがれた表情で街を見下ろしていると
階段を上がってくる音が耳に届く。
……ん、この足音は。

「……」

顔を見なくてもわかる。
知っている人だから。

しばらくじっと街を見下ろした後、無言でそちらへと顔を向けた。
若干煙草に対して長めに目を向けた後じっと瞳を見つめる。

暁 名無 > 「よぅ、ラフィー。寒くねえか?」

遠くを見て呆けた様子のラフィへと声を掛ける。
きちんと制服を着ているのには感心するが、普通の衣服を着ててキツくないのだろうかとも思う。
……いや胸の話じゃなくて。

無言でこちらを見る目へとひらひらと手を振って、火を着けようとしていた煙草をそっと仕舞う。
そしてそのままベンチへと向かうのだった。

「何見てたんだ、こんなとこで。空?街?」

ラフィニエレ >   
「ぅ」

向けられた問いに
肯定か否定か判断が難しいような
小さく唸るような声を零すと同時に片耳がぴょこりと少し動く。

本人的には肯定と少しだけご機嫌の印。
別に寒くはないし、空も町もその何方も眺めていたのだから
そのいずれにも肯定して。

それに煙草を控えてくれるのは嬉しい。
元々毒素耐性もある上に別に風上に行けば良いだけの話なのだけれど、
お気に入りにあの香りが染みつくのがあまり好きではない。

そのまま視線を戻すと極僅かに首を傾げてじっと見つめ続ける。
まるで邪魔なんだけどと言わんばかりの仏頂面で
無言のままじっと見つめられれば
付き合いが無ければばつが悪くなるかもしれないけれど
本人的にはそちらこそどうしたの?と聞いているつもり。
これで会話が成立している(と本人は思っている)のだから
やっぱり慣れた相手は楽だ。

暁 名無 > 「そうかそうか。ここは見晴らしが良いもんな。」

ほむほむ、と頷きながらベンチに腰を下ろす。
無断で隣に座った訳だが、今更拒絶されるなんて事もないだろう。
それにしても相変わらず言葉による意思疎通が平時は極端に少ない奴だ。
此方の世界に来てもう数ヶ月経ってるのだから、多少は学習している筈だが。

「……ん、俺?
 俺は仕事終わる前にタバコ吸ってこうと思ったから来ただけだ。
 帰る前に夕飯食うかと研究室にも寄ってくつもりだったけどな。」

此方を見つけめ続けるラフィの頭にそっと手を載せる。
そのままあやす様に撫でながら、問いたげな視線に答えて。

ラフィニエレ >   
「ん」

そう、と言わんばかりに小さく零すと
乗せられた手に目を瞑り僅かに頭を動かしながらごろごろと喉を鳴らす。
ネコ科なのかイヌ科なのかわからない様子ながら
撫でられるのは楽しんでいるのは伝わるかもしれない。
ぴょこぴょこ動く耳はご機嫌なしるし。

「ぅー」

喋るのは得意ではないし、
なれれば慣れるほど口数が減るのは仕様。
慣れてない相手にも口数は少ないけれど
(本人的には)所作とか細かい所が全然違う(つもり)のだから
そういう所を読み取ってくれるのはすごく楽。

そのまま撫でまわされるのを一通り楽しんだ後、目を開くと
僅かに傾いた姿勢のまま制止しじっと見つめる。
折角一服しに来たのに吸わないでも良いの?と言わんばかりに
一瞬だけポケットの煙草へと視線が移った。

暁 名無 > 「おー、よすよす。
 ううん、煙草よりこっちの方が疲れた精神には効果が有る気がする。」

だって女子高生撫でてもキモがられないんだぜ!?
とか言ったらまず間違いなく教員なんて出来なくなるので顔にも出さないけれど。

「まあ、そんなわけでお前さんが居るならタバコなくてもへーき。
 研究室からアパートに帰る時にでも喫うさ。」

視線の動きから何を言いたいのか察して答える。
事も無げに意思疎通を行ってる様に見えるかもしれないが、
そもそも言語が通じない生物相手に生態調査など行う身の上だからな俺。
慣れるにしても慣れるための土台がもう違うのだ。ふふん。

「……ところで、その見覚えのあるパーカーどうした?」

随分とサイズが大きい気がするんだけど。いや、胸の話じゃなくて。

ラフィニエレ >   
「…?」

まぁそれでいいならこちらとしては嬉しいけれどどいう思いを込めて瞬き二回。
薬草の香りには慣れているけれどあのドロッとした感じの焼けつく匂いは
正直あまり好きにはなれない。
……あれ?何で慣れてるんだっけ?思い出せない。まあいいか。
一瞬悩むも続く言葉に自分の着ているパーカーに視線を落とす。
何度か洗濯を経ていい感じに柔らかくなった(型崩れしたともいう)それは男性用の物で……見覚えがあるのは当然だ。

「……」

相手の服の裾を少しだけ握ると胸を張る。
勿論研究室に置かれていた奴ですとも。
若干どや顔的な雰囲気まで纏っている辺り
ちゃんと服着てるよ褒めて的なノリ。
だって制服って窮屈なんですもの。できればダボっとしたもの着ていたい。

暁 名無 > 「あー、はいはい。
 俺のだよなそれ。夜間の作業中が寒いから置いといた奴だよなそれ。
 ……まあ着れなくなるわけじゃないから良いけどさあ。」

彼シャツみたいだからやめなさいよ、と思いつつ。
そもそも俺がパーカーなんて着ること自体を生徒は知らないから良いか、とも思う。
………まあ、ラフィーが気に入ってるようだから、いいか。

「はいはい、えらいえらい。
 制服の背中をがばっと開けるのは却下したからな、これくらいの譲歩はしてやろう。」

ただ着てく時は俺に一言で良いから報告して欲しい。切に。

ラフィニエレ >   
「ぅー」

僅かに反対側に首が傾く。
正直に言うと腕の関係上普通の服を着るのはすごく面倒だ。
それでもあえてそれを選んで着ている辺り、思う所はある。
我ながら結構面倒な性格してるなと思う。

「……」

おしゃれとか特にわからないので
最悪前にプレゼントされた奴着ていけばいいかと
袖を通したところ全力で止められたことは記憶に新しい。
外に出るだけで服のデザインを変えないといけないのは
多分毛繕いしないで外に出るのが嫌みたいな感覚なのだろうと思う。

「……ぃ、ぁ?」

僅かに諦念のような物を感じ取り、
小さく口にしつつ疑問符を浮かべる。

暁 名無 > 「ああいや、着てく時は俺に言ってくれよってだけ。
 外で自分の服着たラフィに会ったらビックリするからさ。」

やっぱり制服を多少楽な様に改造してやった方が良いのだろうか。
具体的には背中部分を解放的にするとか。というか他に思いつかない。
ただ、それをやるとラフィーの体型上、見えちゃいけない所まで見えてしまう恐れがある。
私服や部屋着ならともかく、学校でそれは校内風紀的なアレやソレで拙い。

「気に入ってるのか、そのパーカー。
 それならラフィにあげるけど。」

出会った時のアロハシャツに比べ、そこまで値段が張る物でもないし、思い入れがある物でも無い。
気に入って着てるのなら、そのままあげちゃうのも十分にアリだ。

ラフィニエレ >   
よーわからん(本人談
とりあえず5回に一回くらいは言ってから着るべきかもしれない。
……と言いつつ朝研究室にいないので着る時には大体本人は居ないわけですが。
着ないと言う選択肢が無い当たり割と本人もアレ。

「…ぅ」

極々僅かに目が細くなる。
こういう所は何だかんだ言いながらアレな人だと思う。
……仕方ないのかもしれないけれど。

暁 名無 > 「うんー……?」

何だか不満げな目をするラフィーを見て首を傾げる。
別に欲しくて着てるわけじゃない様だ。という事は、新しいのを買えという事なのかもしれない。
それなら今度、食品の買い出しついでに服も見てくるか……
思えばラフィー用の秋物とか探してすら居なかった気がする。

「……まあ、しばらくはそれ着て我慢してくれ、な。」

ぺふぺふ。
全く力を籠めずにラフィーの頭を撫でつつ

ラフィニエレ >   
「……」

あ、これ絶対伝わってないやつ。
傍目に凄くわかりにくい程度ツーンとしてみせる。
相変わらず感情表現に乏しいのは完全に棚上げ。

「…ぅ」

そんなでも撫でるのはすごく上手いの。ずるい。
結構な割合をこれで許しているような気がする。
とは言え住所が変わればそんな事も少なくなってしまうのかもしれないけれど。

暁 名無 > 「……ラフィ?」

何だろう、どんどん機嫌が悪くなってるような?
最近忙しくて構ってやれてなかったからだろうか。
だとしたら今日は研究室に泊まりでも良いかな……。

「うーむ……、そんな顔すんなって。
 ほーら、こうやって撫でられるの好きだったろ。」

それそれ、と耳の付け根やこめかみなどを解す様に撫でてみる。
以前やった時はすごく、こう、年齢指定なしで見せちゃダメな顔になったりしてたけど今はどうだろう。

ラフィニエレ >   
「つーん」

自分でもあまり上手く説明はできない。
そもそも何でむくれているのかも自分ではうまく説明できない。
なんとなく、なんだかよくわからないけどイラっとするというのが一番近いから。

「わゃー……」

そんな表情も弱い所に触れられると途端にトロンとしたものになる。
普段耳を誰かに触られるのはすごく苦手なのだけれど
なんというかこう、手つきが絶妙で凄く気持ちイイ。
普段無表情な分、こういう所で表情が出ている事に
あまり自覚はないもののちょっと年齢制限がかかる表情かもしれない。。

暁 名無 > 「相変わらずココは弱いのな。
 ……ふんふん、じゃあ今夜は心行くまで気持ち良くしてやろう。」

耳元を擽る手を止める。あんまり外でさせていい顔じゃなかったし。
そろそろ本格的に気温も下がり始める頃合だから、校舎の中に戻りたい。

「……そろそろ中行こうぜラフィ。
 風邪引いたら大変だからな。」

一足先にベンチから腰を上げて、ラフィーを見下ろして促す。