2018/10/09 のログ
ご案内:「総合メディアコミュニティセンター」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 「……成る程。情報の入手経路や報道姿勢に関する君達の思いは十分理解した。では、学園の風紀を乱さない程度に、これからも取材活動に精を出し給え」

フロアの一角に部室を構える幾分アングラな雑誌を発行する部活。
彼等は違反部活や落第街に対する取材を刊行し、違反部活、風空、公安問わず非人道的な行為に対して糾弾する報道を行っていた。
違反部活のみを対象とするなら問題は無いが、風紀・公安の活動にまで横槍を入れられるのは些か目に余る。
――というわけで、彼等には危険な取材活動について部員の安全を保証する様に【忠告】に訪れた。
勿論、報道の自由は保障されている。彼等の活動を禁止したり、制限するつもりは毛頭ない。

ただ、過激な取材活動についてはあくまで自己責任であること。学園の風紀を乱すと委員会が判断した場合における罰則の案内。風紀委員が任務活動中の地区に対する立ち入り制限等を行う程度だ。
無論、激しい抗議の声が上がったが、此方としては彼等の活動そのものに制限を加えている訳では無い。
あくまで校則に基づいて、罰則を与える可能性があることを示唆しただけ。

「まあ、無駄だろうがな。後は適当に巡回地区の情報をリークして、立ち入り制限地区への侵入で補導といったところか」

面倒事は早めに処理するに限る。
体制に反対するのは自由だが、その自由を行使した結果にも責任はとって貰わねばならないだろう。

神代理央 > 報道フロアということもあって、大勢の人が行き交う中、風紀委員の腕章をつけた自分は若干奇異の目で見られていた。
取材しようかと悩むような視線。ガサ入れかと慌てて駆け出すサブカル地味た姿の生徒。テレビや新聞を牛耳る大手部活は冷静に――というよりも、風紀委員一人に構っていられないというような――己の業務をこなしていた。

「…やれやれ。歓楽街とはまた違う騒々しさだな。嫌いでは無いが、良くもまあ元気に走り回れるものだ」

フロアの片隅。喫煙スペースを兼ねた休憩コーナーに陣取り、タブレットを操作して任務完了の旨を伝える。
人は多いが休憩は各々の部室で取っているのか、共有の休憩スペースには意外な程人が少ない。というより、自分しかいない。
日が変わるくらいの時間にはそれぞれの部活生が休憩と情報共有の為に集まるらしいが、今は深夜のニュースに向けててんやわんや。新聞部も、朝刊を刷り上げる為の追い込みをかけている。
誰かと話をしてみたかったが、タイミングが悪かったかと思いながら、自販機で購入した砂糖ココアなる珍妙な飲み物に口をつけた。

神代理央 > 僅かに残る煙草の匂いが備考を擽る。
特段煙草は嫌いでは無い。幼少時、周りの大人は皆吸っていたので慣れてしまった。むしろ、風紀委員という立場でなければ自分も吸っていたかも知れない。

「煙草は二十歳になってから……だったかな?全く、毒物の摂取くらい、好きにさせて欲しいものだ」

風紀委員の顧問にも喫煙する教師やOBがいることだし、煙草そのものが禁止という訳ではない。
しかし、未成年であり学生であり風紀委員である自分が吸う訳にはいかないだろう。
窮屈な世の中だ、と異常に甘ったるいココアを堪能しながら喧騒に包まれるフロアをぼんやりと見つめていた。