2015/08/17 のログ
ご案内:「図書館」にアーヴィングさんが現れました。
アーヴィング > (本を守るためのぶ厚い遮光カーテンは夏の日差しを受け止め
 防音の聞いた壁は外の喧騒を切り離し
 緩やかに効いた冷房は夏という季節の放つ熱を忘れさせる
 一種の異界じみた空間の中で難しい顔をした男が一人)

……難しい問題だな
(学校という場所だからと少し気を使って堅苦しく無い程度にフォーマルな格好をしたところ
 クラスメイト(平均年齢6.5歳)にマフィア呼ばわりされてしまったが
 その姿は洗練された刃のようなシャープさを持ち、そんな男が書類を前に難しい顔をするというのは一種絵になる光景であった)

アーヴィング > リとソとンの違いどこにあんだよ…
これもうほとんどフィーリングの問題じゃねーか…
活版印刷したらともかく手書きだとほとんど一緒だろ…
(それがカタカナでアイウエオ書けるかな?と題された物と気付くまでの短い寿命であるが)

アーヴィング > (ひらがなは何とか覚えれたのだ
 「あ」とか、「ふ」のような曲線を連続させるアクロバティックな書き方は未だに安定しないものの、翻訳術式の力を借りずともなんとか読める
 「さ」と「ち」の書き分けも活字と手書きでは文字の形が少し違うと教えられなんとか出来るようになった
 そもそも読む、理解するを術式で補助されているのだからこのくらいはなんとかなる)

どうしろってんだこれ
(読める、理解出来る、しかし書き分けが出来ない
 これはなかなかの強敵だった
 というか例題の書いてみよう!が「マリリン・マンソン」という古い時代の有名人の名前らしいが
 これは本当に悪意を感じる
 「ア」と「マ」の書き分けが難しいがそこは片方しか登場して居ないので何とかなるが、あとはもう連打である
 これが打撃なら、殴打の衝撃で浮き上がった身体を拳で打ち上げ続けられるような怒涛の連打であった
 しかも全弾急所に入っている)

本当に実在の人物かこいつは…
(逃避はすでに技術の問題ではなく歴史の真偽へと推移しようとしていた)

アーヴィング > (この課題が出来ないというのはかなりの死活問題である
 年齢が10を下ってもまだ追いつけないレベルの年下に負けるという事になるのだ
 あいつらはあれで優しい子供達だ、馬鹿にしたりせずに手伝ってくれるだろう、教えてもくれるだろう
 しょうがねーなーという顔で
 屈辱にも程がある

 それにもっと大変なのが担当の教師だ
 イワーク教師はゴツいなりでとても繊細な人だ
 生徒がミスをしても怒らず、叱る事さえ稀で励ましてくれるのだ
 
 ハグをしながら)

擬音もさっなんだよな…あの先生…
(憂鬱だ
 もう少し適当な性格なら読めない字でもいいからやったという意思表示で適当に書きなぐってしまうのだが
 あいにくと彼は大人は子供の手本となるべきという信条の持ち主だった
 ファッションセンスとかどう見てもマイナスな手本になっているがそこはさておこう
 ともかく手抜きはいけない)

アーヴィング > (どれほど習熟出来たか) [1D100→84=84]
アーヴィング > (故郷の文字は基本的に表音記号を組み合わせるタイプの物であり、筆記しながら連続で繋げられるようなデザインになっており
 またそのため読み違えが起こりにくいように似た形の文字というものがほとんど無い
 なのでこのような問題は学習段階で経験していないのだ

 難しいと言えば「王」「騎士」「龍」「精霊」といった言葉自体が力を持つような物は紋章のように複雑な表意文字を用いるのだが
 そっちは騎士物語などで親しんでいたため苦労した覚えは無い)

この「ナ」なんかは剣印みてーだよなあ…
……剣?
(そうだ、これは剣だ…
 「ぬ」を戦闘機動のイメージで乗り切ったように、これは剣のイメージでぶつかれば乗り切れるのでは無いか?
 軽い牽制の打ちこみから変化する一閃のイメージ…
 「リ」は打ち込むと見せかけてから素早く引き寄せて深く腰の入った切り落とし
 「ソ」は…剣先を軽く揺らして意識を左方に寄せてからの右上から入る斜めの削ぎ切り
 「ン」はソのフェイントを学習した相手に対し、上段の防御をすり抜ける切り上げ…
 そう、それだ、そのイメージだ…いける!)

………!
(図書館ではお静かに、という張り紙をチラ見してから
 雄たけびを上げてるような気分で猛然と書き取り用紙にシャーペンを走らせて行く
 一部の文字がまだ綺麗に書けているとは言えないが、それでも読み間違えはあまり起こさないであろう程度には書けたと言えよう)

アーヴィング > ふ……
(流石は故郷でも天才と呼ばれた俺だ
 コツは掴んだ、後は反復練習で慣らしていけば問題は無いだろう
 漢字という最大の難関が待ち構えているが、とりあえず最低限のレベルには到達した
 これならばクラスメイトの奴に教えてやる事すら可能だろう)


……ん?
(ふと、隅っこに空白のボックスがいくつかある事に気付いた
 「出来るものならやってみよう!」という微妙に挑発的なマスコットキャラが指し示すのは
 「ゑ」「ヱ」「ゐ」「ヰ」の四文字で)

クソがっ……!
(頭を抱え、うなだれる
 出来無いならやらなくてもいい、課題じゃ無いからという心遣いがにくい
 出来ませんでした、と俺に言えというのか…
 っていうかなんて読むんだよこれ!翻訳術式が上手く働いてねーんじゃね!?
 と、騎士の苦悩は終わらない、終わらせて貰えない)

アーヴィング > (そうして別の用紙を例の上に重ね、透けた物をなぞり
 それをさらに用紙の下に敷きなぞる事で手動コピーを決行し全ての空白に埋める事は成功する

 後日、日常ではまず使わない、と聞かされた時はなんでそんなもんあるんだよ!
 と思わず立ち上がり突っ込みを入れてしまい
 イワーク先生にもさもさされた記憶は早々に忘れ去りたい悪夢であった)

ご案内:「図書館」からアーヴィングさんが去りました。
ご案内:「図書館」に蒼穹さんが現れました。
蒼穹 > (夏休み期間に、図書館に訪れて勉強する―――真面目か私は。
そう胸中にてツッコミを入れた。
この頃、偶には変わった魔術でも使おうと思って、治癒の魔術書でも持ってきた。
机の上に広げれば、頬杖を突いてゆらゆらしながらお行儀があまり宜しくない読書の時間。
のはずだったのだが。)

……ふんふん。

(近日、様々な事があったが、しかしどの物事も、自分は別に直接的にかかわっていないものばかり。
例えば風紀委員襲撃。あの事件自体は別に何も関わりがないレベルだったが然し、思わぬ友人が関与していたのであまりいい気分ではなかった。
路地裏で憂さ晴らしに焼かれた。あんな事されてあれ以上反撃しなかったのは甘かったのか、まぁ概ね外傷は治したから良いが。
最近、旧友が変わった。様な気がした。あの子ってあんな子だったっけ。確かに結構私には素直だったが―――。
こんなとりとめもない思考を始めれば、いつの間にやら視線は上の空。
持ち出した本は既に眼中になく、無意識な鼻歌半分、とりとめもない思索に耽り始めた。
やっぱり、真面目にはなれない。)

蒼穹 > うんうん…。

(真面目にはなれないけれど、まぁそれでも座っているだけマシではないだろうか。
さて、これからどうするかとか、何をすればいいかとか、迷う時間は山ほどあるのだが、迷っているだけでは先には進まない。
それでもいいが、退屈である。
といっても、退屈こそ真の平和だとか、退屈程素晴らしいものはないとか言われているらしいが。
退屈すぎると楽しくも面白くないのも事実。
だからといって、自分で騒ぎを起こす様な事は別にしたくもない。面倒くさそうだし。
結構自分でも堕落している気はするけれど、要は傍観しながら楽に楽しみが得られれば幸い。
だったら。―――喜劇でも見ていればいいのだろうか。ああなるほど。)

…。

(突然何かを思いついた様に、頭の上に電球マークでも浮かべたかと思えばそれなりに勢いよく立ち上がった。)

蒼穹 > (まあ、何処へ向かうと言えばわかりきった話で。
先程持ち出すだけ持ち出してロクに読みもしない魔術書をストレートに元ある場所へとぶっきらぼうに返却。
それから、向かう先はと言えばジョーク集の本が置いてあるところである。
この頃、己のジョークセンスに自信を失うことが多かった。
それに、楽して面白いことが出来そうだ、と言うのもあったし。)

…これを。

(果たして、ジョークセンスは向上するのだろうか。そのまま、借りて帰って―――。)

ご案内:「図書館」から蒼穹さんが去りました。