2015/09/06 のログ
猫谷凛 > 「ありがとうございますにゃ…えぇ、今日はこのまま帰宅にゃ♪」

誤魔化せた…そう安心する
完璧に誤魔化しきったと安心し距離をとる
そしてそれに呼応するように猫谷の方、禁書庫とは逆の方から
強い魔力の気配がするかもしれない
異質で不気味な金書庫の中と似ているような

雪谷 憂乃 > 「然様でしたか。」

見送る。離れていっても、何ら問題はない故に。
安心しきっている彼女は、このまま何もなかったなら、帰路に直行できたろう。

「…ん?」

ピリッと、何かを感じた。私の感覚を過る不気味な何か。
禁書庫の方とまるで同じ、蜘蛛の巣でも張るかの様に古ぼけて胡散臭い、
陰鬱な魔力…これは。

「―――。」

なんだろう?
その魔力の正体を掴むことは出来なかった。
だが、彼女を取り巻く強力な魔力は、吸血鬼たる私の感覚を擽るには十二分だった。
禁書庫と似通ったその魔力が何か、結論付けるのは難しいが…。
彼女は、怪異と遭遇したりはしなかったらしい。なら、無意識的に、呪いでもかけられたのか。
禁書庫と同質の、そんな魔力を帯びた何かを拾ったか…あまり好ましい事ではなさそうだ。
まぁ、気の所為と思って見過ごすのもいいか。明らかにそれは「異質」だけれど。
彼女自身は、その魔力の放射に気付いているのかいないのか…。

猫谷凛 > 「ふー…」

ポツリと息を吐いて歩いていく
本人はその魔力に気付いている様子もなく
そのままゆったりと曲がり角を曲がり廊下を去っていった

ご案内:「禁書庫」から猫谷凛さんが去りました。
雪谷 憂乃 > 「…気のせい、ですかね。」

まぁ、大丈夫だろうか。
ただの禁書庫担当さん、憑りつかれてしまっていたのかもしれないけれど、薄情だがどうしようもない。
そのまま私は禁書庫の方へと―――。

ご案内:「禁書庫」から雪谷 憂乃さんが去りました。
ご案内:「図書館」に椚 真さんが現れました。
椚 真 > 夕方時の図書館、三冊程の書籍を持って扉をくぐる体育教師。

折角の休日、部屋から一歩も出ないぞ!
そう決め込んでいたのに、室内にいて読書に勤しんでいれば、すっかり忘れていた
借りた本の返却期限。しょっちゅう借りる癖に返すのは何時も割とギリギリと言う極度の面倒くさがりや。
期日過ぎると次回から借り辛くなるよね、と言った理由で何時もギリギリには返しに来るのである。

「ぁ~、スンマセン、返却で。…ん?もっと早く持って来いって?
さーせん、気を付けますんで。」

手慣れた様子で返却処理を終えて、皮肉っぽく言われた小言に、てへぺろっと舌を覗かせて返す辺り懲りてはない模様。

「さってと…今日は、どんなの借りて帰ろっかねェと。」

手始めに物語系の小説コーナーへと向かう教師。
後ろのカウンターの方から殺意の波動が飛んで来てるが気にしない。
振り返ったら負けである。

椚 真 > 遠い昔ならいざ知らず異能だの異世界人だのと言った存在がありふれたものとなった現在では
王道の冒険物語なんかも読まなくても話を幾らでも聞けてしまったりするので、このコーナーから本を借りる事は少なくなっている昨今。

「……ぉ?……って、もう読んだやつだし。」

パッと目に付くタイトルは既に読んでたりするので一瞬晴れかけた表情も瞬時に曇っては残念そうに落とされる両肩。
物色する事、軽く十分程…未だに一冊も手に取っていない訳だが…借りて帰らないと言う選択肢は無いらしい。

勿論、カウンターの方から向けられてる危険なオーラは延々と見て見ぬフリである。

椚 真 > 本を読むのも好きだが、案外こうやって物色してる時間が一番楽しみなのかもしれない。
上機嫌そうに周囲に聞こえないくらいの鼻歌混じりで本を抜いては流し読みを繰り返しながら。

「――…ぉー、これにしよっかね。」

とか言って手に取ったのは、『エルフの若奥様の波乱な日常』とか言うふざけたタイトル。
日常系のコメディ作品ではありますが一番の決め手は表紙と挿絵のヒロインが実にないすなおっぱいだったからである。

不純な事この上ない――。

ご案内:「図書館」にリビドーさんが現れました。
リビドー > 「さて」

 何を借りようか。
 軽い気持ちで訪れて、図書館内を一瞥する。

「……ふむ。」

 図書館の一角に見える人影。
 其処から流れる様に視界を巡らせれば、物語系の小説コーナーのフロアが意識に入る。

(よし。)

 意を決すれば足を運ぶ。 真に近付く形となるかもしれない。

椚 真 > 困った時は絵で選ぶ。残念な内容に家で悔しがるまでがお約束のパターンである。
こうなってしまえば、他も表紙で選ぶべし!
…そんな事を考えながら物色していれば、不意に視界の隅へと映る別の人影。

「……ぉ?…誰かと思えばリビセンセじゃないすか。
こんなトコに来るんすね?」

先に其方に気付けば小さな声で同僚の教師へと声を掛ける。
口調こそ親しげだが特に親しいと言った訳でもなく、
真面目そうと言ったイメージしか持ってなく、小説のコーナーへと訪れれば意外と言った感じに目を丸くして問いかけた。

リビドー > 「ああ。今日和、椚先生。」

 視線を図書から椚へ。軽く砕けた調子で声を貸す。
 声量は図書館なので絞る。

 彼――椚とは親しいと言える関係ではないが、気さくな印象を抱いている。
 後はやや軽い所もあるかなとは思っているものの確証もなければ印象になる程ではなく、頭の片隅に抱く程度に留まるか。

「図書館自体はそれなりに…………ん、ああ。コーナーか。物語は好きだよ。
 とは言え、此処では確かに真面目な本を借りる事は多かったかな。
 椚先生は……」

 手に取っている『エルフの若奥様の波乱な日常』へと視線を移す。
 コミカル且つセクシャルなタイトルと色気のあるヒロインの描かれた表紙。
 興味を持つものをキャッチーに掴み取るその本を見て、軽く表情をゆるめた。

「椚先生はそれを借りるのかな。成る程、中々楽しそうな本じゃないか。
 題名と表紙を見るだけで物語が想像出来て、分かりやすく興味を引き立ててくれるよ。」

椚 真 > 見た目はどう見ても此方の方が年上だけれども基本的には彼の方が目上として捉えている模様。
抱いている印象通り、後輩や生徒が相手ならば更に軽いのが何時もの調子なのである。
真面目な本と聞けば、納得と言った感じで頷いて見せ。

「いやはや、活字はいいッすよね。そうそう真面目な本は似合うけど
こういうコーナーは意外だな………って。」

そこまで言った所で手の中の本、例の問題作へと視線を移されて
しかもまぁ至極冷静に分析をされている訳で…正直な所、大分こっぱずかしかった。
意識なんてしてないのだろうけれども的確すぎる発言が更に心を抉って来る訳で。

「リビセンセ、勘弁して…。俺の予想じゃ十中八九地雷ッすよ、コレ。
表紙と題名に騙された!って家で悶絶しながら床を叩くと思うんすよね…。」

ネタとして流してくれた方が遥かに気楽だと言うのに真面目さが見て取れる言葉を耳にすれば軽く汚点を晒したかのような感覚である。
大きく項垂れながら。

「っつー訳なので、頭悪そうなの読んでんなーって貶めて下さい。
その方が俺としては大分気楽なんで。」

至極真顔だった――。

リビドー > 「ああ、活字は好きだよ。
 物語に思いを馳せるのは好きd――」

 言葉が止まった。
 不思議に思いながらも……その後に、地雷と聞けば。

「――ふむ。そうなのか。
 好きだけどこの層は確かにあまり読まなかったからな……
 ……とすれば編集の力か。編集が題名決定権を持っている場合も在るらしいからな。」

 真面目に呟く。
 すっとぼけてわざとやってんじゃないか、って思う程だろう。

「ははっ、それじゃあ云う事にしておこう。
 ……にしても、結構貸出の痕が見えるな。開いている箇所も多い。
 人気なのかな。やっぱり。」

 真顔な彼とは裏腹に、リビドー自身はかんらかんらと笑ってみせる。
 その後は"世話やきチャイナガール"なんて小説に手を掛けようとしたりしながらも、
 興味と好奇の視線で棚を眺めている。

椚 真 > わざと辱められてんじゃないだろうかとも思うけれど間違いなく、この人は本気である。
そういう人種だと言うのは対極的な位置に居るからこそ何となく読めてしまい、ばつが悪そうに頬を指で掻きながら。

「あの手この手で読ませようとしてきますからねェ。
でもやっぱつまらなくて、でも作者はきっと真面目に書いたに違いないって
想い乍ら読むのが地雷への正しい礼儀作法ッすよ。」

こんこんと説かれる地雷作への熱い愛情。
此方もまた本棚を物色するのだが、其方がどのような物を読むのかと気になるのか、ちらっちらっと不躾な視線を向けながら。

「こんなくだらない本置いてくれるのも、それを読む奴が沢山いるってのも面白い話ではありますがね。
因みにそいつも地雷ッすよ。思わず破りそうになりましたもん。」

既に読破済みだった地雷を手に掛けようとしているのを見れば、ゴクリと生唾を飲み込む。
このクソ真面目な教師が地雷作を読んでどう言った感想を抱くかと言うのは興味があるらしい。

「…どうせだったらこんなのはどうです?」

と言って棚から抜いて其方へと差し出すのは『文学メイドの怪事件簿』
ふりふり、ヘッドドレス装備の如何にもと言った美少女メイドが表紙に描かれた例に漏れぬ地雷作。
コメディともシリアスとも取れぬ絶妙な空気感、推理小説っぽいのに推理要素が殆ど無いと言った完全アウトな作品である。

それを差し出す教師の笑みは大分ゲスいものだった…。