2015/09/10 のログ
蓋盛 椎月 > ズデーン!!

「いてえ」

予定調和と言うべきか、
思いっきりソファからずり落ちて尻餅を付いた。
さすがに周囲の目が刺さっていることに気づいたためにちゃんと座り直す。

「柔らかいソファ……空調……漫画本……
 あとはレモネードと美少女がいれば完璧なんだけど」

ろくでもないことを口にして、本を閉じる。
何しろここでは本を読む以外のことはまるでできない。
保健室や自宅にいると色々出来過ぎる。
それが却ってよくないこともあるのだ……。

蓋盛 椎月 > 「ってて……」
自分の尻を撫でながらソファから立ち上がり、『火の鳥』を棚に戻す。
続いて巡ったのは、医学書のコーナー。
適当に一冊分厚いのを抜き出す。『猫でもわかる細菌学』。
それを机に着席して捲る。

まじめに勉強に励んでいるわけではない。
内容はほとんど頭に入っていない。
養護教諭は保健医などという俗称で呼ばれることもあるが、
医学知識や医学免許は必要ではないからだ。

蓋盛 椎月 > 蓋盛は一切の勉学を嫌う。

蓋盛は人生をナメている。
かねてより勉学に励んだためしなどない。
学生時代は欠席した日数は割合にして三分の一以上という有り様だ。
それでも卒業はできたし今こうして教師の資格を得て労働できている。

蓋盛は親しい友人を作らない。
作ったことはあったかもしれないが、もう忘れてしまった。

学校から大したものを受け取れた覚えなど蓋盛にはなかった。
通っていた学校が常世学園であったなら少しは違ったのかな、とも思う。
それはもうどうでもいいことだった。

ご案内:「図書館」におこんさんが現れました。
おこん > (こっそり図書室である。 変装用に赤い眼鏡まで準備してきてバッチリだ。
 9本の尻尾をゆらゆらと動かしながら、図書館をうろつき回る。
 探したかった本を見つけると、よし、とガッツポーズ。)

あったあった、これじゃのー。
(料理の本を手にとって、ページを軽くめくる。
 うむ、これなら問題はないだろう。
 借りようと思ったところで、しづき先生を見つけて、尻尾をふりふり思案顔。
 そのままおともなくすすーっと動いて、しづき先生の隣に座ったりしたい。)

蓋盛 椎月 > 自分に深く根付いたルサンチマンの手触りを確認していると、
視界の隅で見覚えのありまくる九本の尾が揺れているのが見えて
思わず居住まいを正した。読んでいた本を閉じて卓上に置く。
猫が顕微鏡を覗きこんでいる表紙写真。

「おしゃれな眼鏡ですね。
 おこん先生は読書するときは眼鏡かけるタイプですか?」

当然のように隣に座る彼女に横目にそう話しかけた。

おこん > うむ、そうじゃぞそうじゃぞ! 似合うかのー。 馬子にも衣装かのー。
(見てみて、って赤いフレームの眼鏡ごしに上目遣いでお伺いしたい。
 9本の尻尾がゆらゆら動いているのは、おそらく彼女のご機嫌を探っているのだろう。)

猫が顕微鏡みる時代なんじゃから、狐が老眼…眼鏡しててもおかしくはあるまい。
(うむ。と頷いた。 しづき先生のおとなりにいるだけでなんとなく楽しい。
 もうちょっとだけ身体を寄せて、くっつくかくっつかないかぐらいの位置に。
 尻尾を使って、しづき先生の手や肩に軽く触れる。)

蓋盛 椎月 > 肘を付いて鷹揚におこん先生を見下ろす。
狐が馬子というのもなんだか妙な話だ。それに、
「おこん先生は何をお召になっても似合いますよ」
薄い笑みとともに、率直な言葉を平静に口に出す。

おこん先生がひっつくのに任せる。それはいいが。
(……席を立ちづらくなったなあ)
猫に膝に乗られてもこんな気分になるに違いない。
手元にあるのは退屈な資料書だけだ。少し後悔を覚える。やれやれ。
「……そちらは何を?」
おこん先生が棚から取ってきた本に視線を動かした。

おこん > しづきに言われると余計照れるのう…えへへー…♥
(ほめてもらうのはとっても嬉しい。 ぺかーっと笑顔を浮かべながら、
 きつね耳をぺたんと伏せ、もじもじと身を揺らした。)

うむ、これか? これはのう…見よー!
(『できる!カボチャ料理!!!ハロウィン特集!!!!』
 カボチャ料理という言葉に反した大量の感嘆符は、
 おそらく筆者の裂帛の気合を示したものだろう。
 やけにポップな装飾のお料理たちの前に、
 荒々しい筆使いで書かれたタイトルが力強い。)

もうすぐはろうぃんじゃろ。じゃから料理の1つでも作ろうと思ってのう。
ほれ、ワシはあんまり料理せんから…
(自分が食べるための簡単な料理はともかく、ケーキやお菓子となると、
 なかなか作らないものである。 ごにょごにょ言い訳しながら、
 情けなさと恥ずかしさにほっぺたを赤らめる。)

蓋盛 椎月 > 目眩のするような反知性的な表紙だった。思わず目元を押さえる。
まあそれはいい。

「そういえばそんな時期でしたねえ。
 あたしは何も考えてませんでしたよ、えらいえらい」
へちりと寝た狐耳を指で撫ぜた。
こういう幼い振る舞いを見せつけられると自然と扱いも子供に対するそれとなる。

「悪くない思いつきですね。
 タルトでも作って職員室で配るのも良さそうだ。
 なんならあたしも手伝いますよ」
ウィンクしてみせる。
一部の層はそれっぽいコスチューム姿を見せるほうが喜びそうだなとか思いつつ。

おこん > そ、そうか、えらいかっ…! なんじゃ、それなら早めにしづきに話しておくべきだったかのう…こうしてっ、撫でてもらえるならな…んふ…♥
(頭を撫でてもらうだけでたちまち表情がとろける。 小さく半開きになった口から、
 心地良さげな息がもれ、もっととねだるように彼女の手に頭を擦りつけて。)

そうじゃのー、タルトか… うむ、実はな、しづきと一緒に作ろうと考えておったのじゃ。
もちろん衣装も着てな。 しづきには何が似合うかのう…
(うーん、と考えこむしぐさ。 ヴァンパイアとかだとありきたりだし、
 なんか逆にかっこいいのにしてもいいかもしれない。ワーウルフとか?
 うーんうーんと唸りながら、尻尾をリズミカルに左右に動かして。)

蓋盛 椎月 > 毛の筋に沿ってつまむようにしながら擦る。
蕩けた表情のおこん先生に微笑むを深くするも、適度に撫でたところで手を離す。
別に食傷というわけではないけど、慣れてきた。
溺れてはいけない。一応ここ公共の場所だし。

「あらそうなんですか?
 喜んでやりますよー。あたしもそんなに得意ってわけじゃあありませんけど。

 あたしの衣装ですかあ。ん~~。
 ……マミーとか?」
メトロノームのように動く尻尾を眺めながらそう答える。
包帯がいくらでも調達できるからという安直すぎる理由だった。

おこん > んあー…♥んふ、んっ… あ、おわってしもうた…
(手が離れるとちょっと残念げな顔。 だけど、またじゃれつくから大丈夫。
 それに大人だから、ダダをこねたりしないでちゃんと受け入れる事もできるのだ。)

しかし一人でやるより二人の方がよいじゃろう。 それでは二人でじゃな…
マミーかあ。たしかに保健室には包帯なぞ沢山あるがのう。
せっかくじゃからなんかもっとこう、ワーっとしておるやつとかどうじゃ?
そうじゃのー、ラミアとかー、あとはー、アラクネとかー…
(魔物度じゃっかん多めなラインナップを上げていきたい。
 しづき先生、ちょっと魔物風のほうが似合いそうな気がするし。
 期待するような視線を向けて。)

蓋盛 椎月 > 期待の篭った視線に苦笑。
それが似合うと思われているということは
自分に対するイメージも推して知るべしと言ったところだ。
……まあ、変なヘアピンを普段からつけている身だし、特に文句を言えはしない。
「なんか明らかに作るのも動くのも大変なラインナップですね……。
 おこん先生衣装用意してくださいよーそしたら着ますから。

 ……ああそうだ、おこん先生こそ何着るつもりなんですか?
 と言ってもなんかナチュラルに仮装みたいな感じですけど」
おこん先生を上から下まで眺める。
このうえにうかつに怪物のコスチュームなんか着れば属性積載オーバーになりかねない。

おこん > そうじゃのう、動きにくいのはよくないな。 そしたら、どうするか……
そうじゃ! 禁書庫でも行けば、下半身を蛇体に変える方法くらい見つかるじゃろー。
(それは衣装ですら無いのだけれど、やるからにはちゃんとやっていきたい系の情熱に火がつく。
 うんうん唸りながら、自分の頭の中にある怪しげな術法を引き出そうとして。)

ワシか…ワシ、なに着たらいいかのう。 園児服かのう…
(自分で言うわりには、哀願するような視線をしづき先生に向ける。
 きっと彼女の答えで、自分がどう思われてるかわかるに違いない。たぶん。)

蓋盛 椎月 > 「ナチュラルに禁書庫なんて単語を日常会話に混ぜてこないでいただきたい……
 この間の年齢操作といいあたしの身体にいたずらするのに味をしめてません?」
半笑いである。
しかも冗談かと思ったらどうやら本気で可能性を探りはじめている様子。
それがこの狐のお嬢様のご意向とあらば蓋盛には逆らうべくもないが。

「園児服は見たいっちゃ見たいけどハロウィンの主旨からは
 だいぶ離れてると思いますよ……。
 ……手堅いところで、ウイッチなんてどうでしょ」
脳内で往年の着せ替えFLASHのように
おこん先生に大きいつば広の魔女帽と黒と橙のケープやドレスがセットされる。
彼女に西洋風の魔女衣装というのはなかなか新鮮味があるように思えた。

おこん > だってなー…だってワシ、色んなしづきが観たいんじゃよー。
おっきかったりちっちゃかったり、人だったり人じゃなかったり、
白衣だったり白衣じゃなかったり、そういうのをいっぱい見てみたい。
(にこにこ相好を崩しながら、まったく悪びれないお返事。
 ちゃんと元通りにするから、彼女ならゆるしてくれそうだし。)

そうじゃのう…おお、うぃっち!うぃっちか!
ううむかっこよいのう! それはよいな…
覚えておくとしようかの!
(彼女の言葉にうん!って元気よく頷いた。
 やはりしづきに聞いてよかった。)

蓋盛 椎月 > 「…………」
先ほどとは違う理由で、数秒の間目元を手で覆って沈黙した。

「女……いや、人間たらし」
不機嫌とも取れるトーンで呟くように言って、椅子を引く。
アルカイックな笑みを近づける。挨拶をするようにこつんと額に額をぶつけて、それから立ち上がる。
表紙がかわいいだけで特に中身に興味のない本は……棚に戻しておこう。

おこん > んあー。 そうじゃぞ、人たらしじゃぞ? 化け狐は伊達ではないからのう。
(おでことおでこがこつんと当たると、気の抜けた声を上げる。
 いひひといじわるっぽく笑ってから、自分も真似するように
 ひょいと立ち上がった。)

さて、ワシはそろそろ帰るかのう。 しづき、一緒に帰るかのう?
(ん、って小さな手を差し出して彼女を見る。
 尻尾をゆらゆらさせながら、彼女のお返事を待って。)

蓋盛 椎月 > 「理解とは分解で破壊なのですよ……
 って知り合いの美術部員が言ってました」
眉根を寄せる。
真面目に怪物学だけでもやっておくべきだったかな、
などと胸中につぶやいて。

「なんなりと、ご一緒しますよ、我が姫様」
紅葉のような手へ、上から差し伸べて取る。
浅学な人間には狭い範疇にしか手は伸ばせない。
なれば望まれたことぐらいはこなしてやろうというものだ。
そんな風にして図書館を出るだろう。

ご案内:「図書館」から蓋盛 椎月さんが去りました。
ご案内:「禁書庫」にリース・シュヴァイアンさんが現れました。
リース・シュヴァイアン > リースはこの学園の者ではない部外者である
たしかに身なりは少々豪勢な成金趣味なところもあるが年頃の少女


この学園の学生に見えなくはないが入学手続きはしていない

何故入学しないのか
その理由はこの世界にあまり長居する予定はない
もう一つは単に勉強などがきらいなだけである


生徒でないにも関わらずこの場に来れたのは身を潜めてきたものではない
単に力にものを言わせただけである


その証拠にセキュリティーを張り巡らされている図書館入り口と禁書庫のセキュリティーを魔法で爆破したあとがある

リース・シュヴァイアン > 「まさかここまであっさりとはのう…わらわの国の関所の方がまだマシじゃ…」

その外見、歳に似合わぬ尊大な態度と口調で少女はつぶやく
図書館、更に禁書庫ともなればそのセキュリティーレベルは低いものではない


しかしリースはなんの躊躇いもなく真正面から看破した
派手な爆音、轟音、閃光を撒き散らしながらである

そのように派手に暴れれば警察組織らしきものに邪魔をされてしまう

禁書庫を歩く足は自然と早足になり

ご案内:「禁書庫」にギルゲイオスさんが現れました。
ギルゲイオス > さて、最近少々足が遠のいておったが、久々に図書館――
(緩い足取りで、見慣れた光景目指して歩いていく魔王様の眼前には)

うわぁ……
(見慣れた光景は無かった。
というか、元見慣れた光景であった)

テロ、にしては狙いがやたらとピンポイントであるな。
察するに、侵入が目的、であるのは間違いなさそうだが。
とりあえず、暫しとすれば風紀か図書委員辺り、がやってくるだろうが……
(瓦礫を踏まないように大股で入り口を抜けると――)

うわぁ……
(二度目。
同じような感じで、禁書庫のある辺りも吹っ飛んでいた)

……もう少し、入り口を頑強にすべきではないかな、コレは。
(状況を確認しに、委員が来ていない。
という事は、破壊されてまださほどは経っていない、という事か。
犯人がまだいる可能性大として、壊れた禁書庫の入り口から、中をヒョッコリと覗く)

リース・シュヴァイアン > 「~♪」

ある男性に覗かれているにも関わらず足取りは早歩きなものの口笛を吹いて歩いている始末である
覗かれているのには全く気がついていない

禁書庫という禁忌の塊がごまんとある空間で平然といられるのは握り締めているペンダントのおかげであろう

このペンダントは超高級品の宝石を媒体に作った呪いなどを防ぐマジックアイテム

リースの自作であり、その効果を信用してるのか発揮しているのか平然としていて

ギルゲイオス > ふむ……
(とりあえず見えたのは、堂々と歩く金髪の後ろ姿。
十中八九、犯人なのは間違いないだろう。
とはいえ、ここからが問題。
本に危害が及ぶ可能性があり、迂闊に戦闘、という訳にもいかない。
ついでに、禁書庫。
下手な事をすれば、本からワラワラ湧き出して洒落にならない事となりかねない)

………………
(思案気に顎を撫でた後、片目を僅かに閉じて。
程よく距離が離れた辺り、足音を隠して本棚の影に滑り込む。
一先ず様子を伺いつつ、目的の確認、或いは時間稼ぎ、辺りか)

ご案内:「禁書庫」に平岡ユキヱさんが現れました。
リース・シュヴァイアン > 「封印関連のものは…あった。これじゃな!!」


男が身を潜めているとは全く知らずに目的のものがあったと嬉しそうな声を思わず上げる

自分には、否自分の国のために必要なものである
そのような大儀なのだからこのようなことは些細なことだと思っている

「ふむふむ…大体は良いが…うーむ」

そしてその禁忌の本を簡単に読みふける
暴発しないのはそのマジックアイテムのペンダントのおかげであろう

そしてあろうことか更に別の禁忌の書をごそごそと探し始め
ここに誰もいないと完全に思い込んでいて

平岡ユキヱ > 「誰だ! 図書館で暴れたやつは!」
風紀の腕章を腕につけた女子生徒が大声を張り上げながらずかずかと駆けつける。
 
 ―状況確認
「なんじゃこりゃあ! 安否確認!」
風紀の何人かの生徒が風のように散り、怪我人などがいないかの確認に去る。

平岡ユキヱ自身は竹刀袋から木刀を一本取り出すと。
リースの方に気が付いたのか歩み寄り始める。

「ちょっと! あなた大丈夫!? さっきすごい音が…」
怪我人かと思いハッと立ち止まる。

「この学園の生徒ではない…動くな!!」

ギルゲイオス > ……存外、バレぬモノだな
(王様であって、暗殺者ではないので、別段その手のスキルが高い訳でもなく。
大きめの体躯も有って、隠れるのは少々相性が悪いのだが。
気が付かれない、のならばそれはソレで良い。
息を殺して物陰から、聞き耳を立てる魔王様)

……封印ねぇ
(口の中で呟いた後)
さてど――あ……
(聞き覚えのある声。
ちらっと物陰から覗きこむと、ユッキーが既に突っ込んでいた。
お仕事ご苦労様です。
というか、何か毛先が凄く健康に悪そうな色で輝いていたけど、まぁいいか)

……………
(どうしたモノかなーと、首をかしげた後に。
とりあえず、暫定犯人を挟み込む位置に、本棚の影伝いに移動していく)

リース・シュヴァイアン > 「むむ…存外嗅ぎ付けるのも早いものだのう…」


そういいながらあわてて二冊の禁忌書を仕舞い込む
このような暴挙、挙句の果てに禁書を持ち去ろうとする禁忌中の禁忌を犯そうとする

しかしそれは彼女にとっては全く関係ない
なぜなら


「動くな?誰に物を言うとる?まずはわらわの前にひれ伏すが礼儀であろう?わらわがルールなのじゃ!」


あわててしまった後目の前の少女に目を向ける
先ほどのあわて方とは裏腹にその立ち振る舞いは王族のような貴族のような優雅な印象である

おおかた戦闘態勢ができるようになったのだろう

そしていまだに隠れている男には全く気がついておらず

平岡ユキヱ > 「盗人に示す礼儀はない!
 …ほら、今なら怒んないから早くしまったモン出しなさい」
 
 自分よりも幼く見える小柄な相手に、まるでイタズラを叱るように諭す。
 そして目ざとく見ていた禁書の仕舞われた先を指さしながら早く本を返しなさいと、催促。
 
「そういう行為は自身の品格を落とす。
 あなたがどこの何様か知らないけれど、悪いことはしちゃダメよ」
典雅な相手のたたずまいに、どこか高貴の出であろうかと推察する。
が、ならばこそこの行為は慎むよう忠告するべきだとユキヱは判断した。

ギルゲイオス > (こっそり移動の後、リースのやや離れた背後辺りにある本棚から、ぬっと顔を出す魔王様。
二人のやり取り、少しとばかり眺めた後。
なるべくゆっくりと、物陰から姿を現す)

少なくとも、我が来た頃には入り口はあのザマだったのである。
出て行くヤツも見ておらんし、十中八九、そやつが犯人ではないかな。
ま、様子を見れば一目瞭然であるが。
(ユキヱに攻撃されても困るので、開いた両手を耳の辺りの高さに上げて。
ゆっくりと姿を現し)
という訳で、やっほー
(ヒラヒラと手を振った、呑気に)

ほほう、平伏すとな。
その物言いと姿、はさぞさぞ高貴な身の生まれだと察するのであるが。
(口元に笑みを浮かべると、如何にも芝居がかった物言いで、リースに言葉を向ける。
とりあえず犯人の逃げ道を奪いつつ、説得やらは一先ず任せる魔王様)

リース・シュヴァイアン > 「ふん、小娘め…憲兵やら衛兵の真似事か?よいぞ、今宵のわらわは機嫌が良い。少しは遊んでやろう」


小娘というには寧ろ目の前の少女よりも自分の方が小娘なのであるのは言ってからも本人は気づいていない

いたずらっ子を叱るようなその態度は元の世界のメイド達をおもいだす
すこしの間であるがそれが懐かしいのか少々上機嫌になる


「悪い事か良いことかわらわが決める」

まるで子供のわがままを通り越してもはや暴論である
それをなんの疑いもなく言い放つのだから相当我侭して育てられたことが伺える

戦闘態勢に入ろうとしたその瞬間


「貴様…いつからそこに…」

なにやら後ろに動く物陰をみつけたがまさか人とはおもっていなかった
完全に不意をつかれた

まさか自分の後ろに人がいるとは思わなかった
そう、同様を隠せない様子で

ご案内:「禁書庫」に蒼穹さんが現れました。
平岡ユキヱ > 「おー、ギルか! しばらく!」
うぇーい、と謎の軽いノリで挨拶を交わす。
魔『王』がいれば百人力である。ふふり、と何故か自分のことのように自慢げに微笑む。

「ここは貴殿の領土にあらず!
 たとえ神であろうと、この島に来た以上は慎みをもって行動していただく!」
腕を組み、堂々と言い放つ。それがルールだとでもいわんばかりに。

「…そちらの異界の『王』と、この島での立ち振る舞いについて
 意見交流をされた方がよろしいかと」
ギルの方を見てニヤリと笑い、リースにそう諫言する。
何も武器ばかりが解決の術ではないのだ。

ギルゲイオス > (うぇーい、と此方も謎のノリで返しつつ)

ふむ……よろしい、王と紹介されたからには、それなりの格好をするのが礼儀か。
(一瞬と、後ろを向けば何時のまにか身に着けていたマントを大きく翻し。
二人の視界を僅かな間遮った後、正面を向けば魔王Tシャツとは全く違った姿となる。
裏地を赤とした、襟つきの黒いマント。ややとゆったりした、装束。
使われている生地も、施されている刺繍も、精緻に施された金細工も。
素人目にしても、相当高価な品だというのは、容易に判別できる)

どうも、ご紹介に預かった。
我は異界の王、魔王ギルゲイオス・ホッドケーテ、である。
(背後には、無害な暗黒のオーラを纏い。
頭には、捩じれた二本の角。
双眸と額の赤い瞳と、黒い手袋をつけた右手をリースにへと向ける。
王は王でも見るからに魔王だが、王であることに間違いはない)

ぶっちゃけると、お主の目の前にいる風紀より先に。
もう少しと様子を伺っていようとは思っていたのだが、まぁ、こうなっては隠れるより姿を現した方が手っ取り早いのである。
(腰に手を当てれば、ふふん、と鼻をならし)

我としては、素直に降伏するのをお勧めするのであるがな。
そこのお姉さんは優しいから、ちゃんと反省すれば許してもらえると思うぞ?
(顎をしゃくってユキヱを示すと、小さくと喉を鳴らした)

蒼穹 > (委員会帰りに禁書庫へと。
その目的は、この間の『ハンター』とやらの既視感の正体を確かめに来た。
あれだけ喋ってくれたのだから、七英霊だとか、他の連中の情報も頭にあり、
やはり禁書の類だった気がした。

ついでにいえば、己に読める禁書探しも兼ねる。)

はぁ、ついてないなぁ…これ。

(図書館と禁書庫の境界。
派手に爆砕された様な入口のなれの果てを見遣れば、何かまた荒事の雰囲気がした。
木片か鉄片かしらないが、しゃがんでカケラを拾い上げてはふっと息吹きかけて吹っ飛ばす。
…しゃがんだせいで髪が煤けた気がする。

ここからでは、何がどうなっているかはよく分からないけれど、一つ分かるのは、
御大層に忍び足一つで楽々忍び込める禁書庫を何かで爆破した侵入者がいること、だろうか。

何やら中で喧騒が聞こえるが気にしない。禁書の瘴気やら邪気は寧ろ己の味方だ。
たまに怪異とかあるけれど捻じ伏せれば問題ない。

それに、これでもう誰かに忍び込んだとか言われなさそうだ。先客がすでにいるんだし。
ゆったり悠長に、禁書庫の中へと足を踏み入れた。
喧騒はまだ先か。どちらにしても、ゆったり読書できればそれでいい。

昨日は邪魔されたし。)

リース・シュヴァイアン > 「王…じゃと…」


王と言われてその肩をわなわなとさせる
王は二人もいらない
それがたとえ魔王だとしてもだ

ユキエの言葉を聞くとすぐに魔王と呼ばれるギルゲイオスのほうを向く

ギルゲイオスのその魔王らしいその姿とユキエよりも先にいたなどと色々と驚きは隠せないが


「降伏だと…?いや断じて認めぬぞ!」

降伏とはすなわちその下に下るということである
それは自分のプライドとして許せるものではない

怒りを胸に右手に炎、左手に雷をまとう

平岡ユキヱ > 「…」
リースの言葉、反応。そして魔術によるものだろうか。炎と雷に少しだけ悲しそうに目を細め。

「…そうか。わかった。だが、あんたの裁量が狭いとは言わない。
 あんたにはあんたなりの矜持があるのだろう。…ならば!!」

木刀を床に突き立て、無手にて前に一歩出る。
「ギル、荒事になるぞ! だが武器は使うな…。
『お子様』相手に表道具を使うのは…正義と道徳に反する!!」

当方にお仕置きの用意あり。と髪の先の青白い発光が強くなる。
この期に及んで。どうもユキヱは暴君リースを捕縛するつもりでいるらしい。

ギルゲイオス > 間違いなく、我は『王』である。
もっとも、その権力を持つのは、元の世界での話。
お主が異邦人なのか、他の国からやってきたのかは知らぬが。
地元での権力を、この島で振りかざすのは如何なモノかな。
(ちょいと肩を竦めて、首をかしげる)

ふむ、参ったのであるな……
(片目を閉じて、相手様子を見やる。
如何にも戦う気満々、といった所だが。
場所が悪い)

今この場で暴れてしまっては、お主が探す封印に関する書物も、消失してしまうのではないかな?
その懐に納めた書物に、望むモノ全てが記されているとも限るまい。
これ以上騒ぎを起こすとなれば、次は二度と、ここへは入れなくなると、思うのだがな。
(余計な刺激をしないように、此方は悠然とたたずんだままに。
片手で、周囲の本を示し)

勿論、子供相手に無茶な真似はせぬよ。
とは言え、余りここで派手にやり合うのは、問題であるしな。
まぁ……少々と、考えもある。
(ユキヱに向かって口の端を上げると、左手を閉じて、開いて)

(ゆっくり息を吐き出すと、両足で地面を踏みしめて。
『準備』に入る)

蒼穹 > (で、もう少し禁書庫の中へと進んで歩けば。)

…んぁ?

(丁度、先程委員会街で話題に上がっていた少女の後ろ髪が見えた。昨日ぶりの邂逅。
正義だ道徳だとまぁ彼女らしいと言えば彼女らしいと言うべきか。

その向こう側にも金髪の少女。カクンと視線を横に曲げれば魔王様。
禁書庫はいつでもこうだが、それでも、いやに魔力が潤沢なのは、あの金髪と魔王様の所為だろうか。

まあ、それは良い。今日と言う今日は読書である。
眼前の真っ赤な風紀委員の制服の少女を横切って、コッソリとあちらの本棚へ進行方向を90度転換した。
それはもう、何食わぬ顔で。
もし魔王様と視線があったら、軽く笑ってひょいと手をあげようか。

お気楽禁書の試し読みコーナー…引いては、七英霊についての確認でもと思って。)

リース・シュヴァイアン > 「ふむ、お主の言い分は正しい。たしかにここはまだ探し尽くしてはおらん。探してもない場所を爆破してしまうのももったいない」


確かにこの禁書庫ごと爆破、破壊してしまうのは自分の目的すら果たせないままになってしまうかもしれない
相手の言い分は正しい

故に両手に魔力を纏わせながら思考する
しかしその答えはすぐに出る
それはユキエの発言によるものである


「おのれ…憲兵衛兵の真似事風情が…このわらわをお子様呼ばわりだと!!おのれ!!」

ユキエのお子様呼ばわりの発言が気に食わなかったのか
さらに手抜き、手加減をしろなどといった

両手の雷と炎の魔力をユキエに向けて放ちながら接近する

激昂せどさすがに禁書庫
ギルゲイオスの忠告もあってか入り口側、魔法を放っても比較的安全なユキエに敵意を向ける

平岡ユキヱ > 「そうか! わかった。攻守の『攻』は任せろ!」

得意分野だ! とギルの動きの詳細を追及するわけでなく、同じTシャツ者としてただ全面に信頼を置いて信じて動く。
たまらぬ乙女であった。
「友情という名の連携作戦…孤独な王には真似できま…オィィィ!」

何通りすがろうとしてんだよ『自称』破壊神! と蒼穹にツッコむ。
真向から拳でもってリースの魔術と激突。バチバチと発光しながら叫ぶ。

「蒼穹! この金髪の少女に魔術を使わせるな! この辺の本が燃えるかもしれーん!」
その道の方たる蒼穹を見つけ、逃すわけないじゃん的なノリで協力を要請というか強制にかかるハッハー。

ギルゲイオス > 理解してもらって何より――って、結局攻撃するのであるなっ!!
(頷こうとした辺りで、放たれた魔術に思わずと突っ込みの声が上がる。
一応、攻撃の方向には気を付けているようだが。
ユキヱも弾いたりはしずらいだろうし、どちらにせよ何時被害が出るか分かったモンじゃない)

…………蒼穹に魔術封じの技があるのなら、我もヤバいのではないか?
(剣は、使わない事になってるし。
術も使えなくなると、連携もあったモンじゃななくなってしまう)

エーと、先にこっちが対応するので、少し待ってほしいのである。
(蒼穹にちょいちょいと示した後)

――さぁそれではッ!!
『皆様』を我が城に、ご招待しよう!!
あ、ついでに蒼穹も来るがよい。
(軽い笑顔で今の状況を流そうとしたようだが、巻き込むのが確定した。
右腕を大きくと振りかぶると、掌を地面へと叩きつけて。
そこから白い光が、一挙にと広がり、禁書庫にいる全員の視界を奪いにいく。
と同時に、発動させた異能が、禁書庫に漂う魔力を一気に食い散らかす。
本来は魔力流転である程度確保しなければ、発動は少々辛いのだが。
いわくつきの本が大量にあるここは、丁度と良かったらしい。
範囲指定として、禁書庫から逃げ出す事が出来れば、巻き込まれずに済むの、だが)

(巻き込まれた者の視界から光が消え去り、前が見えるようになれば。
広がるのは、今先ほどいた場所とは全くと違う光景。
石造りのだだっ広い一室に、高い天井には豪奢なシャンデリア。
左右の柱や壁面には、芸術家による彫像が多数と備え付けられ。
中央にひかれているのは、真っ赤な赤絨毯。
その先をたどれば、続く階段、その先、玉座についた魔王様の姿と、左右に控えるのは学者風の女性と、全身鎧を身にまとった長身の存在。
魔王ギルゲイオスの異能、幻想魔城。
自身が君臨していた城を再現し、相手を取り込む、一種の異界創造。
とりあえず、魔王以外は禁書庫に居た時と同じ場所関係になる)

ここであれば、存分に暴れても問題はないのである。
(バッと、両手を勢いよく広げる。
まぁ、目的の相手を撒きこむことが出来ていれば、だが。
本を守るのが難しいなら、場所を変えてしまえばいいじゃなーい、という豪快な連携)

(ちなみに、元いた場所から見れば、魔王が異能を発動させた辺りに不自然な揺らぎが残っているようだ)

リース・シュヴァイアン > 「…ほう。流石王といったところか…。まずまずな舞台である。それにしてももう一人、鼠がまぎれていたとは…」

ギルゲイオスの異能なのか、世界が一瞬にして変わる
それは相手の異能もしくは魔術であると瞬時に理解する

その世界はどこかの城なのかとても豪勢なのは理解できる
その豪勢な世界にさすがは王と言えるのかその品性を賞賛する

しかし自分にとってさらにもう一人、思わぬ客がいたのは予想外である
これで3対1でこちらが圧倒的不利。
しかしリースは負けるとは思っていない。それは自信であり同時に慢心でもあり


「まぁ、よい。わらわを楽しませて見せよ」


といい、全員。
否無差別に炎を塊。おそらく魔術のたぐいであろう
それを狙いを絞るでもなく全員に無差別に放つ

蒼穹 > …うっわ。見つかったし。
(びしっとツッコミが入った。
あれ?…これってまた読書出来ないんじゃね?)

んじゃあ私は攻守のどっち?…間?
大丈夫大丈夫。禁書は燃えない。燃える様な脆弱なヤツはそもそも禁書庫に置いてないから。多分。
よってこのまま通り過ぎる!強行突破だッ!
(雷と炎、青白いオーラの衝突。迸る火花は異能力と魔力の衝突と言ったところか。
取り敢えず、正面衝突の為進路が開けた。

まぁ、魔術封じはやるとして、と思ったが。)

ちょ、えぇ…えぇえええぇえ……。ついでか。ついでなのか私は。
(何か物凄い事になった。
これ読書どころじゃないんじゃないか。
何が起こったかは知らないが、概ね良くない事に巻き込まれたことが分かった。
なんか豪華なお屋敷である。というか、城?なのか?)

うん、…取り敢えず先ずは魔王様退治しよっか。帰りたいし。本読みたいし。
(真っ赤にのべらっれた赤じゅうたんの中央より此方側か。
視野を仰げばその向こうに、玉座に座る魔王様。
キラキラと輝く装飾品は見事なものだが生憎己にはそれを「綺麗」と形容する以外の言葉がない。
人差し指を向こうの、更に向こうの―――真っ赤な道の先に位置する魔王様へと向ける。
だが、何だかこれは…楽しい?
これは、魔王の城というのか。豪勢な作りだ。
あわよくば魔王様退治と洒落込みたかったが…残念ながら、そんな空気でもなさそうで。

と、流石に)

―――冗談は置いといて。
ん、じゃあユキヱさん、状況説明"なるはや"で頼むね。
魔力は封殺しとく。けどこの中じゃギルもソイツも両方魔法は使えないよ…それだけ注意。

(衝突したての彼女へと言葉を投げる。
異能の行使を始める、何ら準備動作もなく、軽くスイッチを切り替える如く。
少々ふくれっ面で腕組み。意識すれば突っ立っているだけで己の五感とその周囲を取り巻く全ての魔力を歪め壊して、
有害な残りカス―――破壊され切った、破壊の魔力のみを残す異能。
魔王様に続かんとばかりに己の異能を使った。
魔力を含む時と、魔力を含む空と、―――ありとあらゆる、魔法への足掛かりやきっかけが壊れていく。
己と同質の魔力を内包しているか、よっぽど生命力が高くなければ、
若しくは、ピンポイントでの封殺対策でもしなければ、この場で己以外に魔法などまず使えまい。
普通の魔術であれば、詠唱は崩れ、術式は破滅し、纏った魔力は塵となる。
勿論、何らかの方法で抗おうと思ったら出来ない事もない事は後述しておく。

ついでにと、無差別に放たれた炎はこれで消えるか否か。
消えなくとも、多少服やら皮膚が焼けようが構うまい。この身に痛覚などないのだから。
それに、もし消えなくとも、無理矢理魔術を魔力で破壊して突っ切ることも出来ようか。
可能であれば、己はすたこら赤じゅうたんを歩き、階段の方へ、魔王様の玉座へと歩き出そうか。
ちょっと文句の一つでも言いたげである。)

平岡ユキヱ > 「おわぁぁっっ!? ギル…こりゃまた…」
白い光に巻き込まれ、たどり着くは魔王城。
ユキヱにその原理は理解できないものであった、だが、
ここでなら…存分にやれるということはわかった。
リースとの魔力と異能との力比べに押し負け、後方に砂煙をあげながら着地する。

「派手にやるじゃない!」
何だか知らんがとにかくよし! とギルにサムズアップ。

「この件を解決すればすぐに読めるよ…」
だから、な? 風紀のお仕事しよう? とニヤニヤ笑いながら蒼穹に。
「魔王は味方だ! 攻撃するな! あの金髪の気が強い子は…尻をたたいて矯正する要がある!」
以上、説明終わりと。クラチングスタートの態勢をとる。

「『千刃訓(せんじんくん)』…おしおき機動!」
バオッ、とすさまじい轟音の後、右張り手を振りかぶり、リースの臀部目がけて突撃する。
炎の塊に、真向から挑み、最短ルートでの攻撃(おしりぺんぺん *音速)を慣行した。

ギルゲイオス > どうであるかな?
これならば、我が王である事を疑う余地もあるまい?
(玉座に腰を掛けたままに、リースへと向かって首をかしげる)

ふふん、どうであるかな、我が城の居心地は。
その通り、ここで幾ら暴れようとも、外には一切影響は出ない。
戦場としては、十分であろう。
(ユキヱに向かって、小さくと笑った後)

更にお仕事をするのである。
スクロール
(魔王が眼前で手を横に滑らすと、青白く薄く、半透明な板形状の物体が現れて。
そこに、ヒラオカユキヱ、と名前を指でかきこむ。
幻想魔城発動時の効果として、味方を自身の臣下と指定し、魔城からのバックアップによる魔力や体力の回復、備えられた物品の使用許可を与える。
魔王自体は知らぬ事だが、外部からエネルギーを取り込む幻想変換炉との相性も、良いのではないだろうか。
勿論、拒否する事も可能だ。特に不利益は発生しない。
蒼穹は――必要ないだろう、うん)

ついでである。
いや、巻き込めばヤル気出るかなと、思ったので、つい
(可愛くないテヘペロをする魔王様)

って、おいぃぃいい!?
狙うのこっちなのであるか!?
えぇ……邪神様相手であれば、フルパワーで挑まざるを得ない。
(指を向けられると、驚きの声を上げて。
片手を振るうと、地面に無数の魔法陣が現れ――)

……冗談、であるか。
心臓に悪いにも程があるのである……
(言葉を聞くと、ほっと胸をなでおろす。
ちなみに魔法陣は、魔王近衛兵を呼び出す為の物だったようです)

っと、おおっと!!
(無差別発射の炎弾に目を見開くも、右、鎧をまとった右大臣が前に出て。
蒼穹の力で炎が消えようが消えまいが、手にしていたハルバードで迫るそれを叩き落とす)

うわぁ……
(本日三度目)
お主とは相性が悪い、とは思っていたが……この様な隠し技があったとはな。
相性悪いとかの騒ぎではないな。
(周囲に漂う非常に不愉快な気配に、眉を寄せて唸る。
少なくとも、低級な魔術は発動も難しいか。
チョイと視線を左の女性――学者風の、左大臣に向ける。
力を合わせて突破する事も、出来なくもないだろうが。
魔城の維持に問題が出る可能性もある。
一先ずは、様子見か。
ユキヱに対するバックアップ効果は、魔術ではないのでそのまま継続は可能と思われる)

(とりあえず右大臣も左大臣も、蒼穹は味方、という設定にしているので。
軽く礼の後に、玉座の方まで通してくれるようだ)

リース・シュヴァイアン > 「なんじゃ…その術…?聞いておらぬぞ…!!」


自らが放った炎も微塵もなく消えるのを見る
最初はなんらかの偶然であろうとは思った

しかし簡単な魔術を即座に発動するが何故か発動しない
なんらかの原因があって魔術が発動できないのであろう

そう理解する

魔術が使えない
ならば剣術を使うまで


「わらわをただの魔術師と侮ったか?衛兵もどき」

背後からのユキエの攻撃
彼女はみるからに剣士タイプであり接近戦での戦闘が得意
だからこそ接近を警戒し対応できる

ユキエの攻撃を魔術師らしからぬ動きで回避する

魔術を再び使えるようにするにはまずこの異能もしくは魔術を解くのが先決ならばその原因となる人物を倒すのが先

ならばと蒼穹にむけて急接近し剣を振るう
彼女はこのような大層な異能だけであってほかには対したものもないのであろう

慢心にも近い確信を持ちながら蒼穹を討たんとし

平岡ユキヱ > 「…!?」
ドクン! と脈がワンテンポ上がる。どうもどこぞから助力が来ているらしい。
自動的に発動する幻想変換炉が、ただの人間である平岡ユキヱを人外の域にまで強化する。

「ギルか…? 味な真似を!」
しかしこれで私はファイヤーユキヱさん! と毛先から燃える青い炎の勢いがいよいよ強くなる。
ほとんどデタラメのような出力もって、急激に回避行動をとったリースを追随する。
これを人間といって良いのかどうかわからないが、ただ、平岡ユキヱはこの土壇場において笑っていた。

笑みとは本来攻撃的なものであり、獣が牙をむく行為が…うんぬん。
「挟み撃ちだ…一手過ったな、ちびっ子!!」

蒼穹に向かうリースを見て、平岡ユキヱはそう確信して言い放った。