2016/05/02 のログ
ご案内:「図書館」に谷蜂 檻葉さんが現れました。
谷蜂 檻葉 > 「……今日もまた万事平穏何事も無く、か。」

図書委員として、3年目の春。
教わる側からやがて教える側の生徒になって、けれど図書委員のお仕事は凡そ”考えた通り”で―――

少しだけ退屈で、けれどその退屈な日々がどこか愛おしい。
まぁ、きっと。 2年目の夏があまりにも忙しなかったのが反動として心に残っているのだろうか。


「ふあぁ…… ん、ぅ。 寝不足? 今日は早めに寝よっかなぁ…。」

図書館の受付カウンター。
日が落ちて人の減った机の上で、猫のようにクァ、と伸びをする。

谷蜂 檻葉 > 誰も見ていないから、なんて。
だらしなく机に身体を投げ出して。

「……この時間が一番暇、よね。」

午前に授業をとって、午後から交代に委員の仕事を行えば日の高いうちにおおよその仕事は片付いてしまい、
すると日が落ちて閉館に近い時間まで仕事はなくなり、通常業務《受付》しか残らない。

それもまた、人が少なければ口も手も動かす要もない。


無造作に手を机の下に伸ばし、ストックで取り置いている置き本(勿論、本来は棚に仕舞うべき物だ)を手に取るが、

「4度目は、ね。」

本の虫も同じ餌を食べ続けられるとは限らない。

谷蜂 檻葉 > ふぅ、と息を吐いても吸っても変化は訪れない。

(独り言、なんか多くなったかな。)

歳だ、なんて言うつもりはないのだけれど。


暫く誰かと一緒に居ることが多かった反動か、
誰かを仮定したように言の葉をパラパラと撒いてしまう癖がついてしまったかもしれない。


「寂しいって事なのかなー。」

なんか疲れたOLみたい、と自嘲気味に笑ってまた人が居ないことを良い事にコロンとカウンターに腕枕して、上半身を投げ出すように寝転ぶ。

谷蜂 檻葉 > (あ、やばい結構寝そう……。)

しばらく、そうしていたが、
長針が大股一歩ほど歩いた頃、瞼が半ば閉じかけていたことを自覚してガバッと起き上がる。

「今度から宿題でも持ってきてやるべきかな……」

あくびを噛み殺しながら、『混成文化学』―――元来の地球文化と、《大変容》後に流入した異邦の文化の流れを研究する
…というテーマで行われる授業の宿題を思い出す。

問題は、簡易記述の提出課題程度であればそのまま出せるだけ図書館の本を読み漁っているという事ぐらいだろうか。
自分で適当に課題を作ってレポートにしてみようか?

(そういえば、専門として手を伸ばしても良いのかなー……)

形式上とはいえ、『卒業』が近くなってくると意識するべきことも増えてくる。

谷蜂 檻葉 > 「って、こんな頭で考えることじゃないわね。」

カタン、と椅子を引いて立ち上がる。
こっそり返却口に自分の読んでいた本を放り込んで。

「さて、閉館準備…っと。    もしもし、ミサキ?そろそろ閉めるから――そう、お願いね。先出てるわ。」

施錠を別の委員の子に言伝てすると、どこか眠そうな顔をこすりながら鞄を肩に図書館を後にする……。

ご案内:「図書館」から谷蜂 檻葉さんが去りました。