2016/07/28 のログ
加賀智 成臣 > 「は~……い。」

ぱしん、ぱしん、と小気味良く、ゆっくりと音が響く。

「人間って分からないもんですよ、水面下で居るかもしれませんし。
 値打ち物ならなおのこと、多少のリスクを背負っても欲しがる人だっているでしょう。

 ええ、前に……一度?一度ですね、一度だけ。」

思い返せば、ガタイのいい人達や成績優秀めな方々……自分とは違う……がたくさん居たような気がする。
酔狂な人たちだよなぁ、と心の中で鼻を鳴らした。

「え?えーと……すいません、今思い出しますから。19歳までは数えてたんですけど……
 数年前から変わってないって言われたの、何年前だったっけ……?」

もうそこから記憶が曖昧なようだ。
記憶を頑張って探っているが、思い出せない様子。

「……すいません、正確な年齢は失念しました。多分50くらいだと思うんですけど……
 なんかすいませんほんと……」

谷蜂 檻葉 > 「まぁ、禁書庫関連は完全にそっち専門でもない限り話には回ってこないし、結構あるのかな……。

 神宮寺君に聞けばわかるかな?
 ……あ、神宮寺君解る?あのめっちゃ背の高くてガタイの良い、仏像様みたいな顔の、角刈りの人。」

こう、眉が太くて目が細くって……。 と、手でくるくるとジャスチャーしながら。


と、ぼんやりと随分な数字をあっさりと吐き出す加賀智にギョッとして椅子が傾く。
……なんとか、転倒は避けたが膝をぶつけた。

「うっそぉ……!? え、あ、や、加賀智君とか言ってちゃ駄目だった…? 加賀智さん…? かがち……
  まぁいいか、加賀智君で。なんか本当だとしてもウソっぽいし……。

 ―――あ、その本シール貼るの待って。それは長期貸出用の奴で別のチップが」

加賀智 成臣 > 「神宮寺……あぁ、あの仏像野郎……ゲフンゲフン。
 あー、禁書管理やってるんですか神宮寺さん?初耳ですけど。」

くるりくるりとジェスチャーを飛ばす手の動きに視線をつられ、完璧によそ見をしている。
非常に危ない。

「ああ、はい。君でいいです。どうせ自分でもよく分からないし、どっちにしたってどうでもいいし……
 今更さん付けとかされたら惨めで死にたくなりますし……

 えぁ?」

ばしっ、と音がした。どうやら、既に手遅れだったようだ。
……顔が土気色から真っ赤になり、真っ青になってから土気色と青を行ったり来たりしている。

谷蜂 檻葉 > 「ちなみに仏像みたいって言うと怒るらしいわよ彼。 『仁王と言ってくれ!』って……彼も独特よね。

―――あちゃ、やっちゃったか。
 それは明日処理申請しておくから、そこの返却口の所置いといてくれる?

 あ、入れるんじゃなくて横に置いといてね。他のホント混ざるとわかんなくなっちゃうし。」


そのまま、時計をチラと確認し

「と、それじゃあ一旦清掃しなきゃ。 じゃあ、しばらく受付宜しくね。」


そう言って、席を立つ。

ご案内:「図書館」から谷蜂 檻葉さんが去りました。
加賀智 成臣 > 「わけ分かんないっすね。」

きっぱり。

「………すいません……すいません……
 あ、はい。よ、横に、はい……」

フラフラと頭を重そうに動かしながら返却口に本を戻す。
眼の焦点がいまいち合っていない。

「……あ、はい…分かりました……」

ひらひらと手を振って、その姿を見送る。
見送ってから……

「死にたいなぁ~……」

今日一番重い溜息を吐いた。

ご案内:「図書館」から加賀智 成臣さんが去りました。