2016/08/14 のログ
ご案内:「休憩室」に羽切 東華さんが現れました。
羽切 東華 > 「…う~~こってり絞られたなぁ…まぁ、そりゃそうか」

と、図書館の休憩室の一角でグッタリとする私服姿に伊達眼鏡を掛けた少年が一人。
昨夜、黒い和装?の風紀委員の少女に見つかってしまったのが運の尽き。
今日は昨夜の少女の言葉通り、先程まで風紀委員会から呼び出しを喰らっていたのだ。
それも何とかついさっき終わったのだが、延々と説教やら生徒としての心構えを問われた。
あと、次に立ち入り禁止場所に無断侵入したら相応の罰を覚悟するように、とも言われた。

「……とはいえ、我ながら好奇心を抑えられる自信がないんだよなぁ」

恐怖心がそもそも欠けているし、自己責任なのは承知でホイホイ危ない場所にも行きかねない。
そんな危うさをこの少年は常に持っている。何せこんな場所は他に無いのだから、そりゃ好奇心が疼く。

ご案内:「休憩室」に水月エニィさんが現れました。
水月エニィ >  
「うーん、どうにも駄目ね。」

 捗ら無さそうな表情で休憩室に足を踏み入れる少女。
 適当な炭酸水を自販機で購入し、キャップを外して飲み干す。
 水分補給を終えれば人心地付いた様子で周囲を見渡し、休憩室内を伺う。

(夏季休暇でも人、居るのね。
 休み中ならそうそう人もいないと思ったけれど――涼みに来ているのかしら。
 この前会った先輩もそんなことを言ってたっけ……)
 

羽切 東華 > 「…歓楽街や異邦人街も気になるけど、学生街も普通に歩き回ってみたいし…」

ぐったりしつつも独り言を零す。大きな声ではないが小さく囁いている訳でもない。
もしかしたら彼女のほうにも独り言が届くかもしれず。

「とはいえ、日課の鍛錬と異能の制御も疎かには出来ないよなぁ。婆ちゃんに怒られる…」

ブツブツ呟きながら顔を上げる。伊達眼鏡がズリ落ちていたのでそれを戻しつつ周囲を見渡し。

(……あ、ヤベ人が居たのか)

取りあえず軽く会釈だけでもするのが礼儀だろう、という事で会釈をしておきたい。

水月エニィ >  少々のお上りさんらしい呟きが聞こえる。
 夏季休暇の予定でも立てているのだろうか。
 拾った呟きから察するに、1年生か編入生徒の様にも伺えた。
 その辺りで、視線が合う。
 
「ん――。ええと、こんにちはかしら。」

 少しの思案の後、軽い挨拶を加えて返す。
 ついつい呟きに耳を傾けてしまっていた後ろめたさから、会釈だけで済ませる事には落ち着かなかったらしい。
 
 

羽切 東華 > 実際にネット環境すらないド田舎出身で、都会に出てきたのは今回が初めてだ。
故に、お上りさんなのは間違いでもないし、中途編入なのでそれも間違っていない。
視線が合えば、会釈だけで済ませるつもりだったが、向こうから挨拶された。

「そうっすね。今の時間帯ならこんにちは、でいいかと。後は初めまして、ですかね?」

と、小さく笑いつつも、内心で(うわぁ、独り言普通に聞かれてたよこれ!)と、思いつつ。
だが、特に不審な呟きは零して居ない筈だから大丈夫…だろう、多分。

水月エニィ >  ばっちり聞こえていた。
 ……少しだけ逸らしていた視線を戻し、気を取り直す。

「ええ。始めましてね。
 1年の水月エニィよ。宜しく。」

 自然な調子で名乗りを返す。
 そうなっていた自分に思う所はあるものの、それはそれ。

羽切 東華 > 彼女が少しだけ視線を逸らしていた事に少年は目敏く気付いた。
…確信した。モロに独り言聞かれてた、と。視線が戻されれば再び目線が交錯し。

「水月さん、か。俺は羽切東華。同じく1年。三日くらい前にこっち来た転入生だ」

と、自己紹介を返しつつ。しかし、昨夜の風紀委員さんといいこの少女といい…。

(この島の女性って美人多いのかな…)

と、内心でそんな感想。ド田舎の閉鎖的な環境育ちだから、基準がその辺り曖昧な訳だが。

水月エニィ >  
「羽切さんね。覚えたわ。
 ……となると、授業を受けるのは秋からかしら?」

 何気なく、世間話の延長のようになんてことの無さそうな話題を振りつつ。
 少しだけ見られているような、そうでないような。

「……?」
 

羽切 東華 > 「ああ、今は確か夏季休暇らしいからそうなるかな…本来ならもっと早く転入する予定だったんだけど。」

まぁ、都会に初めて出てくるという事で色々とあった訳だがそこは割愛。
と、何か不思議そうな物言いたげな視線を向けられている気がする。
なので、正直に口にしようと思い、

「いや、昨夜俺が会った風紀委員の人もそうだったんだけど、水月さんも美人だなー、と」

照れるでも恥ずかしそうでも言い難そうでもなく、普通に感想を述べる気安さで口にして。

水月エニィ >  
「案外丁度好かったかもしれないわね。
 試験前に越してきたら教師も生徒も慌ただしいもの。
 私も試験を受けるのは初めてだったけれど、気を張り詰めているのは相当張りつめていたわね……」

 思い返せば教師も生徒もやたらと気を張っているものが居た記憶がある。
 ……誰と比べるもなく、また比べられないように試験に没入していた為あやふやと言えばあやふやなのだか。

 そして、直球で容姿を褒められる。
 ……落ち着かないと言った素振りで視線を逸らした。
 少なくとも悪意はないのだろう。

「ええと………お世辞として受け取っておくわね。」
 

羽切 東華 > 「そっか。緊張感を持つのは悪い事じゃないけど、リラックスも大事だからなぁ」

ある意味で運が良かったのだろう。その慌しさがある程度落ち着いてきた時期に転入してきた、という事で。
実際手続きも割とスムーズだったし、試験後だったのが大きいのかもしれない。

そして、正直に口にしたら目を逸らされた。あれ?何か悪い事を言っただろうか?という顔で首を傾げて。

「いや、世辞じゃなくて。というか世辞とか苦手だし、別に取り繕って言う事でもないしな」

思った事をただ素直に口にしただけ。なまじ田舎物だからか、そういう素直な言い方に全く抵抗が無い。
そういえば、彼女は夏期休暇なのに何故こんな所に来たのだろう?と疑問が過ぎり。

「そういえば、水月さんは何でここに?俺は風紀委員の人から説教食らってたから、一休みでここに涼みに来たんだけど」

水月エニィ >  
「……ええと。そう。ありがとね。」

 表情を隠す様に手で顔を覆って一呼吸。
 容姿などを褒められる事には慣れていない。
 
 気を取り直して手を外し、
 口元を僅かに緩めてみせて声を返す。

「風紀委員の人に説教、ねえ……羽切さんも大変ね。
 私はちょっとした調べものよ。まあ、自習みたいなものかしら……。
 でもどうにも難しいわね。長期戦になりそう。」

 溜息を吐いて首を横に振る。
 捗っていない、と言った具合だ。 

羽切 東華 > 「えーと、どういたしまして?」

疑問系になってしまったが、まぁ気分を害した、という訳では無さそうだから何よりだと思う。
…が、手で顔を覆っている姿はどう見ても恥ずかしそうだった。
そんな恥ずかしい事を言った覚えが少年には無いのが困り物である。田舎者ぱわぁ。

「ああ、ちょっと小耳に挟んだ大時計塔?に夜中登ってきたんだ。
こう、眺めが凄い良いとか聞いてあたもんでさ?
けど、まぁタイミングが悪かったのか風紀委員の…えーと、那岐夜車丸さん?に見つかっちゃって」

と、己の事情をサラリと口にしつつも、彼女の方は調べ物らしい。
はて?と首を傾げながらも。

「ちなみにどんな調べもの?俺でよければ手伝うけど」

水月エニィ >  
「ああ……那岐夜車丸さんは知らないけれど、それは不運ね。
 そもそも禁止されている話でもあるけど……」

 自身が登って注意を受けた時は軽い注意と警告だけで済んだことを思い返せば、同情めいた具合で励ますか。
 日中と夜中 と言った差異もあるのだろうが――。

「異能の種類に応じたコントロール法の傾向。
 だけれど、私が該当しそうなものは中々見つからないのよね。」
 

ご案内:「休憩室」に羽切 東華さんが現れました。
羽切 東華 > 「いや、俺も彼女からは軽い警告と生徒手帳で身分確認求められただけで済んだよ。
まぁ、後日風紀委員会から呼び出しあるかも、とは言ってたし、事実その通りになったんだけどな」

苦笑い。自己責任、もとい自業自得だからしょうがないし、立ち入り禁止場所なのは知っていた。
それでも、田舎者の好奇心は抑え切れなかったのである。次に登る時は用心しよう。

「ああ、俺も異能持ちだけど完全な制御はまだ無理だなぁ。
ちなみに水月さんの異能ってどんなの?」

ご案内:「休憩室」に羽切 東華さんが現れました。
ご案内:「休憩室」に羽切 東華さんが現れました。
水月エニィ >  
「そう。ま、仕方ない話よね。
 危険なのも、落ちたら大変なのは確かだもの。」

 転入したばかりとのことだ。
 きっと知らなかったか、好奇心で登ったのだろうか。
 口ぶりや聞いてしまった独り言から察するに後者の気はする。

「私の異能?
 そうね、負ける異能よ。」

 自然体で答える。
 その後、軽く頭を抱えて大げさに息を吐く。
 動作に反して表情に緊迫感はない。。

「厳密には負けやすくなる異能らしいけど、
 正直ロクに勝てた試しがないから似た様なものね。……調べて行く以上、とも言ってられないんでしょうけど。」
 
 

羽切 東華 > 「落ちても大丈夫な根拠があるけど、まぁ確かにね…」

頷く。実際風紀委員の少女にもそこらを指摘された記憶がある。
己の場合は異能を活用すれば、地面に叩きつけられる寸前で事なきを得ることが可能だ。
とはいえ、それは自分に限った話。誰しも落ちて平気な訳が無い。

「…えーと、何かよく分からんけど厄介そうな異能だねそれ」

え?負ける異能??と、顔にも疑問が浮かんでいるかの如き調子で首を傾げており。
彼女の続く細くの言葉にも腕を組んで唸る。そうなると…。

「それじゃあ、ここ一番のどうしても勝ちたい時も勝てない可能性のほうが高いって事になるのか。
俺は異能学は素人だけど、多分運勢というか因果律的な異能なのかな。自分限定の」

と、意外と学がありそうな事を口にする。これでも頭はそんな悪くは無いのだ。

水月エニィ >  
「落ちても大丈夫……って凄いわね。
 とは言え、風紀委員からしたら特別扱いも出来ないでしょうから仕方ないもの。」

 あっさりと平気と言って退ける辺り、相当な実力者なのだろう。
 素の自負心が少し羨ましい。ともあれ。

「ええ、きっとそんな所。でも、 実際にどうすれば の部分まで行くと中々事例が無いのよね。
 ……編入したばかりにしては随分と博識じゃない。いえ、頭が回る方なのかしら。」

 軽い驚きの混じったような、少々意外そうな表情を浮かべて答える。
 編入したばかりと聞いただけに意外だったらしい。

 その辺りでふと、時計を見る。

「……と、そろそろ時間ね。
 夕食の買い出しもしなきゃいけないから、そろそろ行くわ。
 ええと、羽切さんよね。また会いましょう。同じ学年だから講義も重なるかしら?」
 

羽切 東華 > 「いや、勿論自分が落ちる事はしないけどさ?そこはちゃんと気をつけるし。
そりゃ、風紀を乱す輩を正すのが風紀委員だろうしねぇ」

特別扱いされたいとも思わないし。実力者かどうかはさて置き。
少なくとも、少年自身は剣術以外は己を大したものだとは思って居ないが。

「いやいや、ただの推測でしかないしさ…あくまでそう感じただけだし。
俺の師匠でもある婆ちゃんが異能学とかにも何か精通してたから、受け売りみたいなもんだよ」

と、苦笑い。文武両道になれ、とか言われた記憶もそういえばある。
文武の武の方が比重が重すぎて今まで忘れかけていたが。

「ん、了解俺も一度寮に戻るとするよ。じゃあ、途中まで雑談でもしながら行こう」

と、お誘いしてみるも既に少年は立ち上がり、脇に立て掛けていた竹刀袋を担ぐ。
彼女がオッケーをくれたら、そのまま途中で別れるまでは適度な雑談でもして歩いていこうか。

水月エニィ >  
「お婆ちゃん、ね。凄いお婆ちゃんじゃない。
 ……ええ。それじゃあ一緒に行きましょう。」

 一つ頷いて応じ、羽切と適度な雑談を交えながらその場を後にした。
 

ご案内:「休憩室」から水月エニィさんが去りました。
ご案内:「休憩室」から羽切 東華さんが去りました。
ご案内:「図書館」に滝川 浩一さんが現れました。
滝川 浩一 > 「よし、これくらいあればいいか…」

本を一式、机の一角に置くと席につく。
積み上げられた本の一番上のものを手に取り、目次を見て目的のページを見る。
内容は『ルインワーム』と呼ばれる蟻型のモンスターについてだ。

アルスマグナと呼ばれる教師が夏季期間に実施しているアルバイトについて
まず自分なりにモンスターについて調べようと図書館へ来た次第だ。

(事前講習ってのもやってるらしいけど…)

それは自分をバイトに誘った先輩が行ってくれてるそうで、内容はまとめて伝えてくれるらしい。
それならわざわざ自分も参加するなんて野暮なことはしなくてよいだろう。

滝川 浩一 > 本をペラペラとめくり、項目を斜め読みするが有力な情報は得られず、本を閉じて横にやる。
積み上げられた本からもう一冊本を手に取ると目次を開き先ほどと同じ行為を繰り返す。

今度はルインワームについて多少の言及がされている文章を発見した。
机の下に入れてた自身のリュックサックから、ノートとペンを取り出すと内容を要約した文章をノートに書き写す。
全て書き写し、ルインワームについて語られなくなればその本は先ほど横にやった本の上に乗せ、次の本に手を取る。

それを繰り返し、ルインワームについての情報を次第に増やしていく。

滝川 浩一 > 3冊目を終えれば、4冊目。4冊目を終えれば5冊目。
そうやって次第に積み上げられた本の山が小さくなり出し、用済みの本の山が大きくなっていく。
普通の学生ならば、嫌になってくる作業だろうが不思議と滝川はこの行為が嫌いではなかった。

少なくとも、家でずっとゴロゴロして何の対策もしないより、このように図書館に来て本を読み漁る方が有意義に時間を浪費している気がしたからだ。
元来、努力しない性格だったからか、最初は図書館の本を読むのに少し抵抗があったがいざ読んでみるとこれはこれで面白い。
それとこのように相対するであろうモンスターの情報を集め、どのように対処するかという想像をするのも、一種の楽しみとなってた。

滝川 浩一 > 「んんーっ!こんなもんかな」

伸びをし、だらしない声を出しながら積みあがった本とびっしり文が書かれたノートを見る。
我ながらよく書けている。満足そうにノートを見ると顎に手を添え、誰に向けるわけでもないドヤ顔をする。

「さて、次は…」

これらの情報を纏める作業だ。
まず本を片付けるために席から立ち上がり、積み上げられた本を二冊持って本棚へ向かう。

滝川 浩一 > 本棚に本を一冊づつ戻していく。
元々記憶力はいいため、どの本がどこにあったかなどは迷わず、即座に戻せたようだ。
大量の本を本棚に戻すと机の上はすっきりして、ノートとペンのみが残る。

「…さてと」

次は書いた内容を纏める作業だ。
ルインワームについてだ。
形状、体長、全高、そして身体的特徴などをまとめノートに書いていく。
体表は固くつるつるしており、その胴体に物理的、魔法的損傷を与えるのは難しい。
しかし、関節の可動部、ようは甲殻と甲殻の繋ぎ目は脆い。

(そこを狙えばいいんだな…)

顎に手を添え、ノートに書いた文章を纏めながら対策を練る。

滝川 浩一 > ノートの次のページがびっしりと黒いペンの文字で埋まると、ペンを仕舞って満足気にノートを閉じる。
自身の中で大体の戦いのイメージが湧いてきた。リュックサックにノートとペンを仕舞うとそれを背負う。

「次は現地調査…かな?」

頬をかき、そう呟く。冷房が効いたこの図書館から出るのは少し抵抗があったがそんなことではアルバイトなんてちゃんちゃら無理だ。
次の目標を決めると、それに向かうため歩き出す。
図書館から出ると照る太陽と熱気が海を目指す彼を包み込んだ。

ご案内:「図書館」から滝川 浩一さんが去りました。