2016/08/18 のログ
ご案内:「図書館」に三谷 彰さんが現れました。
■三谷 彰 > 様々な魔術の本が置かれている場所で紙を捲る音がする。
その腕は包帯を巻きつけ吊っている事からどう見ても負傷していると一目で見て取れる。
彼が読んでいるのは魔術の中でも属性の分野に集中しており様々な属性について記されている。
「……やっぱり光か土。だな」
呟きながらそれを書き写す。
ふと携帯に視線を向かわせるが着信は無し。ふぅと溜息をつく。
物憂げな顔で外へと視線を向けると再び視線を本へと落とす。
■三谷 彰 > 「……」
少ないとは積まれていた本を全て読み終えノートに視線を向ける。書かれているのは主に貫通力と治癒力に関することだ。
土の属性で土を纏わせ槍の様にするだとか自然の力による治癒。光の属性による目くらまし等様々な利用法が書かれている。
本格的にすることも無く、だからと言って真昼の暑い中帰る気も起きずで背もたれにもたれ掛かり天井を眺める。
胴体こそ治癒の魔術で治せたが腕はさすがに無理だと言われ治療は何度かに分けて行うとのことらしい。
今の状態で演習場など行っても帰らされるだろうし。荒野や山などもっての他だ。
仕事をやろうにもデスクワークは自分より優秀な人材が溢れんばかりにいる。
結局ノートにもう一度魔法理論を書き込み始める。その属性をいかにして付与するかという段階の仮想定理の様な物だ。
ご案内:「図書館」に美澄 蘭さんが現れました。
■美澄 蘭 > 帰省から帰ってきて、色々落ち着いてからは初めて海水浴場の仕事が休みの日。
夏休みの課題もほぼ一段落し、さあ術式の改造などに手を付けるかと、資料を探しに図書館へ。
「………あ、これと…これあたり良さそう」
無事目当ての資料…魔術言語、ルーン文字のそれを見つけ、貸出手続きを終えると学習スペースに向かう。
華奢な少女が他人の近くを通ると、その人は少女の周りの空気が妙にひんやりしているように感じるかもしれない。
魔力への感受性・親和性があれば、少女が自分の身の回りに「何かしている」ことくらいは察しがつくだろう。
隠蔽術式が働いているので、術式自体を読み取るのにはそのための技術が必要だが。
■三谷 彰 > ノートに書き記していると音が聞こえた。ふとそちらを見ると一人の少女が学習スペースのほうに向かってくる。
おそらく何かをしているのだろう。妙にひんやりとした感覚が彼女の近くにはあった。
ふと机の上を見る。
片手でもやりやすいように作ってしまったそのスペースは膨大でたぶん他人のスペースまでもを侵食している。
「悪い今纏める」
そう言うものの片手という状態に慣れてはおらずどうにも上手く片付けは出来ない。挙句の果てに。
「っとぉ!!」
本の山をひっくり返す始末だ。
はぁと溜息を着くとそれを拾い始めひとつひとつ机の上に乗せて行く。
■美澄 蘭 > 「あ、気にしないで………きゃっ」
相手が無理にまとめようとするのを制止…する間もなく派手にひっくり返る本の山のバサバサという音に、うっかり身を縮こめる。
「…気を遣わせちゃって、こっちこそごめんなさい」
そう言ってしゃがみ込むと、山を作っていた本を机の上に戻す作業を手伝い始める。
結果として距離は近くなるため、ひんやりした空気が確かに少女の周りにあるものだという確信は強まるだろう。
■三谷 彰 > 「いやいや。あんたこそありがとうな手伝ってくれて。助かるぜ」
拾うのを手伝ってくれる少女に礼を述べるながらも片付けを続ける。
本の種類はほとんどが属性魔術の物だがいくつか魔獣などに関するものも含まれているだろう。
それ以外は治癒だとかその辺の戦闘向けではないものばかりだ。
「あんたのそれも魔術か。知り合いにも似たような魔術で涼しくしてる奴がいてな。うらやましい限りだぜ」
少しだけハハと言った感じで笑いながらそんな事を言う。おそらくは間違ってはいないだろう。
■美澄 蘭 > 「いいえ…腕、大変なことになってるし。無理はしないで」
治そうかという申し出は、相手の状態が分からないのでしない。
通常の外傷以外の治癒には、蘭はあまり強くないのだ。
そうこうしているうちに、片付けは大方済んだだろうか。
ぱっと見、彼が学んでいる魔術は属性魔術が中心で、その他に治癒が一部。
何故か、魔獣に関する本も含まれていた。
(随分手広く勉強してるのね…何か目的があるのかしら?)
系統立てもせず手を広げているとなれば、何かわけがあるのだろうかとも思うが…疑問を出すか出さないか戸惑っている間に、相手からの言葉が。
「ええ…魔術文字を使った魔術言語の系統で冷やしてるから、あなたが勉強しているのとは別でしょうけど」
「魔術か」の問いには頷き…それから、使用している術系統も一応答える。
このくらいなら、暴露のうちにはならないだろう、と思って。
■三谷 彰 > 「ああ、そうしとく。無理したくても今は出来ないしさ」
腕の話題にはそう返すしかない。全部を話すと結構長くなってしまうし。
片付けも終わりよっとという掛け声と共に立ち上がり。
「魔術文字……ああ、あのなんか色々あるやつか」
そういうと目を逸らす。
知ってはいる。だが暗記も出来ず自分のスタイルに全く一致していないので習得は諦めた科目だ。
むしろ能力的に言えばそちらの方が相性は良いんだろうが……。
「俺もタオルだけを冷たくするとかその辺は出来るんだが全体的にみたいなのは専門外でな、いつか覚えたいと思うんだが……どうにもああいう物を覚えるのが苦手でさ」
などということを苦笑いと共に話す。
■美澄 蘭 > 「…それもそうだけど、日常生活の中で変な使い方しないでね、っていう話。
治癒魔術勉強中の保健課員としてはあんまり無視出来ないしね」
相手の青年にそう返し、少しだけ笑んでみせる。
異性はあまり得意ではない。笑みにははにかみの色が混ざったかもしれない。
「? ええ…色々あるわね。
私は獅南先生の授業で扱うやつがメインで、他はあんまり詳しくないんだけど」
「今はルーンの勉強中」と、自分が借りてきた資料の1つを持ち上げてみせる。
相手が目をそらすのには…少しだけ不思議そうに首を傾げてみるだけで、特に追求はない。
「ああ…寧ろそっちの方が使い勝手いいんじゃないかしら。私みたいに周りの全体冷やすと、他の人に影響しちゃうとこもあるし。
先生にも、服の首の部分とかだけにしてみたらどうだ、って言われてるんだけど、そっちの術式はまだ制御が難しくて」
「得意不得意が正反対みたいね」と言って…今度は、はにかみの色を濃くして、やや恥ずかしそうに笑んだ。
■三谷 彰 > 「わかってるって」
少し目を逸らしながらそう答える。
どうにも咄嗟で左が出そうになって悶絶するのは朝から何度かあったことだからだ。
そのため笑みを直視できない。
「確かに便利だが。場合によってだぜ? それこそタオルだけじゃもどかしくてしょうがねぇし」
実際自分がそうだしな。と笑い返しながら答える。
そして少し考えるそぶりを見せた後。
「ルーンって確か文字を書き込んだりで発動させるタイプの魔法……で合ってたよな?」
少し興味をもったのかそう聞き返す。