2017/03/23 のログ
ご案内:「禁書庫」に黒龍さんが現れました。
黒龍 > さて、偽造学生証による仮の学生の身分ではあるが、一応課題などもこなさなければならず。
面倒臭ぇ、という気持ちは大分あれど…だからこそ、さっさと済ませておくに限る。
参考書というか、まぁ課題に最適な書物を探して図書館に訪れたのはいいのだが…。

「……あぁ?何処だここ……つーか、どう見ても普通のスペースじゃねぇな」

気が付いたら、男は何故か”そこ”に迷い込んでいた。普段は一般生徒などは立ち入り禁止の筈の禁書庫。
しかも、出入り口ではなくそのど真ん中に何時の間にか立っていたのだから胡乱げにもなる。
サングラス越しに、左右に壁のように立つ書物の群れを一瞥して気付く。

(……あぁ、こりゃ魔道書…禁書の類の倉庫みてーなもんか…で、何で俺は迷い込んだ?)

この空間から漂う魔力は尋常ではなく、同時に様々な想念が渦巻いているように思える。
並の生徒なら、その空気だけで感情や体調を乱しかねないが…男は平然としている。

「……チッ、人が課題片付けようと思ったらコレだ…。」

悪態を零しつつ、ジロリと周囲を睨み渡す…若干だが空気が変質した。
男の魔力やその正体に反応しているのだろう。生憎と魔道書には男の方は用は無いのだが。

黒龍 > 先程から、頭の片隅で雑音のような声のような、よく分からない音がざわめいている。
それが、魔道書達からの声だと気付くのに然程時間は掛からなかった。
若干、顔を顰めてサングラス越しに黄金色の双眸を細める。これはウザい…。

(……クソが、一度に”話し掛けて”くんじゃねぇよ…ウゼぇし何言ってるかわかんねぇし…)

言語そのものは理解できるのだが、内容が頭の中に入ってこない。
その場に突っ立っていてもしょうがないので、取り敢えず歩き出してみる。
ついでに、何時もの癖で懐からタバコを取り出そうとして…流石に思い留まった。

「……あーテメェら他所を当たれ他所を。もっと相応しい連中なんてゴロゴロここには居んだろうがよ――…うぉっ!?」

やんわり宥めようとしたら、書物からの声無き声が膨れ上がってしまった。オイ、逆効果じゃねぇかこれ!と、イライラが募るが我慢、我慢だ。

(大体、こういうのに関わっても昔からロクな事がありゃしねぇ…しかも大抵が更に面倒な事に繋がるしよ…)

男が居た世界にもこの手の書物はゴロゴロあった…中には、機械化された魔道書という異端すらもあったくらいだ。
だから、この手の書物の…例え世界が違えども…厄介さは男なりに身に染みてはいるのだ。

黒龍 > 「…………チッ」

ともあれ、こういうのはアレだ、下手に構うと逆効果なので無視して出口を探して歩き出す。
が、その間も魔道書からのラブコール(なんて生易しいものではないが)が鳴り止まない。
男は別に凄い気長、という訳でもないので段々とイライラが顔にも出てくる。

(くっそウゼェーーーー!!!)

思わず、ダンッ!!と、靴を床に叩き付けるようにして声を黙らせようとする。
……おぅ、声が3倍増しになるってどういう事だふざけんな責任者出て来い。

「だぁかぁらぁ……俺はテメーらの相手する気はねーーって分かれよクソどもが!!」

左腕の義手でガンッ!と、(一応は手加減をして)書棚を叩く…お、声が止んだ?
…甘かった。再び声が頭の中で不協和音の如く響き始める。
なまじ、魔力の量や質が桁違いだとこうなるらしい。最悪だ…しかもここでは喫煙が出来ない。