2015/06/05 のログ
万車堂ささ > 『上、だけど? 隠し通路とかは無いみたい、残念ながら』
(さらりと言ってのける声。巡のいる位置から上といえば、時計塔の天辺、鐘楼の辺りということになる)
『確かにこの階段がしんどいのは大いに認めるけど、誰かって、誰?』

舎川巡 > 「ですよねーーーーー …はあ。」
(そもそも上に登るための近道など物理的にありえないのだが…見るからに肩を落とし、とてもガッカリした)

「つっても俺の声が聞こえるってことは、あとちょっと、ってところか……。誰って、一番上にいるならもう見てるんじゃないか? 一番でかいツラした奴だよ。」
(軽く足首を解し、バックパックを背負いなおす。程よい休憩にはなったようだ。)

万車堂ささ > 『…? ちょっと言ってる意味がわかんない』
(巡の答えに困惑したらしい、声の主)
『でかいツラ? もしかして喧嘩売られてる?』
(時計塔の上に自分以外の姿は無い、故にそういう解釈となる)

舎川巡 > 「だよな、俺自身正直意味が分かんねーよ。……は?喧嘩? ないないない!!」

(その場に当人がいなくとも、つい首をブンブン振って否定する。電話応対中についお辞儀をしてしまうアレであった。)

「俺が言ってんのはここのメインのこと! 時計の方!!」

万車堂ささ > 『わかるように話して』
(今一つ咬み合わない会話に業を煮やし、心持ち強め口調で促す)
『時計がなに? 時計に用事でもあるの?』

舎川巡 > 「あー……。まあ、常世(ここ)なら言ってもそんな頭おかしい扱いはされないよな。」
(やや渋っていたが、漸く決意したように口を開き)

「俺はさ、いわば調子の悪い機械に良いように使われてんのよ。壊れた機械やらなんやらに近づくと、直すまでそりゃもう酷い目に……あだだだだだすいませんすいません今行くからもう!!」
(最後は悲鳴に近かった)

舎川巡 > 「……って訳で、今からそっち行くから。」
(階段を見上げる。目的地はもうそろそろなのだろうが、先は見えない。小さくため息をつき)

「…なあ、ものは相談なんだけど、あんた、こう俺が楽に上まで行けるような『力』的なものって…あったりしない?」
(楽に目的地にたどり着く方法だけは模索し続けていた)

万車堂ささ > 『ちょ…!?』
(突然の悲鳴に狼狽の色を現す声。一瞬、自分が無意識に彼を害してしまったのかと錯覚する)
『大丈夫なの?酷い目ってそういうこと?』
(おそらくは彼の“異能”絡みなのだろう、そのくらいはすぐに想像がついた)

万車堂ささ > 『無い。私にできるのは「テレパシー」だけ、残念ながら』
(切なる願いを冷たく切り捨てる)
『せいぜいがんばって歩いて、私にだって出来たんだから』

舎川巡 > 「医者に言ったら「何で来た」って言われるくらいだし、大丈夫っちゃ大丈夫なんだけどな……。あ、やっぱ駄目か」
(近道の望みは断たれ2度目のガッカリ。しかし何にしろ上に行かなければ。観念して階段を登り始める。)

「お、おう。あんたが自力で登ったって言うなら、俺も登れなきゃ相当かっこ悪いよな。もうすぐ着くだろうから、ちょっと待っててくれよ」

万車堂ささ > 『そう。眺めは悪くないから、その辺は少し期待してもいい』
(どうせしばらく此処でぼんやりする気でいたのだ、待ってやるのも別に悪くはない)
『それで、あなたが直すつもり?壊れた時計を?』

舎川巡 > 「おう、直すよ。大体俺が呼ばれるってことは、俺しか手をつけねー範囲の不具合だからな…。」
(足取りは先程に比べてだいぶ軽い。行く先に知らない誰かが待っている、と考えれば積極的になってくる。女の子なら猶更の事)

「下から見た限りじゃ、0.3秒以下の遅れが出てる。たぶん歯車のかみ合わせに何か挟まってるかだろうけど、その程度じゃ委員会も出てこないだろ? でもさ」

万車堂ささ > 『0.3…微妙………でも?』
舎川巡 > 「…『時計』としては、その程度の遅れだって許せないんだとさ。」
(ようやく登り切った階段。ひょいと物陰から顔を出し。)

「……よう」
(と右手を上げて。余裕ぶったつもりだったが、しかし存外息を切らしている)

万車堂ささ > 『……プライド?』
(時計にも誇りがある。そう思うと若干微笑ましく、どこか感じ入るところもある、ような気がした)

(思う間に、背後へ目をやると)
『お疲れ様、それと………はじめまして?』

(大きな鐘の傍ら、遠く広がる海を背景に、空と似た色の髪を風に揺らして小さく会釈)

舎川巡 > 「プライド、なあ……ここ一帯の時間を司ってるようなもんだからな、責任重大だって自覚してんだろな。
いちいち呼び出されるのは癪だけど、そういうのってなんか悪くないよな、職人の拘りみたいなの。」

(改めて、目の前の少女を見る。暗い空とそれを映す黒い海。それらを少しだけ割いて、昼の青い空を覗いているような気分になった。少しの間だけその光景に見入ってしまい)

「…あ、ああ、初めましてだな。あんたもよく登ってきたな」
(慌てて挨拶を返した)

万車堂ささ > 『一度登ってみたいと思ってたから、結構疲れた』
(会話の相手を目の前にしても、口を開く様子は無く、テレパシーのみで会話を続ける)
『それと、あんたじゃなくて「ささ」。万車堂ささ』

舎川巡 > 「だよなー、どう考えても普通の人間が徒歩で登るように出来てねえよなー……俺ももうちょっとかっこいい系の異能があればな……」
(大仰にうんうんと頷くも、今回3度目のガッカリ)

「え、あ、悪い、名前か。万車堂…ばんしゃどー? ささ な。ささ、って呼んだらいいか?
俺は舎川巡。よろしくな」
(既に目の前にいるのに、いまだ相手の会話の手段がテレパシーであることに違和感があるものの、理由を聞く事はしなかった。そうすることに理由はあるのだろうし、別にそこに問題がなかったからでもあった。)

万車堂ささ > 『いいけど。…トネガワジュン、そう、覚えとく』
(強くなり始めた風にマフラーがはためく、口元でそれを抑えて)
『直すなら、見てっていい?』
(このまま入れ違いに降りてもいいのだが、大時計の修理というものに多少の興味はあった)

舎川巡 > 「おう、見ててもいいけど……」
(海が近いこともあり、この時期の夜風は存外冷たい。ぶるっと身を震わせ)

「……いや、もういい時間だしな、女の子はちゃんと帰ってちゃんと寝た方がいいんじゃないのか? 俺はここで寝るつもりで来たけどな…」
(荷物のバックパックには一抱えくらいの化繊の巾着が括り付けられている。簡易寝袋のようだ)

万車堂ささ > 『平気、気が済んだら帰る』
(すぐ済むものかと思ったが、それほど時間がかかるなら、長居をする気は毛頭無かった)
『成果は、明日見せてもらうから』
(この時計なら毎日見てるし、どこからだって確かめられるだろう、もっとも、微細な差では違いがわからないかもしれないが)

(やがて夜も深まる頃、少年一人を残して時計塔を後にした)
(この時計がこれからも正しく時を刻んでいくのなら、彼が仕事をした証となるのだろう)

ご案内:「大時計塔」から万車堂さささんが去りました。
ご案内:「大時計塔」に万車堂さささんが現れました。
ご案内:「大時計塔」から万車堂さささんが去りました。
舎川巡 > 「うん、本当なら俺が送っていければ良かったんだけど…ちょっと作業の見当がつかねーからな…。あ、寒かったらそれ、使っていいから」
(工具をいくつか選び、腰のベルトに差し込む。寝袋はバックパックから外して分かる場所に置いておいた。)

「じゃ、俺は機械室潜るから。危ないからあんまり近寄らないようにな?」
(相手に右手を上げて挨拶。するりと内部にもぐりこんだ。見える場所にはいるが、作業中は集中する性質。立ち去る姿を見送ることはできないだろう。戻ってきたときに少女がいなければ、きっと無事に家路についたものと、いつかの再会に想いを馳せるだろう)

ご案内:「大時計塔」から舎川巡さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」に楓森焔さんが現れました。
楓森焔 > 「いっちにっ、いっちにっ、いっちにっ」
 大時計塔。その壁面で少女の声が木霊する。
奇妙なことに、白い道着の少女が裸足で"壁を駆け上がっていた"。

楓森焔 >  決して、少女に無理があるようには見えない。
壁面を器用に裸足で捉えながら、まるで急勾配の坂道を駆け上がっていくような滑らかさ。
 赤い鉢巻をなびかせながら少女は天高くそびえ立つ時計塔の屋上を目指していた。

楓森焔 > 「おっ、おっ、おお~!? いける、いけるかこの高さ! これは流石に新記録じゃねえかっ!?」
 快哉の声を上げる。伸び上がる勢いのまま、ぐんぐんと屋上が迫っていく。全力疾走。後半は、流石に息を切らせながらに駆け抜ける。

楓森焔 > 「ズェアッ!」
 あと少し。といったところで、裂帛の気合を込めて飛び上がった。
空中で一回転ほどした後に、屋上へと着地。絶景かな、とばかりに腰に手を当て下を見下ろした。
「いやぁー! この高さに挑戦するのは初めてだったが、いけるもんだなあ!」
 あっはっは、と脳天気に声を上げる。失敗したときなど目も当てられないことになりそうだったが、そこはバカゆえスルーした。

楓森焔 > 「…………」
 さて、と。時計塔の縁に座り込む。じっと眼下の光景を見つめながら、思う。
「……これから何しようか」
 ノープランだった。勢いで時計塔を駆け上がってみたものの、はて、そもそも自分は何をしにきたのだっけ?

楓森焔 >  強いて言うなら、そう。
「そこに時計塔があったから……」
 清々しい顔をして言った。そこに何か大きな目標があっただとか、別にそういうことはまったくなかった。
これっぽっちもなかったのである。登りたかったのだからしょうがない。
 ――悲しいかな。彼女は壁面を駆け上がっていた故に、入り口に掲示されていた生徒立入禁止の札を見てはいなかった。

楓森焔 >  彼女は素行不良ではない。ちょっとだけアウトローな格好をしているだけだ。制服とか特に指定してなかったし、普段着といえば道着なのだ。
 ちょっぴり誇らしげに胸の"俺"の字が輝いていた。

楓森焔 > 「よし! ここなら思いっきりやれるな!」
 飛び上がって姿勢を正すと、大時計塔の縁で構えをとった。
 構えは必殺。重心を低く落とすと、左の拳は腰に据え、右の拳は横一文字に高く掲げた。
地面を踏みしめ、大きく深呼吸。

楓森焔 > 「俺流――基本形その一! 一本ッ拳ぇえんッ!」
 裂帛。右手を振り下げながら山なりに突きこまれた拳は、轟音を轟かせながら伸び上がる。振り切ると同時に大砲じみた風が空を駆けた。

楓森焔 > 「……快音。今日も俺は絶好調……!」
 完璧な手応えに身を震わせる。
 ――彼女は知らない。
そもそもここが生徒立入禁止区域であったことを。
こんな豪快なことをしてればすぐバレる。

 ――このあとめちゃくちゃ怒られた。

ご案内:「大時計塔」から楓森焔さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」にテリメーラさんが現れました。
テリメーラ > 雲に乗った少女が、時計塔近くに降り立った。
夜景を見下して楽しんでいるようだ。

テリメーラ > 一通り町を見ると、ここでも飽きてしまったのか、雲に乗ってまた違う場所へと向かっていった。
ご案内:「大時計塔」からテリメーラさんが去りました。