2015/08/21 のログ
ご案内:「大時計塔」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > ──黄昏時の時計塔。
昨日遊び過ぎたのか体に僅かな怠さを感じたまま一日を過ごした七生は、何となくここを訪れていた。
いつもの様に屋上で腰を下ろし、遠くを眺める。
昨日遊んだ海水浴場も、辛うじて見える。
「楽しかったなぁ。」
結局日が暮れるまで、ちょうど今ぐらいの時間まで遊んだのだった。
8月も残りわずかとはいえ、日差しは七生の肌を焼くには充分過ぎた様で、
鼻の頭などが夕焼けに照らされる以上に赤くなっている。
■東雲七生 > 「また行きたい……な。」
余韻に浸ってそんな事を呟いたが、途中で我に返る。
いや、行かなきゃいけないんだって。あと何回か。
そういう約束をした相手がまだ居る。「また来よう」と言った相手が。
「……スケジュール管理しなきゃ……」
せっかくの余韻が台無しだ。誰も居ないのをいいことにそんな事を呟く。
だが、その顔はいつも通りの笑顔で、これからの事を本当に楽しみにしているようだった。
■東雲七生 > 「いや、良いんだけど!別に楽しみだけど!
……何で俺勉強出来ねえかなあ……。」
嘆息混じりに携帯端末を取り出して、ちょいちょいっと操作する。
指先が画面上を滑り、軽く叩き、それらを繰り返すと一度停まった。
七生の目に映るのは、今月の予定表。
「今月いっぱい授業は午前だけだけど。
んー、詰め込めるだけ詰め込まねえとなあ。」
思案気に眉根を寄せる。
うーん、と小さな唸り声と共に頭の中で立てた予定を入力していく。
幸い夏休みに毎日の様に補習を受け続けたお陰で、テストまで補習地獄は一度落ち着くはずだ。
つまり、遊ぶなら今のうち。七生の夏休みはここからだ……!
■東雲七生 > 「よし、よーし、っと!」
入力を終えた端末を手に握ったまま、その場に寝転がる。
鼻の頭同様昨日焼けたのか、背中がひりひりと痛んだ。
外で遊び慣れてる自分がこうなのだから、きっと一緒に居た少女はもっと酷いんじゃないだろうか。
ふと心配になり、直後にまさに昨日『心配しないで』と言われた事を思い出す。
……もっとも、それは別の話の流れだったが。
「それか、もしかしたら日焼けとかもしないのかも。」
何せ人間じゃないのだから。
普通に日焼けするという事も、あんまり無いのかもしれない。