2015/09/02 のログ
ご案内:「大時計塔」にサイエルさんが現れました。
サイエル > ふぅっと、タバコを吐き出す。
ここは格好のサボりの場所だ。
立入禁止――
生徒は来ない。一応、建前としては来ないとしておく。
あんま人も来ない。

だからまったりとした心地を堪能できる。
見下ろす街も、また格別だ。

タバコの煙を吹けば、それが風に揺られて
ここちの良い感触とともに、どこかに行く。
こもらない。

部屋の中とは違う楽しみ方だ。

――まぁそれも。今皆が働いているゆえの、満喫だろうが

なんて、サボりを第一とするおっさんは
静かに静かに時を刻む

ご案内:「大時計塔」に桐竹 琴乃さんが現れました。
桐竹 琴乃 > ギィ、と扉を開ける。
きょろきょろと見て。
「よっし誰も居ない居ない」
しめしめ、といった表情。
かさり、とコンビニの袋が音を立てる。
「やっぱサボるならここ……」

と言った所で見える煙草を吸う人物。
「なんだ先客かー」
ゆっくりと先客へと近づいていく。
「先生もサボりっすかー?」
そう、声を掛けながら。

サイエル >  
聞こえた声。
やっぱ来た。よく来る。
知ってる人は知っている穴場。
けれど最近は、訪れる人が増えたんじゃなかろうか。

深くため息を吐いて、タバコの末端を噛み潰し。

「先客じゃないでしょ。ここ、一応生徒立入禁止ですよー? はい、学生証だしてー?」

ぶぶーっと手でばってんを作る保険医。
まぁ、サボっている先生が言っても説得力がないが。

桐竹 琴乃 > うえーって顔をする。
「……そういう先生だって此処いたらマズいんじゃないっすか?」
少しだけジト目でそういいながら。

がさがさとコーヒーを一本取り出して。
「飲みます?」

買収行為である。
当然、学生証はまだ提示しない。

サイエル >  
「私は今、見回りという仕事中です」

当然建前である。が――それが本当かどうかなんてのは
わかるのは学校の先生か、あとは本人くらいだという思い込み。
まぁ、目の前の生徒はそんなことを知る網は無いだろうし。
ここに先生がいることを知らなかったのできっと大丈夫と
たかをくくった、建前である。

「飲むけど。学生証は出してね?」

にこっと、かっこ良くもない笑顔。
コーヒーを受け取りパキャット開けて口につける

桐竹 琴乃 > 「ちぇ……」
しぶしぶと学生証を出してサイエルへ渡した。
まあ大体の先生にはマークされているので今更知られた所で、という奴でもあった。

飲まれ損であるが口に出すと明らかに墓穴を掘るので出さない。
代わりにちょっぴりだけ不満げな顔をしながら。

「誰も居ないと踏んだんだけどなー」
ちぇ、と再度呟く。

「あ、せめてご飯だけ食べてもいいっすか?」
折角きたしコーヒーも飲まれたのだ。
コーヒー代分ぐらいは居させてもらえないだろうかという淡い望みであった。

サイエル > 「桐竹さん。よろしくよろしく」

はいっと学生証を返して――
にんまりと悪い顔。

「はい、建前終わり―。一応先生っぽい仕事したので
 これで口実のかんせ~い。もし、バレても生徒を指導してましたでおけーい!」

ばんざーいしたあと、ぽいっとオレンジジュースを投げた。

「いいよいいよ、ご飯も食べて。好きなだけサボるといいさ」

なんて嗤いながら、タバコをまたふかして

桐竹 琴乃 > サイエルのその言葉を聞いて。

     プロ
コイツもサボリ魔なのだ、と。
そう感想を受ける。

「先生も、ワルっすね」
にやにやしながら適当に腰掛ける。
かさかさと袋をならしてサンドイッチを取り出せば、これまた乾いた音を立てて開ける。

「結構先生もいるんです?」
サンドイッチをぱくつきつつ、二本目のコーヒーのプルタブを開けながら、そう聞いた。

サイエル >  
「いえいえ、お姫様ほどでは」

なんて、くつくつと喉を鳴らしながら。
たばこをもみ消し、そっとシガレットを咥える。
副流煙は、子供に悪いのだ。
まぁ大人にも良くはないが。

「そうだねぇ……サボる場所はいっぱいあるから、たまにかなぁ……一箇所にとどまってるとバレるし」

なんて言いながら、もらったコーヒーを飲み干し。オレンジジュースを開ける。

「キミもサボり? なんでまた。この学園に勉強しに来たんじゃないの?」

桐竹 琴乃 > 「あーまあそうですね。私も保健室とか屋上とか、まあ後は」
彼女にしか行けない所か。
「あんまし同じとこ居ると特定されますしね。適当に場所変えないと」
うんうん、としたり顔で頷いてみたり。

「まぁ、ええ。サボりですけど」
髪を軽く弄る。
「……サボりはほら、勉強やら色々なしがらみからちょっぴり解放される心のオアシスみたいな?」
たはは、と笑う。
「まあ勉強しにきた、というかこっちでないと生活しにくくなったっていうか」
そんなトコです、と。

サイエル >  
「そゆこと。せっかくのサボりの気分が台無しになっちゃうでしょ?」

ふぅっとため息を一つ。若かりし頃やらかしたミスを思い出す。
それだけで心と体が重くなるようだ。
よっこらせと、そのへんに腰を下ろして。

「……なるほど、そういう方ねぇ。異能のこと、バレちゃった?」

かりっと、シガレットをかみながら。
髪をいじる少女を見る。
落ち着いているようにも見えるし、まぁ話の種くらいにはなるだろう。
変に踏まないようにしなくてはいけないが

桐竹 琴乃 > 「まあそうですねーバレちゃって」
思い起こすとロクな記憶が無かった。
「なんでこっちに来た感じですね」
そういう本人は見た所余り気にしていない、というか若干吹っ切ったような感じではあった。
苦笑交じり。
とはいえ余り口にしたい事でもないのではある。

「まあサボりは気質と言うか……そういうアレなんで」
ごにょごにょと言いながら、たはー、とこれまた笑った。

サイエル >  
「ふむふむ、なるほどね~……そういう子、多いよね」

まぁ、10年という歴史の中で。この島が有名になってきたのもあり。
そういった、拠り所のないものたちが集まる場所ではある。
だから、相槌だけ。
ここまでで十分だろう――

「……はぁ、気質ねぇ。分からなくもないけど――まぁ、ムダにするのは良くないぞぉ?」

説得力のない言葉で、そう告げて

桐竹 琴乃 > 「まあ多いですねー」
頷く。
実際そういう子達の受け入れ場所でもあるのだろうし。
例にもれず彼女もそうであった。

「やー、無駄じゃないっすよ」
今度は屈託なく笑いながら。
「ほらいま先生と話してる」
これ、無駄じゃないですよね?と。

「まあ……一人の時は?って言われるとすいませんですけど」

サイエル >  
「あっはっは」

大きく笑う。なんとなく。
無駄という意味はそうじゃなかったんだが、そう受け取ったらしい。
にしても、こんなおっさんと話して無駄ではないと来た。
面白い子だ。そう思う。

「いいや、自分で無駄って思ってないならいいんだよ
 サボり道は、そこから始まるからね」

桐竹 琴乃 > 「まぁ、心の休息が無駄な訳がない」

したり顔でそう言い放った。

「……まあ冗談はさておいて、色々ギリギリですけど」
サボっているのでそれは当然である。
「とはいえ、サボってるからこそ会えるし、仲良くなったヤツってのもいるので」
バカには出来ないかなー、と続けた。

「実際先生ともこうやって会った訳で」
どこまで人生の糧になるのか、とかはさておいて。

サイエル >  
「……センパイからアドバイスしておくと。ツケは払える程度にしておいたほうがいいよ」

確かに、それは正しい話だが――
払えなければおさらば。落第は免れず。
ここから出て行くこともありえるわけで。

そこだけは――……

「上手くやりなよ?」

なんて、シガレットを全部噛み砕いて。
目を細めた

桐竹 琴乃 > 「……身に沁みますね」
忠告どもです、と。
素直に聞いた。

「まあその辺は、上手くやりますよ」
頭を掻きながら。
「出来る限りですけど」
食べ終わったサンドイッチの空をコンビニの袋に戻し、くしゃ、っと縮めポケットへ突っ込む。

「ちなみに先生はツケ払えたんです?」
気になったので聞くことにした。

サイエル >  
「――……」

静かにたばこをくわえて立ち上がり。
顎のひげをじょりっとなでた。
風が吹いて――

「どうだか。払っているつもりでも、自分には見えない”ツケ”とか……
 遭ったりするようでねぇ……」

なんて曖昧に。
でもそれはどこか、懐かしむような声でもあって。

「現在も、支払中ですかね。今のコレも、ツケになるし」

桐竹 琴乃 > 「……そんなモンですかね」
彼と彼女ではまだ生きた年数も違う。
流石にピンとは来なかったようで、曖昧な言葉が続く。
「まあ、人生って支払いの連続な気もしますし」
何気なく、そう呟く。
何かをする為に。
時間を払う。
お金を払う。
その他諸々。
支払い終わる事はない。

「……今のこれもっすか?」
鸚鵡返しに。

サイエル >  
「そう。だってこれも、サボり、だろ?」

なんて、嗤いながら言えば。タバコをふかして
煙が少女に行かないように最新の注意をしながら。

「ま、云十年サボりをしてきた私が言うんだから間違いないよ」

さて、っとつぶやけば。

「そろそろ、昼休み始まるぞ。お友達と遊ばなくていいのかい?」

戻った頃はちょうど、そんな時間だろう。
学校には、きっと彼女を待っている者達もいるはずだ

桐竹 琴乃 > 「それもそうっスね……」
またツケは溜まる訳である。
仕事とか。

そしてそう言われれば腕時計を見る。
確かに授業はそろそろ終わり。
サボりも終わり、と言うワケだ。

立ち上がり伸びをする。
「そうっすねー。ご飯も終わりましたし。そろそろ、行きますかねー」
んんーと声をあげながら。
飲み干したコーヒー缶をひょい、と拾い上げた。

サイエル >  
「はいはい、それじゃ気をつけてねー?」

ひらひらと手をふり、見送る。
その後どこからか酒瓶を出して傾ける。
どうやら――

 まだこのおっさんは、サボる予定らしい。

しかも、よくよく見ればおつまみとかも展開されてる。
なるほど、プロ。といった様子だった

桐竹 琴乃 > 酒瓶、おつまみを見て。
ジト目になりながら。

「……それでっかいツケ、なりそうですよね」
そう一言だけ呟いて視線を彼から離す。

まあ、本人もわかっているのだろう。
……多分。

そして少女は扉を開けて時計塔の出口の扉を開け、出て行った。

ご案内:「大時計塔」から桐竹 琴乃さんが去りました。
サイエル >  
「あっはっは……」

大丈夫大丈夫と口にして。

「若い時の一分一秒と、年寄りの其れじゃ、値段が違うんだよ」

深く、深くタバコの煙を吸って吐き出す。

「そう、それこそ、比べられないくらいにねぇ……」

その言葉はひどく、実感がこもっていた

ご案内:「大時計塔」からサイエルさんが去りました。