2015/09/04 のログ
ご案内:「大時計塔」に東雲七生さんが現れました。
東雲七生 > 「──遅いな、トトの奴。」

また俺が先に来ちゃったか、と溜息を吐きながら時計塔の壁に寄り掛かる。
時刻は夕方、西の空が朱くなった頃。

東雲七生は此処、時計塔にてトトと待ち合わせをしていた。

ご案内:「大時計塔」にトトさんが現れました。
トト > 「おまたせーっ!」
ばたん!と勢いよく出入り口の扉が開いて、トトが入ってくる

「ごめんね、待った?」
ふー、と息を吐く仕草をしてから、にこーっと笑ってみせる

東雲七生 > 「お、来たか。」

勢いよく現れたトトへと振り返って、軽く笑みを浮かべる。

「いや、それほどでもねーよ。
 それより、また俺の方が先に着いたな。これで何度目だ?」

この前はトトの方が先だったけど、と肩を竦めて。

トト > 「むぅう、今回はちょっと遅れちゃったけど、七生はいっつも早いじゃないか。」
むぅー、と唸るようにしつつも、彼の横に並ぶようにして

「僕だって【ふふ、今来たところ】とか言ってみたいよ、デートの待ち合わせとかの常套句なんだろう?僕は知ってるよ。」
最近読んだ本にも書いてあったからね、と続けながら胸を張って見せて

東雲七生 > 「はは、10分前行動の賜物だな。」

学校はよく遅刻するのに、したり顔で言ってのける。
トトが隣に来れば、そのままどこか眺めの良さそうな場所を探して歩き出した。

「どこで知ったんだよ、そんなの。
 まったく……で、デートとか……」

変に意識させるような事言うなよな、と少し頬を赤らめて抗議したり

トト > 「むぅ、10分前行動か…七生の優等生さんめ…  。」
ちょっとむぅ、とした顔だが、歩き出しながら頬を赤らめはじめた七生に対して

「じゃあ これはどうだっ!迦具楽の真似っ!」
にやー、と笑って、後ろからじゃれつくようにハグー… というよりもタックル気味だが、それをしようとしてみたり

東雲七生 > 「うわっ!?」

背後からのトトのタックルもとい抱き着き攻撃が決まる。
驚きの声を上げながら、自分の置かれた現状を確認すると更に顔が赤くなった。

「な、何すんだいきなり!
 迦具楽の真似だなんて……そうそうするもんじゃありませんっ!」

トト > 「ふふふ、七生のお腹ーぷにぷに… はしてないか。」
もふもふと七生に触れつつ楽しげに笑う

「えー、だって【未だ】僕らは友達じゃないか… むむ、はいはい、わかったよー、だ  えへへ、でもビックリしたでしょ?」
渋々、と言った感じに離れて、いたずらっぽく笑ってみせる、だけど、その頬は少しばかり、七生と同じ赤みに満ちていたり

「あ、そうだそうだ、七生、七生のことなんだけどさ、ダナエ、っていう人知ってる?」
改めて一緒に並びつつ、思い出したように七生に問いかける

東雲七生 > 「してるわけねーだろ。」

体脂肪率は腕回りに多少あるとはいえ全体的に低い。
腹回りは摘まめるほども無いだろう。だからと言って腹筋が凄いわけでも無いのだが。

「未だ、とか言うな。
 びっくりしたっつの、もー。」

何でお前まで赤くなってんだよ、と呆れ顔でトトを見るが。
ふと聞き覚えのある名前を聞いて、小首を傾げる。

──ダナエ。

「ああ、知ってるよ。全身に鎧着た、かなり磯臭いお姉さんだろ?」

一度会ったきりだった気がするが、そのインパクトは中々忘れられるものでも無かった。

トト > 「そうそう、この前転移荒野であったんだけれど、七生を知ってるらしくてさ… うんうん!あの鎧とか、凄いインパクトだよね。」
こくこくと同意するように頷いて、微笑む

「鎧の色といい、海を思い出してちょっと嬉しくなっちゃった、また来年も行きたいよねぇ、海。」
両手を広げるようにしてくるん、と回ったり

トト > 「剣とか盾?も使ってたんだけど、本当に童話に出てくる騎士そのまま、みたいな感じだったよ、僕とは大違いだ。」
唇に指を当てて、少し考えるような仕草を取りながら

東雲七生 > 「前に浜辺で会った事があるんだ。

 確か海の家で焼きそば買うのに苦労してた。」

妙な覚え方をしてるのは自分でも否めないが。
それよりも転移荒野に何の用があったのだろう、と少し首を傾げる。
まあ、異邦人には異邦人なりの事情があるのだろうと詮索する気にもならなかったが。

「まあ、うん。よく見る騎士そのまんまだったよな。
 トトは、ほら……えっと、まあ、しょうがないだろ!そういうもんなんだから!

 また来年海連れてってやるし、これから暑い日がまだあるかもしれないだろ!」

そしたら行こうぜ、とニッ、と笑みを浮かべて

トト > 「あ、ヤキソバの話は僕も一緒にしたよ!何でも、転移荒野にいたのは、元の世界へ帰るための門を探してたんだってさ
その時一緒に会ったミウちゃんもそうみたいだし、結構そういう目的であそこに行ってる人って多いのかな?」
ちょっと首をかしげつつ、ダナエとの出会いを思い返しているようで

「お、おぉ… そうだね、うん、その時を楽しみにさせてもらうよ、僕も海は大分気に入ったしね。」
水着も、折角買ったんだから来てあげないと可愛そうだし、と続けて、笑みを返す

東雲七生 > 「へえ、元の世界にかぁ。」

なるほど、と納得する。
確か自分が会った時も、元の世界に戻る手段を探していたはずだ。
……やはり不本意にこの世界に訪れてしまった異邦人は、元の世界に戻りたいものだろうか。
などと、そんな事を考えてしまう。

「そうだな、折角選んだんだしな。
 向こう二、三年は着れるんじゃないか?」

またプールにでも行けば良いし、と笑いながら肯く。

トト > 「うん、戻りたいってことは、戻ってしたいことがあるんだろうし、見つかるといいよね。」
何でも、門を制御できてた組織も前にはあったらしいけど… とか、話してたよ、と付け加えて

「プールか… そういえば、前に行った時は、競争したくらいだったもんね、今度はゆったり遊べるといいね。」
思い出しながらくすくすと笑って、あ、約束事とは別だけど、リベンジは何時でも受けるよ?と悪戯っぽく

東雲七生 > 「だろうなあ。
 今度会ったらもうちょっと色々聞かせて貰おうっと。」

あれからだいぶ日が経っている。
それなりにこの世界に慣れてきている事だろう、だとしたらもっといろんな話が落ち着いて出来るかもしれない。
門を制御する組織の事も気にはなるが、それ以上に単純に異世界の話が聞きたかった。

「息継ぎしない奴とそう何度も競争できるかよ。
 ……実際してないのか、してるのか、泳いでる最中じゃ分かんないけどさ。」

適当な場所に腰を下ろして、東の空を見上げる。
夕日が照らす西の空とは異なり、藍色が濃くなってきていた。

トト > 「むぅ、僕も記憶があったらそこらへんいろいろお話できるのに… 今回ばかりはちょっと頑張って記憶取り戻したくなったよ。」
悔しそうに唇尖らせて見せて

「えへへ… まぁ、実際してなかったよ、あの時は、でも、あの時は正直必死だったから… ご、ごめんね?」
何か謝った、ズルに近い、といえば近いのかもしれないし

トト > 「…  もうすぐ夜だねぇ、そういえば、前も一緒に星を見たっけ、覚えてるよね?」
おー、と空を仰ぎながら、そう呟いて

東雲七生 > 「そうだな、トトはまず自分の記憶を取り戻さなきゃな。」

そう言って微笑むが、その内心は複雑だった。
自分の、常世学園に来る以前の記憶も徐々にだが消え始めている事を、言い出すべきか、否か。
……いや、言い出さない方が良いだろう。七生は迷いに蓋をした。
それを知れば、トトはきっと誰よりも自分の身を案じるだろうから。それこそ、トト自身の事以上に。

それは、──七生にとって好ましくない。

「別に怒っちゃ居ねーけど、暫く根に持つからな。
 まったく、息継ぎ無しで泳ぐとか……人魚かよ。」

むすん、心中の葛藤とは裏腹に、おどけた様に頬膨らませる。

「ああ、覚えてるよ。お前から色々説明して貰ったな。」

あの時ほど星はまだ出ていない様だったが。
完全に日が沈めば、幾らか見えてくるようになるだろうか。

トト > 「うん、もし何か思い出したら、話すって約束もしてるしね。」
こくこく、と頷いた、七生の内心については… 流石に、気づくことはなかったのだろう
もし何かを隠したことに気づいても、それを口に出すことは、今はないだろうが

「そっか… 人魚?おとぎ話の本にあったね、人魚姫… 人外ってくらいかな、似てる所は。」
本の内容を思い出しながら肩を竦めて、あれと一緒にはなりたくないけどね、と呟く

「ふふ、今度もよければ教えてあげようか?あれからちょくちょく勉強も続けてるんだよ?」
得意げにまた、胸を張って見せて

東雲七生 > 「ああ。聞かせて欲しいな。」

笑顔のまま大きく頷いて。
トトが生まれた世界はどんな世界なのだろう。
人間そっくりなゴーレムが創造できる世界。七生はとても興味を持っていた。

「あ、あー……そっか。そうだよな。
 そういう話だったよな、ごめんごめん。」

あくまでビジュアル的な意味合いで述べたにすぎなかったのだが。
人魚姫のストーリーを思い出すと、苦笑を浮かべてトトへと頭を下げた。

「……ああ、教えてくれよ。
 星の話なんてお前くらいからじゃなきゃ聞けないしさ。」

事ある理由なんてどこにもない。
笑顔で頷くと、再び夜空を見上げる。

トト > 「うん、あ、そうだ、だったらそのときは、代わりに七生の事も教えてよ!」

「片方が話すより、お互い語り合ったほうが楽しいだろうしね。」
うんうん、といい考えを思いついたよ、と言った具合に頷いて

「そうだね、じゃあ… あ、一番星だ!あの星に近いところだとね。」
と、夜空に一番星を見つけて、その近くの星座の話とかを、楽しげに語りだして

東雲七生 > 「俺の事ぉ?
 あー、まあ、……別に大して面白いもんじゃねーよ?」

どこにでもある、普通の。至って普通の。
ありふれた少年の人生

──の筈である。 筈であった。

ありふれた過去が徐々に霧散していく

「うんうん、なるほど?」

トトが楽しそうに語る横で、その横顔と星を交互に見ながら。
今は過去が消えていく恐怖も、未来への不安も忘れて相槌を打ちながら話を聞くことに専念しようと。

トト > 「面白くなくても、七生の人生でしょう? なら、僕にはそれだけで価値がある。」
事も無げに言い切りながら、空を見上げて

「で、かに座のお話なんだけど、これが面白くって、本当星座のお話って、変なのも面白いのも多くてさ…。」
空を指差して、一つ一つ確かめるようにしながら、七生と星を交互に見つめ、おもしろおかしく星座や星のお話を続けていって

東雲七生 > 「そういう事よくしれっと言えるなお前。」

きょとん、とトトの横顔を見つめる。
しかし、本当に、おおまかなあらすじとしてしか、語れないのだ。
僅かに眉を顰め、小さく首を振ってトトの視線を追う様に空を見上げる。

「へえ、かに座かあ。
 十二星座だっけ、誕生星座占いとかでよく見るけど。」

興味深そうに話を聞きながら、トトの指差す先を見つめる。

トト > 「だって、曲がって言ったら、伝わらないかもしれないじゃないか、僕はそういうの嫌だもん。」
こてん、とこちらも不思議そうに七生に向き合ったりなんかして

「うん、かに座はね、一言でいうととばっちりでなったというか、可哀想すぎるというか…。」
苦笑したりしながら、親友を助けようとしたら踏み潰されたかわいそうなかにの話や
神に見初められたせいで半ば無理やり星座にされた水瓶座の話何かを披露して

東雲七生 > 「……うー……!」

真っ直ぐに返されるとどうにも恥ずかしい。
分かったから説明続けろ、と促して赤く染まる頬を隠す様に空を見上げている。

「へえ、何つーか……星座にもそう言う話があるんだな。
 よくもまあ昔の人間たちもそうやって色々考えたもんだ。」

感心しながら夜空を眺める。

いや、もしかしたら本当にそういう出来事があったのかもしれない。
遥か大昔に、門が開いたのであれば。

そんな事をぼんやりと考えてみたりする。

トト > 「うん、本当にあったのかもしれないけどね、だったら、中々迷惑な神様も一杯いたものだけれど。」
くすくすと笑いながら話を続けていて

「でも、本当でも、作り話でも、そういった話を広げて、こうやって語り合える形に落とし込んだ、人間達の創造性は、とても素晴らしいものだと思う。」
なんてね、と呟きながら、目を細めて

東雲七生 > 「まあ、案外神様なんてはた迷惑なもんだろ。」

ふと思い浮かんだのは友人の一人、自称破壊神。
彼女の様な神様がわらわら居るのだとしたら、そういう事もあり得そうな気がする。

「あー、まあそうだなあ。
 神話とか民話とか、よくもまあ考えたもんだって思うよ。」

自分には到底出来そうにないな、と肩を竦める

トト > 「そういうものかな?ミウちゃんは創造神らしいけど、お淑やか…?ないい子だったよ。」
自身の友人である創造神の事を思い出して、腕組みしてみたり

「うんうん、童話とかを書いた作家さんもだけど、本当によく考えるな、って思うよ
でも、こうして話を聞いて、その一端に触れるって、とっても素敵な事だと思うな。」
自分には無理だ、という七生の肩をとんとんと叩いて、元気づけるようにしてみたり

東雲七生 > 「ミウ……か。」

その名も以前、かなり前に聞いた事があった。
たしか創造神を名乗っていた筈で、何かと小難しい理屈を並べていた気がする。
まだ学園に、常世島に不慣れだった七生にはいまいち何を言っていたのか解らなかったのだが。

「あはは、そうだな。
 長い長い歴史が詰まってるんだもんな……」

肩を叩くトトへと笑顔を向けると、思いを馳せる様に星を眺めた。

トト > 「うん、ながいながーい歴史… 人間だけじゃなくて、この世界自体、長い歴史をその身に刻んでいて
七生だって、その歴史の一部なんだよね  そう考えると不思議だなぁ。」
空を眺めて、七生を眺めて、つんつんしようとして

東雲七生 > 「そしてこれからも刻み続けてくんだよなあ……。」

ひとりごちる様に夜空を眺めて呟いたが、つつかれればトトの方を振り返る。
なんだよ、と言いたげに小首を傾げて。

「トトもだぞ、この世界に来たからには、たぶん、この世界の歴史の一部なんだ。」

トト > 「僕も…?」
一瞬、きょとんとした顔になったが

「… そっか、僕もか、僕も…  そっか。」
呟いて、その何気ない言葉を咀嚼するようにして

「嬉しい、かも、そういうのって、何だか。 とっても嬉しい。」
にへら、と笑みを浮かべて、何故かちょっと頬を赤らめたりして

「いいな、僕もずっと刻み続けたい、他のみんなや、君と一緒に。」
空を再度仰いで、両手を大きく広げてみせる

東雲七生 > 「そう、お前も。」

あはは、と笑いながら両手を広げ手を伸ばすトトを見つめる。

「俺だって、トトやみんなと、こうやってずっと俺の歴史を刻めればと思うよ。」

過去の記憶は消えていくが、未来はきっと変わらない。
今はそう信じていたい気分だった。

トト > 「うん、僕も、七生も…  えへへ、何だかちょっと幸せな気分… ありがとね、七生。」
七生に笑いかけて、きゅ、と両手で七生の片方の手を包むようにし、喜びを表す

過去を失っている自分にも、未来は平等だと教えてくれた彼に、少しでもこの気持ちを伝えたくて

東雲七生 > 「ん、どうしたしまして!」

手を取られれば少し、かなり顔が赤くなる。
それでも嬉しそうな顔に満足げに頷いて、ニッ、と身を浮かべた。

「それで、星座の話続けてくれよ!」

ほらほら、まだ途中だろ、と夜空を指して。

トト > 「あ!そうだったね、ええと、あの星はねぇ。」
その返された笑顔に、こっちもちょっと顔が赤くなって

それでも、急かされるとまた空を見上げて、星座の話を続ける、このゆったりとした時間が、もっともっと続けばいいなと、思いつつ

東雲七生 > 「ふむふむ……」

へぇ、とかほぉ、とかボキャブラリー乏しい反応をしながら。
トトの語る星座の逸話を一字一句逃さずに聞き取っていく。
穏やかな時間が十分に流れた頃、七生は十二星座に関する話は大体覚えた事だろう。

トト > 「… 勉強してきたのはこのくらいかな。」
ふふん、勉強になった?と言って話を閉める

喉が渇いたのか、ごくごくとポシェットから取り出したコーラを飲み出して飲むと、七生にも、何時ものように差し出してきて

「もうちょっとゆっくりしていこっか?… ね、星を見るって、いいものだよね。」
それでも星を見上げながら、七生と一緒に暫くそうして、屋上で過ごしたでしょう

東雲七生 > 「だいぶ勉強したんだな……。」

軽く礼を述べてトトからコーラを受け取り、口へ運ぶ。
喉を炭酸が通り抜ける感覚が心地良く、目を細めた。

「ああ、そうだな。
 もうちょっとちょっと夜風に当たっていきたいし──」

何も考えずに星空を眺めるのも悪くない。

暫くそうして眺めた後は、途中まで一緒に帰ったりしたことだろう──

ご案内:「大時計塔」から東雲七生さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」からトトさんが去りました。