2015/09/08 のログ
ご案内:「大時計塔」に谷蜂 檻葉さんが現れました。
谷蜂 檻葉 > 学生地区を見渡せる。
そして、学生地区からどこからでも見える建造物である時計塔。

その登上部、最上段の開けた場所。
誰がいつ置いたのか、古びたベンチに腰掛けてボンヤリと空を見つめていた。



ふと、この場所が気になり。

羽を広げてひとっ飛びに此処にたどり着いて。

――――そして、『何も感じないことに何も感じず』にボンヤリと。

女子寮に戻り浴場に足を運びたくなるまでは此処にいようと。 空を眺めていた。

谷蜂 檻葉 > 此処には、人が来るらしい。

自分のように、気が向いたからか。
空を飛べる者が止まり木のように使うからか。
煙の類か。

ただ、今此処は静寂に包まれていて、遠く学生地区からの喧騒が僅かに耳に届くばかり。
この場所が気になった瞬間だけは何かを考えていたような気がしたのだけれど、
実際に辿り着いてしまえば、つまらないマジックのタネを、
実につまらなそうに明かされたかのような無為な感情が腹に残るばかりだった。


それでも、頭の片隅が「此処に居よう」と囁きかけるから、
こうして意味もなく空の形を何かに例えられるかに挑戦していた。


「―――すし。」


くぅ、と小腹がなった。

ご案内:「大時計塔」に椚 真さんが現れました。
椚 真 > 馬鹿と煙は何とやら。正規のルートで階段を上って来る何処にでもいそうなテンプレ体育教師。
馬鹿なので何かあれば訪れます。馬鹿なので何も無くとも訪れます。

こんもりと膨れ上がったジャージのポケットの中には手に持ったブラックコーヒーの缶以外に
ジュース缶が三本程仕込まれており、見事なまでにこんもりと膨れ上がっていた。

特に焦る様子も急ぐ様子も無く、のんびりとした落ち着いた足取りで階段を上りきれば視界に入る一人の少女。

「――…ぉ?やっぱ誰かいるじゃ……って、谷蜂じゃん。」

図書館常連なので彼女の事は知っている模様。
ジッと目を凝らして先客の全容を見れば、へらりと崩れた笑顔と共に歩み寄り。

「……ほれ。これノルマな。」

なんて言いながら、こんもりとしたポケットの中から取り出したジュース缶。
いかにも甘そうなミルクセーキと書かれた缶を開口一番、其方へと差し出して。

谷蜂 檻葉 > 空まで続く虚空を眺めること、十数分。

そろそろ被りも3回目に至ろうかという頃合いに、キュッ。という音が階下からゆっくりと近づいて来ることに気がついて視線を向けずに意識だけを向ける。

誰ぞ、取り締まりならちゃっちゃと空飛んで逃げよう。
だなんて、今自分が思う最悪だけ考えて宙を見つめる。


やがて、声をかけられ。
ゆっくりと顔を向けて笑顔を受け取って

「誰かと思えば椚先生ですか。……この前貸し出した本、ちゃんと返しました?」

その出会い頭に溜息を付いて素行を問うという、最上に最悪な挨拶を送って”ノルマ”を受け取る。


「此処で会うのは初めて、ですよね。

  ―――よく来るんでしょうね、先生は。 見たまんま、高いところが似合います。」


そう、缶を開けながらぶっきらぼうに会話を投げる。

椚 真 > 礼儀も立場もへったくれもない挨拶と受け取れない挨拶。
幾らこの教師が馬鹿と言えども、普通の生徒が相手ならば売り言葉に買い言葉ぐらいの勢いで言い返すのでしょうが…。

視線は完璧に明後日の方向へと逸らされていた――。


「ン?…ん~。ま、まだ期間残ってるし。今までだってちゃんと返してるだろ。」

本はとっくに読破しておりますが、返すのが面倒臭いとの理由なので余計に強く出られません。
一度たりとも期限は破っていませんので苦し紛れの自己主張だけ返しておき。

「――…いっつも図書館だしな。…って、見たまんま高いトコが似合うってどういう意味よ?!
そりゃ確かに男前な自覚はあるけど高いトコ似合うとは結びつかんぞ。」

ぐぬぬぬぬ、低い唸り声を上げながら本気なのかネタなのか分からない食いつき方をした…
後に溜息にも似た大きな吐息を零して自分もベンチへと腰を下ろした。

彼女からは多少距離を置いて――。

「どした?虫の居所でも悪いのか?」

なんて問いかけた。

谷蜂 檻葉 > 「先生、いつもギリッギリで返すんですもの。
 まぁ、一度も破ってないですから信頼はしてますけどいつ破るか危なっかしいっていうか

 私の”勝利”の為にもしっかり返してもらわないと困るっていうか。」

はて、いつから賭け出したのだったか。
この返却期間ギリギリ男が、いつ破るか。はたまた破らずに返し続けるか。

これの勝敗で小物と一食になるのだから気にもする。

―――勿論、それだけの事でグチグチ言うわけでなく、
期限ギリギリの相手には誰にせよ声をかけて入るのだけれど。


「それはもう、『見たまんま』ですよ? ふふ……っぁはは!」


この人《先生》相手なら、こうして”息抜き”が出来るから弄ってみたくなる。
そう思うのは、随分勝手な感情だと思うけれど。



「あはは……はーぁ……………わかります?」


ケラケラと、笑ったまま。
笑顔を取り繕ったまま、尋ね返した。

椚 真 > この体育教師、確かに馬鹿ではありますが察しは言う程悪くない模様。
とうとう気付いてしまうのです…期限に煩い図書委員と期限に触れず何時も上機嫌そうな図書委員との違いに。

「ほぉ、今まで頑なに期限守り続けて来たけど一回だけぶっちかますわ……
って言いたいんだが、こんな時だけ信頼とか述べんじゃねェよ、コンチクショウ。」

即答で文字通りの掟破り宣言と行きたかったのですが
本音なのか確信犯なのか信頼等と言う言葉を使われては掟破り強行とも行かない…
目の前で堂々と賭けの対象にされてると言えどもである…教師と言う悲しい生物だった。


「よし、それ以上は言わなくてもいい。そろそろ俺の心が折れそうだからな。」

普段から割と愛想が良くて誰にでも優しいと言った印象の少女。
印象は飽くまで印象でしかなかったと言う結論に達してしまったか、続きはしっかりと理由まで述べてから遮り。

「――…何となく、だけどな。優等生ちゃんも人の子ってトコか。」

咎める訳でもなく理由を聞く訳でもなく素直なまでの感想を零した。
やがて音を立てて起こされる缶のプルタブ。
缶コーヒーを一口…小さな音と共に喉へと流して。

谷蜂 檻葉 > 「先生、図書委員会で人気者ですよ? どっち派が多いか聞きます?」

継続して期限を守ることをやんわりと約束してくれるという言葉に
にまーっとした笑みを浮かべて、矛先が一回転しそうな感情を撫で上げる。


八方美人に取り繕うとしているわけではない。
それでも、人の為に働く彼女は大抵の”外側”から見られる印象は良いもので
その分、内側にまで近寄ってみると、時折見せる気ままで奔放な一面にギョッとされることもある。


「―――優等生ちゃんは、人の子じゃありませんよ?」


こうして、突飛な事を言ったり。


開けたまま、飲まなかったミルクセーキにちょっとだけ口をつけて
「甘すぎです。」そういって小さく、ちびちびと飲み下していく。


「なんでですかねー、先生の顔みた時から意味もなくイライラしてました。
 ……先生、私に何かした覚えありません?セクハラな噂したとか。」

真っすぐ正面を向いたまま、笑顔で尋ねる。

椚 真 > 「守らない方が多いに一票。俺なら間違いなくそっちに賭けるし。」

他意が無ければ人気者と言われれば上機嫌にもなったろうが、流石にそうは行かない。
自分が逆の立場なら十中八九期限を破ると賭ける。そう思う程度には日頃のいい加減な言動から素行まで…信頼とは程遠い位置に居る筈である。
それなのに憎めない笑みを浮かべる少女…信頼ではなく、オッズ狙いだなと踏んでは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべて。


「――…前言撤回。気紛れちゃんで人の子に在らずって認識にしとくわ。」

此方の発言の意図まで全て読み取っているだろうに含みのある返しに一々言い返さずに路線を変えて認識を訂正した。
頭の悪そうな笑みは、次第に何も考えてなさそうな無表情に近い素の表情へと切り替わりながら。

「…この問答無用情け容赦無しの全否定に俺は今晩、枕を涙で濡らしそうです。
……ぁー、でもどうだろ。返却の時に、揉ませろ…ぐらいは念を送ったかも?」

何が、とは言いません。どちらかと言うと独白のような口調。
片手で缶を握り、もう片方の手…親指をグッと立てて見せる。
わざわざ其方と似たような性質の笑顔まで作る役者魂。