2017/07/22 のログ
ご案内:「大時計塔」に黒峰龍司さんが現れました。
黒峰龍司 > どうやら、この世界は偽名といえどファミリーネームがあった方が何かと都合がいいらしい。
と、いう訳で申請を苦戦しつつも、晴れて「黒龍・ランドグリーズ」から「黒峰龍司」に改名出来た。
まぁ、こちらの世界の「日本人」という人種に己の容姿は比較的近いのが幸いしたと見える。

取り敢えず、面倒な事を済ませた後は高い場所で一服するに限る。という訳で…。
久々に訪れる大時計塔。ただし男が佇むのはその天辺。片足でバランスを平然と保ち佇む。

黒いスーツ姿にサングラス、左腕は黒い義手。昼間では特に悪目立ちしそうな格好は相変わらずで。
最近、こちらの世界に来て吸うようになった黒いパッケージのアメスピを1本口の端に咥える。

と、次の瞬間何もない所から火種が発生し、その先端へと自動的に点火されて紫煙を燻らせ始めた。
何かやたらと不良のにーちゃん、もしくはヤクザかマフィアっぽい感じだがこれでも学生の身分である。

「……フゥ~……やっぱ一仕事した後の一服は止められねぇわな」

書類審査とか面倒だぜ、とボヤく。そういえば元の世界でも書類仕事とか意外と多かったな…と、思い出しやや渋い顔に。

黒峰龍司 > 勿論、学生はここは基本立ち入り禁止だが男にとって、そういうのはあまり関係が無い。
変わらず時計塔の天辺で一服と洒落込みつつ、サングラス越しの黄金瞳で景色を見遣り。

「…つーか、流石に異世界とは言え…しょっちゅう見てると飽きてくるわな。」

つまり、それはこちらの世界に己は紛れも無く順応しているという事なのだろう。
腑抜けて爪や牙を無くした、という事になっていなければいいが。
一応、こちらの魔術的な授業などはサボリがちだがある程度は出て単位とやらは修めてはいる。

(…何というか面倒なシステムだが、まぁ郷に入らば何とやらってか…問題は…あー…異能か)

魔術に関しては概ね何とかなるが、自身にもある事が切欠で芽生えたぽい異能。
男が居た世界では、異能者というのは極一部の突然変異…偶発的な存在でしかなかった。
だからこそ、異能者というのは男にとってはまだまだ未知の領域なのだ。つまりシロウトと変わり無い。

「…魔術とかと理屈や体系が殆ど同じなら話は早ぇんだがな…」

黒峰龍司 > 「…そもそも、どんな異能かわっかんねーしな…発動条件も完全に不明と来た。」

渋々、この前に研究区へと足を運んで簡易検査をして貰ったが…確かに異能は芽生えているらしい。
が、詳細不明という何ともありがたくて涙が出るお言葉を貰った。
具体的な力が表出している訳ではないらしく、大雑把な系統すらも分からないという。

(…まぁ、俺は異能に関しちゃシロウトだから、研究者共を責める気は別にねーがよ…)

何か分からない爆弾を常に抱えてみるみたいでスッキリしない、というのはある。
ただ、現状では何の異能かは全く分からない。その事実は揺るぎ無いという所か。

やや短くなってきたタバコの吸殻を一瞬で燃やし尽くし、2本目を口に咥えて魔術で点火する。

ご案内:「大時計塔」に黒峰龍司さんが現れました。
黒峰龍司 > 暫く、そうして喫煙タイムをしながらダラダラとしていたが、フと欠伸が漏れる。
矢張り、人の姿になっていると、体の頑強さとかは別として人間のサイクルに近くなるようで。

「そういや、元の姿にぜんぜん戻ってねーな…偶には戻りたいもんだが」

今の姿はいわば擬態のようなもの。本来のドラゴンの姿に戻って羽を伸ばしたい…が、現状は無理なのも理解している。
さて、2本目を吸い終えれば、そのまま時計塔の天辺から無造作に飛び降りる。
当然落下していく訳だが、地面に着地、もとい激突寸前に魔術で空気の層でクッションを作成。
まぁ、そのまま着地しても問題ないのだが…ともあれ、何事も無く地面に降り立つ。

「……腹減ったな…何か適当に食ってくか…」

金?金は絡んでくるチンピラとかから巻き上げればいいじゃない。
自分から喧嘩はあまり売らないが、売られたら買うし、勝ったら取り敢えず金は根こそぎ貰うスタイル。

ともあれ、男はそのまま時計塔を後にするのであった。

ご案内:「大時計塔」から黒峰龍司さんが去りました。