2017/11/16 のログ
ご案内:「大時計塔」にラウラ・ニューリッキ・ユーティライネンさんが現れました。
ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「さすがにこの高さまでくると風が強いし寒いわね」

大時計塔の最上。学園全体に時の経過を知らせる大きな鐘のある場所だ。
登り切って周囲を見渡すと、一面に広がる暗闇に浮かぶように街が一望できた。
その景色は強く吹き付ける冷風を忘れさせるには十分なくらいの眺めだった。

「すごい。こんなに高い場所から町を見下ろせるなんて……
 苦労して上って来た甲斐があったわ」

正直、ここまで来るのは結構大変だった。なにせこの島で最も高い場所なのだ。
軍人で獣人といえども、この場所に来るのは楽ではなかった>

ご案内:「大時計塔」に岡崎燐太郎さんが現れました。
岡崎燐太郎 > 最上部へと続く階段を無機質な足音を立てながら登る。
やがて姿を現したのは一人の少年。

「……ん」

上着に羽織ったパーカーのポケットに手を突っ込み、
外の景色に視線を向けようとすると自分のほかにも人がいるのを発見。
特に潜むこともなくその姿に近づいて行けば。

「よー、ラウラ。寒くねーのか?」

歩みを進めながら声が届くくらいの距離で、
以前会った時もこんな暗い時間だったなと思いつつ声をかける。

ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > しばらくの間街を見下ろしていると、誰かが階段を上ってくる音が聞こえてきた。
どうやらこの場所からの眺めを楽しんでいるのは、自分だけではないらしい。
しかし内心はちょっと嫌だった。こんな場所で知らない人と対面するのは気まずいにもほどがある。
もし知らない人だったら適当に挨拶をして帰ってしまおう。そんなふうに考えて。

「えっと、燐太郎くんだっけ?」

階段を上って来たのは、意外にも話した事のある人物だった。
パーカーのポケットに手を突っ込んでいる姿は、この場所に来るには薄着というか、
少し寒そうに見えた。

「私はもともと雪国出身だから。
 あんまり気にならないかな。むしろあなたの方が寒そうに見えるわ」>

岡崎燐太郎 > 「うん、そ。」

名前を確認されれば至って簡素に肯定し、同じく景色を眺めるように隣に立つ。

「へぇ、そうなんだね。
 俺も本土の実家は北の方にあったし、見た目ほどじゃないよ」

平気平気と微かに赤らんだ鼻先をよそにふふんと笑ってみせる。
実際人並みに寒さは感じるし特異体質でもないが、かといって肩を震わせるほどやわではない。
前が全開のパーカーがより寒いという印象を助長させてはいるのは置いておく。

「ふぅー……そろそろ雪、降ってくる時期かな」

やや大げさに白い息を吐いて、気温の低さを確認しれみればそう一言。
局地的な異常気象が見られる区域を除いては、常世島ではまだ降雪は確認されていないだろう。

ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「この国の本土の方には行ったことないけど、北の方は私の国と同じくらい冷えるらしいね」

なら、私が心配するほどでもないか。
そう言って視線を街の方に戻す。相変わらず風はそれなりに吹き付けてくるし、寒いといえば寒い。

「本土の北の方は、今日から雪が降る所が多いってニュースでやってたよ。
 この島で雪がふるのはもう少し先だろうけど、そういう季節になったんだね」

いくら都市として大きいとはいえ、島で雪が降るとなると相当冷え込むことになる。
それでも、緯度的に降ってもおかしくないこの島で雪が見れるのも、そんなに先ではないはずで>