2018/08/12 のログ
ご案内:「大時計塔」に柊真白さんが現れました。
柊真白 >  
(今日の仕事は失せもの探し。
 「もの」とは言っても「物」ではなく「者」だ。
 しかし雇い主からは碌な情報も与えられず、ならば足で探すほかない。
 というわけでまずは手っ取り早く高いところから、と考えた。
 一応立ち入り禁止であるため正面から入るのは避けたほうがいいだろうと、外壁を駆け上がって鐘楼へ飛び込めば。)

――お邪魔します。

(先客がいた。
 彼の姿をじっと見た後、ぺこりと一礼。
 アイサツは実際大事。)

追影切人 > 「―――何だテメェは」

いきなり現れた小柄な人物。鐘楼に現れたその人物は…顔が”よく分からない”。
何らかの仕掛けがあるのは分かるのだが…ちなみに、それ以外の服装などは認識できているようで。
ともあれ、いきなり現れた闖入者に胡乱げな隻眼を向けつつタバコを吸っており。

「…つーか、何だその”顔”は…何かカラクリでもあんのか?ハッキリ”見えない”んだがよ?」

と、不躾にいきなり質問を。とはいえ、律儀に挨拶されたのは意外といえば意外。
なので、こちらはただ挨拶代わりにぞんざいに右手をヒラリと振るに留めておいた。

柊真白 >  
私?
――殺し屋。

(誰かと尋ねられ、首をかしげる。
 そのあと名乗ろうとして、仕事中だったことを思い出す。
 いくら面を被っているからとは言え、名を名乗るわけにはいかない。
 とりあえず職業を名乗っておいた。)

殺し屋だから、正体を隠してる。

(鐘楼から身を乗り出し、街の様子を眺める。
 高いとはいえ街全域が眺められるわけでもない。
 さらに死角も多く、特別目がいいわけでもなく。
 わかっていたことながら見渡せる範囲など限られていた。)

追影切人 > 「…ああ、殺し屋か……まぁ珍しくはねーか」

こちら側、学園近辺に現れるのは比較的珍しいがあっち側ではゴロゴロ居るし珍しい訳ではない。
とはいえ、彼女の現れた時の身のこなし。音や気配の無さかなりのレベルだ。
少なくとも殺し屋としては一流…或いはそれ以上なんだろうな、と適当に当たりを付けつつ。

「…ふーーーん?…で、その殺し屋が何でこっち側に居るんだか…まぁいい。」

根掘り葉掘り尋ねるのも面倒臭いし、ロクに返答は帰ってこないだろう。殺し屋なのだし。

鐘楼から身を乗り出して街並みを眺める様子を一瞥しつつ、こちらもタバコを咥えながら街並みを何となく眺め。

「……で、殺し屋がただ気分転換にわざわざ景色でも眺めに来たのかよ?」

と、まぁ結局ここにきた理由を尋ねてしまう訳だが。

柊真白 >  
人探し。

(反対側へ回ってみても似たようなもの。
 やはり横着はせず地道に足で探すのが一番ということか。)

高いところから探せばと思ったけれど。

(ため息を吐きながらそう告げ、彼の正面に腰を下ろす。
 壁に背を預け、体操座り。
 ぱんつが見えるかもしれないが減るもんじゃなし。)

あなたは。

ご案内:「大時計塔」に追影切人さんが現れました。
追影切人 > 「…殺し屋が人探しねぇ?」

ピンと来ないのか首を傾げつつ、タバコを蒸かしたまま街並みを眺めている。
溜息混じりに答えた少女は、こちらの正面に腰を下ろした。
体育座りでパンツが見えるが、眼福だけど何というか…体型がロリだからグッとは来ない。

「……俺か?”バイト”終わりに気分転換に一服も兼ねてってヤツだな…。」

そう答えながら肩をすくめる。隻眼で少女へと視線を戻しつつ。

「…で、その探してるヤツってのはどんなヤツだよ?学生とか教師じゃねーのか?」

柊真白 >  
報酬が貰えるならなんでもやる。

(漂ってくるたばこの煙を手で払いのけながら。
 嫌いという訳ではないが、臭いがつくのは不都合がある。)

――バイト。

(首を傾けて。
 彼からは同業――というか、同じ世界のにおいがする。
 そういう人物がバイトと言うのは大抵の場合表の仕事であることが多いが。)

知らない。
私はただ探せと言われただけだから。

(一応写真を見せてみる。
 特に裏のにおいもしない、ただのチンピラといった風貌の青年が映っている。)

追影切人 > 「…殺し屋の報酬ってのは相場とかよくわかんねーが…額がデカいもんなのか?
たかが人探しだと大した金にならねーと思うんだがよ」

タバコは構わず蒸かしつつ首を傾げ。少女はそもそも殺し屋、となるとこっちのバイトを触り程度なら話しても不都合はあまり無いか、と思いつつ。

「俺は元・二級学生でな。色々あって今は風紀委員会の飼い犬だ。汚れ仕事とかを主にやってる」

つまり、風紀委員会に都合の悪い違反組織や部活を裏で完全に潰したりするタノシイお仕事だ。
とはいえ、語る少年の顔は面倒臭そうな表情を浮かべているのだけど。

さて、写真を見せられれば…心当たりの無い青年だ。それを繁々と眺めつつ。

「――見ない顔だが…写真がありゃまぁ何とかなるか。場所はこっち側でいいのかよ?」

と、徐に左目を覆っていた眼帯をズラして金色の…機械音が僅かにする左目を晒しつつ尋ねて。

ご案内:「大時計塔」に追影切人さんが現れました。
柊真白 >  
人を一人殺すんだから、それなりの額は貰う。
けど、こういうのは額じゃない。
私が信用を買うのにも必要な仕事。

(正直殺しだけしているなら十分すぎるほどの信用は得ているのだけれど。
 ここのところ、そういう訳にもいかなくなった理由がある。)

……ご愁傷様。

(皮肉めいた笑み。
 表情は面に隠れているだろうけれど、声の調子から判断するのは難しくはないだろう。)

さぁ。
島からは出ていないらしいけれど。
――風紀委員の狗が殺し屋の手伝いしていいの。

(どうやら手伝ってくれるらしい。
 彼を見上げてそう問いかける。)

追影切人 > 「そうかい。俺は強いのと斬り合いが出来れば後はどうでもいいがな…ま、生きるのに金や信用は大事といえば大事か」

と、僅かに苦笑めいた顔で。数年前までこの島の暗部にドップリの生活だったから、何となく彼女の言い分も分からないでもない。

「…うるせぇよ。俺だって好き好んで風紀の狗になってる訳じゃねーんだよ」

と、不機嫌そうに口にして。構わず左目で写真を一瞥して”記憶”してから、義眼で街並みを改めて見渡し。

「…測定…広域走査…あぁ、クソ面倒だなこれ……あー…反応が鈍いな。少し絞って…こんくらいか」

と、ブツブツ独り言を。どうやら義眼の何らかの機能調整をしているらしく。
と、そこで漸く殺し屋へと改めて視線を一度向けて。

「取り敢えず何か対価寄越せ。その代わり居場所くらいはきっちり探してやる」

と、その返答が全てだ。そもそも飼い犬とはいえ基本フリーダムなのがこの少年で。
殺し屋に協力とか、特に抵抗も何も無い。むしろ風紀の飼い犬という現状の方がおかしいのだから。

ご案内:「大時計塔」に追影切人さんが現れました。
柊真白 >  
(いわゆる狂犬の類か。
 見た目的にもそうだし、その答えにも納得がいく。)

それはなおさら、ご愁傷様。

(望まぬ首輪ということか。
 正直自分も裏に生きるものとして明日の姿ではないという保証はない、
 ないが、だからこそ今日の愉悦は楽しんでおくべきなのだ。)

便利そう。
――対価?

(片目と釣り合う利点かはわからないが、とりあえず便利そうなものではある。
 そして彼の言葉に首を傾げ、しばらく考えて。)

……一晩ぐらいなら、つきあってもいい。

追影切人 > 実際、斬り合い大好きなブレードハッピー、というか戦闘狂の部類なのは間違いなく。
逆に言えば、それ以外では今のようにチンピラっぽいダウナーな少年という感じでしかなく。

「…明日は我が身ってヤツだ…そっちも気をつけな。ま、殺し屋様に飼い犬が言うのも滑稽だがな」

と、肩を竦めつつ。敢えて今の立場に甘んじているのもそれなりの理由がある。
それが無くなれば、さっさと落第街やスラムへと…元の生活へと戻っている事だろう。

「そうでもねぇ。異世界から流れ着いたモンらしいが、使える機能は全体の3割がやっとらしいからな。
それに、”目が良い”のは風紀委員会にも何人か居る。特に…あー『魔弾の射手』とか言われてるヒダカ何とかが有名だな」

と、何か凄腕らしいスナイパーの風紀委員の名前を朧気に挙げつつ。
ともあれ、測定しつつも彼女の考えた末の対価に真顔で即答しようか。

「せめて巨乳になってからにしろ。取り敢えず報酬の一部でいいからこっちに回せ。それでいい」

と、結構遠慮なくズバズバ言い切った。こういう少年だから仕方ない。
オブラートに包む、という発想が無く歯に衣着せぬ物言いなのだ。

柊真白 >  
――ある意味、もう飼い殺されてるようなもの。

(ふ、と彼から目線を逸らせながら。)

ふぅん。
――飛鷹与一。

(その名前はよく知っている。
 この島の誰よりもよく知っている自信がある。)

…………。
お金よりあなたが好きそうな対価を思いついた。

(むすっ。
 こちとら好きでこんな体型してるわけじゃない。
 先ほどよりも若干低い声。)

――斬り合い。
好きなんでしょ。

追影切人 > 「……そうかい、そりゃ”ご愁傷様”」

と、意趣返しなのかそう言葉をそのまま返しつつ。そして、彼女の言葉にやや不審そうに。

「…あン?殺し屋にも知られてる程に有名なのか?ソイツは。フルネームは俺は言ってねぇんだが」

と、いうか彼女が言うまでフルネームなんて知らなかったようなもの。ヒダカという苗字だけかろうじて覚えていたくらいだ。

「……何だそのロリ体型気にしてんのかよ。安心しろ、俺の好みじゃねぇってだけで、そういうのが好きな男も居るだろうよ。」

と、ムスッとした空気は感じ取れたようだが淡々とそう口にしつつ。
彼女から視線を街並みへと完全に戻しつつ、測定を続ける…そろそろ見つかると思うが。

「そりゃあいい――と、言いたいが。今は”仕事”を片付けるのさ先だろーがよ。」

――見つけた。どうも商店街近辺…住宅街に潜伏している様子だ。それを彼女に簡潔に伝えつつ。

「…で、斬り合いだが今はパスな。そもそも”バイト”続きで疲れてんだよ。
どうせならお互いベストな時に派手に斬り合いがしてーんだよ俺は。
それに横槍とか邪魔が入りかねない場所で斬り合いは興醒めだ」

柊真白 >  
見えさえすれば確実に当てて、「見える」なら確実に見える、なんて風紀委員が無名なわけがない。

(実際彼の話は結構聞く。
 彼の殺しを依頼されたこともあるぐらいだ。
 風紀と戦争する気はない、という建前で断ったけれど。)

気にしてない。
無駄な脂肪は邪魔なだけ。
体重が増えれば動きも鈍る。
この身体が私のベスト。
何も問題はない。

(早口でまくし立てる。
 有無を言わせぬ口調。)

商店街……わかった、感謝する。
私もここでやり合うつもりはない。

(礼を言って立ち上がる。
 場所が絞り込めたのなら後は自慢の足で稼ぐ番だ。
 ポケットからメモ帳とペンを取り出し、メールアドレス――仕事用の裏アドレス――を書いて差し出しながら、)

――自分の有利な場所で勝っても面白くない。

(言い放つ。)

追影切人 > 「…冷静に考えてソイツ、頭がおかしいんじゃねーの?」

斬り合い主体で飛び道具を使わない少年からすれば、その風紀委員会の男はある意味で己や目の前の彼女よりネジが外れてる気がする。

「……あぁ、うん。まぁ…分かった、それがオマエのベストな訳ね…。」

有無を言わさない口調に、流石に少年も皮肉などを挟む余地も無く頷くしかなく。
内心で、実は相当に気にしてんだろコレ…と、思ったがそこはかろうじて口には出さず。

「ハッ、言うな…いいぜ、その位の自信を見せてくれねぇと斬り甲斐がねぇしな」

別に彼女を舐めている訳ではない。ただ、ここで遣り合えば彼女が有利なのもあるが時計塔が”両断”される事態になる。
流石にそれは面倒どころではないので回避する程度の良識はギリギリあったようで。

ともあれ、メモに書かれたアドレスを受け取って眺めてから懐に仕舞い込む。
まぁ、何時になるかはお互いの都合や気分次第だが…遠くない内に壮絶な斬り合い合戦となりそうだ。

柊真白 >  
そもそもここの人はどこかしらおかしいからこの島に住んでるんだと思うけれど。

(自身も飛び道具の心得はないわけではないが、どう考えてもおかしいと思う。
 しかしこの島はそういうところだ、と言うように首をかしげて見せて。)

そう、ベスト。
問題ない。
気にしてなんかいるわけがない。

(機械的に告げる。
 感情を無理やり押さえつけているような口調。)

じゃあ、気が向いたら連絡して。
私はもう行く。

(ぱんぱんと自分の尻を叩く。
 そうして直立のまま彼の顔へ視線を向け、)

協力、ありがとう。

(次の言葉は彼の背後から聞こえただろう。
 振り向いたならそこに――否、鐘楼のどこにも白い姿は見当たらないだろう。)

ご案内:「大時計塔」から柊真白さんが去りました。
追影切人 > 「…ま。そりゃそーだな…。」

否定は出来ない、というより真性の常人なんてこの島には居ない気がする。
何処かしら歪みや異常、事情を抱えたものだからこそこの島に渡ってくるのだから。

「あーー…分かった分かった。ベストねベスト…。」

機械的に淡々とした口調だが、端々に感情を押さえ付けてるのが滲んでいる気がして。
ともあれ、これ以上口にするとボロが出そうなのでそれ以上は触れないでおく。

「へいへい、せいぜい仕事を頑張――…おいおい」

気がつけば、目の前にいたはずの少女の姿はなく背後からの声。それに振り向けば既に誰も居ない。

「…速度だけならあっちが上ってか。いいねぇ、そうでなくちゃ面白くねぇ」

と、含み笑いを零して。何処となく上機嫌で遠からず少年も大時計塔を後にするだろう。

ご案内:「大時計塔」から追影切人さんが去りました。