2015/06/08 のログ
ご案内:「委員会街」に遠条寺菖蒲さんが現れました。
■遠条寺菖蒲 > 夕方頃に今起きていた事件の大体の話を五代 基一郎から聞いた菖蒲は自分が更なる混乱を招く種にならないようにと大人しく先ほどまで自宅マンションで待機していた。が、先程生徒会からの呼び出しに応じて生徒会室へと赴き今回の事件が片付いたという話を受けた。菖蒲に生徒会から公開された情報は五代が彼女に与えた情報に比べれば微々たるものだったが、生徒会からこのように情報を与えられたのははじめてのことだった。
それに、
「事件は無事に風紀委員や公安委員、更に一般生徒たちの協力で解決か……本当に」
――解決なんだろうか?
直感的なものだったが、まるで自分が事件の解決を望んでいないようで軽く自己嫌悪した。
「……いえ、今はそれよりも」
そう、それよりも
「もしかしたら、生徒会が調査に立ち会うのに候補生としての教育として付いていくかも、だなんてね」
自分はてっきりずっとデスクワークかと思っていたので少し驚きだがこれも確定というわけではないようだ。
ご案内:「委員会街」に槙壌 結雅さんが現れました。
■遠条寺菖蒲 > 生徒会から解決だと言われたならこれで仕事のない時は堂々と街中を歩いても問題がないというのだろうか?
そんな事を考えて先ず暇があるのかどうかも悩ましいと思ったが、大丈夫だろうか?と今スカートのポケットの中には言っている生徒会から支給された携帯電話――ガラケーの電話帳に登録されている五代にメールで尋ねてみようか、と考えるが夕方頃の会話を思い出すにこういう判断は自分で正しく下せるようになった方がいいのだろう。
「自由に、散歩……か」
思えば歩き回ったことがあるのなんてこの学園地区周辺だ。
実家のこともあり自主訓練などはしているけれど、それは学園にある運動場で事足りている。
菖蒲は学園地区の外を余りにも知らないでいたのだ。
■槙壌 結雅 > (神出鬼没。それが、己を顕わす言葉であり、己の代名詞である。何食わぬ顔で、会話の中に横槍と、御紅茶を差し出しつつ、そして―――ひょいと情報を拾っては何をすることもない。ただただ、気紛れに、縦横無尽にあちこちに顔を出す。それだけで。例え、それが、水族館であったとしても、極秘の会議室であったとしても。…はたまた、生徒会室であったとしても。)
失礼いたしますわ。…お嬢様。
(ずけずけと、それでいてきっちり一礼をして、その部屋へと上がり込む。であれば、そこには大凡「お嬢様」以外の表現が思いつかない人物が一人。…見たまんま、清らかで和人風な雰囲気である…少々羨ましい。)
して、公安、風紀…と。今宵は、如何なさいましたの?
(己の事を、噂くらいには聞いているかもしれないし、聞いていないかもしれない。だが、少なくとも己は彼女の事を知らない。何にしても、彼女と己は初対面であることは、恐らく間違いなく。それでも、馴れ馴れと、それでいてずけずけと、問をやってみる。何やら、どうしてか迷いのような感情が感じ取れたのは…気の所為だろうか。)
あ、そうでございますわ!御紅茶、如何でしょうかしら。
(ついでにと言わんばかりの後付だった。)
■遠条寺菖蒲 > 突然現れたメイド服の少女に驚きつつ身構えはしたが、挨拶を受けて少し毒気が抜かれた気がした。
ただ、どこか普通では無いようなそんな雰囲気を感じて警戒を解くまでには至らなかった。
はじめて見る少女だから生徒会の人間ではないのだろうと言うくらいの認識はする。するが、どこの所属の誰なのかはこの今まで作為的に情報を遮断されていた少女には分からない。
「えっと、一応極秘事項なんじゃないでしょうか?多分、どこかの委員に所属してらっしゃるなら委員会から報告があるかと思いますが……」
とマニュアル通りという言葉が似合うような返答をする。
メイドからのお茶のお誘いというのも不思議なものだと感じつつも、夕方頃に人は見かけにはよらないと忠告されたばかりで流石に見ず知らずの相手を信用しきることは出来なかった。
そんな菖蒲に出来る精一杯が申し訳無さそうな顔をして、
「あの、その、先ずは自己紹介とかにしませんか?」
と提案することだけだった。
■槙壌 結雅 > …いけませんわね。お嬢様。
(何やら、ふい、とジト目を向ける。その心は、「無論警戒するのは仕方ないだろうけれど、挨拶くらい、返してほしいですわ。」と言ったところで。)
…ああ、然様で。では、例の件はお疲れ様でございました。
(彼女がこういうのであれば、己が聞いた通りだろう。例の巨人の件は終幕して、一息。それは、委員会にももう伝わっているとの事で。中々情報の伝達も早いものであるなぁ、と心中にて詠嘆を。)
…!…失礼いたしました。お嬢様。どうか御無礼をお許しくださいまし。
私、公安委員会所属、高等部二年の槙壌結雅《てんじょう ゆいが》、と申しますの。怪しいものではございません。
ただただ、御話しながら、「世間話」でもしつつ、御紅茶を頂く御相手を探しておりましたの。
…お嬢様の様なお嬢様ちっくなお方に、メイドとして少々惹かれてしまったのです。…申し訳ありませんわ。
(それが、普通の対応だろう。少々、公安委員会でのノリに慣れ過ぎてしまっていたのが仇になった気がする。慇懃無礼たる己であっても、素直に恥ずかしいし、こればっかりは申し訳なく思ったので、ペコペコと頭を下げながら、自己紹介。半分くらい意味の分からない事を言っているようだが…多分、生徒会の役員としてある、彼女の振る舞いを考えれば、後半部分はきっと聞き流されるだろう。それでも、己はメイドとしてあることは、伝える。…それも、己の在り方だった。)
■遠条寺菖蒲 > 「その、ごめんなさい?」
咎められて少しイマイチ理解が追いついてないようだが、その後の流れで彼女は事件に関わっていたか知っている人物だと察する事ができた。
そして自己紹介を受けてなるほど、と納得する。
本来、怪しいものではないと言って怪しまない者はいないと思うが、菖蒲はそこまで深く疑うということに中々至らないやはり、悪人面でないと警戒心は薄いのか。そもそも対人経験が少なく腹芸も出来ない箱入りの過保護下にあった娘だ。赤子の首を捻るようにちょろい。
「公安委員のお方でしたか、これはご丁寧に。私は生徒会の遠条寺菖蒲(えんじょうじあやめ)です」
先ずはここで丁寧に挨拶を返して続いていた提案について答える。
「紅茶を頂きつつ世間話ですかいいご提案ですけれど、公安委員会の仕事や処理業務は大丈夫なんですが?
お誘い事態は私としても非常にありがたいのですけれども」
菖蒲はそう懸念する。
なにせ、今回の事件は軽く話を聞いただけで大きな規模だったのだ。特に公安委員会は恐らく菖蒲が考えるよりも問題があるのではないか?と心配した。
■槙壌 結雅 > ああいえ、…ええと。大丈夫でございますわ。
(素直に謝られた。こういう場合…どうすればいいのだろうか。それにしても、「怪しいものではない」って、言っておいて後悔したが…あれ?と、予想外の反応に一人小首を傾げた。)
ふむ…遠城寺、菖蒲様。ですわね。しっかりと把握いたしました。
(自己紹介を受けるなら、先刻同様、余計なくらい丁寧さを感じさせる一礼は欠かさない。)
…私は、少々特異的な立場で御座いまして。
面倒事はほかの人に任せっきりで大丈夫ですの。
無論、事が大きくなったことは存じておりますけれど、私自身、大した興味もありませんし。
それに、今は私、御茶の時間にしたいですもの。それで、お嬢様のお気持ちは如何で御座いましょう?宜しければ、御一緒いたしませんこと?
(何とも気儘で、かつ、気紛れなものの言い方、考え方だった。だが、それに嘘はないし、多分問題もないだろう。因みに、一つ付け加えるなら、この場において、彼女が迎える側で、己が客人である。…こうやって、己がずけずけお茶を勧めるのは、少々シュールやもしれない。「世間話」…それで、生徒会の話をついでに聞けたら、そんな算段での持ちかけだった。)
ご案内:「委員会街」にヴィクトリアさんが現れました。
■ヴィクトリア > おーう、しっつれーするぜー?
【生徒会室。普段こんなところにあまり来ないのだが、今回は来ざるをえない。
別にすっぽかしても良かったんだが、例の件の直後で呼び出しだ。
室長補佐代理との約束もあるんで無碍に出来ない。まー、犬飼の処分軽減の話もあるし結局来るしかなかった】
んー、なんだか見ない顔だな?
っていうか他の連中もう帰っちゃった?
【明らかに呼び出しの時間から大幅に遅れておいてよく言う。
明らかに出席については彼女は不良役員としてトップだった。
……2人ともあまり見ない顔だ。片方はアレか?】
■槙壌 結雅 > それではお嬢様、こちらが、私の連絡先でございます。
(少々強引であるが、世間話の相手になってくれそうなので、無理矢理と彼女のポケットへと己の連絡先を忍ばせて。)
…して、御機嫌よう。菖蒲お嬢様、ヴィクトリアお嬢様。
(丁度入れ違いだった。何だかんだ、暖かい紅茶を二杯、そこへのこして。己は退出した。)
ご案内:「委員会街」から槙壌 結雅さんが去りました。
■遠条寺菖蒲 > 「え?ちょっと……」
戸惑うようにして突然現れて突然去っていくメイドに驚いた。
混乱して頭のままやって来た少女の方を向く。
その顔は困ったように首を傾げたなんとも頼りない表情をしていた。
「……その、こんばんわ」
なんとか捻り出した言葉は挨拶であった。
■ヴィクトリア > おう、じゃなー?
って……またなんかやってんのかあいつ。
まーボクの知ったことじゃないけどね。
【見送りつつ、さり気なくなんかやってそうな感じを見てぶつくさ言う。
あの気まぐれメイド、ペースに巻き込まれるとこっちが惑わされるに決まってる。
室長補佐代理のやつもよくああいうの飼ってるよな、と思う。
ま、ボクの周りも人のこと言えないようなゴロツキばっかだけど。】
ん、こんばんわー……んで、キミ誰さ。
【残されたのは謎の黒髪ポニテ。ふざけんなってぐらい髪の質がいい。
発育もいい、見てくれもいい。
正直ざけんなって思う。からかってやろう】
■遠条寺菖蒲 > 呟いている少女の様子からどうやら先程の少女とは知り合いのようだ。
先ほどの少女は公安員会でも『特異な立場』にあると言っていたのだからこの少女もきっとそういう少女なのだろう。
「はじめまして、生徒会幹部候補に今年度からなりました高等部一年の遠条寺菖蒲です。よろしければ貴方の名前も教えていただけるとありがたいです」
馬鹿正直にそう答える。
少女と認識している事から自分より年下なのでは、とは思っていてもこの部屋に来るという時点で敬うべき相手なのだろうと言う認識が菖蒲にはある。
■ヴィクトリア > うーわー。
お前真面目だろ、クソがつくくらい。
だいじょぶー? そんなんじゃ生きてけないよ?
あのさ、生徒会っつったって、いろんな奴がいるんだから礼儀ってのだって交渉術の一個でしか無いからさー。
挨拶求められて普通に挨拶返すって時点で人柄割れるし中身見られるよー?
まーなんつーかな、幹部候補ってんだからこー気張ってんのもわかるけどさァ。
【少女は名前を返すどころかまともに返事もせず、とりあえず単なる普通のアイサツだというのに好き放題まくし立てる】
■遠条寺菖蒲 > 捲し立てられて言われてることはちゃんと理解するが、それでもちゃんと対処しようと考える。
「そうかも知れません。それに」
けれど、少女の言葉は少し今の菖蒲には重く感じる。
自分は大丈夫なのか?そう言った疑問を夕方頃に抱いてしまったばかりの彼女には。
それに少女の言う交渉術や人柄が割れるなどという事は考えたこともなく、その思考が菖蒲にとっては新鮮である。
どうすればそのような術を持てるのだろうか?
そして、気張ってこのように生きる方法しか知りはしないのだから手には負えない。
「それに、今の私はこうすることしか出来ませんから」
少女に対して申し訳ないように返すしかなかった。
今までの対人経験が少女とは圧倒的に違うのだろう。
菖蒲は、身体だけは高等部一年と言えるだろうが中身は小学生にも劣るようにも思えるだろう。
■ヴィクトリア > ……うわ、お前マジで箱入りとか優等生だろ。
スーパーノービスってやつになったらオールマイティに強いんだけどな、それまではピンポイント起用ってやつだなァ。
アレだろ、なんか特技があるか家柄とかの後ろ盾で金や権力持ってるかだな。
ま、無理するよりはいーんじゃねーの?
しっかしつまんないなぁ……お前話してて面白いって言われたことないだろ?
そーだなぁ、一般人にはその素直すぎる考え方は面白いかも知んないけど、話がうまいわけじゃないからなァ。
そんでも今は使えるところから使ってくっきゃないか。しょーがないな。
……でさ、何が出来んの?
【うあー、コイツたぶんひと通り持つだけ持ってるやつだ。
本人は一生懸命で周りもサポートしてくれるってやつ、マジでボクなんかの正反対ってやつだな。
ひどい目にどっかであって折れなきゃ成長早いんだけどな、そーでないとケッコー周りに迷惑かけたりすんだよなー。
などと値踏みしつつ、相手が名前に関して反論しないのをいいコトに、頭ひとつ背が低い位置から値踏みするように見上げる
…………悔しいのでやっぱやめて、机に座って見下ろ……くっそ見下ろせねぇ……】
■遠条寺菖蒲 > 「スーパーノービス……?箱入りかどうかは分かりませんが、実家では常に勉強と訓練しかさせて貰えませんでしたからどうなのかもしれません。家は古臭い家なのでそんな権力は持っているようには……」
箱入り娘、なんて単語は最近テレビドラマで覚えたりもしたが自分は訓練で幼いころから厳しい修行などをされてきたわけでそれに当てはまるかは分からない。問題といえばその訓練や勉強をした講師などは必要最低限の言葉しか話すことを許されておらず、そこに言葉を交わす相手がいなかったことだ。
「つまらないですか……初めて言われますね。面白いとも言われたことはありませんけれども。
私は一応戦闘系の異能ですが危険な現場等には連れて行って貰ったことはありませんので公安委員の方々や風紀委員の現場の方々に比べたら微々たるものなのだと思います。後は、魔術を少しは使える程度でしょうか」
真面目に答えていくが、そもそも菖蒲には自分と他人とを正しく測る物差しがない。
故に、能力についても自分はそれなりに強いと思うのだけれど、現場で戦っている風紀委員と公安委員の現場の人ならば自分よりも圧倒的に優れた能力者であるのだろうと思っている。
「詳しい詳細は生徒会の人にしか教えるなって一応言われてるのでお教えできません」
おいそれと自身の奥の手は晒すなと執行役員時代から何度も言われ続けてきたので一応前持って少女にもそうやって釘を差しておく。
■ヴィクトリア > や、遠条寺菖蒲サンでしょ、うん。
まー、データと一致するね。遠条寺のお嬢様でショ?
いいのー? こんな見ず知らずのさ、ちょっとエラい風を装ってる制服も着てないガキにそこまで教えちまって。
例えばさ、ボクがヤバイやつだったりする可能性もあるわけじゃない?
この場で何か起こすって言うより、愉快犯だったりとかしてさ。
なんか後日その情報からあたりつけて戦力計算とかするかもしれないじゃん?
名前をさ、ボクの方を先に名乗らせないでガンガン未経験っぷりを語ったうえにさ、魔術初~中級ぐらいとか晒しちゃってるわけじゃん?
キミ、さァ。
生徒会所属にもかかわらず、相手が誰かもわからないのに素性バリバリに語ってる自覚あるー?
はっきり言うけどボクがもう少し誘導する気なら大事な場所とか紹介したり連れてったりしちゃったんじゃない?
【お教えできませんって……遅いよなァ……
コレもメアみたいに天然ってやつなのかァ?
真面目で悪気がないってことはだいたいイイことだと思ってんだろうなぁ……まあ、素直さは買うけどな。
頑固なタイプだと最悪だからなコレ。
チュッパチャップスをくわえたまま更に好き放題話す。
棒付き飴を加えたまま話すあたり行儀的には最悪だ】
■遠条寺菖蒲 > 「お言葉ですが、その点はそこまで心配ではないです」
とは口では言うが少女の言葉にやや焦りが出ているのとそうだったのか、みたいな表情が見えているため動揺はモロバレであるのだが、菖蒲にも少しは信用する要素があったのは確かだ。
「私の個人情報は確かに情報にはあるでしょうから先程ので恐らく大体は確認できると思いますよ」
しかし、確認されているのが学園の情報ならばそこには菖蒲の異能については異能の名前はあっても詳細については無記入とされている。知っているとしたら学園の外で彼女が実家の家業として魑魅魍魎を狩っていた時に見ていた者くらいとなるだろう。
菖蒲は異能を秘匿するように生徒会の幹部更にその『上』から言われているのであってそれ意外はあまり言われたことはなかった。
「それにあなたは最初個々に来た時に、ここにいるべき人たちと知り合いのような事を言ってましたよね?『他の連中もう帰っちゃった?』とか私に対して『なんだか見ない顔だな?』とか。これも私を騙すための言葉だったというなら最初から騙されていたのですから私には無理ですけど、そうでないならこの言葉は生徒会の幹部の方々や委員長や副委員長かと顔見知りということではないですか?そうなれば生徒会の役員ではないとしても少なくとも他委員の割りと重要な地位の人と言う事になりませんか……ね?」
少し思い返して建てた推測。
ちょっと不安な声が顔をのぞかせたが、わざとらしく咳込んで言葉を続けた。
「なので、個人的には最初から騙す気できていたなら明日の朝にでも辞表ものですが、そうでないなら明日委員長や副委員長、他幹部の方々に貴方の特徴を話して捕まえて頂けばいいとも思います。幸いにして私は生徒会の情報を殆ど所持してませんから」
それは背水の陣のような状況から来る強気でもあったが、出来ることならば厄介な相手ではない方がありがたかった。
■ヴィクトリア > あはは、知らない相手には乗っかっちゃいけないって教わんなかった?
ま、個人情報も今テキトーに見せてもらってるけどねぇ。優等生としては合格だよ優等生としては。
【今、といった。特に何かしてる様子もないのに、だ。】
ただまー、実際の実働部隊となると不安極まりないねぇ。
何がヤバイって、自分で未経験のペーペーですって言っちゃったこと。
要はさ、お前、セオリーしか知らなくてこういった不慮の対処に全く不慣れなのさ。
たとえば、1時間かけて絡め取られるとか、何度も出会って仲良くなるとかそういったことに全く素人だってこと。
異能が強い連中ほどその傾向あんだけどさァ、強力な異能ってぶっちゃけそれだけで心理的に隙なのよ。
どっかで、ある程度どうにかなるって思ってんだよ。急の事態でもさ。
まあ自分の得意な舞台なら多分そーだよ。ダイジョブ。
でもさ、それ、例えばこうやって会話してるだけで嵌められる異能とかに対処できたりするかい?
ま、その点に関したらボクもだいぶ傲慢で隙だらけだけどさー?
でもボクは荒事メインじゃないからねー。
退魔の家系ってことは荒事メインなんだろ?
それにボクが変身したり知りあい装ってないとは限らないわけ。
いきなりこんなこと言うボクもボクだけど、心構えとしてはさァ、やっぱ必要だと思うんだよ。
だから、80点だけど、もしかしたら200点満点の80点かも知れない覚悟がいるわけ。
しかもコレ、満点には出来ないからね、絶対。
【あー、まあ、うん、頑張ってる。
洞察力もまあ、及第点だな。
……お勉強としては。
んじゃそろそろ種明かしすっか。】
んで、ボクは管理局局長ねー。
【そしてさらっと飴を舐めながら言った。】
■遠条寺菖蒲 > 「えっと、それは一応夕方頃に……」
そう、知らない相手は云々とは夕方頃に知り合いにかつての上司の一人である五代に言われたばかりであった。しかし、まさかそれを言われたのが生まれてそれがはじめてであった。
本日二度目となる忠告に心苦しい気持ちになる。
「うっ……」
まるでお前は口が軽い友達のいないダメな奴だと言われた気がして(主に被害妄想でもあるが)
少しだけうめき声が口から漏れる。
そして話をひと通り聞き終え、自己紹介を得て生徒会名簿が脳裏でパラリと開かれる。
連絡用の書類封筒などを容易していた時期もありその時に臨時の執行役員意外のメンバーの名前はある程度記憶していた。
その中には管理局局長その役職もあった。
つまりこの少女が生徒会管理居局長の―――
「ヴィクトリア・S・スタンリーさん」
会うのは初めてになるはずだと考えるもし、自分が執行役員時代に目撃されていたとしても自分は書類仕事に忙殺されていてそれどころじゃなかったのだと謝りたいところではある。
正直に感想を言うと容姿や性格、性別など様々な情報が特に生徒会室や名簿になかったのでこの少女がまさか管理局局長だとは思わなかったというところであった。
「……であってますよね?」
念のため確認を取るのは忘れない。
■ヴィクトリア > ま、アレだ、今まで危険にあまり出会ってないから緩いんだな?
割と周りのやつもいいやつばっかだったんだろ。
これからは周りはクズのが多いって覚えとくといいぜー?
なんてったって、ボクみたいなのばっかなんだからさ。
世界のルールの殆どはクズが馬鹿しないために決めるもんだからな。
【クスクスと笑う。
屈託のない笑みを浮かべる姿は可愛いものかもしれない。】
そーだよ。あってる。
……っていうか、よくフルネームでボクのことなんか覚えてるなおい。
【フルネームで出されれば、そんなの覚えてるのほとんどいないぞと思いながら】
だいたいこんな、気が向いた時に年に数回しか顔出さないよーなレアキャラ覚えても仕方ないと思うぞー?
ボクは生徒会ん中じゃかなりの不良だからなー。
生徒会総会に制服でもなく飴舐めながら机の上に足上げて出席すんのボクぐらいだからなぁ。
たぶん優等生な連中はボクのこと死ね早く消えろって思ってるぜ……くすくす。
【全く悪びれることもなく、他人の机の上で立膝を立てて足を抱く。
どうも、覚えても仕方ないとか言いながら名前を覚えててもらったことは上機嫌のようだった】
■遠条寺菖蒲 > 危険にあまり出会ってないから緩いんだなと言われて一瞬、そうでもないようなと考えたが、危険の種類が違うのだと即座に思考を否定する。
それは正しくその後に続いたのは「いいやつ」だとか「クズ」という人の内面を示すような表現だった。
記憶と一致した事に心の中でサムズ・アップするが分かりやすく顔が緩んだのが分かる。
「それでも、ヴィクトリアさんは生徒会の管理局局長であられますからその事は他の執行役員がどう思おうと生徒会長は見せていらっしゃるということですよ」
失礼かも知れないとは考えながらもそうとは思えなくて菖蒲はヴィクトリアの言葉を否定する。
「それに一人くらいはそういう人がいてもいいのではないですか?先程の真面目すぎてもつまらないという私への言葉のように。
つまりは一人くらいは不良がいるほうが交渉しやすい相手もいるとか……」
深く考えてはいない。
ただ、ヴィクトリアの話を聞いていてそうかなと思った。ただそれだけで考え方は変わる。
「後、これでも記憶力はそこそこいいというのは売りですから!」
ようやく誇れるとえっへんと胸を張ってみせる。
たゆんっと大きなたわわが自己主張するように一度上下する。
■ヴィクトリア > まー、あんま機会ないと思うがボクの名前あんま公表すんなよ?
それ生徒会とか委員会役員の間でしか回ってないやつだからな。
【普段はネコミミでいーから、と念を押す。
権限が強すぎてあんまり表沙汰にするもんでもないのだ。】
……あー、その胸禁止ナ。
くっそ、あてつけかよ
目の前でたわわに張られる胸はすっげムカつくんだよ。
だいたいなんでお前、こんな完璧超人みたいなスタイルしてんだよ一度死んでろよ。
世の中の女子に謝れよな。
家柄も良くて優等生でスタイルも良く性格よくて文武両道とかどー考えたって2~3回死ぬべきだろ!
ボクみたいなクソ女子を確実に嫉妬の渦に巻き込んで不幸にする存在感しやがって。
だいたいお前みたいな名家のお嬢様は和服着るんだろーから、胸ない方がいいに決まってるだろ無くせよいっそ。
アマゾネスみたいに武器の邪魔だからって落とせよもお!
【明らかにむちゃくちゃを言う。
胸一つでひどい言われようである。
まあこういう性格なんだろう。
他人にあれだけ言っておいて、コイツもだいぶ読みやすい性格なんじゃないかと思う】
■ヴィクトリア > ま、そーゆーこと。
お前のことはボクがいいって思うまで、まだ名前じゃ呼んでやんないからな!
筋は悪く無いから、あとは勝手に吸収しとけ。あと何でも一人でやろーとすんな。
お前みたいなタイプは基礎能力高いからだいたいなんでも出来過ぎて一人で抱えてパンクすんだからさァ。
あと菓子一杯食って太れ。パフェでも食いにカフェとか行きゃ友達できるだろ。
あそこ結構公安風紀のたまり場だから。
んじゃ、ボクは出席して報告受け取ったって誰かえらい奴に言っといて。
それじゃ、またナ!
【明らかにおかしい指示が混ざってるが、それを除けばまあ、概ね今必要じゃないかと思うことで。
要はいろんな奴と話して経験増やせ、今までぼっち訓練だったなら友達増やせということだ。
期待はそれなりにされてるのかもしれない。
ヴィクトリアはそれだけ好き放題言うと、必要な物を受け取って生徒会室を後にした。】
ご案内:「委員会街」からヴィクトリアさんが去りました。
■遠条寺菖蒲 > 色々と好き放題言われているがどれもこれも菖蒲にとっては未経験とも言えるものであった。
後は何と言っても自分に対しての改善点を上げてくれたとかそういうのは仕事などではあっても人生において夕方といい夜といい今日は1日でそういう日なのではないかと考えさせられた。
それは菖蒲の中では革命的な出来事なのだが、
逆に言えばこれまでが異常なほどに一人だったとも言えた。
いうことをしっかりと言いつつやりたいことはやって帰る少女をみて小さくその名前を呟いた。
「ヴィクトリア局長か…」
あのような人もいるのだな、と色々と考えさせられた。
機会があればまたあって色々とまた聞いてみたいものだと
笑みを浮かべて自分もこの場を後にする。
ご案内:「委員会街」から遠条寺菖蒲さんが去りました。
ご案内:「委員会街」に『室長補佐代理』さんが現れました。
■『室長補佐代理』 > 委員会街の一角。
この区画に限らず、どこにでもある公園の、どこにでもあるベンチに腰掛けて、男は新聞を読んでいた。
黒のザンバラ髪の隙間から、宵闇を思わせる黒瞳を覗かせて。
深く深くベンチに身を預けて、新聞を読んでいた。
■『室長補佐代理』 > 広報部発行の刊行新聞。中でも特にゴシップ色が強い機関紙。
よく見知ったブン屋の書いたそれを読みながら、薄笑いを浮かべる。
誌面に踊る文字は……元公安委員会副委員長の急逝。
その理由も『色々』と書かれている。
■『室長補佐代理』 > 号外と大仰に書かれたそれを懐に仕舞い、空を仰ぐ。
一連の薬物事件はまぁこれで手打ちだろう。
懸念があるとすれば、『下手人』こと『西園寺偲』が形はどうあれ生きているということだが……まぁそれはもういい。
そのうち式典委員会からもそのあたりの通達はくるだろう。
そしてその通達がきてからああだこうだ考えるのは結局『上』の連中であり、なんだかんだいっても組織の一エージェントでしかないこの男の考える事ではない。
■『室長補佐代理』 > むしろ、当面の懸念は身内にある。
先ほどの号外新聞にも踊っていた一文。
『西園寺偲の手先』を自称していた男。
当然ながら、その不埒者の事はこの男もよく知っている。
よく知っているだけに、思案していた。
■『室長補佐代理』 > 「優秀ではあるんだがな」
誰にともなく一人ごちて、静かに嗤う。
優秀であることは価値そのものにはなる。
価値は需要を生み、その需要はその身を立脚させる理由となる。
だが……それで十分というのならば、『西園寺偲』はああなっていない。
■『室長補佐代理』 >
つまりはまぁ――そういうことだ。
■『室長補佐代理』 > この世界は複雑にできている。
そのおかげで、あらゆる価値が許容され、受諾され、希求され、切望される。
故にこの男のような仕事も認められているし、延いてはこの学園その物の存在が認められている。
この世界は複雑だ。
故に清も濁も、交わらずにはいられない。
■『室長補佐代理』 > だがしかし、それは交わればの話。
交わることが出来なければ――それは――。
■『室長補佐代理』 > 「正義の戦争を回避して、正義の平和に身を浸してみれば……次に浮き上がるのは正義の懲罰……か?」
皮肉気に口端を歪めて、目を細める。
「まぁ、いい。お陰で『正義の味方』は廃業せずに済みそうだ……まこと、遺憾ではあるがな」
■『室長補佐代理』 > 雲に日が隠れ、男の顔が陰る頃。
男は立ち上がる。公安委員の腕章を右腕に。銀の指輪を左手に。
前髪を掻き上げるように左手で顔を拭い……それでも、僅かに笑みを漏らしながら、男は歩く。
いつも通りに。
そう、ただ、いつも通りに。
■『室長補佐代理』 >
それでは――良い、日常を。
ご案内:「委員会街」から『室長補佐代理』さんが去りました。
ご案内:「委員会街」に音糸さんが現れました。
■音糸 > はー……なんか物々しい雰囲気というか、独特の空気だわ……
(いつもなら胸を張って歩くところだが、こういう真面目な雰囲気の所はどうも苦手で腰が引ける)
キョロキョロしててもしょうがないし、行きますかぁ……
■音糸 > (しんと静まり返っている廊下が更にこう、心が圧迫させるというか)
こう、心臓が痛いっていうのはこんなかんじだよね……
(誰に配慮しているかは自分でも分からないが、出来るだけ足音を立てずに目的地へと進む)
■音糸 > (公園の蛇口が回らないので異能でこじあけようとしたら壊して逃げたとか)
(食うに困って委員会活動すると収入があるとか)
(寮の代金が実質無料になるとか)
(けして、やましい気持ちで委員会に入ろうなどとは思っていない)
そう、私は誰かの役に立ちたい、それで自分もいい目をみるなら一石二鳥じゃん……!
(と、自分に言い聞かせる)
■音糸 > あー、ついちゃったな……
(いざ、目的地についても中々ノックして入る勇気が出ないもので)
(活動するかはともかく、やってしまった事はキチンと報告して、謝らなければならない)
(それがルールというものくらいは、さすがの自分でも分かる)
すぅー……
(と、息を吸い込み深呼吸)
(決心はついた、行こう、とドアに手を伸ばす)
(生活委員会、主にインフラ整備をするということなのだが)
一年、射美 音糸と申します!
(軽くノックをしてドアを開け、私は踏み出した)
ご案内:「委員会街」から音糸さんが去りました。
ご案内:「委員会街」に綾瀬音音さんが現れました。
■綾瀬音音 > (白崎に寮まで送って行ってもらい、着替えをして特に休むこともなく真っ先に訪れたのは委員会街――式典委員会の本部である。指名手配取り消しの無罪放免となったものの、細かい事――出席できなかった授業の単位や、押収されていた物品はいつ帰ってくるのだろうとか――の確認のためだ。まあそんな面倒くさい手続きのようなものを終えて、委員会街をぶらりと歩く。コンビニを見つけたのでジュースとプリンを買って、適当に見つけた公園のベンチへと腰掛けた)
■綾瀬音音 > あー……これでやっとゆっくり休める……(色々しんどい日々は続いていたが、これでやっと心置きなく休める――とは言え明日から普通に学校に行かなければならないのだが。気が重いような、嬉しいような、ちょっと複雑な気分である)…………あ、(そう思えばちゃんとスマホを確認していなかった、と今更ながらに思い出して、ポケットからスマホを引っ張りだす。慣れた手つきで着信履歴を確認し、それからメールボックスを確認する)
■綾瀬音音 > (家族へも連絡が行っていたのか、メールが一番多かったのは双子の姉だった。毎日のようにメールをくれていて、内容は自分のことを心配してくれるものだった。それに目を細める。久しぶりに会って話したいなと思ったが、暫く先になるだろう。――そして、一通混じったメール。送信者に“お父さん”と書かれたメール。タイトルはない。一瞬指が止まったことには気づかないふりをして、メールを開いた)
■綾瀬音音 > 『恥さらし、死ね』
ご案内:「委員会街」に麻美子さんが現れました。
■麻美子 > 彼女がメールを開いているのを見ると、
後ろからこっそり覗き込む、そこにかかれた一文を読むと、
肩をちょんちょんとつついて彼女に声をかけた。
「綾瀬サン、久しぶりッス!!
恋人サンとは上手くいってるッスか!?」
あえてけらけらと笑いながら、彼女にそう声をかけた。
■綾瀬音音 > あはははは、お父さんは相変わらずだなぁ……(メールを見て口ぶりも表情も、心配症な父からのメールを見る娘そのもの。そしてその指で返信しようとして――肩を突かれた。ビクンッ!! と大げさに肩が跳ね上がる)わ、わあああ!!! あ――って、麻美子ちゃんか、脅かさないでよ(あからさなほどに驚いた声を上げると後ろを振り返り、良く知った声に抗議しよう。そして、さり気なくを装ってメールの文面を閉じた。見られていたとは思っていない)そうだ、恋人! あの記事書いたの麻美子ちゃんでしょ! あんなの書かれたら恥ずかしくて学校行けないじゃない!!(もー、とそれほど怒ってない風なのと、否定の言葉はないことで、彼との関係がどうなったかは知れるだろうか。然し質問には答えていない)
■麻美子 > 「いやー、やっとゆっくり喋れるッスねー。」
彼女が慌ててを仕舞ったのを特に気にしない素振りで
そう言うと、彼女の座っているベンチに腰掛ける。
彼とのその後の関係を察すればけらけらと笑い
「結局綾瀬サンに置いてかれちゃったッスねー。
ま、約束ッスから、彼氏が出来ても友達ッスよ?」
そう言うと、隣に居る彼女の手を握る。
「結局、麻美子は何も出来なかったッス、辛くなかったッスか?
事件の後も、他の人に変な目で見られてたりしてないッスか?」
■綾瀬音音 > だねぇ。ほんっと喋るのもままならなかったもん(トイレでの邂逅を思い出せば、こうして気兼ねなく喋れるというのは嬉しい事だ。思わず笑みが溢れ。3人掛けのベンチは二人が座ってもまだまだ余裕がある)……ぅ、笑わないでよ。自分でもやっぱりちょっとびっくりしてるんだから。大丈夫だよ、麻美子ちゃん可愛いんだし、その気になれば男の子の一人や二人……、うん、ありがとう、ね(勿論彼女が彼氏が出来たくらいで友人関係を解消するとは思っていなかったが、言葉にして言われると嬉しいものだ。握られた手に告げられた言葉。それにじっと親友を見る。そしてゆっくりと首を振った)まあ、辛かったけどね。明日学校に言ったら多分変な目で見られるのも覚悟してる。まだ人とあんまり会ってないから解らないけど。でもね、麻美子ちゃん、悪いことばかりじゃなかったよ。それに麻美子ちゃんがいなかったら、もっと絶対、悪い方向に転がってたと思うし、私自身の心が折れてたと思う。だから、何も出来なかったなんてことはないよ。私にとっては恩人なんだから(そう言って、手を握り返す。きっと一生懸命走り回っていたのだろう。彼女がもたらしてくれた情報から、それが解る。だから、大丈夫だと。そう真摯に口にしてまっすぐに親友を見た)
■麻美子 > 「そうッスか、良かったッス。」
綾瀬の言葉を聞けば目を閉じ、帽子の鍔を持ってそっと頷いた。
何の関係も無い親友が巻き込まれて、指名手配されている中、
自分だけが普通に日常を送っていいわけがないと必死に数日過ごして、
……それでも結局、麻美子はほとんど何も出来なかった。
でも、綾瀬にそう言って貰えるなら、
もう終わったことだし、気にしない事にしよう。
そう考えて、ぎゅっと綾瀬に抱きついた。
「……おかえりッス、綾瀬サン。
綾瀬サンが誰に変な目で見られても、
麻美子はこれからもずっと綾瀬サンの友達ッスから。」
■綾瀬音音 > うん、そうだよ(だから気にしないで、とは言わなくても伝わるはずだ。一緒に白崎を探して走り回ってくれたり、もうだめだと思った時に励まし、助けてくれて、惨めで泣きそうな時だって、頑張れと言ってくれた。これ以上なく、助けてくれたではないか。抱きつかれて、その暖かな感触にすん、と鼻を鳴らす。漸く帰ってきた。漸く帰ってこれた。この日常に。こちらからも抱きしめて)ただいま、麻美子ちゃん。……うん、ありがとう。凄く、心強いよ(ぽんぽん、と軽く背中を叩くようにして)
■麻美子 > ぽんぽんと叩かれれば『じわ』と涙が浮かぶ、
そろそろ強がりも限界だった。
「うわあああああああああああん!!!
よかったッスよーーーーーーーーーー!!!!!
無事ッス!!!綾瀬サン無事ッス!!!!!無事帰ってきたッスーーーー!!!!!」
抱きしめる力を少しだけ強め、大声で泣いた。
■麻美子 > ひとしきり泣いて落ち着くと、がばっと離れて涙を拭い、
にたにたと笑みを浮かべてじーっと綾瀬を見る。
「……それで?玲刃サンとはどこまでしたッスか?
当然、キスくらいはしたッスよね?」
玲刃サン空気が読めない系朴念仁ッスから、
したとしたら綾瀬サンからッスかねー?
などと、けらけら笑いながら問いかける。
■綾瀬音音 > な、そんなに泣かないでよ、泣かないでよ麻美子ちゃん!! ちゃんと無事に帰ってこれたんだし!! 無事、だよ、何とかちゃんと無事に、かえって、これ、た、よ……………!!!(大泣きす彼女を見たら、こっちまで涙が出てきた。彼女ほど大泣きではないものの、グズグズと泣いている。こうやって、心強い友達と抱き合って大泣きしたって、誰に咎められることのない生活に)(こちらからも抱きしめ返して、あやすように背中を叩きながら、暫し泣いて。――それから、身体が離れて、意地の悪い笑みと共に飛んできた質問に泣いてたのも忘れて思わず吹いた)ぶ!! わ、わ、わ!!! な、なんで知ってるの――――――!!(真っ赤になりながら大声で叫んだ、つまりは肯定だ。キスしたし、しかも自分からだ。思わずその感触を思い出して――顔を覆った。メッチャ恥ずかしい)
■麻美子 > 「麻美子はなーんにも知らなかったッスよ?
ただ、したのかなーって聞いただけッス。」
にやにやと笑みを浮かべた。
そうか、キスしたのか。
「したんスねー、しかも自分から、
ヒュー!綾瀬サン超大胆ッスー!!」
けらけらと笑う、親友と恋人の仲が進展したなら、
今回の事件も悪いことばかりではなかった、という事だ。
うんうんと頷く。
「―――それでそれで、それ以上はしたんスか?
しちゃったんスか?」
「追っ手から逃げる恋人二人、ようやく見つけた隠れ家で、
いつ引き裂かれるとも分からない二人は忘れられぬ思い出を……。
みたいな事しちゃったんスか!?」
いやーロマンチックッスー、ちょっと憧れるッスー!!
と、瞳を輝かせながら、彼女に問いかける。
■綾瀬音音 > ぅ、ぅうううう…………。そーだけどそーだけど!! ああああなにこれ罠!? こんなところにこんな罠あるの!? ちょ、酷くないこれ!!(聞いただけ、と楽しそうな、本当に心底楽しそうな親友の言葉に混乱したように言葉を吐く。顔はゆでダコのように真っ赤だし。眼の焦点もあっち行ったりこっち行ったりと忙しない)だ、だって、あんな、あんな顔されたら、キスしたくなっちゃうじゃん! しちゃうじゃんああああああ!!!(最早自分がにを言っているか解ってない、解っていないが言わずにいられない)そ、それ以上なんてッ! それ以上なんてしてない……ッ!! そんなロマンティックな事ないし!! 大体そういうことするのって凄くハードル高いから! 高いから!!(あばばばばば。そんな効果音が突きそうなほどに照れて照れて照れて仕方がない。目を輝かせても、出てくるのはそんな言葉ばかりであった)
■麻美子 > 「そうッスよねー、そんな顔されたらしちゃうッスよねー!!
仕方ないッス仕方ないッス!!」
「親友が大人の階段を一歩一歩と上っていくッスねー!!
麻美子、超感慨深いッスー!!あ、結婚式には呼ぶッスよ?」
うんうんと頷くと、その後の反応を見てけらけらと笑い
「……あ、そっちはまだなんスね。
これは先が長そうッスねー。
玲刃サンも据え膳ッスよー、何やってんスかねー。」
はぁ、と呆れ顔で息をついた。
■綾瀬音音 > だよねー! だよねー! あんなに顔赤くして照れた顔したらしちゃうよね! 分かってくれるよね!!(一体何を分かれというのだ。そんなことにも気づかなまま同意されて更に同意を求める始末である。後で彼に風評被害が行くかもしれないし、行かないかもしれない)気分的には一気に駆け上がった気分だよ! 結婚式…………(考えて冷静になった――と見せかけてぼん! と煙が出そうなほどに真っ赤になった。アレですよね、結婚式って人前でキスするやつですよね?)ううううう、だって、だって、裸にならなきゃいけなんだよ? そんなの無理だから! 絶対無理だから――!! って、あ、う。うううううぅうう……(漸く誂われているらしいことに気がついて口をパクパクさせると、真っ赤な顔のままジト目で見つめる。いや、祝福してくれてるのも解るんだけど、恥ずかしすぎた)
■麻美子 > 「そんな可愛い顔されたらしちゃうッスよー、
分かる分かるーッス!!」
『このカップル、本当面白いッスね。後で玲刃サンもからかいに行くッス。』
心の中でそう決心しつつ、
へらへらと笑って適当に同意しておく事にした。
「でも、玲刃サン、こうふらふらーっとどっかに行っちゃうタイプッスから、
ちゃんと手綱握っておかないとダメッスよー?」
だから、好きならちゃんと結婚とか考えておくんスよ?
と付け加える。実際、あまりこう、甲斐性があるタイプには見えない。
ほっとけばまた危ない事に顔を突っ込むだろう。
「ま、大丈夫ッス、綾瀬サン、スタイルいいッスから、
恥ずかしい所なんてどこにもないッスよー。」
そう、手をひらひらと動かしてケラケラと笑う
そして、ひとしきりからかうと満足したように立ち上がり
「さて、あんまり引き止めちゃ彼氏サンに悪いッスね、
じゃあ、綾瀬サン、また明日学校でーッス!!」
ふと思い出したように手を打ち
「……そういえば玲刃サンの家あの晩に消し飛んだッスから、
ちゃんと住む場所とか考えてあげるんスよ?」
『同棲生活は継続ッスね』とにっこりと笑って手を振ると、その場を後にした。
ご案内:「委員会街」から麻美子さんが去りました。
■綾瀬音音 > (まさか面白いなどと思われているとも知らず、同意されればだよねだよね、と繰り返した。適当とは気づかず同意されて肯定された気分、いや元より否定はされていない)ぅ、行かないもん、玲刃くんはどっかに行ったりしない……(どっかに行っちゃうと言われればめげずにそんな事を口にした。全幅の信頼を彼においている証拠だ。結婚、と再び言われてくらっとしてきた、恥ずかしくて死にそうである。折角無事に帰ってこれたのに)う、うぅうう、恥ずかしいよ、だって全部見られちゃんだよ? 隠すものなにもないんだよ??(別にコンプレックスがあるわけではないのだが、裸になるのがそれだけで羞恥プレイだとでも言いたげな雰囲気である。まだ経験の浅い少女はレベルが高いらしい)……う、うん。また明日ね? ……や、でも一緒に住んでるわけじゃないし――?(自分は一体何を言っていたのだ、混乱した頭で考えるが、取り敢えず普通の会話になったことに少し落ち着きを取り戻し)ぅ、それはなんとなく想像ついてたけど――寮じゃ(駄目なの? と訊いた所に飛んできた同棲生活発言。そうか、他の人から見たらそう見えるのか――と、再び赤くなる顔。もう、手を振る彼女に手を振り返す余裕もない)
■綾瀬音音 > あぅ…………(一人っきりになった公園の中、さわさわと初夏の生ぬるい風が頬を撫でていく。先ほど言った内容を思い出してなんだか気持ち悪くクネクネしてから、コンビニの袋を持って自分も立ち上がり寮へと戻ろう)―――――そりゃあ、一緒には、住みたいんだけどなぁ……(とは言え高校生相当の男女が同棲ってどうなの? 流石に不味いんじゃない? 彼にも言ったけど――。などと悩みながら)
ご案内:「委員会街」から綾瀬音音さんが去りました。