2015/07/03 のログ
五代 基一郎 > 「では続き。存在が確認されているのは以下4名。

 ”吸結鬼”ラストライト  ウェインライト
 ”殺刃鬼”ヒトキリ     東郷月新
 ”失落園”フォールアウト  ザデルハイメス
 ”腐条理”アウトオブゴッド 鳴鳴

 だが、ちょっと生きている連中も連中であるので
 個々にというより手短に済ませられたり省けるものは省く。」

そう伝えれば、ウェインライトの項目を開く。
ダンピールであるレイチェルからみれば思う所はあるかもしれないが。

「あぁ、この吸結鬼 とかラストライトというのは適当に付けたのだから。
 もっといいのが在ったり自己申告があれば頼む。
 ウェインライト自身は何か呼び名があったわけじゃないらしいのか
 それとも確認されてないだけなのかもだけどさ、まぁさておき。
 2年前最初に交戦したロストサインの元幹部で最初に倒された。
 魔術や呪詛の飽和攻撃とほぼ自爆に等しい異能を反射させてというものだ。
 今なぜか蘇ったが、蘇った後の行動は言ってしまえば社会不適合者に過ぎない……
 というよりロストサイン自体の組織やグランドマスターに愛着があったと思える。
 特になにか大規模に他人に迷惑かけてるわけじゃないから、ほぼ監視という形になっている。」

続き、と続きを促せば細目の白髪の東洋人が出てくる。

「 ”殺刃鬼”、ヒトキリ、東郷月新。まぁ人間を斬ることが趣味の殺人鬼だ。
 生きている連中ではもっとも交戦記録が多い。
 多いが故に情報も多い。能見さゆり等からの情報やら
 その場に居合わせたものからの情報等あるが
 現在は公安の方が対処にあたっている。
 こちらから、という事はなくなると思われるな。
 任せられるところは任せて行く方針でいこう。
 人間できること、時間は限られているしな。」

一応異能や交戦の記録、対処法等の刷新されたデータが
資料として記録されている。収監時に取った身体データもある。

レイチェル > 「ふぅん、成程。まぁロストサインも色々って訳だな」
ウェインライトのプロフィールを見て、顎に手をやる。
なんというか、こう。この人物は、なかなかに、別な方向で
面倒くさそうである。

続いてページを捲る。

「公安が、ね。あいつらには任せてられねー、と言いたいところではあるが、
 まぁ五代先輩がそう言うんだったら仕方ねーな」
ふむ、と三度腕を組んでそんなことを呟くレイチェル。
実際、公安の事はあまり信用していない。
知り合いが多く無いのもあるだろうが。

五代 基一郎 > 「そうそう、まぁ侮っているわけじゃない。
 ウェインライトについては現場じゃないが見ていたしな。
 だが今じゃ元とはいえ学生だ。罪状はさておき。
 都市伝説のようだが、まぁ学生生活をしているならというのだろう。
 独自の美学がどうのともあるし、面倒そうでもあることはあるけど
 逆に言えばそれがある限りは、ともさ。」

ページをめくりながらレイチェルの疑心について
嗜めるように挟む。

「公安も立派な公職だよ。君が見てきた者は、信用ならないかもしれないが
 本来裏方だ。風紀が病気に対する処方薬なら
 公安はまず日々の健康法というのかな、そういう普段は意識しない
 日陰の存在さ。彼らもその存在意義があるからこそ、存在しているし
 目にした日向に出てくる一部だけみて判断するのはよくないよ。
 彼らも学園の平和のために活動してるんだからさ。
 もちろんその平和のために、を間違えた者を見てきただろうけど」

そして、続ける。
恐らく残る二人がレイチェルの今後で遭遇の可能性が最も高い。
その一人が

「”失落園”フォールアウト  ザデルハイメス
 異世界の呪霊騎士。呪術を操る高位の騎士だ。
 2年前行方を眩ませていたが非常連絡局の案件の際に出没。
 広報部の人間が遭遇。その次はある部署によって沿岸部で戦闘。
 駆逐艦さくいかづちを持って攻撃するも戦闘要員の半壊等を以って痛み分け。
 その後傷の修復のために学生を捕獲し呪術的なエネルギー供給源にしていることも確認されている。
 先日商店街で遭遇戦、風紀委員3年生・式状猛がその際に死亡したのは通知で出たのを知っていると思うが」

他のページと同じく、プロフィールの次にある戦闘経歴のページにはそう書かれている。
次を捲れば戦闘能力、対処法、予測されうるデータのページに移る。

レイチェル > 「まぁ、一部だけで判断はしたかねーが、今の所、傍から見てるとな。
 公安と関わっていくことで今後オレの考えは変わってくかもしれねーし、
 変わらねーかもしれねぇ。どちらにせよ、今のところは信用できねー、
 信用の判子はまだ押せねーって話だ」
彼の言う通りでもあるが、やはりまだ彼らのことを認めるだけの何かが
レイチェルの中には存在していなかった。
五代の言葉には頷きつつ、ファイルのページを捲っていく。

「式状ね、あの通知はしっかり見てるぜ。ま、やばい存在なのはしっかり把握してる。
 が、詳細なデータを見るのはこれが初めてだな。成程……」
真剣な面持ちで、データに目を通す。
これから遭遇する可能性が高いのであれば、より正確にそのデータを叩きこまねば
ならない。

五代 基一郎 > 「論より証拠、百聞は一見にしかずか。
 まぁ俺がいうより今後会うかもしれない人間に期待するしかないか。」

外環で出会った第二の新人を思い出す。何かしらあったようではないが。
何かおかしい、という部類ではなかったと思う。
ただ彼女個人を差してどうこうと判断するのもおかしな話だ。
”正義の味方”であるレイチェルと『正義の味方』である彼らとは
また思う所も違うし、どれも必要なことだ。

「ヤツの恐ろしい部分は呪術師、暗黒魔道の使い手としても一流
 騎士としても一流、ということだ。
 人間の感情的流動をエネルギーとする呪法。
 これは奴が傷ついた際に見られたのもあるが、魔力源として
 人間を捕獲して活かさず殺さずに搾取し続けるとの報告があった。
 加えて確認されているのは2年前、死者を蘇らせて戦わせるネクロライズ。
 黄金の螺旋剣を振るう剣術等どれととってもな。
 風紀からの報告も上がっているが特に反射の呪法が厄介だ。
 それに対処するためでもあるが、いや鳴鳴にもだが
 対呪戦闘の場合、ブラスレイターに搭載されたデジタル化された対呪シールドや
 搭載されこれから支給するPDA、携帯端末に差し込む
 対呪攻性防壁が有効と見られている。沿岸部での戦闘で
 ヤツもこちらの世界の機械を活用することが事件後に確認された。
 こちらも目には目をだ。」

挟まれているのは小冊子が2冊。
特殊一課等に支給されるPDAの説明書と
梵字で書かれた表紙……経典のような小冊子。

「片方は説明書と、もう片方は攻性防壁の概要書だ。
 一応目を通しておいてくれ。それだけで違うから。
 この学園、島は神道色が強いが、この攻性防壁は
 デジタル化した仏教経典を用いたものだ。知っていればより効果はあるが
 知らなくても十分、それをデジタル上に走らせるだけで十分に効果がある。
 文字通り破邪顕正。世界中に門が開いたころ以前から
 その概要はあったが、デジタル化されて攻性防壁とされたのはその後でさ。
 今でも更新が続いていて、それが一番新しい世代になる。
 後で説明する鳴鳴やザデルハイメスのような呪術攻撃には結構に通用するはずだ。
 特に連中は大きい傷負っても黄泉返る可能性が高い。
 本体をどうにかし”尽くす”必要がある。
 それには現状じゃ不十分なものが多い。だからこそ、引くべき時は引いて
 なんとかできる、とは思わないことを念頭に置いて行動してくれ。」

レイチェル > 「そういうこったな。実際に自分の目で見ないことには完全に信用はならねーし」
昔からそうしようと決めていることだ。

「ま、相手が何をしてくるか、ある程度の情報と、対抗策まで貰ってんだ。
 会った時は有効活用させて貰うさ」

それだけ呟いて、感心したように、小冊子に目を通す。

「ま、こいつは時間のある時に眺めとくとするぜ」
そう言って、ぱたりと小冊子を閉じた。
今全てを目にするのは難しいだろう。

「ま、心得たぜ。アンデッドってのはほんと何処の世界でも厄介なもんだな」
肩を竦めて、更にファイルのページを捲っていく。

五代 基一郎 > 「困ったら法世寺の住職、次に紹介するからそこを訪ねてみるのもありだな。
 経典類は彼のほうが強い。」

そう脅威を纏めつつ、次のページに移れば

「”腐条理”アウトオブゴッド 鳴鳴。
 若年層の女子の姿をした元ロストサインのマスターだ。
 道士、仙人、仙術使いとされていたが実際は怪しい部分がある。
 仙人というのは元々道教的な教義を体現した存在で不老不死のものだ。
 かつての歴史では故に不老不死を求める者達から重用されていたんだが
 不老不死、であることは修行の末に得られるものだったり
 道教的意味でいえば最終目標がそれだ。
 本来修行を受ける過程で俗世や欲望等から切り離して行くんだ。
 不老不死となり、世間に出れば様々な悪影響もでるしな。
 それがどうも欠如しているが故に何か別の要因で、と
 2年前……当時の俺の部下、名を入雲竜という法術を得意とする
 道士の”エキスパート”が戦いその時の術戦から感じ取ったらしい。」

挟まっている資料。
そこには入雲竜と呼ばれた成人男性の僧の写真がある。
現在は執行部ではなく法世寺の住職をしているとも。

「彼が言うには自称仙人だが前世紀の仙術や妖術とは何か違うものを扱うようだ。
 異邦人ではないか、ともさ。
 今まである知識ではそれなりに当てはまるが、不明なことが多い。
 加えてこいつは昔もだが現在も裏で動き、人を堕落させている。
 石蒜、サヤという風紀委員詰所襲撃の主犯も
 こいつに堕とされたようだ。鳴鳴は不明な部分も多いため
 レイチェル・ラムレイには当面こいつに対する捜索が妥当と判断しているが
 どうだろう?」

レイチェル > 「流石に仏教はオレも詳しくないんでな、そういうのは専門家に聞くとするぜ」
うんうん、と頷くレイチェル。

「鳴鳴……ああ、こいつは話に聞いたことがあるぜ」
何度か話に聞いたことがある。一人の少女を洗脳しただとか……
と、思考を走らせている内に五代の口から少女の名が出たので、
改めて五代の方を見やった。

「やれやれ、人を堕落させる存在ってのもまた、面倒なもんだぜ。
 どいつもこいつも、全く……やれやれだぜ。で、成程こいつが入雲竜。
 経典の関係で何か困ったらこいつに聞きゃいい訳か」
ふむ、と頷きながら、その写真を眺めた。

「分かった。まぁ確かに、間接的に風紀の詰所もやられてるんだ。放ってはおけねーよな。
 これ以上学園の他の奴を堕落させられても困るしな。
 任されたぜ、当面はこいつを追うことにする」
そう言って、彼女のプロフィールを改めて眺める。
なんとも厄介そうな存在である。

五代 基一郎 > 「ウィルマースやオーリスもだが裏でやってる連中がな。
 まぁ面倒でな……仏教はここじゃと思うが
 社会機関と同じく必要なもんだよ、まぁ宗派の違いもあるけどさ……」

と、いったところでファイルを閉じて。
説明は終わりという感じで鞄にれていた先のPDAを箱ごと手渡す。

「現状こいつに関してわかっていることが少なすぎる。
 そういうわけだから、まぁ危険だけど適度に突いてくれ。 何より情報が欲しい。 トライアンドトライの精神で頼むよ。」

それじゃぁと片付けつつ雑談に入る。
会議や情報を出す時間は終わりだ。
特に質問が無ければ、会議室を出てとなるだろう。

「何か食べてく?甘いもの欲しいでしょ」

外では先の騒動もあって色々ごたついているようだが。

レイチェル > 「ま、どんな宗教でもその教えを知る分には勉強になることも多いからな。武器として知りたいのも
 あるが、純粋に興味あるからな、機会があったら話を聞いておくことにするぜ」
そう返すレイチェル。

「オーケー。接触して何か分かったら連絡するとするぜ。突き過ぎない程度にな、やってやるさ」
そう言って頷きながら、箱を受け取った。

「ん? いいのか? 奢りか?」
真剣な面持ちは何処へやら、ぱっと明るい顔を見せて五代を見上げる。

五代 基一郎 > 「奢り奢り、スイーツキングダムでもどこでもいいさ。
 これくらいしか出せるもんはないしさ」

あ、ちょっと言い過ぎたかなと思いつつ
ファイルを鞄にしまい。
途中にいる倒れている委員を運ぶのに
忙しそうな委員を手伝いつつ、外に出ていった。

これが始まり、スタートなのだろか。
それとも続きであり、リスタートなのだろうかとも思いながら。

レイチェル > 「よっしゃー! 流石先輩! 愛してるぜー!」
などと、傍から見れば大袈裟にも見えるくらいに喜びながら、レイチェルも席を立つのだった。
自身も委員を運び出すのを手伝いつつ、だ。


情報は得た。
武器も得た。
ならば後は、動いてみるしか無い。
真実は、自分の目で見通さなければならないのだから。
そんなことを考えながらも、行く先に待ち構える甘味に思いを馳せ、
レイチェルは軽い足取りで歩いて行くのだった。

ご案内:「風紀委員会本部会議室」から五代 基一郎さんが去りました。
ご案内:「風紀委員会本部会議室」からレイチェルさんが去りました。
ご案内:「風紀委員会本部」に久藤 嵯督さんが現れました。
久藤 嵯督 > 【 第一 使用 許可 】

本日の出来事を本部に連絡した際、帰って来た答えがこれだ。
嵯督の持つ二つの切り札、その内の一つの使用許可。
曰く、片腕片腕が一つずつの『要塞』であり、未開拓の原生林。
防衛用装備、『豪腕二十手』。

舞台が整い始めた、という事だろうか。

久藤 嵯督 > 遊撃用の『第二』ではなく、防衛用の『第一』をチョイスしてくるあたりいい性格をしている。
まずはこっちで信頼関係を"稼げ"、という事だろうか。

ここの場合、仕事だけでそれを成せるという考えは捨てるべきだ。
ある程度は友好的なポーズを作っておく必要がある。
くだらない雑談に合わせてやったり、何かにつけてわざわざ歩調を合わせてやったり……

久藤 嵯督 > 壁に掛かった小さな鏡に、自分の顔を映してみる。
笑顔の練習だ。

一つ目の笑顔は、三日月嗤い。
二つ目の笑顔は、悪魔の微笑み。
三つ目でとうとう、鏡が割れた。

……奇妙な現象だ。学校の七不思議というヤツだろうか?
『鏡の前で三回微笑むと、鏡が割れる』……そんな怪異など、一度たりとも聞いたことは無いが。

久藤 嵯督 > ともあれ、愛想嗤いはこんなものでいいだろう。
そこらにいる学生のように、テストの結果を教えあわなければならないのか。
面倒だ。

テスト明けには海開きがあるが、こちらにも参加することになりそうだ。
面倒だ。

自分の求める『得』が、随分遠い所に行ってしまったように思える。
そこはもう、必要な過程として割り切っていくほかない。

憂鬱な気分で書類を片付けていく嵯督であった。

ご案内:「風紀委員会本部」から久藤 嵯督さんが去りました。