2015/08/31 のログ
ご案内:「委員会街中央公園」に鏑木 ヤエさんが現れました。
■鏑木 ヤエ > (委員会街のラウンジでのバイトを終え、くたくたでベンチに座り込む。
夕方が過ぎ、陽が沈み。時計は既に中々に遅い時間を指していた)
「うあ───、ホンットになんなんですかあのオバサンは!
やえがどれだけ頑張ってない頭を振り絞って働いてるかわかんないんですか!」
(夜の委員会街中央公園。
明らかに不審極まりない上に当人は全く気にする素振りはない。
下げたコンビニの袋からペットボトルを取り出して一気に呷る)
「給料よくなかったら速攻やめてるんですからね……!
まあそれにしてもラウンジは随分盛況で。
イーンカイの人らはみんな毎日毎日ご苦労なことですよ」
(頭の悪い独り言。
もこもこの濁ったクリーム色の髪が風に吹かれて揺れた)
■鏑木 ヤエ > (コンビニの袋をまた覗き込めば顔を見せたのはラウンジで人気のシュークリーム。
持ち帰りができるように、と開発された新商品。
袋をおもむろに引いて出たごみをコンビニの袋に突っ込む。
ポイ捨て禁止、という花壇に刺さった生活委員会の立札が目についた)
「セーカツイインさんはあれですね。魔物退治に電気の交換に掃除。
ああ、そういえば異邦人のオハナシもセーカツイインさんでしたっけ」
(もっきゅもっきゅとシュークリームを頬張りながら整理するような独り言。
ぼんやりと浮かぶ業務内容に所属する人員。
ヤンキーが所属する、なんて話も聞いた。「なんでもアリですねー」、と虚空に漏らす)
(植えられた、整備された花壇。雑草少なく綺麗に並んだ花々。
秋に向けてきっと手を入れられたであろう花壇はまだ花の咲かない緑がちらりと目に入る)
「………もう夏も終わりですねー」
■鏑木 ヤエ > (ごろん、と寝転がる。
重量感のある髪を下敷きに、夜の公園で寝転がる。
折角いつもと違うジーンズですし、と意気揚々と転がった。
逆さに見える世界はいつもとは違って見えて、思わず血が上るのも忘れて頭だけを垂らした)
(視界に入ったのは公安委員会の高い建物)
「………、なあんも変わりませんねえ。
変わられたらやえもびっくりですけど。変わったら島の終わりでしょうし」
(かわらない。なにひとつ変わった様子も見せない。
そんな平和を象徴する公安委員会の建物。常世島を守る片翼)
「……シュークリームもいっこ買ってくればよかったです」
(「中々にウメーじゃねえですか」とラウンジの人気メニューをひとり批評する)
「ふむ」
(じいっと目を細める。
ぼんやりと視線の定まらない紫でその片翼を見遣る。
なにひとつ、変わった様子はない。当然数分の合間で変わられても困るのだが)
■鏑木 ヤエ > 「あー無理です無理です。血ぃ上りました」
(ぶん、と勢いよく起き上がる。
腰まで伸びた髪も相まって毛玉が起き上がったようにも見えなくはない。
そんな下らないことを考えてひとり吹き出した)
(起き上がった先に目に入るのは風紀委員会の──幾度となく襲撃された──庁舎。
常世学園を、常世島を守る公安委員会と並ぶ翼。
赤い制服を翻し、島内校内の風紀を守る委員会。
公安委員会が生徒の監視をするのに対して、風紀委員会は教師も裁くと聞いた)
「なるほど」
(思案に対して自問自答。
はたから見たら残念極まりない光景だが、次いだ言葉は残念とはまた一味違った)
「わざわざフーキの女の子が落第街に来なくてもいいですよねー。
マゾかそれに準じる何かって感じですよ」
(ラウンジで聞いた話。落第街のパトロールは危ないから三人一組。
それでも危ないというのに、怪我をした人もいた、なんて風紀の噂話)
「落第街なんかほっとけばいいのに、ってのはだめなんですかねー。
馬鹿のためにわざわざフーキのアタマいいひとたちが怪我するのはなんだか違う気がします」
(誰に言うでもない独り言。風に吹かれる)
ご案内:「委員会街中央公園」に相楽 満さんが現れました。
■相楽 満 > 「俺もそー思う」
ちょっと離れたところから、のたのた歩いてくる。
買い食いの後か、ビニール袋にいっぱい詰まったお菓子が見える。
「いいセリフ久々に聞いたなー。
風紀の連中に聞かせてやりたいわ、それ」
にへら、と笑顔を浮かべて当然のように傍に寄ってくる。
■鏑木 ヤエ > 「やあやあどうもこんばんは、お散歩ですか」
(表情薄く囀った。
ビニール袋が目に入れば「おお、同士ですか」と小さく呟いた)
「いいセリフも何も、馬鹿の独り言ですよ。
なんです、委員会の連中かそれともやえが可愛くて思わずナンパしちゃった系のアレですか」
(笑顔を見れば不審げに一瞬だけ眉を下げる。
されどそれ以降はとくに気にした様子もないようでベンチをつめた)
■相楽 満 > 「そうそう、散歩。
お前もこれ食う?
売店で買ってきたシュークリーム」
袋入りのそれをがさがさ取り出し、差し出した。
「いや、俺も同じこと思ってるし。
俺も馬鹿だから同じこと考えてるんじゃない?
……ナンパも悪くないけど、そんなことしたら彼女にブッ殺されちまうな」
こう、矢で射抜かれて、とジェスチャーを加えて呟いた。
そしてこわいこわいと体を震わせながら隣に座る。
■鏑木 ヤエ > 「あ、いいんですか。
もらえるものはもらう主義なので遠慮もなにひとつせずに頂きますね」
(半ばぶんどるようにしてその甘いシュークリームを受け取った。
ゆっくりと袋を開き、もきゅもきゅと口を動かす。
本日ふたつめのシュークリームが小柄な体躯のくちもとに運ばれる)
「なんともこの世は馬鹿ばっかですね。やえも馬鹿なので仲間ですよ。
なるほど、彼女持ちでしたか。
いやあ、青春しやがりまして中々にいいんじゃないですか」
(弓道部かなんかですか、と小さく問いかける。
表情は薄いもののテンションはやたらめったら高い。喧しい、に近いか)
■相楽 満 > 「あとでしょっぱいもんも食べる?」
ビニール袋から、円筒形の入れ物に入ったポテトチップを取り出す。
どれだけ買い込んできたのか。
「馬鹿仲間って悪くないよなー、こう……なんつーの?
こういう頭悪い会話してていい感じするし」
けたけた笑いながら、自分はスティックタイプのチーズケーキを食べ始めた。
「んー、まぁそーだな。
別にデートとか頻繁にしてるわけでもないけど、なんか満たされるのっていいよなー」
にへらへらと笑いながらのろける。
うっとおしいかもしれない。
それ以上に、少女の言葉遣いもテンションの高さも気に留めていない。
■鏑木 ヤエ > 「あ、食べます食べます。
うめーですよねポテチ、海苔塩派ですよ」
(もぐもぐと食べながらいくつか頷く。
お菓子はいいですよねー、なんて中身のない会話を繰り広げる)
「馬鹿会話っつーか馬鹿ですね。
こんな時間に惚気ってなんですか、胃もたれしそうなんですけど。
正直ウゼーですけど聞いてあげないこともねえですよ。
で、その彼女がなんだってんですか。
美人で胸がでかくて身長が高いって話なら黙って立ち去る予定ですけど異論はありますか」
(めんどくさ、と隠す気もなく顔を顰めた。
意思の薄い紫の瞳も興味なさげに風紀委員会本部に向く)
■相楽 満 > 「海苔塩派か。
俺コンソメ派なんだよなー……今日は買ってあるけど」
袋ではなく、逆の自分のかばんの中から海苔塩味チップを取り出した。
「美人だけど、胸はそこそこくらいだし、背はそこまで高くないかな?
……まぁその子がさ、風紀委員なんだけどさ。
落第街に行ってひどい目に会って、もう一回行ったんだけどまた危ない目に会ってさ」
ふー、と息を吐き出しながら呟き。
委員会の本部に、満の目も向く。
「女の子がそんな目に会わなきゃ守れないような『風紀』ってなんだろーなって思ってさ。
連中が守ってるものって、一体何なのかって考えちゃってなー」
目を細める。
苛立ちか、呆れか。
■鏑木 ヤエ > 「なるほど」
(乱暴に海苔塩チップスを奪い取れば雑に袋を開ける。
遠慮も何もない、当たり前のように口に運んだ。
図々しいにもほどがあったとしたらほどを随分と振り切っている)
「ほーん、彼女がフーキですか。中々に正義感が強い感じなんですかね。
でもソレ、フーキは悪くなくないですか。
やえはフーキ好きじゃないですけど流石に肩を持ちますよ。
そればっかりがその子が好きでやったことでしょう。
マゾヒストだかジコギセイセーシンだか知りませんけどやえより馬鹿ですよ」
(ぱき、とチップスの割れる音。
静謐に満ちた夜の中央公園でかさかさと鳴る袋の音)
「女の子がそうしないといけない、って。
落第街に行くノルマがあるってんなら話は別ですしやえはなんとも言えませんけど。
それがないなら適材適所ってヤツですよ。随分と頭が悪い。やえよりバカですよ。
そんな自分の身の一つも守れないようなニンゲンが落第街に行くべきじゃない。
正義感でやってるならとんだ自己満足の悲劇のヒロインにしか聞こえませんが」
(淡々と言葉を紡いだ。
機嫌が悪いのを隠す気もなくずかずかと言葉を落とす。
小さく「ツマンネーですね」、と溢した)
■相楽 満 > 「俺もそう思うよ。
それでもやめるって言わない辺り、あの子も大概馬鹿だなーって思うよ俺」
ばりばり、コンソメチップスを取り出して食べ始める。
言葉から彼の本心がどこにあるのかは理解しがたいかもしれない。
「だからだよ。
好き好んで行ってるわけじゃないだろうし、それを風紀委員会ってのが強いてるんだとしたら、腹立つなーって。
とりあえず彼女には、行くときは必ず俺を呼べって言っておいたけどな」
袋からオレンジジュースの入ったペットボトルを取り出し、飲み始める。
口の中いっぱいになったチップスをジュースごと飲み込んだ。
「だからわかんねーんだよな。
俺が怒るべきなのは風紀に対してなのか、その子に対してなのか。
風紀に対してだったから、ここまるごとブッ壊さなきゃいけないからって思って下見だけしてんだよね」
■鏑木 ヤエ > 「ははん」
(表情薄い相槌も中々に過激な発言で少しばかり興味を示す。
本心だか本音だかには興味がない。
本音しか話せない彼女にとっては嘘でも本当でもどっちでもよかった)
「それをフーキに聞くのが先決じゃねーですか。
好き好んで行ってたとすれば随分度し難いマゾヒストでタイヘンですねって話です」
(傍らに置いたカルピスのキャップを回す。ぱきゃ、っと小気味のいい音が鳴いた)
「フーキに喧嘩を売るってんなら中々随分楽しそうな話ですけども。
楽しそうだけれどもアタマがいいとは思えませんしやえはお勧めしませんね。
この島の秩序に喧嘩を売るってんなら彼女がどういう目を向けられるかも考えたほうがいいですよ」
(じとり、目を見て)
「フーキに喧嘩を売ったテロリストの彼女ですよ。
さぞ居心地はわりーでしょうね」
(淡々と、ただそれだけをローテンションに語った)
■相楽 満 > 「そーなー、まずは風紀に聞いてみないとな。
それから行動しないと、マジでただのテロリストだし」
けふー、と息を吐き出した。
「んなもんはわかってるよ。
そんでもやらなきゃいけないってなったら、やったほうがいいと思うんだよ」
おにぎり型の醤油味せんべいの袋を取り出し、開ける。
ばりっと一口かじり、再び口を開く。
「俺が捕まろうが、彼女の肩身が狭くなろうが、一緒に居られなくなろうが、それは大したことじゃねーんだよ。
あの子が怪我しないで、これから先ひどい目に会わずに済むなら、それが何より重要だ」
ぼりぼり、食べ終えて。
その目を見つめ返す。
にへらっと、また笑顔になる。
「恋人とは一緒に居たいけど、それが目的じゃなくてさ。
その子が好きで、大事で、結果として一緒になったんだから。
何よりそっち守りたいよ、俺は」
■鏑木 ヤエ > 「恋愛はニンゲン永遠の問題ですよ。
ニンゲンある限り、その人生の恐らく最も主要なものが恋愛なのだろうとやえは思います」
(「やえは別に好きなひともいませんけど」、と付け足す。
ポテトチップス片手に語る様は随分と説得力も緊張感もなくて)
「やえにとっては恋愛は所詮幻影であり、永遠の恋などは嘘の骨頂だとわかっていても。
それをするな、といい得ない性質のものであると思っています。
それをしなければ人生自体がなくなるようなものなのですから」
(哲学だか感情論だか何だかは知らないが無理矢理な暴論。
ただ、真っ直ぐに自分の伝えるべきであろうことを、下手な言葉を選んで語る)
「つまりは、人間は死ぬ、どうせ死ぬものなら早く死んでしまえばいい!死ね!
────、ということが成り立たないのと同じなんですよ」
(こくり、小さく頷いた。
自分を納得させるように、されど相手に届くように真っ直ぐに)
「やえは闘う、ということが許されてよい場合は、ただ一つしかないと思っています。
それは、自由の確立ただひとつ。その為だけにならニンゲンは戦うべきであると思います」
(口元に指を宛てがって、また言葉を選ぶ。
口下手ながらも淡々と朗々と、ただ誰の為だか騙る)
「ごちそうさまでした、面白いオハナシもありがとうございました」
(ぴょん、と羊の毛のような髪を揺らしながら立ち上がる。
コンビニの袋にカルピスを仕舞って、ゆらりと振り返る)
「考えたうえで、それが正しいと思うならやればいいと思いますよ。
どうも、やえでした」
(それだけ無責任に呟いて、その場をゆらりと後にする。
どこか上機嫌に、コンビニの袋を揺らしながら夜の街の風景に溶けていくのだ)
ご案内:「委員会街中央公園」から鏑木 ヤエさんが去りました。
■相楽 満 > 「ん、気を付けてなー」
ひらひら、去っていく少女の背中に手を振る。
「……そうなぁ、俺が不自由とは言わないけど……
それであの子が不自由なら、俺は頑張らないとな。
……あの子と戦うことになるか、風紀と戦うことになるかはわかんないけど」
ぴちゃりと唇を舐める。
醤油の甘い味が口に広がる。
「……どっちに転がるかな?」
自分でもまだわからない。
こんなことを考える自分が悪いことは間違いないとして、次に悪いのは彼女か風紀か。
とりあえずは人と話をして満たされた。
満足げに、残りのお菓子を手にその場を去って行った。
ご案内:「委員会街中央公園」から相楽 満さんが去りました。
ご案内:「委員会街:休憩所」に久藤 嵯督さんが現れました。