2015/09/16 のログ
ご案内:「委員会街」に迦具土正道さんが現れました。
■迦具土正道 > 【…―公安委員会本部前】
【男が腕を組み、瞳を閉じて地蔵の如く沈思黙考をして居る。】
【何かを待って居る様にも、休んで居る様にも見える。】
【腕には風紀の腕章が付けられて居り、其れが場所も相俟って非常に目立つ。】
【時折薄く目を開いては公安委員会本部の入り口に視線をやって居た。】
■迦具土正道 > 【外回りの警護を終えた後風紀の本部に戻る前に立ち寄ったと云う様な風情だ。】
【大きな通りに面して居る為に公安委員だけで無く道行く人の視線も向く。】
【此の島での公安委員会と風紀委員会の関係を鑑みれば無理からぬ話でもある。】
【視線の内容は好機で在ったり邪推で在ったりと様々では在る。】
【だが概ね、彼自身の体躯が佇むと云う様だけでも視覚的に齎す好機に依存する所が大きい。】
【下方が崩れた巨岩に手足が生えた生物に呼称が在れば、其れにこそ似て居ると云われるだろう。】
【無骨が服を着て其の上から皿に無骨を纏った様な無骨が、瞳を閉じて道の端を塞いで居る。】
ご案内:「委員会街」に濡衣茶楽さんが現れました。
■濡衣茶楽 > 同じく外回りの見回りを終えて偶々気が向いて本部に報告しようとした道すがら、
公安委員本部入り口に1回見たら忘れられない人物がそこに立っている。
風紀の腕章つけている上にただ素通りすれば一応先輩でもある人物に悪印象を持たれるのは出来れば避けたい。
故に地蔵に手を合わせるのではなく、あくまで挨拶を交わす程度に――
「お、お疲れ様です。迦具土先輩。
…先輩も見回り終わった所っすかね?
でもそれならこんな所で何やってるんです?待ち合わせにしては場所悪すぎってレベルじゃないですけど」
あくまで自然に、違和感を与えないように話題を広げて行く。
ある意味この3年で身につけた世渡り技術なようなものだろうか…
■迦具土正道 > 【微動だにしない其の彫像の如き佇まいに、学業帰りだろうか、島外で言えば初等科に当たるような子らが忍び足で群がる。】
【下から覗き込む様にして巨躯を伺い、「寝てる?」「寝てるのかな?」と集まって来る。】
【彼ら小さき尖兵の話調が《睡眠下》か否かの判断が《生死》の判断になり掛けた時に声が掛かった。】
【静かに目を開き、声の主を見る。】
【其の様に「機動した!」「生きてた!」「逃げろ!」と蜘蛛の子を散らす様に初等の子らが散って行く。】
【当の執行鬼は些事とも思わずに茶楽の方を見る。】
……ああ。苦労。
見回りを終えた所と云うのも正しい。
風紀の本部に戻る前に考案の見知った顔の一つにでも掴めればと思ったが。
……回りくどさが過ぎたか、知った顔の一つも出てこない。
【真剣に困って居るのか判断が付き難い渋面で公安本部を見て。】
……濡衣。此処は、公安委員会の者を掴まえるには場所が悪いのか。
【真面目な声色で尋ねた。】
■濡衣茶楽 > 「うわぁ……」
子供の夢を壊してしまったかのような罪悪感に覚えつつ、どこかへ散っていく子供の後ろ姿を見届ける。
きっと子供の中ではこの鬼に乗り込んで悪の巨大ロボを倒すという夢でも持っていたのだろう。
しかし、彼は機械ではなくちゃんとした人間…のはず。
悪を倒す事に関しては変わりないし、下手すれば生身一人で巨大ロボを壊すような事もしでかしそうだ。
「…えっと、先輩の事割と恐怖の象徴みたいな見方されてるみたいっすから、
俺みたいな奴はともかくとして危機探知をしっかりとしてる公安委員はまず通らないと思うっすよ…余程仲良くない限りは」
半ば苦笑い、半ば本音を混ぜながら普通の見知った顔同士なら声をかけるだろうが、
迦具土の見た目なら見知っているからこそ避けられるようなイメージが湧いてしまう。
「見知った奴なら…こう、電話とかじゃダメなんすかね。
電話越しの会話がダメなら会う約束とか取り付けるでしょうし…
電話番号知らないなら本部に入って受付に聞いてみるとか出来るんじゃないっすか?」
とりあえず今出来る迦具土が出来そうなプランを幾つか挙げてみる。
それでもダメでここにいるならそれこそ茶楽はお手上げなのだが、一先ずは聞いてみるに越したことはない
■迦具土正道 > 其うか。
【返事は短く、だが何処か事実を吟味する様な沁沁とした響きが在った。】
【砕けて散った子供の夢の残滓を見下ろす様に視線を落とし。】
……濡衣。己は、公安から見ても恐怖の象徴に見えるのか。
【其れは如何にかせねば成らん、と決意を固める。確固で無く凝固である。】
【で、在るの為らば或いは風紀から見ても恐怖の象徴で在る可能性も存在する。】
【すなわち其れを推してでも声を掛けてきた此の後輩に付いては、感謝をして然るべきかも知れない。】
【内心では思い、茶楽に向けて笑みを零したつもりだったが、表情は一ミリも動かない。】
其の様だな。
此方も、早急な用でも、緊急の用でも無く、幸運にも掴まればと云う淡い期待での待機だった。
休憩も兼ねての事だが……やはり甘く在ったのかも知れんな。
……昨今の市井の状況を鑑みれば公安も暇では在るまいからな。
【茶楽を視界に収め、内側から沸いた様な質問を向ける。】
濡衣。キミには公安に見知った奴、とやらは居るのか。
或いは……公安に所属する友人等でも構わない。
……キミにとって、公安とは如何いう距離を持って接する物だろうか。
ご案内:「委員会街」に薙さんが現れました。
■薙 > 先日の落第街の顛末について作成した書類を提出しようと本部に訪れたのだが
本部前に二人の姿を見つけて立ち止まる
一人はかの有名な「風紀の鬼」
もう一人は、名簿で顔を見たような気がする
先輩には違いないだろう
「お疲れ様です」
とりあえずぺこりとお辞儀をしておく
■濡衣茶楽 > 「まぁ…図体がまず人間離れしてるっすから…」
良くも悪くも『鬼』と呼ばれてる人物なのだから恐怖の象徴として見られてると言っても間違いではないだろう。
少なからずともこの眼の前の2m近い巨人にいきなり腕を振られたら肩から上が吹き飛ばされる自信もある。
しかし、それは外見上でしか見たことがない人の意見であってちゃんと話せばそこまで悪い人ではない…はず
話せば分かる。素晴らしい一言だ
「確かに最近学園外は物騒っすからねー。
先輩も中々忙しそうですからね…俺は、まぁ小さい事しか出来ねーっすけど」
迦具土のように強靭な腕も無ければ嘘を見抜ける頭脳がある訳ではない。
ならばやることは消去法で小さい事をコツコツとする事だけになってしまう。
「あー…俺は、いないっすかね。
もしかしたら名乗ってるけど公安委員って名乗る奴は早々いないんじゃないっすか?
距離感…と言われると、人は人っすから特別扱いしない、普通に会話するとかで良いと思うっすけど…」
頭をぽりぽりと掻きながらとりあえず自分が思いつくであろう扱いを挙げてみる。
「…っと、お疲れ様です」
敬語でお疲れ様と言われたなら敬語で返す
……こんな人いたっけ?と記憶の中を探るがどうやら該当するものがなく、首を傾げながらも会釈する不自然な形になる
■迦具土正道 > 【薙に声を掛けられると眉根を寄せて渋面を濃くし】
ああ。苦労。
……よもや此処で風紀を背負う者が集まろうとはな。
【何か遭ったのだろうと思われても可笑しく無い様な面子が揃いつつある】
【態々公安委員会の前で挨拶を交わし、言葉を交わす風紀の者にすれ違う奇異の視線が刺さる】
成程。道理だ。
本来の風紀と公安の在り方も、其うで在った様にも思う。
だが恐らく、己の様に風紀と云う立場を誇示する者にとっては、個人よりも先に立場が来るのだろう。
【問題の整理は出来たが解決方法は未だ五里程の霧の中だ】
マルトクも通常警備の業務か。
……或いは、能動的な制圧の為の捜査の帰りか、竜胆。
【先日の遭遇から内部の情報を洗ったのだろう】
【尋ねた覚えの無い相手の苗字を口にし、マルトクと云う彼女の特殊な素性にも言葉を伸ばす】
■薙 > 「新人の、…竜胆薙と申します、以後よろしくお願いします。先輩」
にっこりと笑顔を浮かべ、濡衣へと視線を運ぶ
「いえ、今日は学校のほうで講義もありましたので公務のほうは…。
本部には先日の落第街での顛末書を、刀を抜いてしまいましたので一応」
迦具土のほうに振り返り、笑みを崩さずそう返す
自身の立場を知っていることには驚かない
隊長という位置に立っている人間ならば、見覚えのない風紀委員の素性を調べるくらいはするだろう
■濡衣茶楽 > 「ハハ…俺はそんな風紀をそんな前に出すのは恥ずかしいっすからやらないっすけどね」
風紀の名を前に出して皆がひれ伏す訳でもなく、下手すれば暴れる犯罪者もいるぐらいだ。
実際に風紀の名を出して飯が一日無料とか、カフェテラスでコーヒー飲み放題とかになれば茶楽は喜んで名を出すかもしれないが
「竜胆…薙、と。俺は濡衣茶楽だ。
その様子だと俺よりはそちらの方が命張ってそうだしそんな敬語は使わなくていいよ」
苦笑いを浮かべつつも一応自分も名前を教える。
覚えてもらえるかは疑問だが人間には人間らしい対応をするのが茶楽だ。
刀を抜いた、という単語を聞けば背中に寒気が走る。
こんな女性が帯刀するというのも常世島という風潮なのだろうか、なんとなくだが風紀委員というものが恐ろしくも見えた
■迦具土正道 > 其うか。
本分との両立は難度の高い課題の様な物だ。何か在れば遠慮なく先達を頼ると良い。
【公権力として、本来警察が担う部分を担っていながら、学生としても成立していなければならない。】
【其れは恐らく、風紀委員会と云う言葉の響き以上に過酷な業務の形態でも在るだろう。】
【どの委員会で在ろうが、此れは共通の問題で在るとも思う。】
顛末書か。だろうな。
平岡のも引きずらぬ性質では在るが、己と同じ様に正義を背負う事に躊躇いが無い。
だが、己は敢えて云うが、己の過ちを恐れて刃を抜けぬ事より恥じることなど、無いとも考える。
抜き処を間違えねば、刃は正しき道を拓く導とも成るからな。
濡衣。キミも同じで在ると、己は思う。
信じる正義が在り、風紀の名を背に背負うので在れば何時か抜かねばならぬ刃に手を掛けることも在るだろう。
其れは、己も同じだがな。
■薙 > 「敬語は癖のようなものです。お気になさらず」
くすりと笑みを浮かべて濡衣への言葉を返し、再び迦具土へと向き直れば
「一人前を名乗れるまでは遠慮なく先輩方を頼らせてもらいます。
……叱られるかと思いましたが、そういった考え方の先輩方がいることに安心しました。
人間ですから誤ちは犯すこともあるかもしれません。
ですがそれを背負って前に進む覚悟くらいは、特別攻撃課に志願した瞬間からできています」
つらつらと饒舌に言葉を紡いでいく
こういう先輩がいるとわかっていれば、刑事課も捨てたものではなかったかもしれない
■濡衣茶楽 > 委員会の所属する上で良く立ちはだかる壁、学業。
これを越える事が出来なければ留年という恥を委員会の名と一緒に背負わなければいけなくなる。
幸い茶楽にはその壁を乗り越えるコツというものを見つけたらしくさほど問題に思っていないが、
先輩と呼んでくる…恐らく一年の竜胆の方は大丈夫なのだろうか、少々心配になるが、見た目は真面目だから大丈夫だろう
「残念ながら俺は刃物の扱いには慣れて無いんで…抜く物は転げてる人に差し伸べる手だけにしたいっす」
そう言って茶楽はその言葉に背を向けるように立ち去ろうとする。
が、その前に一言残す
「…あー、その。つい話し込んじゃいましたけど、
あまりそこで会話してると他の公安委員さんがとても入りにくそうにしてるっすから場所変えた方がいっすよ」
気付けば影から公安委員が入りにくそうにしているのがちらほらと何人かいる。
あまり言わばコンビニ入り口にヤンキーな奴らがいて入りにくいとかそんなところだろうか、念のため迦具土達に教えておいて茶楽は立ち去る。
きっと彼らの話す事は茶楽が入る場所ではないと特別攻撃課という単語を聞いた瞬間分かってしまったようだ
ご案内:「委員会街」から濡衣茶楽さんが去りました。
■薙 > 「………」
なるほど、風紀委員もピンからキリまでいる
志や実力的に見るからに不足するような者の存在は、風紀委員の信頼性にも関わることのはず
───不要な者もいるのではなかろうか
じ…と真っ黒な瞳で、その背中を見送った
■迦具土正道 > 【成程。と内心で合点をする。】
【茶楽と云う男の中に存在する正義の形の一端に触れ、何処か満足気に喉を鳴らした。】
【其れが自身の掲げる正義と違う物で合ったとしても、其れが胸の中に在る限り風紀の正義は潰えないとも本気で信じていた。】
其うだな。与えるべくも無い威圧を与えることになる。
竜胆。場所を変えよう。今は……帰路か?
■薙 > 「いえ、これから公安へ書類を提出するところです。
……時間はそうかからないと思いますが」
可能なら、この先輩をもう少し知っておきたいという思いはあった
所属する課が違うとはいえ、風紀委員として実戦をくぐり抜けてきた人物
色々と気になる部分はある
少しだけおまたせしてしまっても構いませんか?、と問うてみる
■迦具土正道 > ああ。構わ無い。
此方も後は日報を纏め、報告を確認するだけだ。
何か在れば連絡が入る、暫くは此処で待とう。
……否。少し入り口から離れた処で待とうか。
【云いながら、時間を割こう、と云う意を込めて促す】
【指導鞭撻を遠慮無く乞えと云った手前、無碍に断る事はしたくはなかった】
■薙 > では、と一礼して公安委員会の本部へと入っていく
帯刀しているため警備の目が向くが、腕章を確認されるとそのまま素通りで内部へと入っていく
………
……
…
しばらくして、少し早足で本部から出てくる薙
特に何事も無く顛末書の提出は完了したようで
「お待たせしました。
隊長職の貴重な時間をいただいて、ありがたく思います」
■迦具土正道 > 【再び、その僅かな時間の間にも彫像と化し、今度は子供では無く野生の動物が群がっていたが。】
【薙の声に瞳を開き顔を上げた途端其れが生き物だと理解出来たのか犬猫が我先にとサッと逃げていく】
【矢張り其れも意に介さない様子で戻ってきた薙に視線をやり】
予想寄りは早かった。
否。マルトクの話は、此方こそ疎く、耳にして置きたい事も多いだろう。
其の中で個人としてキミが尋ねたい事が在るのならば、己にも答える責務が在る。
竜胆。愚私如きで良いので在れば幾らでも聞くと良い。
或いは、此方から尋ねた方が良いだろうか。
キミが風紀委員に、其して特別攻撃課に所属する、その意義などを。
【風紀の仕事場に向けて歩を進め始めながら薙に尋ねる】