2015/06/09 のログ
ご案内:「学生通り」に雪城 氷架さんが現れました。
雪城 氷架 > 軽い散歩のつもりがついつい学生街まで足を伸ばす
まぁ制服も着てないし公安に補導されることもないだろうと、すっかり人気も少ない学生街を歩く

「(人気のない夜中のほうが散歩も落ち着くあたり、根っこはやっぱオタクかもな私)」

人混みは嫌いだった
一人になれる時間のほうがなんとなく落ち着く

ご案内:「学生通り」に薬師寺 瀬織さんが現れました。
ご案内:「学生通り」にテリメーラさんが現れました。
ご案内:「学生通り」からテリメーラさんが去りました。
ご案内:「学生通り」から薬師寺 瀬織さんが去りました。
ご案内:「学生通り」にソラさんが現れました。
ソラ > 閉店時間済みの道沿いの商店の上。
白いワンピースを着た少女がくるくると踊るように回りながら屋根から屋根へと飛び移る。

雪城 氷架 > 「ん……」
どうせこんな時間歩いてぶつかる人もいない、と歩きながらスマホをいじっていたが、
不意に視界の端に白いものをとらえて立ち止まる

「……何だ…女の子…?」

ソラ > 少女は屋根から屋根へと飛び移る。
白いワンピースがひらひらしているが気にしない。
ついでに裸足で走り回っていることも気にしない。

雪城 氷架 > 「……幽霊の類じゃないよな」
とっぷりを陽の落ちた時間。
その白い姿が嫌でも目に入る

暫くの間、たったままその様子を眺めていた

ソラ > ぴょん、と大きくジャンプをして氷架さんの目の前に飛び降りる。

足からぐきぃ、という音を立てて見事(?)着地。
ついでに思いっきり尖った石を踏み抜いていたようにも見える。

雪城 氷架 > 「うわっ!?」
目の前に飛び降りてくるとは思わなかった、思わず一歩引く
というかなんかすごい音がした気がする

「……お、おい。大丈夫か…?なんか変な音したぞ、お前」

恐る恐る声をかける

ソラ > 少女はへらへらした笑顔を浮かべて首をかしげる。

足の裏に突き刺さっていた石をそこら辺に投げ捨てた。
……明らかに赤く染まっていたような気がする。

雪城 氷架 > 「…お、お前、大丈夫なのか?なんか、血が……」

薄々、というか、なんとなくというか
人間じゃないのか?という考えは浮かんでいた

ソラ > 気にも留めずに氷架さんの周りを踊るようにくるくる回り始める。
先ほど屋根の上でも同じことをしていたあたり、回るのが好きなのかもしれない。

大丈夫か、と聞かれても相変わらずへらへらした笑みを浮かべているだけで、特に返事などはない。

雪城 氷架 > 「………」

なんだか変なやつ
そう思いつつも別に敵意も感じない

「もう夜も遅いぞ、おうちに帰れよ」

それでもこんな時間にうろうろしていて良い年齢には見えない

ソラ > 家に帰れ といわれれば、笑顔で再び屋根の上に飛び乗る。
屋根の上から楽しそうに氷架さんに手を振っているようだ。

雪城 氷架 > 手を振られれば、ひらひらと振り返す

「(あいつも夜の散歩かな)」

そんなことを思って

ソラ > 最後に笑顔で夜空を指差して姿を消した。

もし、指差した方角を見ればちょうど流れ星が見えただろう。

ご案内:「学生通り」からソラさんが去りました。
雪城 氷架 > 「ん…」
少女の指に釣られるように夜空を見上げ……

キラリと一筋、流れ星が目に入った
おぉ…と思わず感嘆の声が出る

「(……今の、教えてくれたのか?…いや、たまたまだよな…)」

3回願い事を唱える、なんて時間もあるわけがなく
なんとなくしばらくそのまま夜空を見上げて

雪城 氷架 > しばらくして、また歩き始める

「(夜はまだ冷えるな…もう一枚着てくれば良かった)」

特に何かするでもなく、ただただ散歩だ
静かな学生通りというのも良い
昼と夜ではまるで別の顔をしている

先ほどの少女が気になるも、
此処では今まで自分がもってきた常識が通用しない、
と改めて自分に言い聞かせた

雪城 氷架 > くくるせんせーなんかにバレるとまた説教されそうだが、
此処は学生街
歓楽街や異邦人街と違って治安は良い
夜とはいえそのメインストリートだ

公安や風紀がパトロールだってしていることだろう

「(…の割には見かけないな)」

先日の件で内部がゴタついているのだろうか…

雪城 氷架 > 立ち止まる
そう考えると急に怖くなってきた

「(やっぱ、帰るか…?)」

まだ先日風紀委員に顔を殴られた痣も消えないうちから、傷物になるのはごめんだ

ご案内:「学生通り」に雛元ひよりさんが現れました。
雛元ひより > ズシン、と重いものが動いているような音がする。
それは次第に大きくなっていくと同時に音に合わせて僅かな振動を与えている。

そして角からぬっと現れるは3mはあろうかという石像である。
古代ローマのレギオンを思わせるそれは肩に小さな少女を乗せて歩いていた。

雪城 氷架 > やっぱ帰ろ
そう思って踵を返すと…

「ん…? なん……」

何だ?
大きな重い物が動く音にそちらを向く

「……………」

なんか、見あげるような石像が動いていた

雛元ひより > 「こんばんは!」

石像は気にするそぶりを見せずそのまま通り過ぎようとする。
すれ違う瞬間、少女は雪城に目をやり手を振って挨拶をした。

雪城 氷架 > 「あ、あぁ…こんばんわ……」

思わず手を振り返して普通に挨拶してしまう

此処は外の常識が通用しない島、此処は外の常識が通用しない島、と自分に言い聞かせた

雛元ひより > 「ウーラノス、すとっぷすとっぷ!」

少女がウーラノスと呼んだ石像の顔をぺちぺちと叩くと、歩くのをやめ手のひらに乗せ地面へと降ろす。
そして雪城を興味深そうにぐるぐると周りつつ見みつめる少女が屈託の無い笑顔で話しかけてきた。

「静かな良い夜だよね!」

雪城 氷架 > 「そ、そうだな…散歩か?」

周囲を回る少女に問いかける
その間も視線はちらちらと巨像に移ってしまう。何だコレ

雛元ひより > 「えへへー、課題からの帰り道なの! バッチリだったの!」

足を止め、腰に手を当てふんぞり返った。
雪城の視線に気付いた少女は『お友達』と前置きをしつつ説明を行う。

「なんかね、先生が言うにはゴーレムって言うんだって! 異能?とかなんとか言ってたの!」

雪城 氷架 > 「課題ね…そりゃお疲れ様だ」
よく見れば小柄な自分よりもちょっと小さい
年下だろうな、と失礼なことを考えつつ

「お友達…へぇ、異能の力か……」
触ってみようとしつつ、やっぱりおっかないので躊躇する。
これを操作する異能なのだろうか、それとも……

雛元ひより > 雪城の労いに、にへらっと笑う。
そして躊躇している様子を感じ取った少女は

「大丈夫だよ! ウーラノスはおりこうさんなの!」

『ね?』と石像の脛の部分をぺちぺちと叩いている。
一方石像の方は騎士のそれを模倣しているのか片膝をつき、右手を胸に当てている。見た目とは裏腹に実に紳士である!

雪城 氷架 > 「ウーラノスっていうのか、はは、礼儀正しいやつだな」
ゴーレムのまさかの挙動に小さな笑いが出てしまう
そっと手を触れてみる……

「こんな厳ついのがいきなり歩いてきたから、何事かと思ったよ」

雛元ひより > 「ひよりの自慢のお友達なの!」

自分が褒められたかのような喜び様。
ウーラノスの手触りは石のそれと同じで堅く、ひんやりとしている。
しかし表面は石膏像のように滑らかで引っかかりを全く感じさせない。

「驚かせちゃったらごめんなさいなの……。」

雪城 氷架 > 「でっかいからな、夜中に歩いてるとビックリするかもだ」
けどすっかりそんな意識は飛んだよう、なめらかなゴーレムの表面を撫でる

「こんな強そうなお友達がいたら夜の散歩も安心だな」

雛元ひより > 「えへへー、他にもお友達が居るからまた今度紹介するの!」

撫でられている間、ゴーレムは元々そういうポーズで作られたかのように静止している。
『お友達が増えたね』優しい視線でゴーレムを見つめ大きなあくびを一つ。

「うう……そろそろ眠くなってきちゃったの。」

雪城 氷架 > 「へぇ、賑やかなんだな」
完全に年下の子だと思っているのでふんわりした笑みを向ける
すっとゴーレムから手を話して数歩下がる

「っと、もう結構な時間だもんな…私も帰ろ」
ぐーっと伸びをする。

「あ、私は雪城、雪城氷架。一年生だ」

雛元ひより > 「雪城氷架……ひょーちゃんだね!」

さっきの眠気はどこへ行ったやらきゃっきゃと無邪気にはしゃぐとゴーレムの補助を受けつつ肩へ登り

「ひよりは、雛元ひよりって言うの! 同じ一年生だよ!」

にぱーと眩しい笑顔で自己紹介をしてズシンと鈍い音を立てつつ宵闇へと消えていった。

雪城 氷架 > 「雛元、同じ一年生…か」

この学園では入学したら年齢は関係なしに一年生らしい
まったく自分より年下としか思っていないようだ

闇に消えていくゴーレムに手を振って

と、スマホからメールの着信音が鳴る

「げ、お母さん…夜歩きしてるのバレたか」

ぽりぽりと頬を書きつつ、帰路を歩くのだった───

ご案内:「学生通り」から雪城 氷架さんが去りました。
ご案内:「学生通り」から雛元ひよりさんが去りました。
ご案内:「学生通り」に浦松時子さんが現れました。
浦松時子 > 学校帰り、特に用事もなくふらふらと学生通りを歩いている

「一人暮らしだとどうにもやることなくってぶらぶら~ってしちゃいますね~」

一人でいることが随分長い成果独り言も増えているようだ

「買い物は済ませたし~他にやるとこあったかしら~」

浦松時子 > 自動販売機でジュースを買って蓋を開けて一口飲んで

ここにきて異能所持者ばかりに囲まれた生活というのは初めての体験
ここならほどほどに刺激的でほどほどに平穏な理想的な生活が送れるんじゃないかと思いだして。

「…理想的、なんですかねえ?」
近くのベンチに座ってこれが本当に理想的な生活か?
といったん思いとどまり。

浦松時子 > 「今までに比べれば理想的、ですよね」

何しろ今までこそこそとした生き方しかできなかった以上大手振って生活できる現状は何事にも代えがたい。
だから理想的な生活を送れているんだろう。

「さて、本当にどうしましょう、ノープランです~」

浦松時子 > 「ノープランならノープランで別にいいかな~」

何も考えずその日を暮すことがあってもいい。
自由とはそういうものだ。

「じゃあしばらくゆっくりしましょうか~」
ジュースを飲みながらゆっくりと周りを見渡す

浦松時子 > 「ノープラン、終了!」

ノープランに飽きたのか立ち上がって背伸びをして

「と、言ってもどうしましょうか」
結局何をするかなんて決めていない

ご案内:「学生通り」に烏丸 九郎さんが現れました。
烏丸 九郎 > (ぺたぺたと雑踏の中で、靴音とは違う足音を響かせながら歩く少年。
眠そうな顔つきで学生通りをゆく。
特に用事があるわけでもないが、まぁ部屋でじっとしているのが嫌だったというのが理由か。
このまま学校にいくか、歓楽街にいくか…少し悩む。)

浦松時子 > どうしようかいまだに考えていると人が歩いているのを見かけて。
だからと言ってどうしたというわけではないが
あまりに暇だったので声をかけてみようと思い

「どうも~どちらに行かれるのですか~」
随分間延びした声で声をかけた。

烏丸 九郎 > お?あ?俺か?

(いきなり声をかけられるとは思わなかった。
驚いたように目を丸くして、少女を見る。)

どちらって…特に決まってねぇな。
気の向くままに散歩ってところか。

(嘘はいっていない。)

浦松時子 > 「まあ、私と同じですね」

お互い何をするかも決めていない。
ならばとにっこりと笑って

「私も何をしようか迷っていた所でして~ご一緒にお散歩してもいいですか~」
脈絡もなく変なお願いをする。

烏丸 九郎 > 一緒に散歩って、あんた……

(少女をつま先から頭のてっぺんまで見てみる。
身長は普通、スタイルは悪くない、というか、いいほうだろう)

俺は別に構わねぇけどよ
警戒心ってやつがたりねぇんじゃねぇのか?

(ちょっと呆れたようにいってみる。)

浦松時子 > 「ああ、ご心配なさらずとも私、それなりに強いですから」

心配されるのはわかるが腕にはそれなりの自信があるからか平気だと言わんばかりに答えて。

「長生きしてるとそれなりに刺激がほしくなるものですよ、ささ、参りましょうか」
手を引いてどこかに行こうとする。

烏丸 九郎 > それなりに…ああ、異能者か。
それでも、異能を持ってる悪い奴ってのもいるからよ。

(強い異能の持ち主なら心配はいらないといっても
やはり見た目は少女なわけで…)

長生き?って、お、おい!?

(手を取られると少々顔を赤くして、素直に引きずられてゆく。)

浦松時子 > 「はい~異能者ですよ~よほどやばい人じゃない限りは大丈夫です~その時は逃げますから」

確かに自分では勝てないと確信できる人物はここには何人かいるだろう。
だが出会わなければいい。

「あ、私は浦松時子って言います~」
お構いなしにあっちこっち引っ張り回しながら自己紹介をする。

烏丸 九郎 > まぁそれが正しい選択だな…
っていうか、これどこに向かってんだ?

(少女に連れ回されつつ、少し安堵。
無鉄砲というわけでもなさそうだ。
警戒心の無さはちょっと困りモノかもしれないが。)

俺は烏丸九郎…音界の覇者になる男だ

(そうはいっても、引っ張られながらではカッコがつかない。
お互い名前を交換しながら学生街を行く。)

浦松時子 > 「さあ、どこに向かっているんでしょうね」
自分でもどこに向かっているかもわからない。
それでも楽しそうに歩いている。

「九郎さん、散歩っていうのは気の向くままに行くのが面白いんですよ」
そうやって歩いていると緑茶しかない自動販売機を見かけて
「あ、これ1種類しかないですよ、変な自販機です~」

烏丸 九郎 > 無鉄砲っていうか、無軌道だな、あんた!

(楽しそうにしているのを見れば
さっきまでよほど暇だったのかということが推測できる。
まぁ、楽しんでるなら、少しくらい付き合うのもいいか。)

まぁ、わからねーでもないけどよ。

(こういう出会もあったりするわけで、この島は散歩一つもスリリングなわけだが。)

なんだよ、飲むのか?選ばれたのはこれしかねぇようだけどよ。

(緑茶のCMのフレーズを引用しつつ、小銭を取り出す。)

浦松時子 > 「はい、長生きしてるとこうやって好き勝手生きて刺激を求めないとやってられないんですよ~」

自販機の前に立つと小銭を出す九郎を手で制して

「私が出しますよ、わがままに付き合ってくれたお礼です」
2本分のお金を入れてお茶を買う、どれを選んでもどうせ同じなので何を買うかは適当に。

烏丸 九郎 > さっきも言ってたけどよ…
長生きって…見た目は同い年くらいだぜ?

(見た目と年齢が一致しない存在など、この学園には多々いるが
少年的にはその手の存在に接触したのはこれが初めてだった。
いや、前に神様に会ったっけ。)

お礼って…何もしてねぇんだから礼もなにも…

(といってる間に買われてしまった。しぶしぶ小銭を財布に戻す。)

浦松時子 > 「あ、私大体300歳ぐらいです~」

ここなら別に珍しい存在でもないだろうと思い実年齢をしゃべって

「こんなおばあさんに付き合ってくれたお礼ですよ~素直に行為は受け取るのもいい男の条件だと思いますよ」

お茶を飲みながら話す

烏丸 九郎 > 300…そりゃまた…ぱねぇな。

(こうみてると、そうは全然見えない
というか、300ともなると、もっと落ち着いてるものじゃないかと思ったりする。
目の前の少女(?)はかなり、少女らしいとおもう。)

おばあさんなんてこたねぇぜ。
あんたから見りゃ、俺はガキかもしれねぇがな。
じゃ、素直にもらっておくぜ。

(けっけっけと笑いながら、お茶をいただく。
選ばれるだけのことはある、美味い。)

浦松時子 > 「300でもいくつでも女の子は女の子、なんですよ~」

いつまでも心は若くありたい、それはそれで長生きの秘訣。
なのかもしれない

「ふう、ごちそうさまでした…お世辞が上手ですこと、けど、ありがとう」
にこりと微笑み缶をゴミ箱へ。

烏丸 九郎 > 違いねぇ。ようは心の持ちようってやつか。
さすが300歳だぜ。

(心の若さを保っていられる少女は
彼女の言う通り、永遠に少女で在り続けるのだろうと思う。)

世辞なんかじゃねぇよ。おばあさんには見えねぇし…
それに、いくつになっても女の子、なんだろっと。

(飲み終わった缶をゴミ箱にシュート。決まった。)

浦松時子 > 「そうそう、心の持ちようです、退屈な人生より適度な刺激、ですよ」

ふと時計を見る。

「あらあら、もうこんな時間…そろそろお家に帰らなきゃ」

いきなり慌ただしく慌てて
「あの、私お家に帰らないといけないんだけど…行くところあったら送りましょうか?」

烏丸 九郎 > お、そうか。
俺は特に予定もねぇからよ。
別に構わなくていいぜ。

(ひらひらと手を振って)

むしろ、俺があんたを家に送っていくほうがいいんじゃねぇのか?
『女の子』の一人歩きは危険だぜ?

(冗談めかしながらも、少女の身を案じていることは確かのようで。)

浦松時子 > 「あら~そうですか~」
帰り支度なのか軽く屈伸して

「大丈夫、ちょっと急ぎますので普通のルートは通りませんし…」
軽く手を振ると指先から糸を出して建物の屋上付近に上って

「それじゃ、またお会いいしましょう~」
アメコミヒーローのごとく建物伝いに糸をつないで渡りながら去って行った。

ご案内:「学生通り」から浦松時子さんが去りました。
烏丸 九郎 > …ぱねぇな…。

(ビルの谷間の暗闇に消えてゆく少女をただただ呆然としながら見送る。)

…なんつーか、竜巻ってゆーか…突風ってか…

(そんな感じの慌ただしい子だった気がする。
少女の姿が見えなくなると、少年は、またあてもなく歩き始める)

ご案内:「学生通り」にカエラムさんが現れました。
カエラム > 「……お、くろうか。こんばんは。」

あてもなく歩く九郎のもとに見知った巨体が通りすがる。
カエラムの方はというと、色々な人と話して言語力を鍛えている途中だった。
幾度かの出会いと別れを繰り返した後、九郎とばったり出くわしたというわけだ。

「いまはひとりか、さんぽ?」

烏丸 九郎 > お、カエラム。元気そう…って、今朝あったばっかりか。

(初めてあった時とは違い、だいぶフレンドリーに話してくる巨漢に笑顔を向ける。)

ああ、今さっきまで二人だったけどよ。今は一人だぜ。
んで、あてもなく散歩してるってわけだ。
カエラムも散歩か?

カエラム > 「それもそうだな。」

けたけたと笑っているのがわかる。

「いいや、あるくのがしゅもくてきではない。
 わたしはげんごのうりょくをこうじょうさせるために、かおみしりとはなしてまわっている。」

氷架から受けた『相手の言葉をたくさん聞くこと』というアドバイスをよく聞いていたのだろう。
今朝会った時よりも、喋りがだいぶ流暢になっていた。

「なあ、くろう。がくえんって、たのしいか?」

烏丸 九郎 > おお、言語能力か、勉強熱心だな。
成果はだいぶ出てるんじゃねぇか?

(カエラムが言葉を聞くと、数日前まで喋れなかったとは思えないほど流暢な喋りに驚く。
学習能力たけぇな、羨ましいと内心思いつつ、不意に投げかけられた質問に答える。)

学園?ああ、まぁな。面倒なことや、物騒なこともあるがよ
仲間たちと音楽ができるってだけでも、俺はこの場所を楽しいと思えるぜ。
それだけじゃなくって、いろんな出会いもあるしな。
俺とお前も、たぶんこの学園じゃなきゃ出会えなかっただろうしよ。

カエラム > 「そうか! じぶんではよくわからないから、こうしていってもらえると、おおいにたすかる。」

革の擦れる音と共に、ぐっとガッツボーズ。
伝えたいことも伝えられず、歯がゆい思いをしていたのがまるで昔のことのようだ。
本当に、努力した甲斐があった。

「へぇ、くろうはおんがくがすきなのか?
 わたしも、うたばんならよくみるが……」

音楽という文化は嫌いじゃない。むしろ好きな部類に入る。
駅の改札”と”セッションしたり、神社の鈴”と”セッションしたり……自分自身、音感もそれなりにある。

「おんがくのしゅるいは、なにがすきなんだ?」

烏丸 九郎 > へっへ、カエラムくらい覚えが良ければ、先生って職業も苦労なしなんだろうな。

(羨ましい、と付け足しながら、ガッツポーズを決める巨体を眺めてる。
なんか微笑ましい。)

おう、好きだぜ。っていうか、音楽がなければ俺じゃねぇ。
俺の魂は音楽のためにあるんだ。
ノーミュージックノーライフだぜ。

(胸の熱さを抑えるが如く、胸に手を当てながら語る少年の目は
まっすぐに夢を見据えていて。)

音楽の種類か。基本なんでも好きだけど、やっぱロックが好きだぜ。

カエラム > 「わたしのばあい、ほかにかんがえることもなかったからな。
 さわぎがおちつたのもあって、べんきょうにしゅうちゅうできたのさ。」

胸に手を当てるクロウを眺めると、彼の持つ熱さが伝わってくる。
元々高い感受性を持っていることに加えて人間に対する理解を深めたことから、
それがより顕著になっていた。

「そのじょうねつ、ほんものなんだな。まぶしくおもうよ。
 ろっくか、ろっくもいいよな。からだがかってにりずむをとってしまう。ほら、こんなかんじで……」

そう言って軽くヘッドバンキングしてみせる。
勢いでフードが取れたが、そんなことは気にしない。

烏丸 九郎 > 騒ぎか…そういや、アレはなんだったんだろうな。
俺も詳しいことはよくわかんねーけどよ
やっぱりレイチェルさんに聞くしかねーのかな。

(炎の巨人事件、事件自体は収束し、収まったらしいとのことだが…
結局自分はなにも知らないままだった。
氷架を助けられたからそれでよかったとは思うが。)

へっへっへ、あんたもわかってんじゃねぇか。
最初は音楽がわからないやつだとかいってすまなかった。
カエラムの魂も俺と同じだ!音楽でつながってる!
今はそう思うぜ。

(フードの下の素顔がさらされると、さすがに周囲の視線を集めるだろうか。
だが、少年はそんなことはどうでも良かった。
ただ、人外であれ、この男と音楽で分かり合えたことが嬉しかった。)

カエラム > 「れいちぇる……あのがんたいのしょうじょのことか?
 そうだな、かのじょならなにかしっているとはおもうが……まあ、さいていげんのことだけはおしえてくれるかもしれない。
 ただ、おんがくがすきなら、ふかいりはしないほうがいい。」

良くも悪くも、一度紡がれた因果は巡り巡って自分に降りかかってくるものだ。
とある情報を知っているというだけで過剰に警戒してしまう者もいる。
それが逆に、敵を増やしてしまう選択肢だとも知らずに。

「おいおい、そんなこといってたのか! きずつくなぁ……
 だがもうすぎたことだ。おんなじってのはちとおーばーだが、
 たがいになにかつうじるものはもっているんだろうな。」

こんなにも大っぴらに素顔を晒したのは、目覚めの時以来だ。
いいや、その時でさえ自分の姿を見て落ち込んだものだ。

このような自分を受け入れてくれる人達がこんなにもいる。
死神の中でわだかまりがひとつ、取れてしまったようだ。

カエラム > 「そろそろいいじかんだ、わたしはもうかえることにするよ。」

そう言うとフードを被り直したが、顔全体を覆い隠してしまうような深さはなかった。

「くろう、きょうはいろいろとありがとう。
 ひょうかにもあどばいすのおれいをいっておいてくれ。
 それじゃあ、またあおう!」

そう言って大きく手を振りながら、その場を後にしようとする。

烏丸 九郎 > おう、またな。

(巨漢に手を振り、その姿を見送る。
さすがになかなか見えなくならないが、しばらくすると、雑踏の中へと消えていった。)

ご案内:「学生通り」からカエラムさんが去りました。
烏丸 九郎 > 深入りするな…か…
でも、なにも知らずに巻き込まれるのも、巻き込ませるのもごめんだぜ。

(今回のことはいいけど、次がもしあったら…
その時は、せめて、何が起きているかくらい把握しておくべきだろう。
そのときは麻美子からでも話を聞くべきだろうか)

烏丸 九郎 > (少年もカエラムと同じく雑踏の中に消えてゆく。
行く先は決めていないが…とりあえずふらふらしようか。)

ご案内:「学生通り」から烏丸 九郎さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に遠峯生有子さんが現れました。
遠峯生有子 > カフェや飲食店などが立ち並ぶ間に時折それよりも間口が広く、
来るものを拒まぬようでいて人を選ぶ
つまるところ書肆なるものがあり、

生有子がさきほどまで天上まで積みあがるその蔵書の数々に
目を見張った古本屋などは、学園で多種多様なあやしげなわざを教える
教師の手づから発行した石刷りの教則本などというものまで
おいてあったが、

今彼女が立ち寄ったのは、そこよりは幾分か一般的な様相をした、
一般教科の参考書類を一通り揃える類の店である。