2015/06/20 のログ
ご案内:「学生通り」にチェシャさんが現れました。
■チェシャ > 学生の多く通るコンビニの前を一匹のペルシャ猫が歩いていた
入口の前でコンビニの前を行き交う人々を眺めながら、一言呟く
「誰かご飯くれないかしら?」
■チェシャ > 人気も少なく、くれる気配が無いのでつまらなそうに
ごろーんとお店の前で伸びる
「つまんないんねー」
■チェシャ > 伸びをすれば、太陽光で暖まったアスファルトが気持ちいい
お腹がポカポカし始めて、気持ち良さそうな表情で
ゆっくりと目を閉じればうたた寝を始めた
■チェシャ > 完全に寝落ちて、ごろーんと寝がえりを打ち、お腹を丸出しにしながら
「生くりーむおぃちぃん……」
と、気持ち良さそうに寝言を言っている
ご案内:「学生通り」に万車堂さささんが現れました。
■万車堂ささ > 猫だ、猫がいる
コンビニへ入ろうとした少女が、入り口に陣取るふわふわ毛玉を見て立ち止まる
ごくごく最近まで子猫の世話をしていたというのに、妙なところでまた猫に出会ってしまった
格好からすると、飼い猫だろうか
気持ちよさそうに寝ているように見える…が、入り辛い、とても
■チェシャ > 「にゃにゃにゃ……」
等と寝言を言いながら、毛並みの艶の良いペルシャ猫が横たわっている
猫の世話をしていたのであれば、きっと毛並みの綺麗さと
首に巻かれたハロッズのリボンから、何処かの飼い猫だという事を理解できるだろう
入り辛そうにしていると、ぱちっと目を覚まして、いつの間にか目の前に居た女の子を
ビー玉の様な瞳でじーっと見つめて、問う
「ごあん、くれる人なの……?」
■万車堂ささ > (…?)
しゃべった
動物が喋る、“あまり無い”けれど“あり得ない”事ではない
とりあえず、他に人がいないのを確認して
『今の…あなた?』
声なき声で、猫の意識に直接話しかける
■チェシャ > 恐らく、初めてこの猫と接する人間が大抵そのような驚きの反応を見せるからだろう
ささのテレパシーにも、不思議な事に驚く事は無く
「そうだよ」
と、短く答えれば
よちよちと短いあんよで歩きだし、ささの足元の回りをくるくるし始める
「おねーちゃん珍しいお喋りの仕方するのね
頭の中に言葉が響いてくるみたいなん、他の人にはねー、これ聞こえないん?」
■万車堂ささ > 『こっちの方が楽、だから』
息を吐いて声帯を震わせるよりも、自分にはこっちの方が簡単だから
ただそれだけの事である
『聞こえるようにもできるけど、今はあなただけ』
屈んで、猫の前へとそっと手を伸ばし、触れてみようとする
喋る猫
子猫を新しい飼い主へ預ける折、彼女の異能の影響で喋ったりするようになるかもしれない等と言われたが――
思いがけない形で実例を示されてしまった
■チェシャ > 「そっか」
この世界には実に様々な人間が居る
きっと、彼女もその個性の一つなのだろうと理解したのだろう
「凄いんね、それもおねーちゃんが調節できるのね」
触ろうと手を伸ばせば、その場でくるくる回るのを止め大人しく座り始めた
人馴れしているのもあり、容易に触れられるだろう
手入れの行き届いた、綺麗なふんわりとした毛並みの肌触り
■万車堂ささ > さわさわ
子猫の柔らかさとはまた違った、長毛種の上質な毛並み
よく手入れされている、ということだろうか
もしかしたら良家の子女なのかもしれない
『…お腹、空いてるの?』
首元の貯金箱に目を落とし、最初に聞こえた問いの内容を思い出した
■チェシャ > 「気持ちぃぃぃぃん……!そこ!そこね
チェシャはねーお腹を撫でられるのが好きなぁぁん!」
撫でられれば、気持ち良さそうにごろーんとして
しっぽがピンとして、お鼻がピンクに色づきご機嫌になる
「ごあんくれるの? うん、お腹すいてるの!」
貯金箱に視線がいっているのか気付いたのか
「ここにお金を入れてくれるのでもいいのよ?」と答えた
■万車堂ささ > 良家の子女にしては、少々はしたない程にリラックスし始めた猫
口調からすると、女の子なのだろうか
機嫌は良さそうなので、言われるままにお腹を撫で擦り
『お買い物、するの?』
なるほど。言葉が通じるなら、そういう事もできるだろう
『じゃあ…いいよ』
ちょっと考えた後、懐からがま口を取り出して、ぴかぴか輝く500円硬貨を貯金箱へ投入してみる
■チェシャ > ささの観察も露知らず
撫でられると嬉しそうにごろごろと喉を鳴らしてご機嫌
「うん、コンビニでお買い物もできるよ
棚の取れない所はねー、店員さんに言うと取ってくれるし
きちんとお金も払うの」
恐らく、きっとその為の貯金箱なのだろう
餌代の500円を貰うと嬉しそうに
「ありがとう!」と言いながら、感謝の印にささの身体に自身の体を擦り寄らせて
「おねーちゃんも今日はコンビニにお買い物に来たの?
来たならね、一緒にお買いものしない?」
そう問いながら、コンビニの扉の手前で佇む
■万車堂ささ > そういえば入り口の前だった、このまま居座っていては営業妨害だろう
『そうだね、そうする』
立ち上がって、扉を開き猫を店内へ導く
欲しいものはちょっとした飲み物と、ちょっとしたお菓子
『何が食べたい?』
かごを提げて、足元へと問う
■チェシャ > 「うん、行こー」
嬉しそうに一緒によちよちと短いあんよで歩きながら
並んで店内へと入っていく
「んとねー、チェシャはねー生クリームが大好きなん―
あとね、チーズも好きーささみも好きー」
ちょこちょこ歩きながら、答えていく
きっと、その辺りを選んであげれば喜ぶだろう
「そういえばおねーちゃんのお名前教えて欲しいの
チェシャはね、『チェシャ』って覚えてくれればいいよー
おねーちゃんは何買いにきたのー?どういうおやつが好きー?」
等と、お喋りに話しかける
■万車堂ささ > 『そう』
生クリームの載った小さなケーキ、おつまみ用のチーズ、ささみジャーキーetcを
猫の反応を見つつ、かごに入れたり入れなかったり
500円は余裕でオーバーしてしまいそうだが、困窮しているわけではないし、別にいいかと思っている
『万車堂ささ、ささでいい』
『ん…割となんでも…甘いのとか甘くないのとか…酸っぱいのも、嫌いじゃない』
言いながら、甘味やスナック、ついでに酢昆布なんかも放り込んでみる
『チェシャって……不思議の国のアリス?』
そんな名前の猫のような生き物がいたはずだった
■チェシャ > ケーキにチーズ、ささみジャーキーetc
それらをかごに入れれば「いいの!?」と、驚いた様な嬉しそうな顔をする
きっと、買物をするから多少値段がわかるのだろう
「ありがとう」と、足元で小さくお礼を言う
「ささちゃんね、覚えた」
「色んな味のお菓子が好きなのねーチェシャはね、甘いのはよくわからないけど酸っぱいのは嫌いー」
猫には甘味を理解する味覚が無い為分からないのだろう
また、自然界にて酸っぱいものは腐っているものの味故嫌う性質がある
ささが自分用のおやつを選んでいる足元で、くるくると懐きながら答えた
「そうね、良く知っているわね……その『チェシャ猫』みたいなものだと思って良いわ
チェシャはね、何処にでも現れるし何処にでも消える
猫だけど猫じゃない、摩訶不思議な猫」
矛盾した事を言いながら、くるくると彼女の足元を廻る
■万車堂ささ > 『猫じゃないの?』
見下ろし、小さく首を傾げる
どうみても猫、ただしちょっと変な猫ではある
『もういいかな…こんなとこで』
あれこれと放り込んでいたら、かごの中身はいつのまにやら結構な量になっている
■チェシャ > 「猫じゃないよ、でも秘密」
嘘か真か、分かりかねない事を言う
只一つだけ分かる事は、普通の猫ではない事だけは確かだろう
「沢山買わせちゃったね、チェシャは嬉しいけれど……ちょっとごめんね」
彼女に負担をかけてしまって申し訳なさそうにお耳をへにょんとさせた
■万車堂ささ > 『別にいい、今日は特別』
ここで会ったも何かの縁、とか世間ではそういう風に言うのだろうか
万車堂ささは、学生基準で言えば結構なお金持ちである
というのも、関わっていた研究機関やら何やらから、それなりの額の生活費が支給されているからだ
構わずレジへ進み、がま口を出して支払いを済ませる
『“それ”はまた今度、お腹空いた時に使って』
貯金箱から出すのも手間だし、そういう事にしておく
買い物を済ませた一人と一匹は、並んで店の外へ
■チェシャ > 「うん、わかった……ありがとう」
彼女の心中を察したのか丁寧に頭を下げてお礼をする様子は、少し人の様だった
最も、人の言葉を理解し喋る事から、行動の意味も分かっているのかもしれないけれど
彼女が支払いを済ませた後、一緒に並んで歩きながら
「うん、貰ったお金は今度お腹すいた時のご飯代にするね」
と言いつつお店の外へ並んで出ていく
「ささちゃんは、どこでおやつ食べるの?お家?」
コンビニの前で足を止めて、尋ねる
■万車堂ささ > 『そのつもりだけど…』
そういえば買いすぎた、彼女の体では持ち運びにも難儀してしまいそうだ、少しの間思案して
『…寄ってく?』
ペット禁止の住居だが、少しの間なら部屋に招いても大丈夫だろうと思われる
話も通じることだし
■チェシャ > 何処で食べるのだろうか?
基本的に自分はいつもコンビニの前で食べるが
女の子まで一緒にコンビニ前の外で食事はしないだろうと思ったから
ここで今日はお別れかな……とも心の中で思っていたら
「いいの? ありがとう、良い子にするー」
嬉しそうにそう答えた
ペット禁止の住居に本来はいけないのだろうが
言葉も通じるしあらかじめ注意をすれば大丈夫だろう
■万車堂ささ > 『ん、じゃ……行こっか』
小さく頷き、袋を揺らして通りを歩き始める
どうやら自分は猫と妙な縁があるようで
そんなことに少しの可笑しさを感じながら、少し変わった道連れと共に家路へと着いた
ご案内:「学生通り」から万車堂さささんが去りました。
■チェシャ > 「うん!」
元気良く返事を返せば一緒に歩いて行く
彼女の縁の事は分からなかったが
何だか無表情な彼女の表情が柔らかく感じた様な気がして嬉しかった
その後は二人で、束の間のおやつを楽しんで
「今日はありがとう、遊んでくれてご飯くれてとっても嬉しかったよ
またね」と言って去って行った
ご案内:「学生通り」からチェシャさんが去りました。
ご案内:「学生通り」に渡辺慧さんが現れました。
■渡辺慧 > 学生通り。
人通りの多いその通り。
その大通り。
それを威風堂々。
意気揚々。
自由闊達。
余りにも人なれしるような、首輪をつけていない、野良猫。
それが、大通りを歩いていた。
■渡辺慧 > まるでそこを通るのが当然かのように。
まるで、それが、自分が歩いている道かのように。
まるで、それが、自らが人であるかのように。
悠々と。
歩いている。
――まぁ。当然の話かもしれない。
だって、その中に存在する精神は、人なのだから。
■渡辺慧 > 猫になってしまった少年。
それは人ごみの多い通りを、器用に人込みを避け、そして人ごみの中を歩く。
思考するは、昨晩のこと。
■渡辺慧 > (しっかし……。昨日の猫おじさん。ありゃ、誰……っていうか。なんなんだろうな)
彼女が、再現……いや、写本。オリジナルの手稿の写し、から顕現した、あの……まぁ。可愛らしい、猫科のおじさん。
……少なくとも、天使、ではないだろうな、うん
■渡辺慧 > (……悪魔? に、しても、随分、気さく…………)
写本ゆえか、彼女が言っていた通り、出力不足ゆえのミニマムさ。
ソレゆえの……なんだろうか。
歩く。歩く。
その姿は、少しだけ。……いや、少しだけ奇異なのかもしれない。まるで、人怖じをしない。その猫の姿は。
■渡辺慧 > (悪魔、だとすると…………)
脳内を検索する。
自分とて、そこまで悪魔学に詳しく、のめりこんでるわけじゃないが……。
ピースをはめ込んでいく。
■渡辺慧 > まず。特徴的なあのヒョウの頭。
……これだけじゃ、絞れないな。
思考する。思考する。愚考する。
歩く。
尻尾をゆらりゆらり、と揺らし、まるで猫のように。
……まぁ。猫なのだが。
三毛猫の雄。
はた目から見ても判断はつかないだろうが。
どうやら、それは数千万の価値があるらしい。
それをまるで気にせず、というより意識の外のように少年は、いや、猫は歩く。
■渡辺慧 > 頭に乗った、あの王冠。
……少しだけ。引っかかるものがあった。
だが、まさか。と。その可能性は捨て置く。
いや、まさかそんなわけがないのだから。
少しだけ、冷や汗。
……まぁ、猫の冷や汗など、その体毛の下に隠されるのだろうが。
■渡辺慧 > そして、己。自分。俺。
それを猫にあっさりと変えたあの力。
……じんわり。
その予感が真実味を増していく。
ピースがはめ込まれていく。
いや、そんな。そんなね? 流石にね? あんな場所に、それがね?
■渡辺慧 > そして、最後の、少ないながら。
そのピース。
微妙に、その体毛の下を、青くさせながら
――地獄の大総裁の名称。
………………え、オセ?
■渡辺慧 > 「フギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?」
(ハァーーーーーーーーーーーーーーッ!?)
往来の大通りに叫び声。唐突に叫んだその猫の姿は。
紛うことなき、“奇異”だった。
■渡辺慧 > (なっ……………72柱じゃねーかぁっ!)
なんで!? なんでそんな大物あの子簡単に出してんの!?
ていうか仕事選べよ猫おじさんヨォ!?
往来の大通りで錯乱する猫。
それは、紛うことなき、怪異に近かった。
■渡辺慧 > ま、まてまてまてまて。
まだ、まだ決まってない。
それが本当か俺が確かめるまでは真実じゃない。
俺の主観における真実が真実と認められるまで真実じゃなーーーーーーい!
頭を抱える。……毛づくろいしているようにしか見えないが。
……戻ったら、聞こう。確かめよう。
……………ってぇ!
そういえば、と。思い出し。
自らの四肢を、急いで目をやる。
……よかった。ある。
■渡辺慧 > ふごー、ふごー……と荒い息を吐きながら。
その猫の所作は、あまりに人間じみていた。
ご案内:「学生通り」に崎守 鐡さんが現れました。
■崎守 鐡 > ……………。
思考が止まった。
往来を我が物顔で歩いてた猫が突然発狂したりしてる。
……学園の名物か何かですかコレ。
■渡辺慧 > まるで。ため息のように。
「みゃふ」
一鳴きすると。
またしても。それは、猫らしく。猫らしくなく。
大通りを闊歩し始める。
――向かう先は、特に決めていない。
……と。
おや。
どこかで見た顔。
――あぁ。あの、面白そうな青年。
そういえば、あの後結局あってなかったか。
まるで、いつものように。
片手を上げて、挨拶を。しようと。
ぴょい。
ちょっと片前足が持ち上がった。
――……。
「にゃふんごがーーーーーーッ!」
(4足歩行の馬鹿野郎ーーーーーーーーっ!)
■崎守 鐡 > 人間臭い猫って割りとどこにでもいる気はするんだけど、
……本当に猫なのかそういう種族なのか疑わしくなる所。
なお、魔術関係はあんまり詳しくないのでそっち方向の想像は働かない。
「んや?」
「俺に向けて前足上げたらそのまままた発狂してる……」
……なんで、俺?威嚇されてんの?機械の身体だから?
■渡辺慧 > 「ふみゃん!?」
(今発狂!? 発狂って言った!?)
え、俺はためからそう見えてんの……?
愕然とした顔。――まぁ、猫だから。それは非常に分かりづらいのだろうが。
くっそ不便な……。
「にゃ…………む…………みゃ……」
(言葉……言葉でろー……言葉)
出るはずもなく。
それならば、とボディーランゲージ。
……と、言っても。
何を伝える……?
とりあえず、発狂ではない。
という事だけは否定しておこう。
――俺は客観視はしない。
「みゃう」
(発狂じゃないです)
片前足を、さっきより頑張ってあげて。横にゆらゆらと揺らす。否定のポーズ。
■崎守 鐡 > 前足が上がる。
「前足を上げて」
上がった足が左右に揺れる。
「ちゃうちゃう」
……あれ?なんで言葉通じてんだろ。
俺を知ってる……猫?
猫の知り合いなんて居ないしなぁ。
試しに実験してみる。
手元のメモにこっくりさんじみた表を書き出し、猫に差し出す。
「これで、大丈夫か?」
■渡辺慧 > 通じたらしい。
中々気が利くぞ、この…………名前忘れた。
サムズアップのように前足を前に突き出すがあまりにも肉球だった。
虚しい。
早速。
お、と。け、の、上に前足をゆらゆらと移動させる。
■崎守 鐡 > お→け
ふむふむ、とりあえずはコレで大丈夫っぽい。
「おーけーおーけー。ゴメンな、なんか変なもので」
そして正体に関しても推察してみる。
「んー、割りと本物の猫になっちゃった知り合い……かなぁ?」
「……携帯持ってるならある程度探れるんだけどなぁ。」
「……流石に猫が携帯持ってるわけないかぁ。」
そこは溜息を付く。
スマートフォンを開く。
電話帳のリストを猫に一応見えるようにしながらひと通りパラパラとめくる。
やっぱりというかあんまり連絡先交換している人物は少ないようだ。
昔の地元の友達など、見慣れない名前が交じる中、わ行を捲ろうとする。
■渡辺慧 > そうそうそんな感じ。
むしろよくわかったな、こわ……。
て顔。引いた。こいつはいかなるときにもこういう奴だった。
そして、ワ行が見えると。
「フーーーー!」
(イエーーーース!)
ぶんぶんと前足を揺らす。ぎりぎり画面に当たらないラインでぶんぶんと揺らす。だけれどはた目から見ると物凄く危なく見える。
「にゃふん」
(そこそこ)
ブンブンブンブンブンブン
■崎守 鐡 > 「おおっと、危ねぇぞ!?」
一旦引っ込めてわ行を開く。
実はわ行は一人しか入っていない。
ぽつんと表示される
「渡辺 慧」。
開くと「嵐みたいなパーカー少年」
と注釈もしてあった。
正直ぶんぶんからの誤操作が起きないかが不安すぎたけれど。
■渡辺慧 > 「に」
(うむうむ)
当の本人……いや、猫は満足そうにゆらゆらと揺れている。
■崎守 鐡 > 「………」
「……なんで猫になってんの?」
第一の感想がそれだった。
■渡辺慧 > ………………………。
「……にゃぁ?」
(さぁ……?)
もうどうしようもなさそうに首を傾げた。
何かの因果でこうなったとしか……。
■崎守 鐡 > 「とりあえず、そこら辺詳しそうな人のとこ……行く?」
「あるいはご飯とか」
なんとか会話は成立させているが、傍目からしたら猫に話しかけてるかわいそうな子にも見える。
なお、こいつは魔術はあんまりわからない(重要)
■渡辺慧 > ……。
昨晩、彼女の助け舟を断ってまで、自分は自由であろうとした。
……ま。いいさ。
少年の猫。いや、猫な少年は、笑った。
伝わらない笑みかもしれないが、笑った。
「に」
(いい)
首を振る。
3日で戻る……ま、それを伝えるのは。戻った後でも、大丈夫だろう、きっと。
■崎守 鐡 > 「ん、そか」
「……戻ったらちゃんと顔だしてくれよー?」
「表向きは行方不明状態っぽいことになってるんだし……」
ちゃんとそういうものが出てるかは知らない。
この学園のことだから数日のサボり程度なら頑張れば取り戻せるだろうし……。
嫌がられなければ頭を撫でようとする。
……当然ながら真正面なら、開いたコート部分から思いっきり機械の身体の上半身部分が見えるだろう。
■渡辺慧 > 「ふげ」
(あ、でもやばかったらたすけてね)
やっぱりかっこ付かなかった。
撫でられはする。
だが、少年の心は少年だった。
撫でられる事は、まぁ。普段の姿ではまるでありえない。
だから、少しの戸惑いと。
少しの心地よさ。
少しの……回帰。
見えたものについては。
……まぁ、それこそ。戻った時でいいだろう。
誰かが言っていた気がする。楽しみは、多い方がいいと。
■崎守 鐡 > 撫でられる触感は手袋をしているため分かりづらいが、
なんとなーく、手袋の下も機械っぽい事は察せるかもしれない。
でも流石に猫の状態なのである程度油断しているのか、
あるいは単純に心開いてるからなのかは分からないが、
当人はそのことを一切気にする様子は無かった。
「…まぁ、そこら辺でかっこ付かない感じなのも……まぁ、なんというか」
「……らしいな、って」
くすくすと笑う。
■渡辺慧 > 目を細める。
猫は、笑った。
「みゃ。にゃ」
(今度は、猫語でも覚えといてくれ)
猫のジョークでも仕入れてくるから。
なんて、適当なことを言いながら。
くるり。と踵を返す。
尻尾をゆらり。ゆらし。
その場を去ろうとする。
まるでそれは。本物の猫のような気紛れさだった。
■崎守 鐡 > 「猫語ねー……」
「流石にそーいうのは出来ないかなぁ?」
そういう機能が死蔵してたとかならまだしも、多分無いと思う。
どっかからミャウ●ンガルを発掘すればいいんだろうか。
「猫語教えてくれる人が居るなら、楽だけどなぁ」
あははは、と笑う。久々に普通に笑った気もするけど、
その時はあんまり意識してなかった。
「んじゃあ、また。…変な人に捕まるなよ―?」
そんな感じで猫になったのか元から猫だったのかわからない彼を見送った。
■渡辺慧 > 「にゃ」
(知り合いが、理解してたからいけるさ)
もう、ただの猫の鳴き声でしかないが、返事を返す。
ゆらゆらと尻尾をゆらし、前を向いたまま。
シシシ。
そう笑おうとして。……当たり前のごとく、猫の鳴き声だった。
しょうがない。彼はそう思って。
「にゃー」
(大丈夫。俺は、速いのさ)
■崎守 鐡 > まぁ、目下の不安は1つあったのだが……
誰かに分かってもらえるまでが大変なのでは、と。
スマホを構えて………
思いついたように光らせた。
せっかくだし撮っておきましょう的なアレだったが、
…気付いて逃げれるだろうか。
■渡辺慧 > その光に反応したかどうかは定かではないが。
まるで反応するように、尻尾をふわり、とゆらめかせた。
まるで気にしない、それを表しながら。
そうして彼は、人込みへと消えていった。
ご案内:「学生通り」から渡辺慧さんが去りました。
■崎守 鐡 > 「…一応撮れたなぁ。」
しっかし、これを証明写真地味て知り合いに渡しておくのは些か……。
といっても、あの彼と俺の共通の知り合いを数えるのは骨が折れそうだった。
「…誰かに聞かれたら送っておこうか……。」
そう言いながら別方向に逸れて、彼も人混みへと消えていった。
……余談だが、少し後からスマホの待受が慧にゃんこになったらしい。
ご案内:「学生通り」から崎守 鐡さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に月陰ミツキさんが現れました。
■月陰ミツキ > 街中に轟音が鳴り響く……ミミズ型の魔物が突如出現した為だ。
全長10メートル・直径は太いところで1mといったサイズであり、物理攻撃無効 魔法攻撃有効 人間をも食らう雑食性を有する。
■月陰ミツキ > 街中に討伐が可能な魔法系の実力者がいる可能性は勿論あるが、それに期待していたら小さな子供たちが犠牲になる可能性もある……この学園に年齢は関係などないのだから……異界からの訪問者に年齢など関係ないのだから。
■月陰ミツキ > 「なっ!?……」
たまたまその場で食事をしていたミツキの方へ、魔物の凶悪な尾が飛んでくるのを間一髪で回避する事ができた……ほぼ運と言っていいだろう。
彼女に魔法は使えない……一応魔力はあるが魔法の使い方を学んでいる最中であるし、何より彼女の中の力は妖力が大半なのだ。
無論妖力を用いて魔法と変わらぬ術を使えるモノ達もいる。妖力と言いながら実態がほぼ魔力と変わらないモノもある。
しかし、彼女の世界の「妖力」は、魔力とは異なり生まれ持った生態的能力に用いる事しか出来ない……彼女の場合超常的身体能力を持つ狼か、いかにも『人狼』と呼ぶべき二足歩行の化生へと変異する事しか出来はしない……。
■月陰ミツキ > 慌てて食事代を店員に投げ渡すと、ミツキは狼に変幻して走りだす……。
彼女の身体能力なら逃げ切るだけならたいていの状況に対応できる。
たとえ戦闘力は学園の中でも圧倒的下位とはいえ、人には得手不得手があるものだ。
■月陰ミツキ > 時に道路を走り、時に建物の屋根へと飛び移る……並みの動物等には出来ない芸当すら今の彼女なら可能だ……。
しかし、能力の代償として妖力がものすごい勢いで消費されているので無限に逃げ切れる訳ではない。
彼女が目指すのはただ一つ、常世学園敷地内のみであり、そこにいるであろう地力を持った生徒や魔法教師の能力である。
■月陰ミツキ > しかし、その時そのミミズはミツキから目を離し、通りすがりの小さな子供(のように見える存在)を捕食しようとしていた。
すぐさま人狼型に変幻しなおし、プロ格闘家や野球選手さえ軽く凌駕する肩で煉瓦屋根の煉瓦を魔獣の口へと投げつける。
「バーカバーカ! 糞ハゲイカレポンチ―!!」
悪口を言いながらミツキは気づく……これは彼女が助かるための逃走劇などでは無いと言う事を、人より優れた身体能力を持つモノとして……日常を護るために『一切の人的被害を出さずに、魔物を討伐出来る勇者様に助力を願う』という一種の戦いだという事を……。
確かにミツキには戦闘力は無い……物理攻撃しか出来ないミツキではこのミミズを倒すことは出来ない。
それがどうしたと言うのだ。
それでも、護るべきものの為に立ちあがるの狼というモノだろう。
狼は爪牙があるが故に狼なのではない。
護る為の戦いをするが故に狼なのだ。
「わぉぉおおおおん!!」
一声無くと挑発を織り交ぜながら彼女は再度学園に向かって逃走を開始する……。
ミミズの気がそれないように……ただ自分だけを殺そうとするように誘導し続けながら。
ご案内:「学生通り」から月陰ミツキさんが去りました。