2015/07/04 のログ
■トト > 「… それじゃあ、次は学校で会えるといいね。」
(暫く彼女達の傍で話を横から話を聞いて、数学というものを知った
最後までは話に混ざることなく、自分の分のお金を置いて又何処かへと去っていったようだ)
ご案内:「学生通り」からトトさんが去りました。
ご案内:「学生通り」に安室 冥路さんが現れました。
■安室 冥路 > 「…ふぁーーー…つっかれたぁ………」
試験を終えて漸くの帰り道、肩と首を回しながら大きく深呼吸をする
桜井雄二と開拓村での撃退戦以降、暫し体力回復に務めてから試験勉強やら何やらでまた随分と疲労を貯めた気がする
自分の受ける試験項目はあらかた終えたので、これから暫くは平和に過ごせる事だろう
平和、大事。のんびりとしているのが自分にはあっている
のほほんとした笑みを浮かべて街路を歩いて行く
■安室 冥路 > 今日は主に座学の試験だった
普段授業はそれなりに真面目に受けているつもりではあるが、勉強の方の成績がそれほど良い訳ではない
特に外国語は鬼門である。生活委員会という所属の立場上異世界の言語もそれなりには扱える必要が出てくる為ここで赤点を取る訳にはいかないのだ
今日はその異世界言語に関する試験が主な課目だったので昨日は徹夜に近い勢いで勉強をしていたものだ
試験勉強というやつはとかくカロリーを消費する。
とはいえ腹を満たしきってしまえば眠くなるのが道理というもの。
最小限にカロリー摂取を抑えつつ、苦手なコーヒーで眠気を覚まして
とかく今は美味しいものが食べたい。
■安室 冥路 > ………そうだ。自分は今
「腹が、減った………」
足を止め、虚空を眺めながらそう一言、呟いた。
■安室 冥路 > 店を探そう。自分は今何腹なんだ。何を食べたいんだ…?
疲れきっている筈の脳が音を立てて回転を始める。
試験も終えた事だしちょっと贅沢に良い肉を食べにいくか?
それとも行きつけの店に向かい、馴染みの店主と話でもしながらのんびり飯を食うか?
疲れた頭には甘味が良いか?スイーツの美味しい店に向かうか?
どうする、どうする、君ならどうする。
■安室 冥路 > ぴくり、鼻が動いて。やや早足になっていた足を止める。
この匂いは………スマホを取り出して、時間を確認する。
今の時間、ここは学生通り。もしかすると………
その場に向かって、小走りとまでなった足を進めていく
そうして見えてきたのは広場、その一角に幾人かの人が集まっている…
彼等の視線の先にあるもの、それは…
「やった、今日はこっちに店出してたんだ…!」
古びた風体の屋台、赤い暖簾に書かれているのは『ラーメン』の一文字
間違いなくあれは人気のラーメン屋台、王椀軒の店構えだった
■安室 冥路 > 屋台であるにも関わらず中華全般を取り扱い、特にラーメンは絶品
店を構えれば繁盛店確実、と言われてはいるが頑なに店を構えないラーメン屋
まだ年若い犬系獣人の店主曰く
『俺には屋台の方があってるんすよ。色んなとこで色んなお客さんに会えるっすし、食ってもらえるっすからね』
とのこと。拘りがあるというのは良いことだが、食べたい…!と思った時に出会えないとショックが大きい事を分かってほしいのだがそれはそれ。
店構えを見て一気に腹具合がラーメン腹になった。丁度良いタイミングで出会えたのも縁だ、今日はラーメンとしよう…
順番待ちの列の最後尾について今にも鳴り響いてしまいそうな腹を手で抑える
■安室 冥路 > タイミングの問題なのだろうが、自分の後ろに順番待ちをする客がいないと妙に不安になるのは自分だけだろうか?
待っている間する事がない、スマホを取り出してはみたが特にゲームなんかをしている訳でも、SNSを見る訳でもない。
やる事が無いとなると手持ち無沙汰なので改めて屋台を観察してみることにする
幾つか出されている簡易テーブル、そして屋台のカウンター。王椀軒の客席はそれほど多くない
しかしラーメン、そして屋台という特性上長居をする客はそれほど多くない為回転率は早い
他の客が何を食べているのか見ていたら三十分とは待たないうちに空いたテーブル席に座る事が出来た
その間後続の客はなく、もうちょっと来るタイミングが遅ければ…と思わないでもない
■安室 冥路 > メニューを眺める。一般的な中華屋にあるようなものは大抵乗っている。載ってないものでも材料があれば割りと作ってくれる。
メインをラーメンにする事は確定として、他は何にするか…
ラーメンのお供といったらやはり餃子は外せないか?餃子だけでも焼き、揚げ、水と三種類がある
汁物であるラーメンを軸とする以上水餃子は外すとしても焼きか、揚げか。
いやいや、しかしこのシウマイというのも捨てがたい。
シウマイなんて別に…と以前は思っていたが、食べる場所を間違えなければシウマイのポテンシャルは非常に高いという事を安室冥路は知っている
この店のシウマイは"高い"。極粗挽きの肉の味わいが非常にジューシーで………
…よし、一品はシウマイに確定。他は野菜がたっぷり入ったレバニラ炒めと、麻婆豆腐。
…頼みすぎな気がしないでもないが、お腹が空いてるからよし。
店主に大きな声でオーダーを告げた。
■安室 冥路 > そういえばここのところラーメンを食べにいっていなかった気がする
オーダーを終えて、お冷を取って席に戻ったところでそんな事を考える
何故かといえば…試験勉強もそうだが、それ以前に財布が寂しい事になっていたからだと思いだした
先月は何かと入用が多かった。仕事の関係でそれなりに怪我もしたし、キラと名付けた猫を保護するのに何かと買い揃えたり。
…ペット用品ってなんであんなに高いんだろう。そしてなんで飼う訳でもなかったのに、実際に今飼っているという訳でもないのにあんなに買い込んだのだろう…
纏め買いの方がお買い得だからって猫用トイレシートとかそんなにいる訳無かったのに………
自分の計画性のなさにひとしきり後悔している間に食事が届いた
そして計画性のなさを悔やみ、今後は注意しようと考える前に脳が食事モードに切り替わった
■安室 冥路 > 割り箸を口に咥え、パチンッと。
小気味の良い音を響かせながら若干スタイリッシュに割る
橋を親指の間に挟み、両手を合わせて深々と頭を下げ、感謝の念を込める
「いただきます。」
マナーなんてものをそれほど熟知している訳でもなく、遵守している訳でもないが
何時、何処で食事をする時でもこれだけは欠かしてはならない、そう思う
■安室 冥路 > 香ばしい醤油の香りが漂う澄んだ琥珀色のスープに浮かぶのはチャーシュー、ほうれん草、メンマ、焼き海苔
そしてなると。…なんで最近のラーメンには乗っている事が少なくなったのだろう、なると。
昔ながらの中華そば、といった風情のある如何にもなラーメン。
食してみれば期待を裏切らない…しかし予想の上を行く味わいがこのラーメンにはある
王道にして基本、しかしながら丁寧に磨きあげた極めて上質な醤油らーめんは何度食べても飽きる事がない…
ずるずる…ずるずる…
■安室 冥路 > シウマイもおおぶりの肉、これは粗挽きというか角切りではないか?と思える肉の食感が男心をくすぐる。
何を付けずに食べても十二分に美味しいが、辛子を少量付けて食べても味わいがガラリと変わり別の表情を見せてくれる
レバニラ。レバーという食材は人を選ぶがこの店のレバニラは万人に薦めていけると思う
何せレバーの臭みが殆ど無い。大体レバーが食べられないという人はあの独特な匂いが嫌いだと思われる
丁寧な下ごしらえと、炒めるというよりもカリっと若干フライに近い食感となっているレバーからはその臭みが一切といっていいほど無い
濃い目の味付けも相まってご飯のお供にすると何杯でも白米が美味しくいただけそうだ
そして麻婆豆腐
一口目はそれほどでもない。二口、三口と食べ進めてゆく事に口内に辛さが蓄積していくこの感覚
吹き出す汗を補うように口に含むお冷の美味しい事といったら
辛さだけではないうま味。とろりとした餡が絡んだ豆腐のなめらかさ。
これもご飯にBUKKAKEて食べたくなる一品だ
「…あ、すいませんライス大盛りで追加で」
なんでラーメン主軸にしてこいつら頼んだんだろう。いるよ、ご飯。アイニード白米。
■安室 冥路 > 運ばれてきたライスとおかず達を交互に食す。
あぁ、白米が進む…やっぱり日本人ならば白米が必要だ…
味付けの濃いおかずを口内にやや残したまま、ごはんをぐいぐい、ぐいぐい掻っ込んでいく。
至福。
ラーメンも忘れてはならない。スープのたっぷり絡んだ細めのちぢれ麺をかっこむ。
そしてこの丹精に作られたチャーシュー。
近年のチャーシューはどうも自分の感覚からいうと柔らかすぎる事が多い
口の中に入れる…その以前に箸で摘もうとするとその時点で崩れるようなものもよく見かける
しかしこの店のチャーシューは柔らかすぎず、しかし固いという訳でもなく適度な食感を残してあり
『あぁ俺肉食ってる!』
という感覚があるのでとても自分好みだ。なんなら一本お持ち帰りで買って帰りたいくらい
■安室 冥路 > 「ふぁー…美味かったぁ………」
ラーメンをスープまで飲みきって。
皿が綺麗になるレベルでおかずを食べ尽くして。
満足そうに笑みを浮かべて、腹に手をやる。
………いや、違う、それは嘘だ。
ここのところ粗食で過ごして来た反動が来てしまったのだろう。
完全に胃袋に火が付いてしまっている。
成人男性の一日分の摂取量を超えたカロリーはすでに摂取しているだろう
だというのに。だがしかし。
それでも尚、満たされきっていない。
夕暮れだった空はもう違う色に染まっている。
椅子の背もたれに体を預け、天辺を見上げて。
自嘲気味に一つ、笑い声を零した。
「……………すみません追加でチャーシュー丼。大盛りで。」
「あと肉野菜炒めと杏仁豆腐二つ、季節のシャーベット3つください」
腹は満たされるだろうが、財布は…軽くなるな。
分かっていても、注文の言葉を紡がずにはいられなかった
■安室 冥路 > 『毎度ありっすー。またどうぞっすよー』
店主の声に見送られて屋台を後にする。
満腹感というのは幸福と=だと思っている。
腹が満たされれば大抵のちょっとした悩みなんかは吹っ飛んでいくもの
そんな幸福に満たされているというのに
「………明日から食費ちょっと削らないと駄目かな…また…もやし様の加護に頼るかー………」
安室冥路の表情はほんの少し、暗かった
ご案内:「学生通り」から安室 冥路さんが去りました。