2015/08/03 のログ
■東雲七生 > 「そ、そうなのか?
そういうもんなのか? まあ、お前がそう言うなら、それでいいんだろうけど。」
(どうも釈然としないものを感じながらも、言われるがままに魔方陣に手を翳す。
大して違うものが出て来るとも思えないけど、と言おうとして、口を開ける前にトトの手が自分の手に重ねられた。
自分の頬が熱を帯びるのを感じる。)
「と、とにかく。
やってみようじゃねえの、何か変わったものが出て来るとも思えないけど──っ!」
(とにかく、今は一刻も早く終わらせたい一心だ。)
■トト > 「うん、僕がやりたいだけだから… ね。」
ふふ、と一度笑ってから、詠唱を始める、また何事か小さく呟くと、七生は、その手の甲に、少しだけ熱さを感じるかもしれない
「……… うん、出てくるよ。」
こぽ、こぽ、と先ほどと同じように水が溢れ出してくる、一見したところ、先ほどの水と違いは見られない
ただ、七生が真に全く『普通の人間』以上に魔術の素養がないのなら、湧き出る量は先ほどより少ないだろう
■東雲七生 > 「付き合う方の身にもなれよなあ……。」
(釣られて笑いながらも、内心では冷や汗ものだった。
重ねられた手に感じる熱は以前にも感じたものに似ていて、その時はどうしたんだっけ、と少しだけ振り返る。
以前、トトに自身の血を提供したときだ。その時と似た熱。
それに似てるな、なんて思った時。
──突然の頭痛が、七生を襲った。)
「ぅ……。 あ、ああ。」
(違和感程度に感じた頭痛は次第に大きくなり、同時に目眩も起こり始める。
額には脂汗がにじむが、友人に気取られまいと素知らぬ顔を貫く。
──魔術の行使。
・・・・・・・・・
それは少年が東雲七生であるために喪ったはずの才。
あらゆる初歩的な魔導書を読んでも“理解できず”、
あらゆる初歩的な魔術の基礎を学んでも“実行できない”
それが今、何らかの反応を起こそうとしていた。)
■トト > 「いいじゃないか、別に減るものじゃな……… ? 七生?」
彼に対してそう軽口を叩きながら、楽しみが抑えられないとばかりに詠唱をしたのだが…
一瞬聞こえた彼の呻き声に、思わず目を向けて、そ知らぬ顔を貫く彼を見つめながら、目を何度か瞬きする
「ねぇ、七生…?大丈夫?」
少し不安になるが、途中で急に術式を止める事はできない、というか、そんなに時間をかけるものでもない『既に実行されている』
せめて、苦しそうな彼の助けになればと、その腕に空いた手を合わせて、支えるようにし
もう必要のない魔方陣から彼の手をそのまま引き離そうとするだろう
■東雲七生 > (最初は耐えられると思っていた頭痛も、目眩も、
次第に耐え難いほど大きくなる。
顔から血の気は引き、膝が震えだしたところで七生はその顔を歪めた。
まるで頭に無理やり何かを詰め込まれているような。
まるで頭蓋骨を内側から押し広げられているような。
視界が反転するほどのそれに、遂に七生は音を上げた。)
「だ、大丈夫大丈……
ぐっ……あ、悪い。……やっぱ、無理。」
(ことん。
七生の手が引き離されると同時に魔方陣に起きた異変。
それは誰が見ても明らかな形となって現れていた。
トトの詠唱にも、羊皮紙に描かれた魔術の構成にも何ら問題は無い。
事前の説明の通り、本来ならば誰が協力しても水が出たであろうその陣からは、
──赤子の握り拳ほどの大きさの氷が、乗っていた。
まるで本来の結果が何かによって無理やり改変されたように、氷は陣の上に鎮座していた。)
■トト > 「……… 七生?」
彼を何とか引き剥がして、すぐにもっていたハンカチで額の汗を拭く
魔方陣の異変にも目を見張るが、今はまず優先すべきことがある
「大丈夫、ねぇ七生、何処か変なの?なら、何処が変だか、話せる?」
話せる状態ならよし、そうでなければ……… と考えながら、たっているよりは楽だろうと、彼を地面に横たえようとする
■東雲七生 > 「……はぁ、はあっ……。
わ、悪いトト。ちょっと、気分悪くなっちゃって……。」
(荒く肩で息をしながら地面に横たわらせられ、汗を拭かれる。
その視線はついさっきまで魔方陣にかざされていた手に向けられている。
──何だったんだ、今のは。)
「今はもう、ホント大丈夫。
頭が痛くなってさ、一時的なもんだろうと思ってたんだけどさ。」
(顔色もすぐに元に戻り、他に目立った異変なども無い。
少し疲労感があるが困った様な笑みを浮かべてトトを見上げる余裕もある。)
■トト > 「……… ねぇ、七生、こんな時になんだけどさ、ひとつ聞いていいかな。」
心配そうな彼の顔にほっとしながらも、それは、逆に好奇心を抑えられなくもした
熱、無いよね?と彼の汗を拭いた額に手を当てて熱を測るようにしてみたりしつつ、首をかしげて
「七生の『能力』って何なのかな?」
前から、少しだけ疑問に思った質問をぶつけてくる、少なくとも、この結果は『普通』ではない
それから出来上がった氷を持ち上げて、七生と自分の間に持ってこようとする
頑張れば持ち帰れないことも無いが、そのままでは溶ける一方だろうか
■東雲七生 > 「俺の……能力?
それは……まあ、良いか。」
(一瞬口籠るが、いつまでも隠しておく事も無いと、一つ息を吐く。
作られた氷は、夏の暑さの中どんどん溶けていくが、それでも七生も視認するには十分な状態だった。)
「俺の、異能は……。
自分の血液、を。操ったり、固体に変えたりする、力。」
(これは間違いない。
しかし、同時に氷の説明にはならなかった。魔方陣に七生の血が落ちた事実は存在しないからだ。)
■トト > 「……… 七生の身体が、血と水を誤認した? いや、之だと、まず出てきた『後』じゃないとおかしいかな…?」
解けていく氷をまたつまみ上げて、空に透かしてみる、ぽたぽたと顔に水が零れるが気にしない
「よくわかんないや、形は間違ってなかった話だけど… 面白いけれど、良くわからないのはちょっと寂しいね。」
ぽん、と残りわずかになった氷を、徐に口に入れて、噛み砕き、飲み込もうとする
「でも、血液に関係する能力なんだ?じゃあ、前にもらった血を僕が変化させたら、それはそれで何か起こるかもね。」
あれはまだ使ってないんだけど… と続けてから、とりあえずありがとね、とスポーツドリンクを七生に手渡す
■東雲七生 > 「はは、悪いな……
俺もこんなこと初めてでさ。大体は魔方陣とか、そういうの使おうとしても使えなかったりだし。
てっきり魔術の才能無いんだと思ってたけど……。」
(違うのか、と自分の掌を見つめて思う。
しかしすぐにまた違和感程度の頭痛が訪れて思考が中断された。)
「トトが俺の血を……?
さあ、それはどうだろうな。
ある程度の範囲から出たら、俺のコントロールも利かなくなるし、何の変化も起きないんじゃねえか?」
(スポドリを受け取って、キャップを外して一気に呷る。
車酔いに似た感覚が押し流されていく。)
■トト > 「そっか、七生はこの世界出身なんだよね?学校に入るときに、魔術とかの適正があるかとか、調べてもらったりしたのかな。」
んー、と悩みながらも、ただの水だね、と飲み込んで
「でも、普通の血とは違うはずだよ、逆に、もし『同じ』なら、それはそれでわかることがあるかもしれない。」
と、割と真剣な顔で自分もコーラを出し、ぐぐっ、と一気に半分くらい飲み干す
「ぷはーっっ!! もし、血が普通のものなら、七生の『能力』は、少なくとも血には宿ってない事が分かるだろう?」
まぁ、そのためだけに他の人の血と比べるつもりはないけどさ、と笑って
■東雲七生 > 「簡単な、本当に簡単な初歩的な魔術のテストとかあった気がしたなあ。
何も分かんないから、中身も全然覚えてないけど。」
(一気に飲み干し、空になったボトルにキャップを戻して答える。)
「んまあ、理屈で言えばそうなるな?
でも一度だけやった事あるんだけど、他人の血じゃ何も起こらなかったぜ?
それに、自分の身体の中の血にも何か起こるって訳じゃないみたいだ。」
(この春から学園に通い始めて、色々と試してみなかったわけでは無い。
自分の異能に関して、思いつく限りの事は最初の一ヶ月であらかた試して、どれも期待外れの結果で終わっていた。)
■トト > 「じゃあ、七生の『能力』は… 頭の中に宿ってるのかな?人間には、脳があるものね
結局対象が七生の血、なのか、七生の体内の血、なのかまでは分からないけれど、普通は使えないって事だね。」
そっか、と既にそれらしき事を試した様子の彼に一度頷くと、そう呟いて、こんこん、と自身のおでこを叩いたり
「と、言うことは、僕にとっても、七生にとっても、さっきのが初めての『例外』だったわけだね?
ふふ、七生は大変だっただろうけれど、そう考えるとちょっとだけうれしいかも、なんてね。」
くすくすと笑いながら、バッグから引っ張り出した羊皮紙に、おきたことをメモしているようだ
■東雲七生 > 「脳か……そこまでは、よく分かんねえな。
流石に脳みそどうなってるかなんて、自分じゃ調べようもないし。
ただ、普段は使えないのは間違いない。使えるようになるには、血が出るほどの怪我を負わなきゃ。」
コレ
(だからあんまり好きじゃないんだ“異能”って、と苦笑しながら身を起こす。
何やらメモを取っている様子の友人を横目に、改めてさっき自分の身に起きた事を整理し始めた。)
■トト > 「怪我?… そうか、血を流すには、何処かを『傷つける』必要があるものね、いわば傷つく事が、七生にとっての詠唱なわけだ。」
ふむふむ、とうなずきながら話を聞きながら、それも書き留めていき
「うん、無駄に自分を傷つけるのは良くないことだよ、血も命も有限なんだしね…
でも、何にせよ良かったよ、君が僕のせいで怪我をしてしまうなんて、いやだもの。」
目を細めて、七生の様子をちらりと眺め、元気を取り戻した様子に、一度息を吐く
■東雲七生 > 「まあ、そういう言い方も出来るなあ……。」
(確かに発動する条件としては大して変わらないのだろう、と思う。
しかし一緒にしてしまうのはどうも申し訳ない気分になってしまうのは何故だろうか。)
「何より痛いしさ。あんまり痛い事はしたくねえもん。
………まあ、そんな感じだな、俺の異能は。」
(んん、と大きく背伸びをするとすっかり気分も元通りだった。
しかし、結局“あれ”が何だったのかは分からない。)
■トト > 「なるほどね、じゃあ、うっかり七生がすり傷でもしたときに、見せてもらうとするよ?」
悪戯っぽくくすくすと笑いながら、こっちも書留を終えたらしく
「まぁ、何だか良くわからなかったけれど、いいんじゃないかな、分かるときには分かるものだよ
もちろん、調べてみるのも楽しいけれどね、僕の記憶と違って、之はまだ調べて分かることも有りそうだし。」
よいしょ、とこちらも立ち上がって、ぱさぱさとワンピースについたほこりを払う
■東雲七生 > 「まあ、そんな事があったら、な。」
(出来ればそんな機会なんて無い方が良いんだけど、と内心で思いつつ。)
「お前の、記憶か──
それも案外、調べてみたら分かる事もあるんじゃねえか?
……ま、いーや。別にトトはトトだし。
それより何か腹減らねえ? どっか飯でも行こうぜ」
(にっ、と笑みを浮かべて外の通りを指差した。
だいぶ陽も傾いてきたが、まだまだ明るそうではある。)
ご案内:「学生通り」に東雲七生さんが現れました。
ご案内:「学生通り」に東雲七生さんが現れました。
■トト > 「… 僕は僕か、確か、前にもそんな事を言われたことがあったね。」
目を細めて
「ま、僕の… というわけじゃないけれど、この世界での『ゴーレム』については調べてみるつもりさ
どうやら、僕の外見はゴーレムにしては中々珍しいらしいし、それに、やっぱり同属には興味があるからね?」
笑いながら、その時は一緒に図書館で勉強でもするかい?と誘ってみたりして
「ん、そうだね、なら今度は七生のおススメを教えてよ?できれば、珍しい飲み物がある店なんかがいいな!」
こくこく、と頷いて、すっかりその気になったのか、彼を急かすように先に進みながら、手をくいくいっとこまねく
■東雲七生 > 「ゴーレム、か……。
何度も言ってるけど、とてもそうは見えねえんだけどな……。」
(図書館、という言葉は意図的に耳から排除した。
行って調べたところで、5分と持たずに寝落ちてしまうのが目に見えている。)
「珍しい飲み物ねえ、さりげなく難しい注文だな。
まあいいや、適当なドリンクバーのある店にしよう、それなら……」
(トトに手招かれるままに歩き出し、
通りに戻ると今度は七生が主導となって店へと向かっただろう)
■トト > 「まぁ、僕は本来、人間のための物だもの、外見で脅かしてしまったら元も子もないだろう?
似すぎている、というなら、それだけ僕の外見が、人としても完成されていると言う事なんだろうね。」
僕を作った人たちとしては、喜ばしいことなんじゃないかな?と筋が通っているのか微妙な答えを返しつつ
「ドリンクバー?それは初めてかもしれないな、早速いってみようよ!」
興味深い『ドリンクバー』というものを楽しみに七生に続く
尚即席でドリンクバーのジュースを混ぜ混ぜするという
小学生にはありがちっぽいイベントを、トトが試してみたのは言うまでも無い
ご案内:「学生通り」から東雲七生さんが去りました。
ご案内:「学生通り」からトトさんが去りました。