2016/06/06 のログ
ご案内:「学生通り」に東雲七生さんが現れました。
東雲七生 > ベンチに腰を下ろして、通りを行き交う人々を眺める。
東雲七生の今日の放課後は、そんな感じで過ぎていく。

「……んー。」

昨日からずっと考えていたものの、結局のところ分からないままだ。

恋をするとはどういうことか。
人を好きになるとはどういうことか。

やっぱりその手の事は、自分にはまだ時期尚早なのではないか。
そんな事ばかり、今日の授業中も、昼食の時も、ぐるぐるぐるぐる考えていた。

東雲七生 > 誰かに相談してみるのも、とは思ったのだが。
生憎七生の友人に、その手の相談に適した者が居るとは思えなかった。
というか、変に相談したら地雷踏みそう。
なので一人で抱え込んで、ぐるぐる ぐるぐる考え込んでいるのだが。

「……んぅー……。」

眉間に皺をよせ、口を尖らせて。
全力で考え込む七生。テスト前でもこんなに頭を使う事は、まずなかった。

ご案内:「学生通り」に金良 楽さんが現れました。
金良 楽 > 「~♪」

のんきに口笛を吹きながら歩く青年と、それに付いて行く猫
今日はどこかで弾き語りでもして小銭を稼ぐつもりらしい

「さぁピート、今日はどこにしようか」

ギターを背負い道を歩く、できるだけ人通りの多い場所がいい

東雲七生 > 「……ぬぬぬ。」

だいぶ煮詰まって来た頭に、微かな口笛が届く。
ふと顔を上げて辺りを見回せば、猫を連れた青年の姿が目に留まり。

ああ、今の口笛は彼がしてたのか、なんて場違いにのんびりと考えてみたり。

金良 楽 > 「さて……ここら辺がいいかなぁ」

場所の目星をつけ、ギターケースを立てかけた
さて、人通りは、とあたりを見回すと東雲と目が合う

「ん?」

ピートはと言えば、煮詰まっている東雲に興味を示し
彼の足元まで来ていた

東雲七生 > (……楽器?)

ギターケースを一瞥し、僅かに首を傾げる。
そういえば楽器を演奏する友人はそんなに多くないな等とのんびり考えつつ。
ふと、視線を感じて目を足元に向ければ、此方を見上げる猫の姿。

「……あ、えっと……やあ。」

何だか久し振りにまともな猫を見た気がする。
と言うのも、最近はやたらと転移荒野でサイズを間違った動物たちと触れ合ってばかりだったからだ。

七生はピートへと、ぎこちなく笑みを浮かべて挨拶をする。

金良 楽 > 「にゃおん」

東雲に対しての挨拶らしい

「ありゃ、駄目じゃないかピート
 あんまり人に迷惑かけるんじゃないぞ……」

東雲に近寄り、ピートを抱き上げた

「やあ、ウチのピートがご迷惑をかけちゃったかな?」

東雲七生 > 「にゃぉ。」

あはは、と苦笑しながら鳴き真似を返す。
猫には一度、公園で集られて酷い目に遭ったと思い出して。
ピートが青年に抱き上げられれば、ハッと顔を上げてから笑みを向け。

「ああ、いや。何もされてねっすよ。」

小さく首を振って、それからギターケースを指した。

「今から、何か演奏でも始めるんすか?」

金良 楽 > 「ああ、所謂“弾き語り”って奴さ
 何かリクエストはあるかな?」

ピートを傍らに置き、東雲に答える
有名な曲は軒並み弾けるのだ

東雲七生 > 「いや、特に……あんまり歌とか曲には詳しくなくって。」

ゆるゆると首を振る。
そういえば最近、ウォークマンで音楽を聴かなくなった気がする。
いつからだろう、と考えながらもベンチから立ち上がって

「だから、取り敢えず何かオススメの一曲を」

そっち行くんで、と笑みを浮かべながら、青年を戻る様に促した。

金良 楽 > 「そうだね……じゃあ何がいいかな、と」

そういえば、と思い出した風に切り出し

「さっき何か唸っていたけど、悩みでもあるのかい?
 もしかしたら、何か手助けになるような歌を歌えるかもしれない」

「歌には力があるし、歌詞には意味が込められているからね
 もしかしたら、君の悩みを照らしてくれるかもしれない」

東雲七生 > 「ああ、ええと……」

少し言葉に悩む様に視線を彷徨わせて、

「恋とか、そういう意味で人を好きになるとかって、
 どういう事なんだろうって、それを考えてたんすよ。」

少しだけ恥じらう様に笑みを浮かべて。
こんな事、改めて人に言うなんてものすごく恥ずかしい。

金良 楽 > 「恋、か……何、恥ずかしがることはないさ
 誰もが通る道なんだ」

「でも、そうだね、恋か
 ……うん、わかったよ」

ギターを構え、小さく挨拶

「それでは聞いてください、さだまさしで『恋愛症候群』」

金良 楽 > 恋と呼ばれる一過性の発情症候群における 発病および傾向と対策について考える

年齢 職業 郵便番号 ツベルクリン反応の如何を問わずおよそ次の通り……

東雲七生 > 「あ、いや……」

(俺がしてるわけじゃねえんすけど……)

少し誤解を生じてしまったようだが、まあ大筋にズレは無いから大丈夫だろう。
それに、せっかく一考して貰ったのに無下にするのも何だか悪い気がする。
だから、一度だけ静かに頷いて、

「………。」

ぱらぱら、とあいさつに拍手を送ってそのまま清聴の構えをとった。

金良 楽 > (中略)
とにかくこれらの症状がある特定の人に反応するってことは
恋とは“一種のアレルギー”と考えてよい

(再び中略)

相手には自分の良いところだけ見せたくなるものであるし
相手の欠点には気づいても気づかずにいられるし

食べ物 見る物 着る物 聴くものすべて好みが合うと思うし
毎日が二人の記念日になる……

東雲七生 > (ふむふむ……)

そういうもの、なのか。
青年の演奏を聴きつつ、ぼんやりと思い返す。
確かにそんな感じの言動はしていたと思うし、
何となくわからないでもないが。

(……やっぱ何て言うか、勘違いさせちゃったままだよな)

それを伝えるべきか否か、
まあ歌ってる間に伝えることはしなくても良いのだろうけれども。

金良 楽 > ところ一年、二年とたつうち見えてくるんですよ 恋とは誤解と錯覚との戦い
そのうちなんだかお互い知らない人に思えてきて 次第に会っても疲れて無口になる……

(中略)

……とにかくそんな風に笑っちまったほうが傷つかずに済むって
分かってるんだ、誰だって そうだろう……

東雲七生 > ふんふん、と頷きかけて停まる。
いやいや、それが錯覚だとか誤解だとかを認めるのは良くないのではないか。
少なくとも、今は。

(……まあ、そうだったら凄く楽なんだけど。)

この上なく楽である事には違いないだろう。
今、七生が抱えている悩みが全て消し飛ぶことはまず間違いない。

金良 楽 > 恋は必ず消えてゆくと誰もが言うけれど
二通りの消え方があると思う

一つは心が枯れていくことそしてもう一つは
“愛”という物に形を変えること

東雲七生 > ふんふん……と頷いて。

それならば彼女らのそういった感情もいずれは消えるのだろうか。
枯れるか、昇華するか、どちらかの差は在れど。

(いやいやいや、枯らしちゃ悪いだろ、うん……)

はぁ、と思わず溜息が口の端から漏れる。

金良 楽 > 相手に求め続けるのが恋 奪うのが恋
与え続ける物が愛 変わらぬ愛
だからありったけの思いを貴方に投げ続けられたら それだけでいい

おそらく求め続ける物が恋 奪うのが恋
与え続ける物が愛 変わらぬ愛
だからありったけの思いを貴方に投げ続けられたら それだけでいい

貴方に出会えて 心から 幸せです……

金良 楽 > 一息ついて深々と礼をする

「ご清聴、ありがとうございました」

東雲七生 > 「わー」

ぱちぱちぱち、と拍手を贈る。
とことん楽器を扱えない身としては、少し羨ましい。
ピアノやギターが自分も扱えれば、と考えてはみるものの
どうにも根っこから合わない様な気がして、すぐに考えを追い払った

「あざっした、わざわざ考えて歌って貰っちゃって。」

ぺこり、と青年へと頭を下げる。

金良 楽 > 「いやいや、こちらこそ聴いてもらってありがとう」

一人で歌うのもいいが、やはり聴いてもらうのもいいものだ

「で、どうだったかな?参考になったらいいんだけど……」