2016/10/03 のログ
ご案内:「学生通り」に東雲七生さんが現れました。
東雲七生 > 「うーんー……何かだっるいなぁ。」

夕暮の学生通り。下校途中の七生は、お腹を押さえて呻いていた。
どうにも胃の辺りの気分が優れない。
否、胃よりももっと奥深く、臓器じゃない部分に耐えきれない重みがある。

「この感覚……前にも──」

以前経験したことのある気怠さ。
その時のことを思い出そうとしながら、七生は秋の空を仰ぐ。
夏に比べてだいぶ暮れるのが早くなった空に、蜻蛉が泳ぐ。

東雲七生 > 「何時だったっけ。何か腹が重くて苦しい感じの──」

空を眺めながら歩きつつ、ぼんやりと考える。
元来胃袋は頑丈な方で、量が多くても、質が悪くても、腹を壊すという事は殆ど無いのだ。
それは自分でもよく分かっており、一時期悪食極まった生活をしていた事もある。
そんな七生の腹が不調を訴えたのは──

「あ── 思い出した。
 ……あの時だ、黒い棘食った時の。」

あの時の感じに似てる、と前方不注意のまま、ぽん、と手を打ち鳴らした。

東雲七生 > 「てことは、つまり──」

このアンニュイな気分が例の黒い異形の所為なのであれば──

「──どういうことだってばよ。」

そもそも七生はあの異形たちについて何も知らない。
その一部を口にしたのだって、それで何か判るかもしれないと思ってのことだ。
結果、何か解ったのかと言われれば何も解らなかったけれど。

「こないだ、阿曇にもうちょい詳しい事聞けば良かったな。」

手合わせが楽しくて考える事すら無かった。
今度顔を合わせる事があれば、それとなく聞いてみよう。
ともかく、今はただ一刻も早く楽になる事を祈るしかない。

東雲七生 > 「うー……何か美味いもの食って、めいっぱい体動かせば少しは楽になるかな。」

ここのところ模擬戦続きで日課のランニングをしていなかった気がする。
久々に全力で走ってみるのも悪くないかなー、と考えながら視線を下ろせば。
よく行くスーパーのタイムセールののぼりが目に留まった。

「お、ラッキー。
 そっか、だいぶ日が暮れるの早くなってきて分かんなかったけど、まだセールの時間かぁ。」

ちらっと時計を確認すれば、まだセールを戦う時間は残っていた。
運が良ければおかずを一品増やすくらいは出来るかもしれない。

東雲七生 > 今の所持金は幾らだったろう。
財布を取り出して中身を確認しつつ、七生はスーパーへと向かって駆け出した。



結果、ちょっと大きめの牛肉をゲット出来てほくほく顔で帰路に就いたのだった。

ご案内:「学生通り」から東雲七生さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に不知火 械徒さんが現れました。
不知火 械徒 > 既に季節は秋めいて、夜になれば少し肌寒く感じるようになってきた今日この頃。
本来ならば、ちゃんとした学生が利用する学生通りに"ちゃんとしてない"学生が独り居た。

「ま…多分、大丈夫だろ。夜だし。」

クーラーボックスくらいの大きさの箱の横で持参の三脚椅子に腰かけながら呟く。
目の前には「焼き芋200円」というお粗末な造りの看板が一枚立ててある。
焼いてきた芋を、新開発した保温装置に入れて持ってきたわけである。

そして、当然のように違法なので風紀委員に見つからないように、信じてもない神様に祈っていた。

不知火 械徒 > 「…やっぱ夜だと人通りがねぇな。しょうがねぇけど…んぐんぐ。」

ぼんやりと眺めているが、夜遅くということもあり
人の往来が極めて少ない。というが、ほぼ無い。
小腹が空いたのか、箱から焼き芋を取り出しては、呑気に食べている。

「んま…今日はちょいと運が無かったっつーことで、帰るべ…」

椅子から立ち上がり、大きく伸びをしてから荷物をまとめる。
それらを持って、学生通りから立ち去るのだった。

ご案内:「学生通り」から不知火 械徒さんが去りました。