2016/10/13 のログ
ご案内:「学生通り」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > 秋。食欲の秋。
七生からしてみれば大体毎日食欲はあるのだけど、
せっかく世間がそう言って賑わうのだから、便乗しても良いかな、くらいの時季。
葉の色が日に日に変わる街路樹を眺めながら、購買で買った焼きそばパンを食べつつ七生は下校していた。
「………。」
適度に着崩された制服は去年と比べてだいぶ馴染んだように見える。
それでも鯖読みしたサイズの所為で袖とか凄く余っているのだけれど。
それを誤魔化すためにも、日夜袖まくりは欠かしていなかった。
■東雲七生 > 購買で買った焼きそばパンはとてもおいしい。
成長期真っ盛りの学生相手に作ってるだけあって焼きそばの方はソースの味が辛いくらいに濃いが、
それを素朴なコッペパンが絶妙にカバーしてくれている。幾つ食べても飽きることは無いだろう。
実際、七生も今日で3つめの焼きそばパンである。
「……ハロウィン、かあ。」
ふと呟くは月末にあるイベント事。
去年は家主の深雪と一緒にあちこち回ったが、さて今年はどうしようか、と。
■東雲七生 > 去年は人狼のコスプレをして、犬男と散々からかわれたので今回はもっと様になるようなものが良い。
とはいえ何か良い題材があっただろうか。
口の端に着いた焼きそばソースを舌で舐め取りながら七生は考える。
「んー……全っ然思いつかねえ。」
そもそもどんなコスプレをしたところで、“本物”が日常生活を送っているのがこの島だ。
万が一彼らに鉢合わせした時が気まずくてしょうがない。
……多分きっと、気まずいのは七生だけなのだろうというのも、分かってはいるけれど。
■東雲七生 > はむはむっ、と焼きそばパンの残りをたいらげ、満足げに伸びをした。
秋を強く感じる涼やかな空気を肺いっぱいに吸い込んでから、大きく息を吐き出す。
しっかり食べたら何だか眠くなってきた様で、ぱしぱし、と軽く瞬きをした。
「……よーし、とりあえずまだ保留!帰ったら考えよーっとぉ!」
とんとん、と靴を履き直してから秋空の下を駆け出す。
家まで何分くらいで着けるだろうか、と時計を確認しながら。
歩道わきのベンチの背凭れを足場に、街灯へと跳び乗って。
そのまま近くの家の屋根に飛び移ると、そのまま軽やかに学生通りを駆け抜けていった。
ご案内:「学生通り」から東雲七生さんが去りました。