2016/10/20 のログ
ご案内:「学生通り」に東雲七生さんが現れました。
東雲七生 > 「ふふふーん♪」

適当な調子の鼻歌を供に。七生は学生通りを行き交う人々を眺めていた。
放課後になってすぐの学生通りはそれほど人通りが多い訳でもないが、それでも見下ろして眺める分には退屈しない。

そう、東雲七生は道行く人々を見下ろしていた。
街灯の上から。高所から人を見下ろすという優越感に囚われてしまっていた。

東雲七生 > 下校途中の生徒が驚いた様に顔を上げて此方を見て来るのを、笑顔で手を振って応える。
以前なら変に目立つのを避けて、なるべく人目に付かない様にしていたというのに。

「まあ、これくらいなら目立った内に入らない。
 だいじょうぶだいじょうぶ。」

そっと自分に言い聞かせながら、ただ行き交う人を眺める。
人間も居れば、異邦人も居る。いつもと変わらないこの島の大通りの一つだ。
遠くから焼き鳥らしき匂いも漂って来て、そろそろ通りが賑わい始めるのを予感させた。