2016/11/21 のログ
三谷 彰 > 「……行く機会があったとしてもその時奢らないからな?」

 何となく言葉の節々に感じられた意図を読みこう切り返す。
 金が余っているならともかく彼とて苦学生。多少奢る程度ならともかく飯までは流石に余裕が無かった。
 かっこ悪いと思われようが無い袖は振れない。
 
「詳しくは今度な、それこそ話し始めると……本格的に俺が怒られちまう」

 少し顔をしかめ周囲を見る。
 ある程度の世間話ならともかく風紀委員の制服で完全に話し込んでいるのは流石にアレだろう。
 んーと軽く体を伸ばすと時計に顔をおとす。

「んじゃ、俺はそろそろ次の区画見ないとだし行くな。待たせて悪いが後で」

 軽く手を振り人ごみに向かって歩き出す。
 人の波を軽く避けながら人の中へと消えていった。

ご案内:「学生通り【常世祭期間中】」から三谷 彰さんが去りました。
ジャム > 「……そんなあ!」

大げさに驚いておく。如何にも悲しげに眉根を下げ。
ダメでもともとだったのでそこまでショックではないけれど、
彼の罪悪感を引いておけばゆくゆくは奢ってもらえるだなんて薄い希望があった。

「そっか、引き止めちゃったみたいでごめんね。それじゃ、後でね!」

相手の身に何かあったには違いないし、どうにも複雑な事情がありそうな予感だけれども。
風紀委員の仕事中の手前、話し込むのはまずいという事はなんとなく察する。
詳しくつっこむ事もせずに、買ってもらったカステラをぱくりと一つ摘んだら人混みに消えてく彼の背中に手を振りかえして。その甘い味に目を細めつつ、何か楽しそうな鳴り物の聞こえる屋台にケモミミを揺らせば
そちらのほうへ足元も軽く歩いていき――

ご案内:「学生通り【常世祭期間中】」からジャムさんが去りました。