2017/08/04 のログ
■鈴木竜一 > ひょいと立ち上がって,屋台を覗き込む。
何の変哲も無い焼き鳥。よくスーパーの駐車場とかでやってるアレだ。
「おっちゃん,適当にお勧めのやつ10本くらい!」
多い,と思われるかも知れないが,空腹は時に我を忘れさせる。
おっちゃんがオマケしてくれたこともあって,タレ6本,塩6本の一大勢力となった。
既にやってしまった感が漂っているが,若さゆえのあやまちである。
「まじっすか!ありがとーございます!」
サービスにはちゃんとお礼を言ってから,青年は元のベンチへ戻る。
そしてそこで気づくのだ。
多くね?
■鈴木竜一 > こういう馬鹿な事をしても,向こうでは友達に配ればよかった。
だけれどここでは,そうはいかない。
……そう考えると,少しだけ寂しい気持ちになった。
「友達100人とか作る奴天才だよな…。」
そんな歌を思い出したりしながら,焼き鳥を頬張る。
それ自体が最高の味!という訳ではないが,空腹は最高のスパイスである。
ご案内:「学生通り」に鈴木竜一さんが現れました。
■鈴木竜一 > だが,問題はその量ではなかった。
あまりにも単調な味だ。正直,飽きる。
というかご飯が欲しい。家に帰ってからとかじゃなく今すぐに欲しい。
「…………タレと塩の他にもう一種類くらいは別の味が欲しかったなぁ。」
結果,2本ずつ余った。
サービスしてもらった手前全部食べたかったのだが,少なくとも休まないと無理だ。
■鈴木竜一 > 「……もって帰るか。」
置いといて腹が減ったら食べればいい。
焼きたての美味しさを失うのは勿体無いとも思うが,食べきれないのだから仕方ない。
美味しかったのは確かだが,環境うが変わった寂しさを改めて感じさせられた。
向こうでそうだったように,こっちでも仲のいい友達はできるのだろうか。
そんなありきたりな悩みを抱えたまま,青年は学生街を歩いていく。
ご案内:「学生通り」から鈴木竜一さんが去りました。