2015/07/12 のログ
> 「ない、か」
ん、それじゃどうすっかな
頭を掻きながら少女を見る

あー、単純に一緒に帰りたくない、って言えねーのか
と、ふと気づいて

あんまり一人で帰したくないんだがな、と思うんだが
無理するのもよくねーかな、と

「あー…んじゃ、先に帰っぞ
 気をつけて帰れよ」

持っていた弁当袋を軽く持ち上げて、先に帰る
今晩もまた路地裏を回んなきゃならねーし
夜はまだ、来ていない

ご案内:「商店街」からさんが去りました。
> その背中に、ばいばいと、手を振って。
……その手に握られていたハンカチに気づいた。

「……あ」

しまった。
せめて、自分のハンカチを交換して置けばよかった。

> 涙で濡れている。
洗って返すより、新しいのを返そうか。

でも、買い物は今日はとても無理そうだ。

「……ふぅ」

空を仰ぎ、息を吐く。
目を閉じれば、腫れで痛い。

> 「……ん」

目をこするなと怒られたが、手の甲でごし、とこすってしまう。
昔からの癖だ。

「泣きべそ……直んないや」
背中のバッグのくまに、語りかけるように。
「困ったねぇ」
かくんと、こうべをたれた。

> 友達なんていらないなんて、思ったのはいつだったろうか。
まーくんさえいればいいって。

てく、と。
一歩ずつ歩き出す。

怖い夢を見て、泣いて起きる。
それは、脳裏に焼きつくほどの極彩色で。

「……っ……」
また涙があふれて、手の甲で拭く。

> 怖い怖い夢で、指先まで震えて感覚がなくなるほどで。

(……思い出すな……)

ぎゅっと目を閉じた。
あれは夢だ。
夢なのだから。
影が追ってくるなんて、そんな笑い話。

誰がそんなこと、信じるというのだ。

(忘れてしまえ。あんな、寂しい世界……)

> 鳴らないはずの鈴が、鳴るなんて――

「まーくん、お家に……帰りたい……よ」

帰ったとしても、何も変わるわけではないのに。
現状から逃げようとするのは、殻にこもろうとするのは悪い癖だ。

> だからこそ、先ほどの青年のように、少年のように。
傷つけてしまうというのに。

人の波にうまく乗れない。
また誰かにぶつかってしまいそうで、あえて流れから抜ける。

> この辺に、公園がなかったろうか。
目を冷やしてしまおう。
しばしばして、瞬きもままならない。

少し落ち着いて。
そうしたら、ゆっくりと帰ろう。

たまには、星を眺めて帰るのも悪くない。

ご案内:「商店街」からさんが去りました。
ご案内:「商店街」に祐樹 臨助さんが現れました。
祐樹 臨助 > 「………」
寂しくなり始めた冷蔵庫の補充の買い出しの帰り道。
俺はなんとなく、店頭に並んだ水着売り場に目を留めた。

海に行きたいかと言われると正直そうでもない。
魚でもとるわけでもないから特に行く理由がない。
そして海に行くのに理由を求める時点で俺は楽しそうとすら思ってないって事だ。

「……」

なのに目を留めたのは、言いつけを思い出したからだ。

『お前、楽しい事は見つかったのか?』

そして、それは見つかっていない。正直なところ探してすらいない。
探す意義が未だにわからないからどうにもモチベーションが上がらないんだ。
しかしそれを見つけなければ俺は帰れない。
ならばやっぱり探すしかないんだろう。
そう、それこそ、楽しく遊ぶ、とかして。

祐樹 臨助 > 「いや、だから楽しそうとは思わないんだがな…」
思わないのはやってないからかもしれない。やる前から決めつけるのはよくない事だ。既にルーチンワークとなった読書のように、手あたり次第遊びという事をしてみない事にはなにが楽しいのか、わかったものじゃない。