2016/05/10 のログ
ご案内:「商店街」に古志野 緋色さんが現れました。
古志野 緋色 > 「こしあんとカスタード、あと抹茶を一つづつ……」

放課後の商店街にて、たいやき(おやつ)を買う男子生徒
一応風紀委員の仕事中ではあるのだが、比較的平和なこの地帯
密かな楽しみである買い食いをひっそりと楽しんでいた。

「……うん、やはりこしあんだ」
どうやら餡子はこしあん派らしい

古志野 緋色 > 「今日は割と平和だな……」

辺りを見回せば、学校帰りらしき学生が多い
それ以外の人物も少なくは無いが、騒ぎらしい騒ぎやトラブルは見当たらない
時折、ひったくり等の犯罪が行われる事もあるが、今日はそう言った事件も見当たらない
平和である

ご案内:「商店街」に水月エニィさんが現れました。
古志野 緋色 > 「次は……」

一つ食べ終わると、次のたいやきに手を伸ばす
さて、パッと見ただけでは中身は分らない。
カスタードか、抹茶か、どちらも自分で買ったのだから好きな味だ

こうも平和だと割と少し遊びたくなる
「これは……抹茶だな」
匂いを嗅いだりせず、直感のみで当ててみる

水月エニィ > 「カスタードとミルクとバナナチョコを1つずつ頂戴。」

 愛想悪くも三種のたいやきを買い込み、
 紙袋を片手に座りどころを探す。

(中々座れそうな場所がないわね。これじゃ冷めちゃうじゃない。)

 眉をひそめながら周囲を見渡している。
 故に少々、目つきが悪い。

古志野 緋色 > 「カスタードか」

残念、ハズレである。
外れたから何かがどうなる訳ではないがなんとなく落ち込む
とはいえ甘い物を食べると自然と心が和む

と、いう訳で少し顔をほころばせて食べ歩き
マナーが悪いという自覚はあったが、趣味になりつつありやめられないらしい

水月エニィ > (……)

 食べ歩く男が視線に止まる。
 おいしそうに食べている。

 あの纏わりつくように甘ったるい香はカスタードだろう。
 とても鼻につく。ああ鼻につく。だって大好きだから。

(妬ましいわね……)

 じと、と、食べ歩く男に睨むような視線を流す。
 自分もそうすれば(食べ歩けば)いいのに、とは、思い至らない。

古志野 緋色 > 「……?」

視線を感じて辺りを見回すと、何やらこちらを睨む目が
はて、食べ歩きは行儀が悪いと見咎められたか?
残りの三分の一程を口にやや無理矢理入れ、食いきろうとする

古志野 緋色 > 「むぐっ・・・」

どうやら無理に詰め込んだのでヘンな所に入ったらしい

「ゲホッ、ゲホッ」
胸のあたりを叩きながらせき込む
我ながらみっともない

水月エニィ > 「ちょっ」

 睨んでいたせいで急かしてしまったのか、急に男がむせた。
 慌てて駆けよれば、カバンの中から飲みかけの水を取り出して差し出すか。

「私が見たからって急に何してるのよ、さっさと流しなさい。
 目つきの悪さは生まれつきなの。私のせいなら謝るけど。

 ……早く私も買った奴食べたいけど落ち着く場所が見当たらないとか思ってないわよ。
 カスタードのとろけるような甘さに厚めのたいやき記事が絡み合っておいしいとかも、考えていないし。」

 聞かれてもいないことを語り倒し、差し出した姿勢のままそっぽを向いた。

古志野 緋色 > 「ケホッ、ケホッ・・・」

差し出された水を飲み、一息つく

「助かった……いや、すまない、恩に着る」
口元をぬぐいながら、少し涙目になって礼を言う
何やら聞いてもない事を話している。

「で、何を話しているんだ?」

水月エニィ > 「あ……なんでもないわよ。恩に着るなら水にしときなさい。」

 ふん、と鼻を鳴らして言葉を切る。
 一息ついてから、古志野を改めて視界に入れるか。

「……その制服を見るに貴方は風紀委員よね。違ったら謝るけれど。
 食事中まで風紀委員のお仕事をしなきゃいけないのだから、ほんとお疲れさまって感じね。
 貴方たちっていつもそうだけど、辛くないのかしら?」

 粘り気のあるように言葉を吐く。
 目つきは悪いが……

古志野 緋色 > 「ああ、そうだが・・・」

風紀委員かという問いに素直に答えた

「お気遣いどうも、だが自分で選んだ道さ、後悔は無い
 ついでにこれはただ単に俺が好きで食べていただけだ」

辛くないか、という問いには少し誇らしげに答えた
正義感の強い彼にとっては、多少の苦労は数に入らないらしい

水月エニィ > 「気遣ってなんかないわよ……びっくりする程素直ね。」

 呆気に抜かれた調子で、力の抜けた風に言葉を吐く。
 毒気も少々抜けていた。が、少しもすれば調子を戻し。

「それにほんっとお人よし。風紀委員ってみんなそうなのかしらね。
 ……それがあなたの好みぐらい知ってるわよ。私だって好みだもの。
 それを食べるときまで風紀委員の肩書を背負っているなんて、と思っただけよ。
 ……気にもしていないなら、良いけど。」

 わざとらしく肩を竦めてみせて、息を吐く。
 そのまま、水の入っていたであろう容器に視線を移す。

「……ああでもそうね。お水を返してもらって良いかしら。
 水がないとちょっと口の中が甘ったるくなるの。」

古志野 緋色 > 「確かに、この手の物を食べてると飲み物が恋しくなるな」

返してくれ、と言われ素直に返そうとしたが、はたと手を止めた

「……いいのか?俺が口付けてしまったが」

見かけの割には細かい事を気にする男だ

水月エニィ > 「それくらい甘ったるいからおいし――」

 飲みさしだと問われれば、手を止める。
 二度ほど古志野を見てから、構わずに奪い取って一口飲んだ。

「……貴方が私の事を気にしないでしょうから、別にいいわ。」

 少々落ち着かない素振りは見せている。が、まるっきりの嘘ではなさそうだ。

古志野 緋色 > 「そうか、なら良かった」

どうやら気にしない性質らしい
年頃の少女と言う奴は少し苦手だ(彼自身がそう変わらない年齢ではあるのだが)

「そうだ、何か礼がしたいのだが……」

水月エニィ > 「礼? 礼なら水にしておきなさい。
 ……でもああそうね。返してもらったからそれも出来ないのよね。
 じゃあ、そうね。」

 顔を伏せる。少々の間考え込み――顔を上げる。

「貴方の連絡先が欲しいわね。風紀委員なんでしょう?
 顔の分かる通報先があると気が楽だわ。」

古志野 緋色 > 「連絡先?」

思ってもみなかった物を求められ、少し拍子抜けする

「ああ、俺のでよければ」

そう言って愛用の携帯を差し出した

水月エニィ > 「そうよ。……そういえば貴方の名前も聞いてなかったわね。」

 ……彼女も同様にスマートフォンを取り出し、然るべき形で連絡先を交換するだろう。

「結構使い込んでいる携帯ね。いかにも愛用してますって感じ。
 もうちょっと新しいものもありそうだけど、それに愛着があるのかしら?」

古志野 緋色 > 「ああ、俺の名前は古志野だ、古いに“こころざし”んで、野原の野だ、下の名前は緋色。よろしく頼む」

交換後の携帯を受け取ると

「ああ、結構愛着があるな、ここに来る前に買った物だし
 それに別にこれだけでも事足りるからな」

あまり物欲は無いらしい、質実剛健をモットーとする彼らしい

水月エニィ > 「古いに志し、に、野原の野……
 ……ああ、こう書いて読むのね。分かったわ。
 確かにこれでも十二分に連絡の機能は果たせるし、頑丈よね。」

 連絡先から名前の綴りを読み取って得心する。
 口頭で読みも聞いた以上、間違えて覚える事もないだろう。

「古志野ね。……私も一応名乗っておくわ。
 水月エニィ。みづきエニィ。
 10日付で編入してきた1年生よ。全く、この島は凄いわ。」

古志野 緋色 > 「そう、新しければいいってモンでも無いからな」

どちらかと言うと古い物を大切にする趣味の持ち主の彼は
新しい物にすぐに飛びつく風潮を良しとして無かった
その為か時折、年寄り臭いと言われる事も多々あったが……

「水月か、覚えたぞ
 俺はこっちに来たのは去年だが、その感想は良く分る
 一年経つが、まだ時々驚かされるよ」

まるでSFやファンタジーのような事がよく起こっているこの島では
割と退屈しないのはいいが、時折疲れて来る

水月エニィ > 「そうね。新しいモノは信用ならないわ。
 コンピューターのOSとかもそうだけど、新しいものには人柱がつきもの。嫌になっちゃうわよ。」

 覚えがあると言わんばかりに、
 苦労がうかがえる声とため息を吐き出すか。何があったのかは、ともかくとして。

「あら、二年生だったのね。……ふぅん、全然そうには見えなかったわ。
 少なくともあなたの周囲では、学年至上主義ではないのかしら?」

古志野 緋色 > 「俺の周りの連中は、学年はあまり気にしていないな
 割と緩い奴が多いな……ああ、安心してくれ、仕事はキチン としているぞ」
 
一応仲間たちのフォローをしている

 「そうは見えない、か……まぁ、割と年寄り臭いなんて言われる事も多いからな」

水月エニィ > 「貴方がそう言うならそう言う事にしておくわよ。
 ……少なくとも買い食いを出来る程には緩いし仕事もしている事は分かるわ。」

 この通りに汚泥の蔓延る様子はない。
 少なくともそれほどに平和を保っていると言う事だ。

「年よりにしちゃ大らかすぎるわね。」

 意識こそしていないか、あるいはしていない故か、
 少々緩んだ調子で相槌を返した。

古志野 緋色 > 「まぁ俺は運がいいんだろうな
 一歩間違えばどうなるか分ったもんじゃない
 最悪モルモット代わりにされたりしてな」
 
 何かと悪い噂も多いこの島、火の無い所に何とやら
 少しは真実もまじっているのかもしれない

「おおらかと言うよりは、感情の起伏に乏しいんだ」

無愛想、と言われがちな所以である

水月エニィ > 「怖い話ね。全く。」

 モルモットの単語が出れば、
 機嫌が悪そうに話を切り上げる。

「感情の起伏に乏しい? よくわかんないわ。
 それって、誰かに言われたのかしら。それとも自分でそう思うの?」

 感性的に不思議に感じたのだろう。
 問い返す形で、言及されたそれを問うか。

古志野 緋色 > 「他人から割と言われるし……自分でもそう思う
 まぁ、裏を返せば冷静沈着って訳だ」

 時に緊迫した状況に置かれる風紀委員において、それは強いアドバンテージとなる

「別に感情が無い訳じゃないぞ?
 流石にロボットじみた精神構造はしていない」

水月エニィ > 「やっぱりよくわかんないけど、何となくわかったわ。冷静沈着ね。」

 ひとまずの疑問は氷解したのだろう。
 数度頷き、得心した。

「たい焼きが好物でおいしそうに頬張るロボットなんていたら
 それこそ学生通りの中心で全裸になって阿波踊りでも踊ってやるわよ。」

 それは分かる、と、皮肉と冗句を交えて返した。

古志野 緋色 > 「あまり取り乱したりはしない性質(タチ)でな
 時々仲間内でも頼られるよ」

少し自慢げに言う、割と子供っぽい所もあるらしい

「いや分らんぞ、人間もどきの妙な連中も多いからな
 そういうドラ○もんじみたロボットもいるかもしれない」
 

水月エニィ > 「ふん。頼られるなんて羨ましいわ。負け犬には縁がないもの。」

 自慢げに感情を出す辺り、本当にそうなのだろう。
 再び少々の疑問が浮かべど、それらは一度脇に置く。

「冗談よ冗談。
 全く、漫画の神様の発想に時代が追いついているわね。
 あの漫画の神様が今の地球を見たら、今度は何を書くのでしょうね。」

 その単語をくみ取ったあたり、水月エニィは漫画への理解があるのだろう。
 ぼんやりと空を見つめ、言葉に零すか。

古志野 緋色 > 「冗談か……」
 
何やらワケアリのようだが、突っこんだ事を聞く訳にもいかない

「さぁ、あのヒトのことだ
 俺達凡人には思いもよらない物を思いつだろうな」

水月エニィ > 「でしょうね。――あ。」

 ふと、視線を手元にやる。
 会話に熱が入った結果、冷え切ったたいやきが出来上がっていた。

「……たい焼き、冷めてしまったわね。
 これはもう家で暖め直す事にしましょ……」

古志野 緋色 > 「冷めても食べられない事は無いが
 まぁ、暖かい方が旨いな」

 何でも出来たてが一番旨い
 心の中でそんな事を呟いた

水月エニィ > 「全くよ。
 ……それじゃあ私はさっさと帰って暖め直す事にするわ。」

 周囲を見て、帰り道に通ずる路を探す。
 帰り道を見つければ、そのまま一歩踏み出しながら――

「また会いましょ、古志野さん。」

 去り際に声を掛け、立ち去った。

ご案内:「商店街」から水月エニィさんが去りました。
ご案内:「商店街」から古志野 緋色さんが去りました。