2016/05/19 のログ
水月エニィ >  
「……私は悪くないわよ。」

 冒頭の先で起きた大惨事。
 頭痛のするような光景に大きく溜息をついて、
 大変な事になっていそうな一団へと近寄った。

「分かってるわ、私が悪かった。
 ……ええと、生きてる?」

 困惑の色を隠しきれない、身を案ずるを掛けた。

陽実 凛 > 商店街速報:玉突き事故(猫)が発生しました。
そんなナレーションを手で振り払うようにお姉さんの声にお返事をしまして。

「大丈夫痛いけど生きてる。」

猫を逃がさないように、身体の下の感触を確認しまして。
それから腰にぶつかった猫を探しまして。

「一匹だけでも飯の種ゲットです」

結論。今押しつぶしてる猫の首根っこを革手袋嵌めたままの手で確保を試みます。

カレリア > 「みあぁ……」

ぐったりとした様子で捕まった黒猫が一匹。
哀れにもぶつけられた方の猫は……どさくさに紛れて逃げていました。

水月エニィ > 「そう……焼いて食べるのかしら。それ」
 
 飯の種、と称した黒猫を視線に移す。
 すごくぐったり、しょんぼりした顔に見える。

 ……少しだけ見るのがつらくなったのか、少し視線をそらしました。

カレリア > 捕まえてしばらくプラプラさせているとどこからともなく、本当に小さな声で何かが聞こえます


「……っと……ぇ……る……?」

陽実 凛 > 「焼いて食べる。その手もあった。」

黒猫の首根っこを捕まえたまま、おぉ、その手が、と驚きの表情です。
なぜ視線を逸らしたのかは解りませんが、説明を続けます。手伝ってもらった気がするですから。

「えぇ、っと。野良猫被害がでているので、駆除すればお礼が貰えるのです。」

いわしが落ちてるか咥えられてるか。探してみて視線で指し示し。
ていたら何か聞こえた気がして首を傾げます。

水月エニィ > 「ないわよ。」

 突っ込む。
 物理的な飯の種ではないらしい。」

「……ああ、そういうのもあるのよね。
 そうなると一匹投げてしまったのは痛手ね。
 悪い事をしたけど、いきなりひっついてくるなんて思わないわよ……片手落ちね。」

 頬を触る。軽いひっかき傷が出来ていました。

カレリア > 「だーかーらー、ちょっと話を……っ」

ぷらーんぷらーん……

「きけーっ!!!」

いきなり黒猫が大声、いや人の声を出してきます

「焼いて食うなー!私は人間だー!」

陽実 凛 > 「え、ないの?とある国は足があるものは椅子とテーブル以外なんでも食べるらしいからある物かと思いましたです。」

よく色んなものが爆発するとある国を例に挙げてみましたが、あんまりなさそうでした。

「まぁ一匹捕まえたですのでその怪我の分だけ猫確認して貰ってから報酬もらって焼い」

て食べるキャンセル。
黒猫からの抗議に目を丸くして。

「…ははは、ごじょーだんを。」
カタコトで首かしげて。

「人間ならいわし咥えてたの多分魚屋さんからの窃盗なのでそれはそれで突き出すです。」

水月エニィ > 「ひっ!? …………って何、人間だったの。
 こんな可愛らしい人間も居るものね。
 良く分からないけれど、最初から素直にそう言っておけない理由が有ったのかしら。」


 大声に耳を抑える。
 自分がするのとされるのではやはり違う。

 聞くに人間なら窃盗犯。
 泥棒なら泥棒猫で殺処分。


「そうだけ聞くと、世も末ね……
 ……黒猫ちゃん、お金に苦しいのかしら?」

カレリア > ぎくり、猫は体を強張らせます

「あ、あれは……あの猫たちが獲ってきたものを横取りしただけだしー」
ピーピーと口笛を吹くような仕草を見せ

「それを私は奪い返しただけだーって!」

出てくる出てくる、言い訳がいっぱい

そしてもう一人のお姉さんの方を上目遣いで見つめます

陽実 凛 > 「最初から会話しておけば、誤解を生まなかったのに隠す理由があったと言う事なのです。」

おねーさんの言葉に続けて頷いてみました。

じしょー人間の黒猫さんのお言葉を聴いてみて。
様子見て。

「判決。ギルティ。」
証言を嘘と認定して、ゆっくり立ち上がってお米屋さんの方を見てみます。

水月エニィ >  上目遣いの彼女を見る。
 どうする、と、頭の中で歌うように響く声。

(ああ、もうっ!)

 お米屋さんの方を見た彼女を察して腹をくくる。
 理由も正義も分からない。けれど見ていられない――

「そこのお姉さん、ちょっとお待ちなさい。――これは私の預かり猫なの。
 貴方への報酬含めてこの子が出した損害は弁償するから、この子だけは引き取らせて頂戴。」

 そう、大嘘を付く。

 決して上目遣いに負けた訳ではない。
 その方がまだ良かったのかもしれないが、
 水月エニィとしてはどうしても――。

(……勝手に首突っ込んで勝手に大立ち回りして、何やっているのかしら、私。)

カレリア > (……)

言葉にも出さないし、表情にも出さない
ただ……心のなかで、やりぃ、と

「み、みぁー!」

嬉しそうな声をあげました、
できるだけとてもとても嬉しそうに聞こえるように

陽実 凛 > 「預かり猫?」

てんてんてん。
ちょっぴり黙考。

「弁償してくれるのはいいですけど、その説明は依頼主さんの方によろしくです。
と言う建前を置いて人間だったのって驚いてましたよね?と言う本音を聞くです。」

そうおねーさんに聞いてみた後。

「ちなみに猫なのか人なのか本当の所は。」
自称人間の黒猫に聞いてみました。
喜びの声が猫の方だったので。

水月エニィ > 「それとこれとは別の話になるのよ。
 依頼主さんを教えて頂戴。何とか交渉してみるわ。
 この子はちゃんと"私の女子寮で面倒を見るつもりよ。"」

 しれっと言及を受け流しながら、逃がさないとも釘をさす。
 この猫に関する責任を誰がおっ被るか、と言う話に持ち込んでしまう腹積もりだ。
 その上でコイツの分だけを清算する代わりに引き取らせとの方便だろう。

(まだ遺産は十分でしょうけど……明日からポテトは控えておきましょう。
 この猫の分だけを支払って、飼うにしても。)

カレリア > (しくじった……あまりにもわざと過ぎたかしら)

「そ、そうよ、本当に人間なんだから。」

後ろが見れないから前の子を向きながら話してしまいますが

「こうなったら証拠だって見せてあげるわ、だから降ろしなさい!」

ふーーーっと毛を逆立てながら抗議しています、
いい加減首の裏はなしなさいよといった感じ

陽実 凛 > 「この猫、人間で男だったとしても女子寮で面倒を見るつもりなのですか?
猫状態で女の子言葉になってるだけかも知れないのですよー?
依頼主さんはお米屋さんと魚屋さんですけど。」

依頼人は教えつつも、猫時は女の子風、人化したら男の子の場合ありますよー、と釘の持ち主に揺さぶりをかける。

「む。尚証拠を見せずに逃げたら、商店街にあるまじき本気を出しますね?」

しかたないのでちょっと下ろしますが、首をいつでも突ける姿勢でいました。

水月エニィ >  
「どっちでも良いわ。ええと、あっちとこっちの御店ね。
 非合理だとか括弧つけているなとか思うなら笑えばいいわ。
 私でもその辺りは分かっているわ。でもどうしても噛みついちゃうように手が出ちゃうのよ
 
 ――ああ、男の子だったら女装させるわよ。」

 しれっとそう云い切りつつ、お米屋さんと魚屋さんに向かう。
 遠ければ一度姿を消すだろう。何やら色々と交渉を始めた――


(これで逃げ帰っていたら笑いものね。
 元より独善なんてそんなもの……ま、それぐらいに元気ならしょうがない話ね。)

カレリア > とてっとおります、
地面の感覚が懐かしい

(さてと……どうしましょうか、
逃げたらこの女は容赦なく串刺しにするでしょうし、
おとなしく見せたほうが懸命かしら、
ただ、そうなるとあの女の家に住むことになってしまう……けど)

ちょっとの間考えた後、現状の命が大事よね と

(でも、ちょっと意趣返しも込めるわ)

その猫はぐにゅぐにゅ、うにょうにょとまるでこの世のいきものとは思えないように姿を変え始めます
もしもこの世の中が平凡な世界だったら狂気のチェックが入るような

もちろん、その光景も黒猫が見せているまやかしなのですが

陽実 凛 > 「笑いはしないです。猫好きの理不尽なあれそれに比べればー
女装させて女子寮に置くのは女子寮の住人として反対させて頂きますです」

男の子なら男子寮によろしくとだけ言って視線軽く向けて見送りました。


「そしてしょーこ。」

名状しがたきまやかしをみて。真顔になり、袖から短剣をいつでも突き刺せる状態にできるように刃を袖の中に隠したまま逆手に握り、鞘を外す努力。

「名状しがたき外宇宙系ならあの猟犬喚ぶ前に刺す。」

冷たく言い切りました。

水月エニィ >  手早く済ませた。
 そもそもあの猫1匹に限った問題ではないので依頼自体は続ける。
 便宜上1匹辺りで報酬を出しているとは言え1匹辺りで損害費用を計上できるものではない。

 1匹に持ち主が名乗り出てくれたとして、
 それに重い賠償を乗せると本題の駆除依頼がこじれる可能性もある。

 故に飼い猫が悪戯をしたものとして、軽度の食材・掃除費用と報酬分だけを請求する。
 あと、これあまりものだからもっていきなさい。


 示談は上手くいった。
 そうなるように尽力して交渉したこともあるが、
 この猫一匹に責任を押し付けても現場の問題が解決できない以上、
 問題そのものがすり替わざるを得ない所もある。
 
 結果。穏便に、尚且つ早めに済みました。
 
 見切り品手前の魚と良く分かんない保存食を抱えています。

「ただいま……って何しているのよ。」

 剣呑な空気に、状況説明を求めるように茶々を入れた。
 猟犬がなんちゃらとか、角度がなんちゃらとか、名状しがたきなんちゃらとか、
 そんな単語が聞こえたような。

 猫?の周囲も歪んでいるが、今のところは眉を顰めるにとどめた。

カレリア > 「ふぅ……」

ぐにょぐにょしていた名状しがたきものはやがて人一人、
やや小さいくらいに形状を留めると白い髪の少女になりました

「やめてよね?刺すのは」

陽実 凛 > 「ふぅ……」

奇しくも同じ音が被り。
白い髪の少女を見て、袖の中の短刀をしまいなおしました。

「やばい方じゃなかったから刺さないでおきますね。」


それから振り返って帰ってきたおねーさんを見て。
「交渉お疲れ様です。取り分は、寮のお部屋と名前を教えておきますので後でそちらも教えて下さい。」

この状況だと話すとしても仕切りなおさないと、さっきの名状しがたき予感でちょっとピリピリしてしまっていて、ふとした事で斬りかねません。

「私は陽実凜です。もし学校や寮で会ったらその時はよろしくです。部屋は~」

かくかくしかじかと場所説明しまして。

「では逃げた猫の追いなおしやカラスとヘビの確保もありますからこれで。」

失礼しますとペコリとお辞儀して、歩き出しました。

カレリア > 「ふん、だから言ったじゃない」

少しだけ悪戯したけどさ、って心のなかで

「バイバイ、おねーさん。」

斬られないのをいいことにくすくす笑いながら見送るでしょうか
動揺もさせられたし満足です

水月エニィ > 「随分と喧嘩っ早いのね貴方たち。
 強さに自信があるのかしら。羨ましい事、負け犬には到底無理よ。」

 表情を緩め、2人を見て軽く笑ってみせる。
 おどけたような、軽い調子を作って見せた。
 ある種の羨望があるのは本当だが――

「委細承知。私の連絡先はこれで――女子寮のここだけど――
 ――とは言え報酬は全部そっちに向かう筈だから、それでいいなら持っていきなさい。」

 斯く斯く然々と、名前や連絡先、住所を共有。
 メールだって出来ちゃいます。

「水月エニィよ。――ええ、また会いましょう。」

ご案内:「商店街」から陽実 凛さんが去りました。
カレリア > 「さて、と。」

もう一人のお姉さんに向き直ります

「助けてくれてありがとう、おかげで助かったわ」

軽く少女はお礼を済ませます

水月エニィ > 「どういたしまして。
 ――とは言え私のわがままみたいなものよ。
 ちゃんと傲慢さに負い目も感じているから安心して頂戴。」

 自嘲を混ぜて苦笑をしてみせ、間を置いて――。

「さて――勢いで身柄を奪ってしまったわね。
 貴方が何者なのか知らないけれど、困窮しているなら私の寮を好きに使って頂戴。
 身の上話はまぁ、気が向いたらで良いわよ。」

 "困窮しているのならば。"
 その懸念1つのために、事情も分からぬまま予測だけで動いた。
 賢い行動とは呼べぬだろう。

(それだけ私に余裕がある、って事でもあるけれど……
 ほんと、鏡花ハルナ様様ね。)

「場所はこのメモの通りだから、気が向いたらおいでなさい。
 寝床と食事とシャワーぐらいあるわよ。」

 よくわからない米屋の保存食――缶詰の入った袋に女子寮の経路と部屋番号、合鍵をひっつけて置く。
 合鍵まで置く辺り、随分と無防備・自分を省みないような諦観が伺える。

「じゃ、私は行くわ。
 ……あぁ、暇ならついて来てもいいわよ。」

 今夜は魚。そう付け加えて歩き出した。

カレリア > 「何から何まで悪いわね」

(やや多すぎる……これが彼女なりのやさしさのつもり?)

手元にほぼ無理やりと押し付けられた袋、
その中に収まっているものを見ながら。

「まぁ、気が向いたら行くことにするわ。
今はまだちょっとやることがあるの」

行くべき場所、最悪の場合はここに頼ることもできるだろう
でもまだ今は……その時ではない。
少なくとも、出会って数十分の彼女に全信頼を置くことなんてできないのだから。
だから、名前も語らない。

そう言って彼女は別な道を往く、
また路地裏に……人目のつかないところに隠れるように

魚という言葉にちょっとだけ耳が揺れたのは内緒

ご案内:「商店街」からカレリアさんが去りました。
水月エニィ > (どうしましょうね、この魚。)

 おおむね善意ではある――缶詰は処理しきれないから押し付けた所模半分ある――

 あの手のスレた野良猫がすぐに身を寄せることはあまりない。
 身を寄せるとするならば"なりふり構っていられない"状態に陥っていると言ってもいいだろう。

 自分がそうだったから。
 水月エニィとして歩んだ、統合される前の歴史ではそうだったから。

(……だからよね。こんな行動。
 鍵が悪用されないと良いけど――されたら私の見る目がないだけね。)

 路地に去る少女を横目に、そのまま立ち去った。

ご案内:「商店街」から水月エニィさんが去りました。