2016/06/05 のログ
塩塚 東一 > 「へぇ、中々物騒な所で店を出すねぇ
 まぁ俺もあの辺には博打やりにたまに行くけどさ」

ギャンブル好きなこの男、時々治安の悪い場所もうろついており
妙な事に首を突っ込む事もあるそうな

「ええと、蕎麦一杯でいくらだっけか」

蕎麦屋 > 「や、あの辺りは屋台が出しやすいのですよ。
 胡散臭いのは承知してますので、客入りはあまり宜しくありませんけどね。」

こういう場所だと認可だなんだと煩いでしょう?と。

「はい、100円でございますよ。生憎と時そばのようにはまいりませんが、そこはご了承くださいね?」

くすりと。元々半ば趣味のような商売だから、食い逃げされた所であまり気にもしないのだが。
落語好き、というならこう断っておくのもありだろう、と思った。

塩塚 東一 > 「あっと、もう言われちまったか……
 残念だね、いま丁度細かい小銭がたまってたからなァ」

十円玉をまとめて十枚差し出して、少し残念そうに言う

「いやしかし、いいモン食わせてもらったよ
 また来るよ」

蕎麦っ食いという訳ではないが、旨い物ならまた食いたくなる
店主の顔は覚えておいて損は無い

蕎麦屋 > 「あれだけ言われますとね。
 はい、確かに100円、毎度。」

本気でちょろまかすつもりつもりがあるわけでもなかろうし、くすくすと。
受け取れば、数えて懐にしまう。

「はい、今後ともご贔屓に。」

客が増えるのはいいことだ。流しの商売だが繰り返し来てもらえるならなおのこと。

ご案内:「商店街」から塩塚 東一さんが去りました。
蕎麦屋 > 「――さて。」

うむ、良い客に出会えた、と一つ頷いて。
そそくさと店をたたみ――

「んー……なさそうですかねぇ。」

再びぶらぶらと歩き始める。

蕎麦屋 > そうこうしているうちに、商店街の端。
結局目当ての種類の店が開いているわけもなく。

「んー……蕎麦食わせたので満足ですかねぇ。」

目星はつけたから次は昼間に来ることにしよう。
と、そのまま商店街を抜けて帰路に。

ちりん、と風鈴が涼しく鳴った。

ご案内:「商店街」から蕎麦屋さんが去りました。