2016/07/06 のログ
ご案内:「商店街」に阿曇留以さんが現れました。
ご案内:「商店街」に寄月 秋輝さんが現れました。
阿曇留以 > ぱたぱたと走って商店街の近く、待ち合わせ場所まで走る。
彼と訓練が終わった後、一旦別れて寮へ戻った。

というのも、巫女装束のまま買い物に行くのもまずいと考えたからで。
いつもの服に着替え、商店街まで走ってきている。

「え~と、寄月くんは……」

待ち合わせ近くにくれば、きょろきょろと周りを見渡し。

寄月 秋輝 >  
「お待たせしました」

風を斬る音と共に響く声。
真横に居たようで、偏光迷彩を解いて突然姿を現した。

シャツにジーンズ、薄手のジャケットの軽装。

ただ刀がまだ左の腰に携えられている。
そして左手には買い物袋。
レジ袋などでお金を取られないようにする必須アイテムだ。

阿曇留以 > おもわずびくっと反応。
突然現れたために、心の準備もしていなかったのだろう。

「大丈夫よ~、私も今ちょうど来たところだから。
逆に待ってたんじゃないかしら?」

軽く体を拭いて、汗を落としてきたために少し時間をかけてしまった。
適度に身だしなみも整えたため、余計だ。

寄月 秋輝 >  
「いえ、僕もちょうど来たところです。
 お互いぴったりでしたね」

上空で偏光迷彩を纏ったまま待っていて、ちょうどに見せかけたのは秘密だ。
こういう場合は女性も立てるに限る、と考えている。

「素敵な服装ですね。
 普段は巫女装束ではなく、そちらの服装のほうがよいのでは?」

目をぱちくり。

阿曇留以 > 「あら、ほんと?
ならよかったわぁ」

安心したように笑みを浮かべ、その言葉を信じる。
それが嘘か本当かはわからない以上、その言葉を信じるしかない。

「あっ、誤解してるようだけれど、別に巫女装束を普段着にしてるわけじゃないのよ?
一応制服の変わりに巫女装束を着てるだけで。
本土に居るころは着物が普段着だったのだけれど、こっちにはもってきてなくて着れないの。
だから、こっちでは洋服にしててね~」

寄月 秋輝 >  
「……学園の登下校は制服で行ってはいかがですか……?」

それを巫女装束にする必要はあるのだろうか、と真剣に考える。
まぁ慣れの問題なのだろうが。
いやでもそれだと何のための制服だろう。

「……僕も、自宅に居る時は和服ですね。
 もう長い事洋服ばかり買っていますが。
 今日の買い物は、留以さんも洋服ですか?」

そろそろ移動をしようと、ゆっくり歩き出した。

阿曇留以 > 寄月のあゆみに気付き、横に並ぶように歩き出す。

「……23にもなって制服をきるのは……ちょっと」

そんな答えを返す。
どうやら精神的な問題らしい。
試着したとき、別にサイズは問題ないようだが、イメクラ感が漂ったのだろう。

「ええ、わたしの洋服と、着物もあれば見て行きたいのと。
後は寄月さんの道着ですね。
私が破いちゃったから、ちゃんと弁償しないといけないし」

洋服に、着物に、道着。
何を買おうか考えながら、思い出したもの三点を挙げる。

寄月 秋輝 >  
「僕ももう20になりますが」

しれっとしたものだ。
身長も同じくらい、年齢もさほど差がない。
それでダメとは何がダメなのか。

「なるほど……って待ってください。
 さすがに弁償なんてさせるつもりはありませんよ」

それは初耳、といった表情。
金銭的に響くのは間違いないものの、その気持ちに甘えるつもりはなさそう。

阿曇留以 > 「それでもね、この歳でってのはちょっとね……」

ちょっと落ち込み気味。
やはりぎりぎり10代と既に20代では越えられない壁があるのかもしれない。
もしくは留以の精神的問題か。

「あら、寄月くんにはなくても私にはあるのよ~。
破いちゃったんだからちゃんと弁償しないと。
それに、金銭的に余裕もないっていってなかった?」

痛いところをついてみる。
この件に関しては譲るつもりもないらしい。

寄月 秋輝 >  
「僕は留以さんの制服姿も見てみたいですね」

さくっと言い放ち、周りの店を見渡す。
服ならそこでいいか、と手近な店に歩いていく。

「確かにそうですが……
 いいんですか、あなたも一応学生の身分でしょう?」

どちらかというと、研究所の協力金と嘱託とはいえ風紀委員の仕事で、おそらく財に余裕があるのはこちらだろう。
しかしどうも頑固らしい。
大人しく甘えておくべきだろうか、と考える。

阿曇留以 > 留以も、どこの店に行きたいというつもりはなかったらしく、寄月の行く場所へ歩いていく。

「それは~……そのうち、ね。
卒業するまでに一回ぐらいは着るかもしれないわぁ」

苦笑。
多分卒業式とかに着るかもしれないが。
やはり積極的には着たくないのだろう。

「いいのいいの~。
私のほうが年上だし、私がやったことだから。
今日ぐらいはお姉さんらしいところを見せないと~」

留以は逆に仕送り組で。
退魔の仕事、とはいっても基本はボランティアだ。
なぜか阿曇の家がそれを担当し、なぜかボランティアで請け負っている。
ゆえにお金などない。
ゆえに見栄を張りたいだけ。

寄月 秋輝 >  
店に入り、女性ものの服のコーナーへ。
まずは留以の要件を済ませる方針。

「……お姉さんらしさを見せるなら、繕ったりしたほうが『らしい』のではないでしょうか……?
 弁償して現物を、となると男性の仕事のようにも思えます」

思ったことをぼんやり述べてみる。
留以が糸と針を持ったり、ミシンを動かしていたり、というイメージは容易に付くのだが。

阿曇留以 > 女性服のコーナーへいくと、物色し始める。
サイズが入りそうなものを探し、あれこれと見ている。

「別に裁縫が出来ないわけじゃないけれど~……。
寄月くん、あの破れたところに花の模様とかあっても平気?」

ただ直すのはつまらないそうで。
直した上でなにか模様でもつけようかという魂胆。

寄月 秋輝 >  
「全然平気じゃないですし、なんでそういう方針に!?
 普通に直すって選択肢はないんですか!?」

女性の考えることはわからない。

はー、と大きなため息を吐き出し、留以の服を選ぶ姿を見ている。
素体がいい女性は何を着ても映えるものだ。
ただ背の高い女性は、合う服を選ぶのも手間と聞いた覚えがある。

阿曇留以 > 「だって面白くないじゃない~。
折角直すなら技術もあげたいから、難しいものに挑戦してみようかなって」

ノースリーブの白い服をもって寄月に笑いかける。

「でも、寄月くんがいやって言うと思ってたから弁償しようかなって思って。
男の子なのにお花の刺繍が入った道着なんて恥ずかしいものねぇ」

寄月 秋輝 >  
「……技術を上げるのに他人の服を使うつもりだったんですか……」

痛みを抑えるように額に指をあてる
とはいえ、それを拒否すると考えた結果の弁償、なら理屈は通る。

イマイチ納得できないが。

「……その服、いいですね。
 インナーに黒いシャツでもどうです?」

少し離れたところにあるシャツを指さして聞いてみる。

阿曇留以 > 「近所のおばあちゃん達は喜んでくれるのだけれどね~」

ふふっ、と笑い。
それがご近所づきあいというやつなのかもしれない。
ともあれ、なんとか説得できた、だろうか。

「あら、じゃあちょっと着てみるわね~」

言われたとおり、黒いシャツをと先ほどのノースリーブをもって試着室に入る。

数分後には着て出てきて。

「どうかしら~。
こんなかんじで」

その場で魅せるようにくるりと回ったりしてみる。

寄月 秋輝 >  
「……あの、僕男で……ついでに20……」

ここでようやく気付いた。
彼女は独自のペースで生きているタイプだ、と。
色んな意味で、何を言っても無駄だろう。

シャツを着て現れた類を見て、まさに眼福といった様子で頷いた。

「よく似合っていますよ。
 そこらの男性が十人中十人は振り向くんじゃないでしょうか」

割と正直な気持ちだ。
というか本当に何でも似合うな、と感心している。

阿曇留以 > 「そういえば寄月くんってどこかおじいちゃんっぽい雰囲気があるわよね~。
老けてるっていうわけじゃなくて、なんというか……縁側でゆっくりお茶とお菓子たべて過ごすって、好きそうね~」

マイペースイズジャスティス。
寄月の弱い主張などお構いなく、そんな想像を膨らませていく。

「あらあら、そんなに褒めても道着とお茶代ぐらいしか出ないわよ~。
でも、そういってくれるなら買っちゃおうかしら。
店員さん、すみませ~ん」

靴を履いて会計まで行く。
そのまま着ていくらしい。

寄月 秋輝 >  
「よく言われます……
 というかそういうの本当に好きですね」

じじくさい、とは昔から言われたものだ。

「……お茶代は出さなくてもいいんですが……」

いつの間にか増えていた彼女の負担に、一応釘だけは刺しておく。
上機嫌そうに買いに行った留以を見て、それはそれで嬉しそう。
自分の意見が通るというのは、少なからず嬉しいものだ。

阿曇留以 > 買い物も終わったらしく、タグが外れて帰ってくる。
スカートはそのままでいくらしい。

「お待たせ~。
さっ、それじゃ次にいきましょうか~」

嬉しそうな顔をしながら、今度は寄月の道着を探しに歩き出す。

寄月 秋輝 >  
「ええ、行きましょう。
 元の世界では道着も探すのに一苦労でしたが、この島なら手に入るのが助かるところです」

再び少しだけ前に出て歩いていく。
デートっぽいなと思わないでもないが、距離感と表情がまるで伴ってない自覚がある。
そもそも自分が帯刀してる。

「あの道着を買った店に行きましょうか。
 すぐ近くです」

阿曇留以 > 「そういえば、寄月くんは異邦人なのよね?
元の世界って、どんなとこなの?」

どうやら寄月がいった店が近くにあるらしいので、先導はまかせようとゆっくり歩き出す。
そのついでに、元の世界の事も聞きつつ。

寄月 秋輝 >  
「ここと変わらない世界でしたよ。
 言うなれば、平行世界上の『地球』の『日本』でした。
 魔法等の技術は基本は存在せず、極稀に覚醒するものでした」

先導して歩いていく。
すぐ近くとはいえ、しばらくは歩き続けるだろう。

「魔法……こちらでいう魔術が覚醒して、別の魔法世界からお呼びがかかったので、
 しばらくその世界でも仕事をしていましたね。
 それがいわゆる軍属に近い立場での仕事だった、というところです」

店に近付いてきた。
あそこです、と指さし、入っていく。

阿曇留以 > 指を指されたお店を見て。
自分の道着もかおうかしら、なんて呟きつつ。

「軍属……。
なんでわざわざ……?
別に、無理やり軍に入らされたってわけじゃないんでしょう?」

そんな問いをしつつ店に入る。

寄月 秋輝 >  
「まぁ、そこには浅からぬ事情があったんですよ。
 その事自体には後悔していませんし、彼らを恨んでもいません」

そこで言葉を切った。
要するに、これ以上は話さないという意志表示だろう。

「なので、異邦人とはいえこちらの人と大差ない生活をしていましたね。
 異能や魔術は無いですが、電気やガス等の技術は同じレベルでしたから」

つかつかと進み、目当ての紺色の道着を手に取る。
サイズ表示……そして値札を凝視している。

阿曇留以 > 「そう、寄月くんもいろいろあったのねぇ……」

少し突っ込みすぎただろうか、と内心思いつつ同じ道着をみている。
値段も特に問題ないだろう。
お財布のなかは余裕がある。

「前着てたのはそれだっけ?」

寄月 秋輝 >  
「前はこれですね。
 ……少しだけ値段が上がっていますが」

後半は声を潜めて呟く。
原材料の高騰のせいだろうか。

「……着心地はいいですし、色落ちさえ気を付ければ洗濯も出来ますから、これにしますけれどね。
 まだ家には一着あるので、一つだけ」

阿曇留以 > 「?
じゃあそれを買いましょう。
前と同じほうがしっくりきて楽よね~」

呟いた部分はよく聞こえなかったが、それほど気にしなくてもよいだろうと判断し、寄月をレジまで連れて行きつつ。

「他に買うものはあるかしら?
どうせなら必要なものもかったほうがいいわよね」

寄月 秋輝 >  
「……すみません、本当に買っていただいて」

正直、受け損ねたのは自分の技量不足なのだが。
それでも退かない留以の態度に負けたのも自分だ。

「いえ、これだけで十分です。
 留以さんの和服を買うだけにしましょう」

店内の奥を示す。
女性ものの浴衣やら着物が飾ってあるだろう。

阿曇留以 > 「こちらこそ、買わせてくれてありがとうね~」

なんだかよくわからないお礼をいいつつ。

「そうねぇ、着物……もう時期が時期だし、浴衣でもいいかしら……。
でも浴衣を普段着にするわけにはいかないし……」

うーん、と悩みつつ一応着物コーナーへ。
うーんうーんいいながら、青い着物だったり淡い白の着物だったり、いろんなものを見ている。

寄月 秋輝 >  
「夏祭りも開催されますし、用意しておいてはいかがですか?」

去年のことを思い出しながら聞いてみる。
最も、自分は参加もしないのだが。

女性用の浴衣とはいえ、近年は現代的な柄のものも増えている。
水色に金魚の柄の浴衣を見ながら、まぁこういうのがいいんだろう、とぼんやり。

阿曇留以 > あら、やっぱり夏祭りあるのね~。
じゃあ用意しておこうかしら」

ぱたぱたと浴衣を見に行き、やはり同じ色を探してみる。
手に取ったのは、どれも単調なもの。
花やらなんやらといった模様はなく、精々矢絣などの模様が入ったものなど。

「これとこれ、どっちがいいかしら~?」

水色を基調としたものか、白を基調としたものか。
二つをもって尋ねてみる。

寄月 秋輝 >  
「しばらくの期間開催されますから、どのタイミングで遊んでもいいと思いますよ」

こくんと頷き、周囲の着物を見渡していたが。
呼ばれて、どちらがいいかと問われると、口元に指を当てて。

「水色の方で。
 浴衣なら明るい色の方が見栄えがいいです。
 しかし白が強いのは、留以さんのような女性には合わないと思うので」

正直に述べてみた。

阿曇留以 > 「そぉ?
じゃあ水色にするわね。
すみませ~ん」

店員を呼びつけ、浴衣と、ついでに着物も買ってしまう。
おかげで財布は千円札数枚と化す。

「寄月くん、今日はありがとうね。
お買い物に付き合ってくれて」

寄月 秋輝 >  
この女性、とんでもない出費をしている気がする。
本当に大丈夫だろうか、とはらはらしている。

「あぁいえ、こちらこそ道着ありがとうございます。
 本当によかったんですか?」

その道着を袋に入れながら、店の外へ。
日は傾いてきたが、まだ暑い。

阿曇留以 > 今月(七月)のお金は3/4がなくなったがそんなことは言わない。

「ええ、もちろん。
ただ、これで道着を壊しちゃったことと、前の太刀の件は許してくれると嬉しいなぁって……思ったり?」

まだ引きずっていたのだろう。
自分の頬に手を当てて苦笑。

寄月 秋輝 >  
「いえ、むしろこちらが悪いくらいですが……」

なんとなく恐縮してしまう。
が、太刀の件、となるときょとんとなった。

「留以さん……何か僕が許さなければならないことをしたんですか?」

それは初耳だと言わんばかり。

阿曇留以 > 「え?」

と、言って首をかしげ。

「あれだけ怒ってたじゃない。
刀を蔑ろにするな~って。
結局、応えは出したけど、まだ怒ってるかしらと思って……」

寄月 秋輝 >  
「ええまぁ、確かに扱いには怒りましたけど。
 でもそれに関しては、あの日僕が話して、留以さんも『考える』とおっしゃったでしょう。
 あの日あの時点で、もう僕にとっては終わっていることですよ」

何を言っているんだ、みたいな表情である。
全然引きずってない。

「それに怒りはしましたけど、許す許さないのは僕の判断ではないです。
 それはおそらく、まだ自分を許し切れなかったら留以さん自身の心の問題ですよ」

ふぅ、と小さく息を吐き、小さく笑って見せた。