2016/07/20 のログ
ご案内:「商店街」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > 商店街にあるスポーツ用品店。
大昔からあるメジャーな物から、大変容後に出来た物、異世界から来たばかりのこの島でしか見られないスポーツのアイテムまで
幅広く取りそろえた店である。

そんな店から一人の男が出てくる。
首から異様な長さのタオルを巻いて垂らした男である。
元気がないというほどでもないがどことなく浮かないような顔をしている。
真っすぐに歩いて木陰のベンチに座ると財布を取りだして開くと大きな溜息をついた。

「おかしいな…たいして使ってないはずなのにな…。」

殆んど小銭しか入っていない財布を閉じて空を見る。
ああ、やっぱり空広いな!こんな空の広さに比べたら財布の中身が殆んどないないなんて気にならない!

…現実逃避である。

ご案内:「商店街」に美澄 蘭さんが現れました。
真乃 真 > だがしかし、すぐさま食うには困らない。
昨日、特売で買った食材もあるし米もまだある。
そう、食べていけるし生活も送っていける…が!生活の余裕はいくらか減る。
例えば異邦人街での変わった食材探しとかの頻度も落ちるし欲しいものも買えないだろう。
使いすぎてないのにも関わらず無いという事はつまりお金が増えてないからである!

「そう言えば最近バイトもしてないからなー。」

人助け、テスト勉強、必殺技の開発。
それらばかりでバイトをする暇もなかった!
なかった、ああ!なかった!

美澄 蘭 > 「…ちょっと、遅かったわ…」

たまたま、真が座っているベンチの近くのアパレルショップから姿を見せた蘭。

海開きは済み、夏期休業直前のこの時期。
何とか水着選びの要点も定め、そういえばそれに近いものがあったと記憶していたショップに放課後飛び込んでみれば…

ちょうど、望みのカラーだけ売り切れてしまっていたのだった。

「…皆、早い…」

どう考えても蘭が遅いのだが、そんな自分を顧みないぼやきを呟き、力なく商店街の通りを歩いていたところで…

「………真乃さん?」

見知った先輩の姿を見つけ、そこに自分と似たような空気感を感じ取り…

「…こんにちは。何か買い物のことで悩み?」

そう、声をかけてしまったのであった。

真乃 真 > また何か始めようかな…バイト…。
何がいいかなと考えてたところで声をかけられた

「おっと、美澄さんじゃあないか。今日も暑いね。」

普段より元気はない。…気がする。
普通の人くらいの元気さである。

「うん、悩みっていうか…。お金が…お金がなくてさ。
 欲しいものが思ったより大分高くてバイトでもしようかなって思ってたところだよ。」

財布についたチャックを開いたり閉じたりしながら話す。
やっぱり一般の的な人並みの元気しかない。

「美澄さんも何か買い物に来てたのかい?」

美澄 蘭 > 「ええ、そうね…
日傘と冷却術式がなかったら、辛かったかも。
真乃さんも、無理はしないでね」

「今日も暑いね」と声をかけられれば、気遣わしげにやや目を伏せて、座っている真に少し視線を合わせるように腰を曲げてそう返した。

なお、蘭が今纏っている冷却術式は「魔術耐性をゼロとしてみた場合」体感温度が周囲からマイナス15度というトンデモ仕様である。
たかが冷たい空気なので、普通の人間であれば多少の耐性はあるにしても…蘭の生来の魔術耐性が、ここまでの術式を組まないとまともな冷却効果を感じさせないのだ。

「…お金、か…
確かに、イベントごとでもなしに大きなお買い物しようとすると、私も辛いかも。
…だから、夏は常世祭に備えてちょっと保健課の仕事しようと思ってるし。
真乃さんは、何かお仕事に心当たりあるの?」

首を傾げて問う。
ちなみに、蘭が考えている「仕事」は、海水浴場の救護所詰めだったりする。
よほど深刻な事態でなければ、蘭は対応出来る範囲が割と広いのだ。

「ええ…ちょっと、夏に向けて、欲しいものがあったんだけど…
さっきのお店で、丁度良いのが売り切れちゃってて」

「時間って待ってくれないわね」と、困ったように肩を軽くすくめながら笑った。

真乃 真 > 「冷却術式かー夏も涼しいのはやっぱりいいよね。羨ましいよ。
 僕もまあ、こまめに水分と塩分はとるようにするよ。」

やはり、何か暑さに対して対策をするべきだろうか?
でもなー魔道具とか買うとなったらそれも金銭面で厳しい。
自分で作ることもできない…うん!却下!
せいぜい、熱中症に気を付けるくらいしかできない。

「そうだね…。長い休みは帰省する人とか多いから臨時でバイトとるところが多いんだよ。
 あとは…うーん、仕事は探せばあるんじゃないかな?」

冬季の休暇は結構そんなことがあった。
夏もそういう事があるのではないかなー。

「夏に向けて欲しい物か…。良し!分かった!
 僕で良ければそれを探すの手伝おう!同じような物なら売ってるかもしれないし!」

当然水着が欲しいとは知らずにそんな事を言い始める。
「よし!」と膝を打って立ちあがった。

「三年もこの島に住んでるんだ!知ってる店も少なくはないさ!」

ただし衣服関係の店は除く。
それにも関わらず自信満々に言い切った。

美澄 蘭 > 「自分で勘で組んだやつだから、まだまだ改良の余地はあるけどね…
水分と塩分は《大変容》前からの鉄板だし、大事よね。
…保健課のお世話にならないに、越したことはないと思うから」

「万が一のために必要だけれどお世話にならないに越したことはない」分野として、治安維持と並んで医療は鉄板であろう。
そんな事を言って、少しだけ悪戯っぽく笑った。
…なお、先日ちくちくいわれた関係で、術式の説明やらアレコレは少し控えめを心がけたとか。

「ああ、帰省ね…」

「今年はどうしようかな」と、真に聞かせる意図はないだろう声で、ぽつりと呟く蘭。
去年は、いわゆるお盆の時期に合わせて最低限の帰省はしたのだが。

…と、「手伝い」を申請されれば、大げさにびくっとして

「…いい、いいの!」

と、あわあわと、蘭らしくない激しさで手をぶんぶん振った後、胸元に手を当てて少し自分を落ち着かせてから、

「………お気持ちは嬉しいけど、「着る」ものだから…
男の人をそういうお店に連れてくの、ちょっと、気まずいでしょうし…」

「着る」もので、女物だから…という理由で、何とか引いてくれないかと試みる。
先日の会話よりは直接の言い回しだが…真は感づくだろうか。
…なお、冷却魔術を纏っているくせに、その透き通るような白い肌に、頬の紅潮がある。
口元は少し震えていて、見るからに動揺していた。

真乃 真 > 「自分で組んだって…それは凄いね!」
 
必殺技の為に魔術の本を見た事があるレベル(読んだではない)の真からすれば凄いことに感じた。
魔術とか正直、訳が分からない。既にあるものを理論も知らずに写して使うが真の限界である。

「うん、帰省。
 僕も知り合いに転移魔術が上手い人がいるから僕もちょっと行ってパッて帰って来ようとは思ってるけどね。」

転移魔術で家まで送り迎えしてくれるのである。
…金はとられるが普通に行って帰るのよりは安いので気にならない。
うん、時間の節約にもなる。

「大丈夫、大丈夫!僕そういうの気にならないし!
 どんな色とかどんな形かだけ教えてくれたら探すの手伝えるよ!」

あっけらかんと言う。男はとても鈍かった。
確かに夏服とか今頃買うのには遅いしな!売り切れても仕方ないな!!

「…大丈夫?顔赤いけど熱でもあるのかい?」

冷却術式があるのなら熱中症の疑いは低いだろう。 
それよりも冷却術式で体冷やして風邪ひいたとか…震えてるしその可能性は低くない!

美澄 蘭 > 「…そう、かしら?
文字の意味とか、構造の意味が分かれば、難しいものじゃなければ何とかなりそうだけど…
数式とか、英語の文章作るのに近いから」

褒められ方がいまいちピンとこない様子で、首を傾げる蘭。
元々努力家ではあるが、理論を直観ですとんと自分の中に落とすということが「出来てしまう」のが、蘭の学力の大きな要因の一つではあった。
…蘭自身は、自らの「知性」の重みに無頓着なきらいがあるのだが。

「…転移魔術で帰省、か…移動の手続きの面倒がなければ悪くないかも。時間の節約は間違いないし。
私は、まだ覚えてないけど」

転移魔術で帰省するらしい先輩の言葉に、手続き上の懸念を表明しながらも、その利点は否定せずに頷く蘭。
…しかし、今のところ「感覚」がまだ追いつかないのもあって、修得はしていないのだった。

「………色、形………う〜〜〜〜〜」

蘭らしくないうなり声を上げながら、掌で全力で口を覆う。
蘭の頬の赤みがどんどん増していく。
脳内では
「いっそ一時の恥を捨てて『水着を探してるので深く絡もうとしないで欲しい』旨をきちんと伝えるべき」
派の自分と、
「異性の前で水着探しを表明するとか無理!」
派の自分が全力で乱闘まがいの討論をしていた。

真乃 真 > 「多分、分かってきたら分かると思うんだけど…
 全然勉強してないからなー。」

…構造とかが分かってきたら分かるようになるのかもしれない。
記号の意味が分からずに数学をやるようなものなのだろう。
でも正直中身はどうあれ使えればいい!機械とかと一緒である!

「移動の手続きね。向こうに行くのは確か私有地なら問題なかったような気がするよ!
 流石に海外とかまでだとどうなるのは分からないけど…。」

長距離の転移魔術は人と物の流れをあまりにもスムーズにする。
それに対するルールもあるのだろうけどそういうのは詳しくない。

「どんな物でも見つけれる自信はあるよ!って…いや、本当に大丈夫かい?
 って凄い顔赤いよ!」

もしかすると何を買いたいか人に言えないような物を買うのでは!?
ようやくそこに思い至った。
人に見られて恥ずかしい着るものつまりはそう、コスプレの衣装である!

「ご、ごめん!言いにくいなら大丈夫だよ!」

盛大な勘違いをしたまま手をバタバタとする。
そりゃ、誰にだって人には言えない事の一つや二つあるだろう!
普段のイメージとは全然違うそんなことなら言いづらくても仕方ない!
なんだっけ夏とかにそんな感じのイベントがあるみたいなことも聞いた気がする!

美澄 蘭 > 「そういえば…前にもそんな話してたわね、魔術の講義はとってないって」

「漠然と憧れるなら講義とれば良いのに」と思わないと言えば嘘になる蘭だが、流石に口には出さない。
事情は人それぞれだ。

「…そう、なの…?
…国を跨いじゃうのはまずいわよね、人の出入りが今以上に管理出来なくなっちゃうと、いよいよ大変になりそうだし」

「私有地なら問題無いらしい」という発言に、少し訝るように眉を軽くよせ、その表情で国を跨ぐのが自由に「なってしまう」ことへの懸念を表明する。
「犯罪者行き来し放題」なんてことになったら、とんでもないことになるだろうから。

「………だ、大丈夫………」

盛大な勘違いをしながらも質問を取り下げてくれた真に対し、何とか口から手を離し(それでも視線を切る程度には掌はまだ蘭の口の近くにある)、そう答える。
…顔はやはり赤いままだが。

「………それじゃあ、また欲しいようなのが売り切れてると困るし、別のお店に探しに行ってみるわね…
真乃さんも…欲しいものを買うための良い仕事、見つかると良いわね。

…それじゃあ、また」

いそいそと気まずそうに、真の傍からぎこちない早歩きで去る蘭。
…なお、蘭が入っていったのはやっぱり普通のアパレルショップだった。

真の勘違いが正されるのか、それとも真の思考が迷宮に迷い込んでしまうのか。
…はたまた、別のことが起こるのか。

それは、真次第である。

ご案内:「商店街」から美澄 蘭さんが去りました。
真乃 真 > 「魔術とかそういうのはルールが曖昧な部分が多いからね。
 異能とかだと人によって全然違うし自分の意思関係なくでたりする人もいるし…。」

実は真が詳しくないだけでもうあるのかもしれないけれども…!

「ああ、美澄さんも目当ての衣装が見つかるといいね!」

やっぱり、人には意外な一面があるものだなぁと思いながら見送る。
…入っていったのはあれ?普通の服屋である。

「さて、それじゃあ僕もバイト探すとしますか!!」

それにしても…コスプレって普通の服屋でも買えるんだな!
女性服の店は凄いな!

ご案内:「商店街」から真乃 真さんが去りました。
ご案内:「商店街」に沈目 言正さんが現れました。
ご案内:「商店街」に寄月 秋輝さんが現れました。
沈目 言正 >  
 商店街、大通り。
 賑わいを見せる通りを歩く、長ラン姿のあどけない学生の姿。
 左腕として取り付けられた無骨な三本の義手は不似合いなものとして目を引くだろうか。

「~~♪」
 
 手提げかばん一つの身軽さで商店街を歩く。
 ……その途中、甘い匂いにつられたようにふらふらと小さな荷車へと向かう。
 
 

寄月 秋輝 >  
すい、と目をやる。
最近会っていなかった知り合いが見えて、近付いていく。

「エル……いえ、沈目さん。
 こんにちは」

後ろから声をかける。

沈目 言正 >  荷車の正体は移動駄菓子屋らしい。
 衣を付けてカツに似せた練りものの菓子を購入し、その場で頬張る。
 ――はむはむ――はむ?
 声に気付けばウサギめいたかぶりつきのまま振り向いてカツもどきから口を離す。

「あ、秋さん。
 うんっ。こんにちはだよ。」

 言いかけた単語を反芻して察したのか「エルピスでいいのに」なんて、言葉も付け加えるかも。

寄月 秋輝 >  
「お元気そうでなによりです」

ふ、と笑顔を浮かべた。
小動物らしい様子が愛らしい。

「ああいえ、研究所でならそう呼んでもいいのですが……
 もう概ね終わったのでしょう?
 それなら元の名前で呼んだ方がいいかと思いまして」

沈目 言正 >  
「あーうん、借金も返し終わったしねー……。
 でも割とそっちで通っちゃってる事も多いし。」

 頬を掻き、照れたように笑いつつ。

「あ、秋さんも食べる? 鰌風カツ二郎。」

 食べかけのそれをずい、と、口元まで差し出す。
 沈目から香る甘い香りに混じって、ソースの美味しそうな匂いが漂っている…… 
 

寄月 秋輝 >  
「……ではエルピスさん、と呼ばせてもらいましょう。
 今まで通りに」

そう囁いて。
口元に差し出された、駄菓子……駄菓子?

さすがにちょっとだけ迷い、あむっと食いつく。
小さく一口分だけかじり、もぐもぐ。

「……面白い味ですが……
 なんだこれ……?」

不思議な表情。

沈目 言正 >  
 うんっ、と、囁かれた言葉と食べる様子に嬉しそうに頷き――。
 
「鰌風カツ二郎だよ?」

 不思議な表情を見れば、どうしたんだろう?って具合に小首を傾げた。
 何かのすり身 と 何かのソース。不思議な味です。
 

寄月 秋輝 >  
「鰌風、カツ二郎」

反芻してみる。

しかし全く理解できなかった。

「鰌風カツ二郎」

もう一度言ってみる。
ソースの味とすり身の味。

「……ところでエルピスさん、まだ男子寮住まいですか?」

強引に話の流れを変えることにした。
このままでは理解が進まない。

沈目 言正 >  別の話題を切り出されれば、すんなりと受け入れる。

「うん。男の子でもあるし、女の子にもなっちゃうけど、
 どっちかと言ったら、やっぱり男子寮だからねー……。
 僕も悪い気はしないし、危ない橋は渡らないよ。」

 ――血筋に由来する肉体の変化・性別の不安定化。
 左腕と右足を喪った事件を由来とする異能および体質の発現に因るものであり、
 性別によって差異の出る施設や手続きなどにおいて少々の不都合が生じている。
 本人の希望や元々は男子だったこともあり 沈目言正は暫定的に男子として扱われている。
 ――エルピスとしてはまた少々別の話でもあるのだが、それはそれ。
 
「あ、でも、寮から離れて一人暮らししてみるのもいいのかなぁ……ちょっと楽しそうかも。」
  
 

寄月 秋輝 >  
「……周囲が納得してるなら、それもいいかもしれませんけど……
 僕なら可愛らしい女性が目の前をちらついていたら、おそらく我慢できませんね」

ふむ、と嘆息しながら呟く。
実際この子が襲われないのは何故だろう、というレベルで不思議である。

腕と足のせいかもしれないが。
いやそっちの趣味の男も絶対居る。

「あぁ、一人暮らしもいいかもしれませんね。
 気兼ねなく過ごせますし、特定のご友人を呼ぶのも気楽ですよ」

沈目 言正 > 「……も、もう。僕をからかっても面白くないよ?」

 流石に無自覚ではないのだろう。
 左腕の一本と右腕で自分の身を護る様に抱き抱える。

「そっかぁ……うーん、でもやっぱりお金が掛かるからね。
 借金を返し終わったと言っても、あるに越したことはないし……
 お世話になった事も多いから、返していきたいしー……ううん。
 やっぱ一人暮らしはするとしてもまだまだ先かも。うん。」

 溜息と共に首を振り、諦めた様に口にする。
  

寄月 秋輝 >  
「なんならこの後デートにでも誘いましょうか」

くすくすと笑い、今度は明らかにからかうような口ぶり。

「うーん、それもそうですね。
 僕も研究所の助成金をやりくりして二人……いや三人暮らしか。
 無理をしては一人暮らしをしても大変ですし。
 ……では卒業してから、ゆっくりと一人暮らしを始める方向で、これから予定を立ててみてはいかがですか?」

ふ、と笑って見せる。
次の案を見せて、明るい話に持っていこう、というつもり。

沈目 言正 > 「もう、からかわないでよー……ご飯奢ってくれるなら嬉しいけれど……」

 ぷく、と頬を膨らませて訴えるような眼つき。
 じとーと見据えた後、気を取り直し。

「うん、そうかも。
 もうちょっと時間はあるから、ぼんやり考えてみることにするね。ありがと、秋さん。」

 アドバイスは快く飲み込めたのだろう。
 懐っこい笑顔でお礼を述べるか。
 

寄月 秋輝 >  
「いいですよ、ご馳走しましょう。
 何か食べたいものはありますか?」

うっすら笑みを浮かべて尋ねてみる。
通ってしまったらしい。

「一人暮らしの道具を集めるのも大変ですからね。
 貯金もそうですが、いつか一人暮らしをするときのために、
 寮で備え付けのもので済ませている道具を集めるのもいいのではないでしょうか」

うん、と頷いて。
自分が一人暮らしをするにあたって、困った記憶を頼りに告げておく。

沈目 言正 >  
「道具を揃える、かぁ……
 ううん。かさばっちゃうからあるもので済ませる事が多かったけど、考えてみようかなあ?」

 などと思いを馳せていれば、
 要求が取った事に気付き、身を近づける。近い。

「えっ、いいの?じゃあ、えーっと……ケーキ屋さんでも良い?
 人気のお店みたいでいつも混んでて、一人じゃ行きづらい所があって……」

 秋輝の瞳を伺う様に見つめる。
 チワワのような子犬のそれだ。

寄月 秋輝 >  
「いいと思いますよ。
 気になる皿や大きめのテレビ、綺麗な食器類、なんでもいい」

色々と挙げながら。

小動物顔のエルピスが近いことに気付いた。
危ない、気を抜いたら連れ去るところだった。

「いいですよ、ケーキ屋ですね。
 一緒に行きましょう」

少し幸せそうに笑いながら頷いた。

沈目 言正 >  
「そっかぁ、色々あるんだねー……
 ――あ、今度一緒に見に行かないかな。 ルームシェア?しているみたいだし、付いてきてくれたら心強いかも。」

 くす、と笑いながら更に身体を寄せる。
 既知の間柄故に、大分気を許して懐っこいのだろう。

「えへへ。ありがとね。秋さん。
 それじゃ、いこっか。確かこっちを進んで――」

 歩調を併せて進む。
 何事もなければ気になっていたケーキ屋に秋輝を連れて行き、
 ケーキに舌鼓を打ちながら会話を弾ませただろうか。――人気のケーキ屋さんだけあって、客のほとんどが女子だったとか。
 

寄月 秋輝 >  
「ルームシェアというか同居というか……
 いいですよ、お付き合いします。
 と言っても、僕の家も殺風景ですし、エルピスさんのお手伝いが出来るかどうかはわかりませんが」

くっついてきた少女……少女? の背中に手を回し、少し恋人っぽく。
ほとんどナチュラルな行動。

そのままケーキをいただき、満足したようです。
周りの女子に溶け込むような中性的な表情と、エルピスという仮の彼女のおかげでなんとかなりました。

ご案内:「商店街」から沈目 言正さんが去りました。
ご案内:「商店街」から寄月 秋輝さんが去りました。