2016/08/16 のログ
羽切 東華 > 「成る程…(アレは葱かな?チラッと見える限りでは)」

と、買い物籠を一瞥してから彼女へと視線を戻して。
眼鏡の有無で印象は多少なりとも変わるかもしれない。

「うん、俺こっちに転入したばかりだから、日用雑貨とか幾つかね…。
え?ああ、コンタクトはしてないよ。目が悪い訳じゃないし。部屋に偶々忘れてきただけ。
あの眼鏡は度が入ってない伊達眼鏡なんだ。ホラ、俺こう目付きが悪いから誤魔化す為に」

と、自分の目を指差して苦笑い。笑えば多少は柔和になるが、三白眼じみたそれは変わらない。
…と、フと思った。どうせなら彼女に相談してみるのもいいかもしれない。

「あのさ水月さん。一つ相談というか聞きたい事があるんだけど…」

水月エニィ > 「そうかしら?
 確かに鋭い印象はあるけれど――。」

 覚えた鋭い印象は眼つきの悪さによるものだったか。
 改めて羽切の眼つきに意識が向けば、ぢっ、と、瞳を覗き込んだ。

「聞きたい事?
 そうね。私で良ければ喜んで力になるけれど――何かしら?」

 相談事を切り出されれば、断ることもなく内容を促す。
 嫌そうなものには見えないだろう。

羽切 東華 > 「いや、ほらただ見てるだけのに睨んでると思われて誤解されるのも嫌だしさ?」

と、苦笑気味に答えるが…。ジッと瞳を覗き込むようにされれば、流石にちょっと動揺する。

「水月さん、ちょっと近い!顔が近いから!」

と、慌てて指摘しながらも、どうやら相談には乗ってくれるようでホッとしつつ。

「あ、うん。実は俺、携帯電話持ってなくてさ?そろそろ買おうと思ってるんだけど…。
何処で買えばいいのか、とかどういう機種がいいのか、とか全然分からなくてさ?
それで、まぁ携帯電話売ってるお店とか、オススメの機種とかあれば参考程度に聞きたいかな?と」

水月エニィ >  
「あ、ごめんなさい。つい。
 ……でも、そんなに悪いかしら?」

 彼女からすれば、気にする程ではないと思ったのだろう。その様に不思議がった。
 尚、水月エニィの基準は大分甘い。

「持っていないのね。
 確かに地方出身だとそう言う線もあるかしら……
 ……うーん、私も手頃なものを買っただけだから造詣が深い訳じゃないの。」

 水月エニィもスマートフォン状の携帯電話を所有しているものの、
 特にこだわりもなく購入した為、今一ピンと来るものは無い様子。

「外れが無いのは皆が持っているもの・売れているものを買うことでしょうけど……
 壊れにくいものを探す、安くても実用に耐えうるものを探す。
 その路線で店員さんに尋ねてみるのも良いかもしれないわね。
 客商売だもの。最悪でも条件を満たしたものは提示してくれるでしょう。

 ……一応、携帯ショップの類ならこの近辺に4つあるわ。
 その内の一つは総合的に取り扱ってくれる大きいお店になるから、始めて行くならここかしらね。」

 いわゆる家電量販店に併設された総合的な販売代理店。
 始めてみるならそこが良いのではないか。その様な思惑の上で提案した。
 

羽切 東華 > 「うーん、田舎の婆ちゃんからも『お前の目付きはハッキリ言って悪い』と断言されたりしてたしなぁ」

少なくとも、自分の田舎では「礼儀正しいが目付きの悪い子供」で通っていた。
だからこそ、上京するに当たって伊達眼鏡を用意して普段から掛けているのだ。
不思議そうな面持ちをする彼女を見る限り、意外と自分の目付きはマシなのかな?と思ったりもするが。

「かなり田舎の方だしねぇ俺の故郷。機械音痴ではないと思うけど…。」

そういう文明の利器に触れ合う機会が極端に少なかったのは事実。
流石にテレビや冷蔵庫、固定電話など生活に最低限必要な家電は当然あったが。
彼女の返答にふぅむ、と頷きながらもアドバイスを聞けば成る程、呟き

「あんまり流行には興味が無いし、壊れ難いタフなタイプか、実用性本位が妥当かなぁ。
正直、電話とメールとネットに繋げる環境が整ってればそれでいいくらいだし」

と、携帯電話の基本機能以外のプラスアルファはあまりこだわりが無い。
まぁ、今まで携帯電話と無縁だったのだから仕方の無いことではある。

「分かった、じゃあその総合的に扱ってる店に行ってみる。大まかな場所だけ教えて貰えるかな?」

水月エニィ > 「はっきり言うお婆ちゃんなのね。
 ……うーん。それなら伊達眼鏡はあった方がウケは良いかもしれないわね。」

 自分の感性に疑問を抱く。
 そうならば眼鏡は有った方が良いだろう。そう思いながら小首を傾げた。

「聞いている限り、機械音痴そうな印象は受けないわね。
 ええ。色々な所に出向いたり、武術を嗜むなら私も頑丈な方が良いと思うわ。
 場所は……ちょっと待って頂戴。簡単な地図を描くわ。」

 言葉と共に紙とペンを取り出し、さらさらと書き映して行く。
 頭の中でマッピングは済んでいるのだろう。

 ……途中、ちろ、と、竹刀袋に視線を向ける。
 図書室内の休憩室の会話も含めて考えてみれば、武術に身を置いている事は間違いではないだろう。
 
(剣術、刀術辺りかしら。)
 
 
 

羽切 東華 > 「と、いうか人外だよウチの婆ちゃん。人間だけど化物じみてるというか…」

ちょっと目を逸らしつつ乾いた笑みを漏らす。
口にはしないが、羽切の一族は《大変容》よりも前から人外を狩り続けてきた一族だ。
子孫である自分たちも色々と特殊なのである。と、いっても少年にあまり自覚は無いが。

「うん、都会は初めてだけど、最低限の知識とかは婆ちゃんに叩き込まれたし。
そうだね、剣術扱うからやっぱり丈夫な方がいいかなぁ。
あ、ゴメン何か手間を掛けさせてしまって。」

紙とペンを取り出す水月さんに苦笑気味に謝りつつ、サラサラと書かれたそれを眺めて。

「…ん?どうかした?」

彼女の視線に気付いて首を傾げる。
竹刀袋の中身は2本の刀が収められているが、流石にここで開封するものでもない。
とはいえ、竹刀袋という時点で刀剣類かそれに近いものがある、という推測は出来るだろう。

水月エニィ > 「凄い人なのね。私の様なものからすれば羨ましいわ。」

 困った風に笑ってみせながら筆記を続ける。

 あまり多くの事は分からないものの、
 異能学に精通している、羽切の師匠である、化け物じみている。
 その様に語る目の前の彼からは"婆ちゃん"への尊敬の念は覚えるし、
 それ以上に自慢の婆ちゃんであるようにも聞こえた。
 羨ましいのは能力だけではなかった。

「いえ、どんな武術をやっているかと思っただけ。
 大時計台から飛び降りても平気って言うし……今さっき剣術を扱うって言っていたから、
 その疑問も大体氷解したわ。」
 
 直前で察し通りの単語を拾った為に疑問の色は薄れている。
 ともあれさっくりと地図を書き上げて、羽切に渡す。
 十分に実用の出来る確かな地図だ。

「出来たわよ、地図。」 

羽切 東華 > 「…凄いのは確かだけど、人格的にはかなり問題があるんだけどね…」

溜息を一つ。とはいえ、自分にとっては唯一の肉親だ。
彼女が抱く感想は間違っていない。尊敬しているしその強さには憧れもある。
もっとも、彼女から羨ましいと思われているのは気付かなかったけれど。

「んーと、特殊な剣術、かな?少なくとも一般的な剣術とは違うかも。
あと、飛び降りても平気っていったのは異能の方が大きいかな…。
と、いうか流石に身体能力だけでどうこうは出来ないし、あの高さから落ちたら」

うん、異能使わなかったら流石に落下したら普通に死にますとも、という顔。
そして、即興で書き上げたとはとても思えない丁寧な地図を受け取って。

「おぉ、細かいし分かり易い!ありがとう水月さん!」

地図は綺麗に折り畳んで大事そうにポケットへと収めてから笑顔で礼を述べよう。

水月エニィ >  
「人格に問題、ね。
 ……そこはそういうものじゃないかしら。
 凄い人は凄いから、人格に問題があっても人の上に立てるのよ。」

 凄いが、人格に問題がある。
 そう聞いてしまえば一瞬だけ片眉を顰める。自覚すればすぐに戻す。

「あら、そうなのね。
 どっちにしても凄いけれど……特殊な剣術。
 それもちょっと、気になるわね。」

 興味はある。勝利の為の鍛錬は怠っていない。
 何か、勝つ為の手掛かりになるだろうか。
 ……今は欠片でも材料が欲しい。そう思えば興味を示した。

「ええ、どういたしまして。
 必要に迫られて磨いた技術だけれど、力になったのなら良かったわ。」

羽切 東華 > 「…それって、言い換えれば強い人は何処かしら”壊れている”って感じにも聞こえるけど」

うーん、と首を傾げて。一瞬だけ片眉を潜めた彼女のそれが気になったが指摘はしない。

「まぁ、一言で言うと対人向けではなくて対人外向けというか何と言うか。
気になるなら、時間が合う時にでも手合わせしてみる?
個人的には、水月さんも戦えるように見えるし、どういう戦法か気になるし。」

と、気楽にそんな事を述べてみたり。とはいえ、彼女にとって何かしらのヒントになるかは微妙だが。

「うん、そういう技術は大事だと思う。取りあえず、地図のお礼、にもならないかもだけど。
今度手合わせ一つって事でどうかな?」

水月エニィ >  
「いえ、"壊れていても強く出れるのよ。"言うだけの事が出来る事は凄い事で、強い事よ。
 ……弱くたって壊れている人は壊れているもの。強くないから、強く出れないだけ。」

 少しだけ言葉を択びながら意図を訂正する。
 
「対人外向けの剣術……ねぇ。ええ、折角だからお願いするわ。
 知らない人に突っかかって負けるよりは、信頼できる人に胸を借りた方が断然良いもの。
 エビで鯛を釣った気分ね。……道には迷わなさそうかしら。
 大丈夫なら、私はそろそろ行くけれど……。」

羽切 東華 > 「成る程…難しい所だね」

言葉少なに頷く。やっぱり強い弱いというのはどうしても色々と絡んでくるのだ。
(婆ちゃんの言ってた通りだな…やっぱり強くならないと色々と打破は出来ないのかな)
と、心の中で溜息混じりに呟いて。

「正確に言うと、対異能とか対魔術とか対人外向けかな。
ウチはずっとそういう剣術”だけ”を研鑽してきた一族らしいから。
うん、じゃあ携帯電話買ったら連絡させて貰うよ…って、まぁ普通に学園とか街中で会うかもしれないけど。
あ、俺もそろそろ帰るよ。途中まで一緒に行くのはどうかな?」

と、提案しつつ。流石にそろそろ帰らないと某刀の少女が心配だ。
ともあれ、そんな感じで歩き出そうと。

ご案内:「商店街」に羽切 東華さんが現れました。
水月エニィ >  
「そういうものよ。」

 顔ごと視線を反らしつつ肯定する。
 ……思う所のある話である。

「化け物退治の剣術ね。
 ええ、間接でも直接でも連絡を待っているわ。
 ……一応連絡先を渡しておきましょうか」
 
 もう一枚紙を取り出し、連絡先を記入する。
 断らなければ手渡すだろう。

「……あら、てっきり今日買うものだと思っていたけれど。
 そうね。そうでないなら一緒に行きましょう。」

 そのまま買いに行くと思い込んでいたらしい。
 そうでないなら断るつもりはないのか、応じる素振りで頷いた。
 

羽切 東華 > 「そういうものかぁ」

顔ごと視線を逸らす水月を眺めて、やっぱり人それぞれ悩みがあるんだなぁ、と思う。
当たり前の事ではある。自分だって悩みが無い訳ではないのだから。

「あ、それは助かるかも。じゃあありがたく」

そんな訳で、彼女からの申し出を有り難く受け取って連絡先が書かれたメモを受け取ろう。
それも同じく丁寧に折り畳んでポケットへと仕舞い込む。

「あーうん、ちょっと部屋に戻らないといけない気がしたというか何と言うか。
ともあれ、じゃあ行こうか」

苦笑いを僅かに浮かべてから二人で歩き出そう。
途中まで雑談でもしながら途中で別れて、その後は男子寮の己の部屋へと戻って行くのである。

ご案内:「商店街」から羽切 東華さんが去りました。
ご案内:「商店街」から水月エニィさんが去りました。